カテゴリー: ニュースリリース

  • ローデ・シュワルツ/豪国境警備隊哨戒艇にNAVICS提供

    オースタル社との継続的なパートナーシップにより、新たに建造されるオーストラリア国境警備隊向け発展型ケープ級哨戒艇2隻に、ローデ・シュワルツの統合化された艦内および外部通信システムが導入される。

    ローデ・シュワルツ・オーストラリアとオースタル・シップス社は、オーストラリア国境警備隊(ABF)向け発展型ケープ級哨戒艇(ECCPB:Evolved Cape Class Patrol Boat)の最初の2隻への、ローデ・シュワルツの統合通信システムNAVICSの納入、艤装、受領検査、そして就役への移行に関する最終契約を締結した。これらの新型艇は、西オーストラリア州ヘンダーソンにあるオースタル社の造船所で建造され、ABFの最前線能力を強化する。

    ローデ・シュワルツ・オーストラリアの海事部門長、Charles Nuttall-Smith氏は、「この契約は、今までのオースタル社との発展型ケープ級哨戒艇における長期的な協力をさらに延伸することを意味する。これまで、NAVICSを搭載した哨戒艇をオーストラリア海軍に8隻納入しており、最新艇のADV Cape Hawkeは、2025年9月19日に進水した」と述べている。さらに、「NAVICSは、ABFの艇上通信能力を革新し、彼らの哨戒艇に最新のIPベースの多層セキュリティ(MLS)アーキテクチャを導入する」と続けた。

    NAVICSは、ローデ・シュワルツ独自のVoIP(音声IP)通信スイッチングアーキテクチャをベースにしており、世界をリードするローデ・シュワルツおよび主要な業界パートナーの通信技術を、安全なマルチドメイン対応システムとして統合している。ローデ・シュワルツ・オーストラリアの代表取締役 Gareth Evans氏は、同社がもたらす豊富な経験を、次のように強調した。

    「ローデ・シュワルツ・オーストラリアは、通信システムインテグレーター(CSI)としての役割をECCPBにおいて継続しており、ハンター級フリゲート計画においてもCSIの役割を担っている。これは、オーストラリア国内の通信設計・統合能力の著しい向上を裏付けるものだ。ABF向けのCSIとしてローデ・シュワルツ・オーストラリアが選ばれたことは、連邦政府からの継続的な信頼と能力への投資を明確に示すものだ。オーストラリアに拠点を置いて40年間、私たちは自立的なCSIと役務提供能力を確立したことを誇りに思っている。この能力はオーストラリアおよび地域のユーザーに高度なシステムを提供してきたことで、幾度も実証されている」

    また、オースタル・ディフェンス・オーストラリア社の戦略的サプライチェーン部門長、Brent Carey氏は、「ローデ・シュワルツ・オーストラリアとの長年の関係により、高度な戦術的航法および通信能力を提供できる能力をさらに強化し続けている。彼らの専門知識と信頼性の高いソリューションを活用することで、ユーザーに自信とパフォーマンスを提供できる。この関係を構築し、国防のために能力を提供するための協力を継続していくことを楽しみにしている」と話した。

    ローデ・シュワルツチームは、ヘンダーソンにおいてオースタル社のサプライチェーンチームと会談し、ECCPBプロジェクトにおける継続的な連携について話し合い、ABF(オーストラリア国境警備隊)向けに現在建造中の2隻の新型艇についても議論しました(シドニー発、2025年10月7日)


    ▲ローデ・シュワルツは、40以上の海軍に、拡張可能でモジュール化され、カスタマイズ可能な通信ソリューションを提供している
  • Datalogic Connect/1つのプラットフォームで無限の情報を

    Datalogic(データロジック)の全デバイスを一元管理して1つの強力なソリューションを構築できる初めての包括的なIoTプラットフォームDatalogic Connectでは、ただ1つのインテリジェントなプラットフォームから高度なリモート監視や制御ができるほか、重要な知見も得られるため、ユーザーによるデータ収集業務の管理方法を変革に導きく。Datalogic Connectによって、リアルタイムモニタリングやリモート設定から高度な診断や予測分析にいたるまで、ユーザーが組織的にパフォーマンスを最適化してダウンタイムを削減するとともに、デバイス群全体がもつ戦略的価値を解き放つ。

    同プラットフォームにより、ユーザーは既存の全デバイスを遠隔から制御・管理して、実用的な知見を獲得できるようになる。このDatalogic Connectは、運用パフォーマンスの最適化やデバイスのダウンタイム削減、企業コンプライアンスの順守が実現するように設計されており、Datalogicデバイスがどこにあるかを問わず、その全デバイスをただ1つの集中型デジタルハブからシームレスに管理できる強力なツールをIT部門と運用チームに提供する。モバイルコンピュータやハンドヘルドスキャナであっても、また小売業向けの固定式スキャナであっても、ユーザーはDatalogic Connectを通じて遠隔からセキュアにデバイス群全体の位置の特定や設定、監視、トラブルシューティングをすることが可能になる。

    同プラットフォームの導入は、ソフトウェアソリューションによってハードウェア製品を強化し、ユーザーのデバイス投資から得られる企業規模の価値を最大化するというDatalogicの戦略的な狙いとビジョンをあらためて明確に示すものだ。柔軟に継続いただけるサブスクリプション・ライセンス・モデルを通じて提供するので、ユーザーには一貫したサポートによるメリットが生まれる一方で、Datalogicは持続可能な長期的パートナーシップの確立に向けて取り組んでいく。

    3つのコア機能を中心に

    Datalogic Connectは、ユーザーのニーズに合わせて拡張可能な3つのコア機能を中心に構築されている。▽デバイスの可視化=接続状態やバッテリー残量、保証に関する情報、物理的な位置情報をリアルタイムに確認しながら、すべてのDatalogicデバイスを追跡する。また高度なモニタリングと詳細なシステムログにより、オフライン時の問題も検出でき、デバイス群全体のサポートを効率よく行える▽デバイスの設定= デバイスが数千台におよんでも、ファームウェアの更新やカスタムな設定をリモートで実行できる。タスクのスケジュール作成や同一のポリシーの強制的な適用のほか、コンプライアンスおよびセキュリティ基準との完全な整合性の維持など、すべてを1つのインターフェースから行える▽デバイスの分析=スマートな診断機能や異常検知による実用的な知見の獲得に加えて、予知保全も可能になる。性能を発揮できていないデバイスを特定したり、バッテリーの交換時期を予測したり、あるいはスキャンのスループットを比較評価して生産性を継続的に向上させるとともに、アセットのダウンタイムも抑制できる。

    企業規模の極めて重要な課題の克服へ

    小売の店舗や物流倉庫からフィールド業務にいたるまで、デバイスの可視性やセキュリティ、管理能力を強化したいというニーズはこれまで以上に高くなっている。稼働していないデバイスや誤った設定、予期せぬ保守・修理が発生するなどの理由から、コストが積みあがってしまうような事業が多く見受けられる。そこでDatalogic Connectは、次を提供することでそうした課題に応えます。▽アセットの使用状況と位置に関するリアルタイムな運用情報の可視化▽設定とコンプライアンスポリシーのリモートによる確実な適用▽ソフトウェアの更新とパッチ適用の自動化▽保証とRMA(返品・交換承認プロセス)追跡の統一的な管理▽モバイルコンピュータ、スキャナ、周辺機器を含めたあらゆる種類のデバイスを一元管理。

    Datalogic Connectが優れているのは、現代の企業が抱える複雑さに対応するために設計した2つの独自の機能があるからだ。まず一つは、新デバイスのリアルタイムな自動検出機能を備えている点で、シリアル番号の手入力やアップロードが不要なため、どんな規模のデバイス群でも迅速に投入可能。二つ目として、オープンプラットフォーム方式を採用しているため、既存のMDMソリューションにもサービスを統合できる。

    Datalogicで自動認識の製品とソリューションを担当する取締役副社長のRosario Casillo氏は、「インテリジェントなソリューションを通じ、あらゆる企業や組織がもっと効率性を高めて、それぞれの本来の目標に集中する支援をするのが当社の使命で、そのためにDatalogic Connectを用意した。ユーザーは所有するDatalogicデバイスについて、リアルタイムな可視化と高度な分析機能を利用できるようになり、必要に迫られて保守を行うという運用から、先を見越して最適化をはかるという運用へと転換でき、アセットのダウンタイムも運用コストも大幅に削減できる」と説明している。

    Datalogic Connectのデバイス可視化機能をグローバル展開できる。ユーザーは、Datalogicの幅広いデバイスに対してデバイス可視化機能を活用して、デジタルトランスフォーメーションに向けた取組みをすぐに始めることができる。そして、時間とともにニーズが発展していけば、今後に予定されるプラットフォームのさらなるリリースによって、フル機能のプラットフォームへと拡張していくことが可能。Datalogicは同プラットフォームの今後のリリースにより、Datalogic Mobileシリーズを含めた自動認識のための製品すべてに対応できるようし、リモート設定機能の強化やより高度な分析機能へと拡大をはかっていく予定だ。


    ユーザーのDXのさらなる加速のためにソフトウェアソリューションの製品ポートフォリオを拡充
  • OGP、寸法計測技術の最前線を走り続けて

    Optical Gaging Products(OGP®、www.ogpnet.com)は、Quality Vision International Inc(QVI®)の一
    部門として、産業分野の品質管理に向けた光学式マルチセンサ精密計測システムで世界をリードしながら、昨年、創業80周年という節目を迎えた。

    80年にわたる歴史のなかでOGPが新たに取り入れて提供してきた技術が、産業分野の品質管理のあり方を変革に導いた。1950年代に世界初の電子式エッジ検出システムを導入してから、最新のSmartScope Mシリーズの発売にいたるまで、OGPは精密測定分野における技術革新とその卓越性に常に全力を傾け続けている。OGPの3代目の社長であり最高経営責任者でもあるKeith E. Polidor氏は、「当社は、寸法計測分野におけるリーダーとして、その長年にわたる実績に極めて高い誇りを持っている。当社の変わらぬ使命は、世界中で求められる精密測定のニーズに対して革新的な光学式マルチセンサ・ソリューションを提供することであり、ユーザーが抱える難しい寸法測定の課題を解決するためのファーストチョイスであり続けることだ。その実現のために、従業員の献身とパートナー企業のご支援に支えられながら、最先端の革新的技術と他社にはないサービスを提供するという確固たる姿勢を堅持している」と説明している。

    長きにわたる技術革新の歩み

    OGPは、これまでに90件以上の特許を取得するという実り豊かな技術革新の歴史を積み重ねてきた。戦後の1945年の創業は、光学式コンパレータの製造というささやかな事業からだった。そして1956年にはProjectronとして、電気光学式画像センシングシステムの先駆けとなった光学式コンパレータの自動エッジ検出機能を開発した。またOGPは、真に革新的なコンピュータ制御による自動リアルタイム画像測定システムVidicom Qualifierを1980年代に初めて市場に投入した。これに続く革新的なIQ-2000システムでは、リアルタイム画像測定とレーザーおよびタッチプローブ・センサを組み合わせた先駆的なマルチセンサ測定を実現した。1990年代には、それがSmartScope発売と完全自動のマルチセンサ三次元測定へと結実した。その後もハードウェアとソフトウェア両面の技術的飛躍によって、SmartScopeは品質管理や検査業界における精密測定機の代名詞となり、世界中の数千社もの主要メーカーに信頼を得ている。システムの進化は今も続いており、このSmartScopeの次世代進化形であるSmartScope Mシリーズでは、特許技術のIntelliCentric-M光学システムを採用し、比類のない精度と再現性を達成した。

    産業への貢献

    OGPのシステムは、パソコンやスマートフォン、デジタルビデオカメラ、電気自動車などはもとより、民間の宇宙飛行から近年の核融合エネルギー分野の画期的な進展にいたるまで、様々な産業の成果を支える部品の品質を保証するうえで極めて重要な役割を果たしてきた。また世界中で生産される消費者製品にも、OGPのシステムで測定した部品が使われている。OGPは、光学技術の革新をリードしていく寸法計測分野の先駆者であると自負している。

    さらに先を見据えて

    OGPは昨年2025年を、光学式測定分野で業界の最高峰として国際的な評価を獲得するにいたった歩みを今いちど振り返る年と位置付けていた。そのOGPの歩みにおける重要なマイルストーンの一つが、光学系や機械の設計からソフトウェア設計、製造、アプリケーション・エンジニアリングまで、多岐にわたる業務の垂直統合に重点を置いたことであり、今後もこの姿勢は変えない。OGPの従業員は日々、革新とその実践を重ねながら、最も大きな挑戦に臨むユーザーが求めている難しい測定課題に対して実用的なソリューションを生み出している。OGPが記念すべき創業80周年を迎えられたのも、こうした革新を続けてきたからにほかならない。OGPのR. Stephen Flynn社長は、「世界中の数千社ものメーカーがOGPのシステムを活用して、それぞれの品質管理プログラムの信頼性の確立をはかっており、OGPはそれを支援してきた。グローバル企業である当社は、いくつかの国には子会社を構えるほか、販売パートナーを通じて世界中の工業地域をカバーし、増えゆくユーザーに現地でのサポートを提供している。創業80周年の記念式典では、80年にわたる当社の発展の重要な基盤となった販売パートナーや従業員を称え、その貢献に感謝の意を示した」と述べている。


    ▲SmartScope Mシリーズの各システム―マルチセンサ三次元測定における次世代進化形にして世界的スタンダード
  • 今なお最速か? ADQ7DCデジタイザが登場から8年を迎えて

    2017年1月の発売から8年を経た現在も、Teledyne SP DevicesのADQ7DCデジタイザは高性能データ収集におけるベンチマークであることに変わりはない。

    今でもADQ7DCは世界最速の14ビット・デジタイザなのか。おそらく、そうだろう。こうして長く最速の地位を保てるということが、その堅牢な設計や長期にわたる信頼性、ひいては要求の厳しい用途においてもこれまで通り有効にお使いいただけることを証明している。

    実証済みの性能を長く発揮できる、その真価

    ADQ7DCは発売当時、10 GSPS(Gigasamples-per-second)というサンプリングレートを達成した世界初の14
    ビット・デジタイザであったものと考えられる。DCカップリングしたフロントエンドは、パルスデータやゼロIFアーキテクチャのRFアプリケーションに向けて最適化されており、科学計測機器や素粒子物理学、レーダー、LiDAR、質量分析器などに最適だ。3 GHzのアナログ帯域幅、4 GBのオンボードメモリ、7 GB/sのピア・ツー・ピアGPUストリーミング能力を備えており、より詳細なデータ捕捉やリアルタイム処理を妥協することなくしっかりサポートしする。

    複数のタイプのインターフェースで柔軟な統合を

    PCIe・PXIe・USB 3.0・MTCA.4・10 GbEの各インターフェースで利用可能なADQ7DCなら、幅広いシステムアーキテクチャに対応できる。オープンなFPGAを採用しており、開発者はカスタムなアルゴリズムを同デジタイザに直接実装できるため、アプリケーションに応じたリアルタイム信号処理が可能になる。こうした柔軟性から、研究室やフィールド、OEMといった使用環境によらず、コンパクトかつ高性能なシステム設計が行える。

    特定の用途に応じたファームウェアが選べる

    ADQ7DCでは、様々なユースケースに合わせて設計した複数のファームウェア・パッケージをサポートする。▽ FWPD(パルス検出)=オンボードFPGA上で直接、高度なリアルタイム・パルス検出/解析を可能に。動的なレコード長と入力チャンネルごとに個別に設定可能なトリガーレベルを備えており、生データではなくパルス特性を抽出して、それを転送することでデータ量を大幅に削減する▽FWATD(高度な時間領域解析)=ADQ7DCに時間領域測定のための高度なツールを装備して、複数層によるノイズ抑制機能を持たせ、極めて広いダイナミックレンジを実現するとともに微弱信号の検出を可能にする。さらに、温度に応じたベースライン補正のほか、オンボードFPGA上で直接実行するリアルタイム・デジタル信号処理をユーザーが柔軟に定義・設定できる機能も備えている▽FWDAQ=デフォルトでプリインストールされたファームウェアとして、リアルタイムな平均化や波形積算などの高度なデータ収集機能を提供し、測定の精度と効率を向上させる▽DEVDAQ=ユーザーがオンボードのAMD FPGAにアクセスして、カスタムなリアルタイム信号処理とデータ・リダクション機能をハードウェアに直接実装できるようにする。そのため、アプリケーション固有のアルゴリズムを作成し、それぞれのニーズに合わせたデータ処理の最適化が図れまる。

    OEM向けの統合とカスタマイズ

    Teledyne SP DevicesはISO認証を取得した生産体制のもと、OEMのお客様向けたグローバルなサポートはもとより、それぞれのユーザーに合わせた技術サービスも提供している。なかでもADQ7DCは、商用システムへのシームレスな統合を想定して設計しており、具体的なアプリケーション仕様を満たせるようにハードウェアとファームウェアのカスタマイズ・オプションを用意している。

    発売から8年を経た今も、ADQ7DCは比類のない速度と精度、そして高い応用性を発揮し続けている。科学計測機器やレーダーシステム、自動試験装置など、そのいずれにおいても厳しい要件のアプリケーションに応えられる信頼性の高いソリューションであることに変わりはない。高い分解能と高速サンプリング能力、柔軟な統合性を兼ね備えているため、この先も何年にもわたって有用性を発揮していくことは確かだろう。

  • REDEXグループ/熱間圧延亜鉛めっき鋼板の完璧なトリミングを実現

    Arcelor Mittal社のブレーメン製鉄所では、熱間圧延亜鉛めっき鋼板を正確にトリミングするために新しいサイドトリミング・ラインを使っている。この新設プロジェクトの計画にあたって克服しなければならなかった課題の一つが設置スペースの不足だった。スペースの制約から、トリミング・ラインを亜鉛めっきラインの上に設置する必要があった。これは珍しいケースだが、省スペースでエレガントなソリューションに仕上がった。同工場はすでに稼動しており、高品質にトリミングされた厚さ0.6~6.3 mmの鋼板を生産している。

    ブレーメンには、生産から加工にいたる鉄鋼産業で長い伝統があり、近隣の造船所などからの鉄鋼需要もある。その生産拠点の一つであるArcelor Mittal社の製鉄所は、この伝統の象徴する存在だ。1957年に設立され、2007年からはArcelor Mittal Group社に加わった同工場は、約7 km2の敷地面積を有し、年間350万トンにおよぶ粗鋼生産能力を備えている。ブレーメンにおけるArcelor Mittal社の一貫製鉄所として、自動車や建設、機械、家電、鋼管製造などの産業に向けて平鋼製品を生産しており、その製品には溶融亜鉛めっき鋼板も含まれる。

    要求「亜鉛めっき鋼板用トリミング・ステーションの改良」

    Arcelor Mittal社は工場の最適化に向けた継続的な投資の一環として、2001年に稼働を開始し、厚さ0.6~6.3 mmの鋼板を生産しているBregal 2熱間圧延・溶融亜鉛めっきラインの出口にトリミング・ラインを設置するプロジェクトをREDEX GmbHに依頼した。同プロジェクトの狙いは、最高120 m/minという生産速度のもとでユーザーの要求通りに正確なストリップ幅の鋼板を生産し、そのうえ高品質なトリムエッジに仕上げることだった。

    課題「造的な制約」

    REDEXグループは、2020年にドイツ・デュイスブルクを本拠とする圧延工場の専門企業BGW社をチームに迎えた。現在、REDEXグループの一員となった同社は、トリミング・システムの設計や設置においても豊かな経験を持ち合わせている。そうした高度な経験と専門知識が必要だった課題の一つが、構造的な制約にあった。亜鉛めっき工場全体のフロアプランを拡張することはできなかったため、選択肢は一つしかなかった。既存ラインの上に「載せる」、つまり2001年に新設したプラットフォームの頭上にトリミング・ラインを置くということだ。それにはストリップの走行経路を変えねばならず、天井の高さを考慮しつつ一部の既設ユニットを移動させる必要があった。そのうえで、すでにある鉄骨構造で支えた構造用鋼製プラットフォーム上にトリミング・システムを設置するのだ。

    下から上のプラットフォームへ「ストリップ走行経路の再設計」

    亜鉛めっきストリップのコイルからの新しい経路では、これまで曲げローラーが置かれていた場所であるライン下部にパイロットローラーを設け、既存のマーキングマシンを通してストリップを垂直に上へ送る。一組のテンション・ローラーによってストリップの張力を高めたうえ、進路を水平方向に変えてダブル・コントロール・ローラーへと導く。そこからさらに、サイドパンチを通してトリミング・ユニットの中央を走らせる。そうしてストリップをトリミングした後は、方向転換ローラーを介して垂直方向に搬送し、縦型の検査ユニットともう一組のテンション・ローラーを経由してリコイラー手前の水平走行エリアへと運ぶ。

    精巧なトリミング・シャー設計による高い切断品質

    REDEX(旧BWG社)のトリミング装置には、ロータリーヘッド式のトリミング・シャーを必要に応じて装着でき、厚さ40 mm・直径450 mmの2つの刃が互いにオフセットした位置に配置される。このタイプのトリミング・シャーは、バリの発生を最小限に抑えるとともに、刃の摩耗が非常に少なく、高精度な切断幅を実現できる。刃先のギャップを水平および垂直方向に調整するシステムによって、刃先の品質を最適に保つことでこうした高い能力を保証している。同システムでは、鋼板の厚さや材質に応じて刃先ギャップを自由に調整できる。また、上下の刃は、切り落とした端材をスクラップ・チョッパに送る高硬度なガイドへと下向きに誘導するように配置している。

    調整装置「高性能な駆動と制御技術のために」

    このシステムは高い信頼性で作動するため、常にラインの処理能力を高く維持することができる。シャー交換後も切断幅を再調整する必要はない。幅の調整は、速度制御による3相サーボモータによって行う。同モータは、2本のバックラッシレスのボールねじをそれぞれ逆方向に回転させる。一方、刃先のギャップは電動アクチュエータ(電動シリンダ)によって下側の刃を軸方向に移動させることで設定する。また回転軸は、互いに逆向きに配置した2つのねじ付きナットで低バックラッシに調整できる。電動シリンダための速度制御ギアードモータにはギャップを適切に位置決めするためのエンコーダも装備されている。このような設計によって、長いシリンダ・ストロークを微細なギャップ調整の動きに変換して高い精度が得られるようにしている。そのほか、オーバーラップ調整にも高精度な電動アクチュエータを使用している。

    コイル交換のためのサイドパンチ

    トリミング工程で重要な役割を果たすのが、コイル交換後にトリミング・シャーを新しい幅にセットする際に用いるサイドパンチだ。この作業工程は、刃が鋼板に食い込んでいては行えない。そのため、サイドパンチによって新旧の鋼板の接続部分を大きく打ち抜きます。その後にトリミング・シャーが打ち抜かれた位置に来るまでストリップを送る。これによって刃を自由に動かせるようになりますので、トリミング・シャーは自動的に新しい幅の位置まで移動する。同システムでは幅600~1800 mmのストリップを加工でき、トリミング幅は6~100 mmの範囲で変えることが可能で、サイドパンチで打ち抜いたスクラップも、短いコンベアベルトを介してスクラップ用ベルトコンベアに送られる。そうしたすべてのスクラップはベルトコンベヤで隣の部屋に運び、向きが可変なシュートで2つのスクラップ・コンテナのいずれかへ排出する。

    品質も、柔軟性も高く

    このように完全に自動化されたトリミング・プロセスとなっており、コイルの交換作業も非常に効率的に行える。またセンサ技術を統合したことで、たとえば高精度に幅を測定(+/- 0.2 mm)できるなど、正確な切断に大きく貢献する。さらに特に注目いただきたいものとして、今回の改修の一環で設置した鋼板の新しい張力測定システムもある。

    自動化と運用性

    同トリミング・システムは、大規模に自動化された亜鉛めっきラインに制御レベルで統合されている。この統合にともない、可視化ステーションを含めて制御室の機能や操作機能も拡張した。だたし、手動操作する際には、現場にある複数の操作盤や制御ステーションを使って、プロセスを直接見ることもできる。そしてもちろん、REDEXの設計チームは騒音防止や機械の安全性に関するあらゆる標準的要件を満たすように設計した。このシステムは現在すでに稼働しており、Arcelor Mittal社にはすっかり満足いただいているという。


    ▲Arcelor Mittal Bremen社のためにサイドトリマーを計画・設置

     

  • ローデ・シュワルツ/共同測定で近傍界ソリューションの高精度を確認

    ローデ・シュワルツとGreenerwaveは共同測定において、近傍界システムによりSATCOMアンテナ向け50 cmのKu帯電子走査アレイ(ESA)の放射パターンをわずか30分で取得できることを実証した。結果はシミュレーションモデルと1 dB以内で一致し、本手法がアンテナ性能を迅速かつ信頼性高く検証できることを示している。大型チャンバーに制約のあるSATCOMメーカーにとって、より迅速でコスト効率の高い試験手法となります。

    電子走査アレイ(ESA)アンテナは、現代のSATCOMシステムにおいて重要なコンポーネントとなっている。LEO、MEO、GEOといった軌道で信頼性の高い運用を実現するには、放射パターンの正確な把握が不可欠だ。しかし、従来の遠方界測定では、特に被試験アンテナ(AUT)の開口が50 cm以上になると、Ku帯やKa帯において実用的でないほど大型のチャンバーが必要となる。一方、CATR(コンパクトアンテナ試験レンジ)も依然として大きく、放射パターンを取得するためにAUTの2軸ポジショニングが必要で、測定に時間がかかる。

    ローデ・シュワルツとGreenerwaveは最近の共同測定においてESAアンテナ試験のブレークスルーを達成し、近傍界で高精度な放射パターン特性評価を実現するとともに、測定時間を大幅に短縮した。Greenerwaveの革新的なSATCOMユーザー端末は、再構成可能インテリジェントサーフェス(RIS)を基盤としており、従来方式と比較して消費電力や半導体依存を低減しながら高性能な電子走査アンテナを実現している。

    共同測定では、ローデ・シュワルツがコニカルカットポジショナを備えたR&S TS8991 OTA/アンテナ測定システムとR&S ZNAベクトルネットワークアナライザを提供した。これらにより、RIS技術を用いたビームフォーミングを行うGreenerwaveの単一開口パッシブESAアンテナを評価した。被試験アンテナ(AUT)は50 x 50 cmの開口を持ち、低消費電力と容易な統合を目的に設計されている。

    測定は極角120度までの拡張上半球を対象に、1度ステップで実施された。Ku帯の10周波数が、ハードウェアトリガ機能により合計32分で取得できた。また、データはR&S AMS32アンテナ測定ソフトウェアで処理され、FIAFTAアルゴリズムによる近傍界から遠方界への変換が適用された。

    数値ツインモデルに基づくシミュレーション結果およびGreenerwaveのCATR測定結果との比較では、最大利得または指向性の差は最大1 dB、通常は0.3 dBであり、近傍界ソリューションの高い精度が確認されました。エクスポート機能により、CST Microwave StudioやMATLABなどでの追加解析も可能である。

    同試験は、大型のSATCOMアンテナでも近傍界構成のR&S TS8991アンテナ試験システムを用いることで迅速かつ高精度に特性評価できることを示しており、大型遠方界チャンバーやCATRに代わる実用的な手法となる。本構成は、柔軟なビーム制御や高データレートを必要とするブロードバンド、IoT、バックホール用途のアンテナ試験にも適用可能。研究室環境への統合も容易で、試験サイクルの短縮と開発コストの削減に寄与する。


    ▲R&S TS8991アンテナ試験システムで特性評価されるGreenerwaveのESAアンテナ
  • ワトソンマーロー/簡単な洗 浄プロセスを実現するブレーデルポンプ

    Watson-Marlow Fluid Technology Solutionsの一部門であるBredel Hose Pumpsは、最適な効率と定期的な定置洗浄(CIP)を必要とするサニタリーおよび衛生プロセス用にBredel CIPポンプだ。

    飲料/食料品、製薬および化粧品の生産では、設備とバッチ間の洗浄による長期の稼働停止時間はコストを増加させる。しかし、バイパスや分解を伴わずにCIPに対応するポンプは、稼働停止時間を最小化し、汚染による製品へのコンタミ混入を回避する。

    Bredelが設計したCIPポンプには、秒速2mを上回るCIP洗浄速度要件が達成可能となる新しいロータが備わっている。内部のポンプエレメントを洗浄する自動格納式シューはCIPプロセス専用に設計されており、ポンプと残りの下流システムが適切な流速で洗浄されるようにする。洗浄中にシューを格納することで高温でのホース圧縮が最低限に抑えられ、ホース寿命が延長し、ホース交換費用が削減する。この新しいCIPポンプの利用可能なサイズはBredel20(600L/h)、Bredel25(1800L/h)、Bredel32(3200L/h)。

    すでにこれらのBredelホースポンプをお使いのお客様は、プロセスラインからポンプを取り外して稼働を停止することなく、明確な指示に従ってその場で簡単にポンプロータをCIPタイプに更新できる。Bredelの計算では、CIPポンプのユーザーは大幅な省エネを実現でき、炭素排出量と環境負荷を削減する。例として、毎日24時間稼働で1時間の洗浄サイクルを1日に4回実施する醸造所では、CIPポンプを逆転させてシューを格納し、洗浄プロセス中にポンプ電源を切ることが可能になった。これにより、醸造所はCIPサイクル中に運転するポンプの電源を4時間分削減するため、年間のエネルギー消費が16%または1,460時間分低下している。

    Bredel CIPポンプの主な特徴は、次のとおり。▽保守作業による稼働停止時間の削減▽CIPサイクル中にポンプを運転する必要がなく、電力消費の削減▽食品安全性基準(FDA、EC1935、3A)への準拠▽CIPサイクル中に高温でのホース圧縮を回避することによる、ホース寿命延長▽衛生的な設計 – 接液部はホース内部のみ▽流量が吸込または吐出条件に影響されず、高精度の注入。

    Bredel製品マネージャーのGrace Madden氏は、「Bredel CIPポンプは、信頼性と精度に優れた穏やかなポンプ移送に最適な選択肢だ。酵母などの繊細な成分、添加物、他のポンプ技術では著しい摩耗を引き起こす研磨性ろ過剤を簡単に移送できる。CIPポンプは稼働時間の増加と保守コストの削減に役立つ」と話し、「この衛生的で効率的なポンプは食品飲料業界に最適で、さまざまな醸造用途や、フルーツピューレなどの製品の移送に使用できる」と続ける。

    繊細な酵母の移送でも、研磨性珪藻土の移送でも、Bredel CIPポンプは醸造所の次の作業に最適な選択肢である。▽酵母の注入▽酵母の移送▽香料および着色料の注入▽ろ過のための珪藻土の注入▽安定化のためのポリビニルポリピロリドン(PVPP)およびシリカゲルの注入。

    Bredel Hose Pumpsについて

    Bredelは高耐久性ポンプ市場のリーダーで、粘性や研磨性のある流体や固体も移送できる。Bredelポンプは高性能で強固な設計により保守頻度が少なく、持続性能にも長けている。Bredelチューブポンプおよびホースは、鉱業、工業化学、水および廃水、飲食料品業界の幅広い用途で使用されている。Bredelは、Spirax Groupのグループ会社であるWatson-Marlow Fluid Technology Solutions(WMFTS)の一部門で、WMFTSは、ライフサイエンスおよびプロセス産業向けのチューブポンプ製造と関連流体経路技術において世界をリードする企業だ。

  • ローデ・シュワルツ/設計エンジニアのRF技術力向上を支援

    衛星通信や防衛システムの拡大に伴い、RFテストはますます重要かつ複雑になっている。ローデ・シュワルツは5月20日に第2回RF Testing Innovations Forum(オンライン)を開催し、エンジニアや専門家が現在の高度なアプリケーションに対応する実践的なソリューションを紹介しする。

    オンラインで開催されるRF Testing Innovations Forum 2026では、ローデ・シュワルツ、Dassault Systèmes、FormFactor、Focus Microwavesの専門家が、現在のRFテストにおける課題について講演を行う。プログラムでは、アクティブデバイス特性評価のための残留測定や、異なる周波数にわたる絶対位相の検証など、多岐にわたるテーマを取り上げる。

    航空宇宙・防衛向けRFコンポーネントの市場投入の加速

    ローデ・シュワルツのRF & マイクロ波コンポーネント担当マーケットセグメントマネージャであるMarkus Loerner氏が、「航空宇宙および防衛向け専用コンポーネントの商用化」をテーマに基調講演を行う。衛星通信や防衛用途の拡大によりRFシステムの需要が増加し、それに伴い高性能なRFコンポーネントの必要性が高まっている背景を解説する。また、関連するRFサブシステムを比較し、テスト要件を導き出すことで、市場投入までの期間短縮と効率化を目指す。

    絶対位相測定とキャリブレーションの重要性

    多くの設計エンジニアは、広い周波数範囲における絶対位相測定の重要性を見落としがちだ。同セッションでは、位相キャリブレーション手法の概要を紹介し、コムジェネレータとそのトレーサビリティに焦点を当てるとともに、具体的な適用事例を取り上げる。これには、時間領域変換、周波数変換器の検証、ベクトルネットワークアナライザ(VNA)に関する考慮事項などが含まれる。

    サブTHz帯オンウエハ測定の手法とベストプラクティス

    マルチギガビット通信システムがより高い周波数帯へと進む中で、エンジニアはオンウエハSパラメータ測定の限界を拡張し、デバイスの精密なモデル化と特性評価を行う必要がある。ドイツ・ドレスデンのFormFactorラボからのライブデモでは、R&S ZNAと最大170 GHzの周波数拡張モジュールを用いたDバンドオンウエハ測定において、精度・安定性・再現性を確保するためのベストプラクティスを紹介し、測定環境における重要な判断ポイントも解説する。

    ノイズパラメータ検証技術

    最後のセッションでは、最大67 GHzまでのRF回路におけるノイズ検証を取り上げる。低雑音増幅器(LNA)の性能要求が高まる中、正確で信頼性の高いノイズ測定が不可欠だ。これはLEO衛星通信、リモートセンシング、量子コンピューティングなどの新しい用途によって加速されている。LNAは通常受信機の最初の段に位置するため、そのノイズ特性はシステム全体のノイズ指数と感度を大きく左右する。同講演では、ノイズ測定の基本原理とコールドソース法によるノイズパラメータ抽出について解説する。測定はノイズフィギュア測定機能を備えた最新のR&S ZNAを使用して行われる。

    なお、同カンファレンスは無料で参加できるが、事前登録が必要。詳細なアジェンダ、講演者情報、登録ページは次を参照: https://www.rohde-schwarz.com/rftif


    ▲RF Testing Innovations Forumでは、高度なRFアプリケーションに対応する実践的なソリューションを学ぶことができる

     

  • IDS/重要施設における自動速度モニタリング

    物流センターの構内や空港の外周、工業エリアなどでは、一般道路と同じ交通ルールが必ずしも適用されていない。さらに、車両が歩行者やフォークリフト、機械設備の近くを移動するため、非常に注意を要する環境だ。一瞬の不注意と速度超過が重なるだけで、人身事故から生産停止や高額な損失に至るまで、深刻な結果を招く可能性がある。安全性の観点から、産業施設や交通現場では車両の動きを自動でモニタリングするケースが増えている。

    英国のWestcotec(ウェストコテック社は)、産業施設や交通エリア向けの安全・監視ソリューションを専門としている。同社は、車両と人の安全をインテリジェントに連携させ、企業や自治体のリスク低減を支援するシステムを開発している。これらのニーズに応えるため、Westcotecは速度計測と車両識別を組み合わせた自動システム「Automatic Speed Watch Camera(ASWC)」を開発した。同システムは、ドイツの産業用カメラメーカー IDS Imaging Development Systems の実績ある画像処理技術を基盤を採用しており、高解像度の画像データにより、車両速度やナンバープレートを確実に検出する。

    システムの仕組み 「単なる計測を超えて」

    「内部の安全規則だけでは危険な運転を防ぎきれないケースが多い。データを記録するだけでなく、行動変容を積極的に促すインテリジェントなシステムが必要だ」と Westcotec のセールスディレクター、Olly Samways(オリー・サムウェイズ)氏は説明する。Automatic Speed Watch Camera は、設定された速度制限を超過する車両を検知し、高解像度の画像を撮影します。ナンバープレートのほか、速度、日時を記録し、DVLA(運転免許・車両登録局)との連携により、車種、モデル、色などの追加情報も取得する。

    処理はレーダー支援によって行われ、ANPR(自動ナンバープレート認識)照合を用いて車両データを確実に識別する。これらの情報は整理され、解釈・エクスポート・分析が容易になる形で提供される。繰り返し発生する違反行為も検知可能であり、運転行動の改善に向けた重点的な対策に役立てることができる。データはWi-FiまたはUSB経由でアクセスでき、Westconnectプラットフォームを介したリモート管理や、メールによる自動配信にも対応している。また、SDカードに記録できるため、ノートパソコンを常時接続しておく必要がない。

    精度と機動性の融合

    ASWCの中核には、IDS製の産業用カメラ「uEye LE」が搭載されています。このカメラはe2v製の1.3メガピクセルCMOSセンサーを搭載し、高い光感度と優れた画質を実現する。モノクロ、カラー、NIR(近赤外)バージョンが利用できる。動作中にグローバルシャッターとローリングシャッターモードを切り替える機能により、高速な動きを確実に捉え、変化する照明条件へ適応できる。最大4つの個別に定義可能な関心領域(AOI)を設定することができ、特定の画像領域を評価し、複数の特徴を同時に捕捉することが可能だ。

    「IDSの技術によって必要な柔軟性が得られている。昼間でも夕暮れ時でも、あらゆる状況下で全ての画像が活用できるようシャッターモードを切り替えられる」(Westcotec セールスディレクター、Olly Samways氏)

    ASWCはUSB3およびGigE Visionにも対応しており、高速かつ信頼性の高いデータ転送を実現します。大容量の画像ファイルも迅速に取得でき、高トラフィック時においてもシステムは安定したパフォーマンスを維持する。さらに、データ分析、アラート通知、可視化などの目的で、サードパーティシステムへの統合も容易に行える。この包括的なハードウェア互換性により、信頼性が向上し、データ処理の高速化、そして最新のデジタル環境へのシームレスな統合を実現する。

    実際の導入と成果

    ASWCは現在、英国の警察機関、地方自治体、および物流センター、工業団地、空港周辺地域などの民間施設運営者によって利用されている。導入の主な目的は、追加の人員を割くことなく、危険運転を減らすことだった。設置は非常に簡単で、装置を据え付けて位置を調整すれば、すぐに運用を開始できる。導入後、平均速度の低下や、社内安全基準への遵守状況が大幅に改善されたとの報告が一貫して寄せられている。自動データ収集により、交通の緩和策、設備の構造的調整、または社内研修セッションといった、対象を絞った対策が可能となる。このシステムは抑止力や監視を目的としたものではなく、意識向上を図り長期的な安全性の確保に貢献する予防的手段として設計されている。その強みは、機動性、正確なデータ収集、そして既存システムへのシームレスな統合にある。これにより現場の安全性が向上するだけでなく、将来的な業務最適化やリスク削減に向けた戦略的判断の基盤も構築される。

    今後の展望

    要求は高まっており、顧客からはクラウドベースのアクセス、柔軟なレポート作成ツール、目に見える抑止効果と目立たない取り締まりの組み合わせ、そして敷地全体をカバーできる拡張性のあるソリューションが求められている。Westcotecは、アクセス制御、車両分類、動的危険検知、歩行者保護などを盛り込んだロードマップを掲げ、対応を進めている。Samways 氏は、「ハードウェアの性能と直感的なソフトウェアを組み合わせることで、交通エリアにおける画像処理の限界をさらに押し広げ、より安全な環境を実現したいと考えている」と締めくくった。


    (画像の権利: Westcotec)

    ▲使用されたモデル:UI 1240LE、カメラファミリー: uEye LE
  • ローデ・シュワルツ/対ドローン用スイート搭載デモ車を公開

    欧州全域で高まる、信頼性の高い対ドローンソリューションへの需要に応えるべく、ローデ・シュワルツは自社の周波数アジャイル技術が敵対的な無人航空機(UAV)をかつてない速度で探知、位置評定、無力化する様子を実演した。

    ローデ・シュワルツは、実地での運用実績を誇る対ドローン用スイート『ARDRONIS』を、専用設計のデモンストレーション車両に搭載し、「Counter UAS Technology Europe 2026」にて展示した。4月20日から22日までの3日間にわたる期間中、来場者は車両内にコンパクトに収められたこの統合ソリューションが、軍隊、警察組織、そして防衛産業全般における早期警戒と即応性の要求を満たしていることを直接確認することができた。

    ローデ・シュワルツのARDRONISスイートは、ジャミング機能の有効性と柔軟性を向上させ、周波数範囲を100 MHzまで拡張した。また、方向探知用のコックピットを備えており、オペレーターが複数ステーションを同時に監視・制御することが可能。この構成により、必要な人員を削減しつつ、より効率的で連携の取れた運用を支援する。

    デモンストレーション車両には、ARDRONIS スイートの全機能が単一の統合環境として組み込まれている。来場者は、ドローンとその操縦者を探知・位置評定する『ARDRONIS Locate Advanced』を体験した。さらに、車両には特定された脅威を自動的に追尾・抑止する『スマートフォロワー』機能を備えたマルチバンドジャマー『ARDRONIS Effect』も搭載されている。携行可能な ARDRONIS Detect および ARDRONIS Locate Compact ユニットは、迅速な展開や移動を伴うシナリオにおいても高性能な探知・位置評定能力を発揮し、『ARDRONIS Wi-Fi』モジュールは商用 UAV の通信リンクを特定・妨害する機能を付加する。

    イベントではローデ・シュワルツのエンジニアが統合コックピットを操作し、初期探知から方位情報の取得、電波妨害、そして交戦に至るまでの一連のワークフローを、シミュレーション環境を案内した。

    イベント 3 日目の 15:15(GMT)には、ローデ・シュワルツ・インターナショナル GmbH の CUAS マーケ ット開発マネージャーである Bob Moll 氏が、「ARDRONIS RF DF とジャミング ― (C)UAS 軍拡競争において価値を示し続けるために必要なこと」と題したプレゼンテーションを行tった。この講演では、低周波数探知、多方向の特定、高出力ジャミングをひとつのシームレスなワークフローに結びつけた具体的な運用環境における事例を紹介し、ARDRONIS システムがいかにモバイルプラットフォーム上で展開可能か、また、今日の進化するドローンの脅威に対抗するため、既存の防衛・セキュリティアーキテクチャにどのように統合できるかを実証した。

    Bob Moll氏 は「当社の ARDRONIS スイートは、早期警戒探知、迅速な対応ジャミング、そして統一されたコックピットをひとつの現場即応型システムに統合したものだ。これをモバイルプラットフォームで実演することで、既存の防衛・セキュリティアーキテクチャにどれほど容易に組み込むことができ、急速に変化するドローンの脅威に対処することができるかをお見せできると考えている」と述べている。


    ▲ローデ・シュワルツの対ドローン用スイート「ARDRONIS」を搭載した車両
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