カテゴリー: ユーザー通信 WEB版

  • ユーザー通信195号抜粋 大機器協 スズキ工場見学会を挙行

    大機器協
    スズキ工場見学会を挙行

    湖西工場&歴史館見学、鈴木会長ミニ講演会で知見広げる

    大阪機械器具卸商協同組合(大機器協/事務局=大阪市西区阿波座)は3月27日、浜松市のスズキ(SUZUKI)湖西工場・歴史館の見学会を挙行した。
    中山哲也理事長(トラスコ中山社長)、企業見学委員会 古里龍平副理事長(ジーネット社長)のもと、「一度は行ってみたい、見てみたい企業の見学にチャレンジし『知見を広げる』きっかけを提供する」方針は2年目を迎えた。
    そんな今回の企画には大機器協会員のみならず、滋賀、はりま(兵庫)、広島、福井、高松、石川の各組合からも参加し、例年2月に開催していた全機工連の関西ブロック会議の意味も包含した。さらに、地元の遠州機工会も懇親会から合流するなど、総勢84名が参加した。
    参加者はチャーターバス2台に分乗し、最初に、国内向けの主力生産拠点であり、スズキ国内工場で最大の生産台数と建物面積を有する湖西工場で、軽乗用車の組み立て工程を見学し、次にスズキ歴史館へバス移動した。
    歴史館では、鈴木修会長が一行を出迎え、自身の書籍のタイトルにもなっている『俺は、中小企業のおやじ』になぞらえ、「3兆6千億の売上高(2018年3月期見込み)で中小企業とは何事か、といわれるが、大企業とは価格を左右できるということ。価格は業界上位から決まるもの。当業界ではトヨタさんがトップであり、軽自動車をつくる私たちが、到底、価格を設定するわけにはいかない」など持論を和やかに、ミニ講演会(あいさつ)で歓迎した。
    鈴木会長は各展示コーナー巡りにも同行し、最後は玄関口まで自ら出向き、バス2台を直接丁寧に見送る姿に、参加者一同は感銘を受け、懇親会場へと向かった。

  • ユーザー通信195号 若園精機 金型補修・メンテナンスの受注が激増!

    若園精機

    金型補修・メンテナンスの受注が激増!
    金型の磨きを女性ベトナム人実習生が担当

    INTERMOLD2018では、次世代自動車向けアルミ削り出しサンプルなどを出展

    岐阜県養老町で、自動車部品向けアルミ鋳造用金型、試作部品の製作など「鉃を削り続けて半世紀」を標榜する若園精機(若園明人社長)は、今年もINTERMOLDに金型工業会の一員として共同出展する。
    同社では前年度におけるものづくり補助金活用の際、「金型づくりをもっと速く!」といった技術革新的内容にプラスαとして、既存顧客と新規取引先、両方向からの販路開拓を謳い文句とした。

    そのうち既存顧客向けでは、同社が2009年より設備する独・HARMLE(ハームレ)製の5軸マシニングセンタ『C40U』を駆使し、同マシンの日本総代理店・愛知産業(東京都品川区、井上博貴社長)ともに「モータに関わるようなもの」をテーマとし掘り下げ、次世代自動車向けのアルミ削り出し(燃料電池ケース)を試作した(※写真)。

    INTERMOLD2018の大阪開催では、この燃料電池ケースサンプル品や、金型修理に最適で検査効率を上げるFAROレーザー非接触測定デモを実施するほか、今回の展示が初披露となる製品を多数展示する。

    若園精機の金型修理・修復については、本紙でも何度か既報し注視するなか、今回展ではその「進化版」を見ることができるという。
    若園拓馬専務は、「金型の測定においては、もう単に三次元測定機での計測だけではない品質レベルの向上が要求される流れに、確実になってきている」としたうえで、「特に金型の修理であれば、変形などはタッチ式の三次元測定機での結果だけでは『わからないこと』が多いため、全体を3Dスキャン(FARO)することで、修理個所をより明確にすることに注力している」と続ける。

    加えて、独・Vision製ファイバーレーザー溶接機の導入効果も後押しとなっている。金型の修復肉盛り作業から金属接合業務を開始し、従来のTIG溶接から超精密溶接の対応が可能となった結果、金型メンテナンスの受注率が高まり、いまでは「全体の仕事量の半分を超えた」状態にある。

    元々は鉃の削り出し、ダイカスト金型や鋳造金型の製作を手掛けてきたが、いつの頃からか、「どこでつくったのかもわからない金型まで含めて『若園さん、修理が得意だよね!』と、修理の依頼が新型を上回るようになった」同社の顧客には、いわゆる「型メーカー」が多い。

    「このところ、いつ納品に行っても、どこもすごく忙しそう。『新型よりも、納期の短い修理のほうが、若園さんに向いているよね!』といわれることは多いが、本当は、その仕事(新型)そのものが欲しいところだが・・・」と苦笑する。

    旋盤を設備していない若園精機では丸物や、またワイヤカットを外注しているなか、その外注先も多忙を極めているようで、「ホントに忙しいから、無理!」と、心底から断られる場面も少なくないなど、とにかくいま、金型業界は「とてつもなく、忙しい」そうだ。

    金型メンテナンスの受注がここ数年増えた理由を、「型面数が増えていること、海外に流れていた仕事が為替の影響により海外に出にくくなった」ことだと挙げるなか、「自動車の新型車両立ち上げにより型面数が増えてきたので、当然、内製での修理の仕事が手いっぱいになってきており、溢れた部分を当社がお手伝いする」という循環が、昨年は最も多かったと振り返る。

    大手を除けば、「金型を新品で一つつくれば、例えば何千万円とかかるとすれば、週末を利用した修理などで対応すれば数万円で済むのなら、多分いまは、後者を選択するメーカーが多い」といえる。

    さらに若園精機では、女性ベトナム人実習生が金型の磨きを行っている。

    元は男性社員が担っていたが、女性実習生へのシフトにより、溶接の仕事量がさらに増え、「職人チーム」が修理の仕事に入れるようになった。
    「金型の修理・修復の仕事が迅速に回せるようになったのは、この3つの要素が大きい」と若園専務が指摘するのは、「3Dスキャナー」と「レーザー溶接」、そして「ベトナム人研修生」がマッチしたこと。

    また、ずっと外注していたレーザー溶接が内製化できたことによって、「従来、外注先へは往復80分かかっていたため、ワークの機械搭載は夕方間に合わなかったが、内製化により15時か16時には溶接を終え、これまで翌日扱いだった仕事が、当日中に終えることができる」と効率化を果たした。

    なお若園精機では、今夏には「5期生」となるベトナム人実習生の迎え入れが控えている。

     

  • ユーザー通信194号 三井精機工業「MTF2018」3会場に2,900人が来場し盛況

     

    工作機械プレゼンでは加工事例10選を紹介

    三井精機工業(本社=埼玉県比企郡川島町八幡、奥田哲司社長)のプライベートショー「MTF2018」が、2月6~7日の大阪開催(大阪市鶴見区・花博記念公園 水の館)にて終幕した。
    同社も多分に漏れず業界絶好調の波に乗り切っており、昨年11月頃から「話が出ればすぐに決まる」状況だという。そんななか、大阪会場には816人が来場(本社会場は932人、名古屋会場は1,122人)し、工作機械の受注は初日終了時点で、すでに目標を上回っていた。
    工作機械の展示では、5軸制御立形マシニングセンタ『Vertex55X Ⅲ』と高精度ジグ研削盤『J350G』に加え、当初は予告されていなかった新規開発機『Vertex75X Ⅲ』が初登場した。
    また今回のMTFは、各地でセミナーの充実ぶりが伝えられていたが、大阪会場の最終日午前では、川崎重工業の三島悦朗氏が「航空機エンジン部品の加工と今後の展望」を特別講演。概ね、ターボエンジン(推力)・ターボプロップエンジン(プロペラ駆動力/回転力)・ターボフルエンジン(推力)・ターボシャフトエンジン(軸出力/回転力)をカテゴリーに語った。
    さらに午後は、三井精機工業 営業推進部 精機販売推進室の下村栄司氏により、最近の加工事例として、「Vertex55X Ⅱによるインコネル加工」「同・金型加工」、「次世代宇宙望遠鏡の主鏡の加工」など事例10選が紹介され、工作機械としては掉尾を飾った。

  • ユーザー通信194号 オーエスジー 第105回定時株主総会開く

     

    「M&Aなど積極経営・販路拡大を重視し経営に努める」石川則男社長
    最新設備とITの最新技術を融合し「スマートライン」構築へ(国内主力工場)

    オーエスジー(本社=愛知県豊川市本野ヶ原)は2月17日、同社アカデミー グローバルテクノロジーセンター(豊川市一宮町)を会場に、第105回定時株主総会を開いた。
    議長を務める石川則男社長は総会に先立ち、「欧米、中国といった大きな経済圏が好調に推移していることもあり、自動車、航空機、半導体、ロボット、工作機械、建機等各産業、幅広い業種で切削工具の需要が増加している」とし、「社員一同、1本でも多くの製品をお客様に届けられるように努力している」とあいさつした。
    総会では、事務局から株主数および議決権数の報告、会計監査人および監査等委員会からの連結決算書類にかかる監査結果を含めた監査報告、事業報告および議案の審議が行われた。
    このうち第105期(平成28年12月1日~平成29年11月30日)事業報告では、主に次の内容が語られた。
    あらゆる製造現場でものづくり産業に貢献しているオーエスジー製品のなかでも、特に、創業以来の製品であるタップは国内はもとより、世界で№1のシェア(30%)を誇っている。
    そんなオーエスジーは、世界30ヶ国以上に製造・販売拠点を構築することで、さまざまな地域のユーザーニーズに応える体制を構築しており、日本はもとよりドイツ、メキシコなど世界7ヶ国に「テクニカルサポートセンター」を設置。ユーザーの加工問題に沿った解決法をフェイス・トゥ・フェイスで提案するなど対応力の強化により、これからも世界のものづくり産業を地球規模で支えていく。
    また、2017年度(昨年度)もさらなる販路拡大を目指しM&Aに取り組み、世界5大陸のうちオーエスジーとして「最後の大陸」となるアフリカに本格的に進出するなど、新たな販路開拓に注力した。
    さらに、国内外で増加する受注に対応すべく、タップの八名工場、超硬製品の大池工場を中心に連続加工が可能な最新の機械を導入し、国内主力工場におけるスマートライン構築のための設備投資を行った。
    これらの結果、17年度業績は、連結売上高1201億9800万円、連結営業利益191億3700万円、連結当期純利益139億9300万円となった。
    地域別の経済環境については、欧米は消費・生産・輸出に支えられて堅調に展開。米州における主要市場の北米で航空機関連産業向けが底堅く推移し、メキシコ、ブラジルでの自動車関連産業向けが好調だったため増収増益となった。
    欧州・アフリカでは、既存組織の売り上げ増加に加え、M&Aによる売り上げが増加したことにより増収増益となった。
    中国も堅調な個人消費・輸出を中心に持ち直しの動きが続き、その他アジアの新興国は以前の高い伸びと比べて鈍化したものの、一定の成長を持続した。
    一方、国内においては、個人消費の伸び悩みはあるものの、自動車販売、輸出、投資に支えられ拡大を維持した。
    この結果、国内では主要ユーザーである自動車産業関連向けを中心に需要が拡大し、主力のタップ、超硬ドリル、超硬エンドミルおよび転造工具の売り上げが増加し、前期と比較して増収増益となった。
    そのうえで18年度は、Aブランドの新製品発売を予定しており、M&Aで獲得した新販路を活用し、さらなる受注拡大を目指す。加えて、昨年設備投資した工場の最新機械とITの最新技術を融合させ、72時間連続稼働が可能なスマートラインの構築に努める。
    さらには、再研磨事業、コーティング事業をはじめとするサービス事業(アフターマーケット)にも注力し、世界中のユーザーのさまざまな需要に対応していく。
    これら取り組みにより、18年度は連結売上高1300億円、連結営業利益220億円を計画。20年度には売上高1500億円、営業利益300億円の達成に向け、今年度もさらなる飛躍を目指す。
    以上をふまえ石川社長は、「最近のOSG製品は随分と高能率型に生まれ変わっており、付加価値の高い製品が増えている。またM&Aなど積極経営を心掛けており、今後も販路拡大を重視し、経営していきたい」とまとめた。
    これらを受けての質疑応答の一例では、「自動車産業におけるEV化が、今後のオーエスジーの業績にどのような影響を与えるのか、どう見通し、どのような取り組みをしているのか」に対し石川社長は、世界各国・各地域における環境問題と現状のバッテリー(リチウムイオン電池)問題のリンクを前振りとし、大沢二朗常務へとつないだ。
    同常務は、「要は、モータがありタイヤが付いているという、理論的には『プラモデル』と同じになる。そういったなかで、確実に残るのは足回り(車輪を指示する装置)、等速ジョイント(CVJ)、そして『静音』にかかわるコンプレッサ。音が静かになれば、逆に、いろいろな音が気になってくる。その意味で『音が鳴るものの高精度化、静音化を図る』が、おそらくトレンドになってくる。こういった分野でのシェア拡大を目指す」との見解を回答とした。
    総会に続く「株主懇談会」では、石川社長による「OSGのビジネスモデルは不変」(ソリッド工具世界№1を目指す戦略、仕事は海外に求める、ほか)と題した今年度の成長戦略と、海外戦略として韓国、ブラジル、ドイツ・スイス各市況報告が行われた。
    このうち海外戦略における、主なプレゼンテーションの内容は次のとおり。
    【韓国】
    ▽韓国の景気はいま、絶好調。半導体に関しては輸出だけを見ても前年比57%増だが、自動車産業では生産台数の減(ピーク時の2011年・460万台→17年・410万台)や少子高齢化のため、経済全体の成長率としては「氷河期に比較できる低成長期」▽OSG Koreaの売上高は「SAMSUNG効果」による15年がピーク。売上高構成比(推定)は、顧客産業別では順に、自動車、IT、その他。製品別では順に、タップ、エンドミル、ダイス、その他。
    【ブラジル】
    ▽自動車生産台数は13年の370万台をピークに16年には220万台にまで減少したが、17年から増加傾向に転じ今年(18年)には300万台の生産が予定されている。
    ▽OSGブラジルの今後の取り組みとして、生産と販売政策については、タップは用途別プレミアムタップへの移行、エンドミル・ドリルはハイスから超硬製品への移行、超硬特殊品の短納期化(20日)への挑戦。
    ▽コーティング内製化および外販開始(15年)、ツールマネージメント初契約(17年)が新しい取り組み。ツールマネージメントはPSA(自動車メーカー)エンジンブロックとヘッドの生産工場にて、工具プリセット、在庫管理、使用状況管理を行っている。
    【ドイツ・スイス】
    ▽ドイツの販売先別売り上げ構成は順に、販売代理店、自動車メーカー、金型ユーザー、機械・部品産業ユーザー、その他。製品別売り上げ実績は順に、タップ、エンドミル、ドリル、再研磨、その他。
    ▽「OSGアカデミー 欧州テクニカルセンター」が16年12月にオープンし、顧客向けセミナーや販売代理店向け講習会、自社社員教育施設として活用している。17年度の実績は811名の顧客が来場。
    ▽日本の切削工具メーカーでは、おそらく初となるドイツ自動車工業会の品質認証システム VDA6.4を取得。
    ▽スイスの販売子会社・フィッシャー アンド ボリ(16年12月よりOSGグループ会社)の製品販売構成は、50%が切削工具、50%がクランピングシステム(設計・製造・販売)。OSGブランドの製品をスイス市場で拡販していく。

  • ユーザー通信194号 DMG森精機 2017年度決算発表

     

    売上収益4,297億円・営業利益294億円
    今期は売上収益4,500億円・営業利益350億円見込む
    「順当にグローバル市場でシェアを拡大」全世界的に進む経営者の世代交代も後押しに

    DMG森精機(本社=名古屋市中村区名駅)は2月13日、同社東京グローバルヘッドクォータと名古屋本社をテレビ会議で結び、2017年12月期(2017年1月1日~同年12月31日)の決算発表を行った。
    連結業績は、売上収益4296億6400万円(対前期増減率14・1%)、営業利益293億9100万円(対前期比14・7倍)、税引前利益248億300万円、当期利益156億7600万円、親会社の所有者に帰属する当期利益152億6300万円、当期包括利益合計額169億7400万円(なお、2016年12月期の税引き前利益以下の項目がすべてマイナスであったため増率の記載はなし)と増収増益となった。
    会見に臨んだ森雅彦社長は、主に次の旨述べた―。
    5軸機、複合加工機、Additive Manufacturing(アディティブマニュファクチャリング/積層造形)等の先端加工技術先行において予定通り完遂し、同業他社に対し先行していることから、日工会におけるシェア、また全世界の工作機械におけるシェアを順当に伸ばしている。
    加工精度の偏差を最小化する商品等、クローズドループに近い制御に対する高精度な製品の開発に努めている。CELOS(新オペレーティングシステム)、DMQP(厳選した品質・性能・保守性に優れた周辺機器)、Technology Cycles(複雑な加工工程を簡単に実現するソフトウェアソリューション)によるFull Turn‐Key展開を行った。
    サービスの強化、スペアパーツの納期短縮等、人的な面でユーザーの機械を保護し続けるということに対しても投資している。
    その結果、グローバル市場でのシェアが拡大した。受注単価の向上により受注粗利益が改善し、収益性が改善した。特に第4四半期では10%以上の利益率が見られた。
    社員教育、人材の多様化と適切な報酬による持続的成長体制の構築を図り、環境変化の対応力をさらに強化していきたい。
    2017年度はAG社とフル連結した最初の年だったので、業績を17年をベースとし今後、理解しやすくなる。
    連結受注について、地域別では、日本=43%増、アジア(中国含む)=34%増、EMEA=27%増、米州=22%増、ドイツ=22%増、S&P=6%増。
    18年度も17年度同様に高原横這いと見ており、4500億円以上の受注が可能と見ている。直近でも「過去最高の1月」受注となった。よほどのことがない限り、達成できる数字だと思っている。
    業種別では、建機、半導体、メディカル、金型、航空・宇宙、中小企業向け等で活発な商談が続いており、下がる要因がない。
    グローバルシェアの拡大については、16年比で17年は全世界的では1・4pt伸び、日本=3・4pt増、ドイツ=2・8pt増、その他米州=1・8pt増、EMEA=1・7pt増、アメリカ合衆国=0・8pt増、中国=0・6pt増、アジア=0・5pt増。
    機械本体の平均単価では、5軸化、システム化、複合化等により5年前に比べれば1千万円ほどのアップ。
    在庫・生産台数では、2500台の受注残のうち、明らかな納期遅れは約200台で、3~4月のピークを乗り越えれば納期遅れは解消できると見る。一方、17年は在庫を大幅に抑制できた。フル連結により経営の意志統一が図れ、無駄な展示品、無駄な在庫を省くことに成功している。
    地域別の受注と売り上げでは、緩やかに成長を遂げている中国マーケットはしっかりと押さえながらも、核となるのはやはり、アメリカ(受注15%/売上16%)、ドイツ(受注19%/売上23%)、日本(受注16%/売上14%)の先進3ヶ国でしっかりと量の半分を獲得できている。
    すべての最新ワーク、材料、加工技術、プログラム等は、基本的にこの3ヶ国で生まれていることから、それらを当社製品に反映していく戦略。
    全世界的に中小企業からの受注が増えている。これは全世界的に経営者の世代交代が進み、後継者のいる、技術のある金属加工業者が明らかになり、買い替え需要が高まっている。
    そのうえで取り組みとして、「EV化、高齢化、AI化」「供給体制強化」「コネクテッドインダストリーズ『ADAMOS』実現」「研究開発強化」「SDGs(持続可能な開発目標)、社員教育強化」を挙げる。
    以上をふまえ、2018年12月期の連結業績を売上収益4500億円、営業利益350億円、親会社の所有者に帰属する当期利益200億を見込む。

  • ユーザー通信194号 サンドビック コロマント会総会を開催

    「リーマンショック以降では最高の結果」を報告(2017年度)
    2018年フォーカス・・・生産性向上プログラム(PIP)の流れを全国展開へ

    サンドビック コロマントカンパニー(本社=名古屋市名東区上社)は2月、主力販売店で構成するコロマント会の平成30年総会を開催した。
    2月15日の名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区)での中部日本総会では白栁秀雄会長(大誠社長)が、同23日の帝国ホテル大阪(大阪市北区)での西日本総会では有本浩三会長(有恒精機商会社長)が、総じて「今年も必ず良い年になる。国をあげて生産性向上がテーマとなるなか、販売力を上げるビジネスチャンスだと思う」旨あいさつとした。
    サンドビック社長 兼 コロマント サウスアンドイーストアジア ジェネラルマネージャーのマイケル・エネベリ氏による、サンドビックグループと切削工具部門全体の動向について、サンドビック スウェーデン本社 旋削工具部長のミア・ポールセン氏の講演(旋削加工再考)、優秀特約店表彰、成功事例発表(中部=松原機工、西日本=伸榮商会)に先立ち、サンドビック コロマントカンパニー 高屋政一カンパニープレジデント(※写真)はあいさつをかね、主に次の内容をメーカー報告とした。
    まず、コロマントカンパニー(日本)の2017年度を振り返れば、09年を100とする指標で17年は168(対前年比では10%弱の増)。リーマンショック以降では最高の結果となった。
    市場自体の活況に乗り遅れることなく流通ビジネスが機能し、牽引したことが大きい。加えて、ここ数年、最重要課題として取り組んだインサート(チップ)の数量が拡大し、同時にソリッド工具を大きく伸ばせた。さらに、年間を通し四半期毎に設定した集中的注力製品(サイレントツールなど)の売り上げ増が、良かった点として挙げられる。
    一方、昨年の当総会で掲げた、PIP(Productivy Improvement Program=生産性向上プログラム)にリーン(Lean=無駄を排除)の手法を加え、ユーザーの改善活動に入り込み、生産性の向上に貢献するプログラムの導入が遅れたこと。また、旋削加工の常識を変える画期的な新製品として高い目標を立てた『コロターン プライム』の苦戦。さらに、業務のプロセス改革や物流関係のシステム変更時の混乱を反省材料としたい。
    そのうえで18年は、優位性の高い工具、コンポーネントソリューションによるロボットや半導体製造装置といった有望市場セグメントへの浸透・開拓。高付加価値製品(新製品・注力製品18品目)の拡大。ユーザーに対する問題解決力として、PIP/Leanによる価値提供営業をフォーカスとする。
    なかでも、部分的ではない全体を見た改善を視野に入れたPIP(生産性向上プログラム)の流れについて、昨年はパイロットプロジェクトのみ実施に留まったものの、今年は全国的に展開していきたい。

  • ユーザー通信194号 初の医療機器展に臨んだヤマシタワークス

     

    立体PTPシート、打錠杵に加え、おなじみ『AERO LAP』を展示

    ヤマシタワークス(尼崎市西長洲町、山下健治社長)は、2月21~23日にインテックス大阪で開催された「第8回[関西]医療機器 開発・製造展(MEDIX)」(※本紙6面に関連記事)に、鏡面仕上げ装置『AERO LAP(エアロラップ)』の販社である日本スピードショア(産機営業部=大阪市北区豊崎)と共同出展した。
    ヤマシタワークスでは金型・部品の製造、エアロラップの開発・製造のほか、2016年には組立式立体形状の薬剤プレススルーパック包装体『立体PTPシート』を開発。錠剤を片手で容易に取り出せ、狙ったところに錠剤を取り出すことができるため薬剤散逸の防止、高齢者らのシート誤飲を防ぐなど、これら新たな製品・技術にも積極的に取り組んでいる。
    そんななか、今回が初の医療系フェアへの出展となった。昨年10月初旬に同会場で開かれた「関西 機械要素技術展」の際には、珍しく単体ブースではなく、地元・尼崎商工会議所の1社として効率的に合同参加したが、その際すでに、「次に単体ブースとして注力したいのが、来年(当時)2月の医療機器展」と手ぐすねを引いていた。
    ブースでは、立体PTPシート、エアロラップの加工技術と新素材DSAを組み合わせ新開発した打錠杵(※写真/錠剤用杵臼。臼や充填用スリーブなどにも応用可能)といった医療向け製品、そしてエアロラップの展示を行った。
    国内累計販売台数1千台超のエアロラップだが、来場者からは医療機器の部品、特にプラスチック成形部品に対するテストの打診など、まだまだ需要先の余地を感じさせる質疑応答が続いた。

  • ユーザー通信194号 OKK 東日本プライベートショーを開催

    「VC51 × KUKA」でワーク運搬と加工を連動展示、実演
    「NetMonitor」で展示全機種をつなぎ加工デモ管理

     

     

    OKK(本社=兵庫県伊丹市北伊丹、宮島義嗣社長)は2月15~16日、同社東京テクニカルセンター(さいたま市北区日進町)で「東日本プライベートショー」を開催し、2日間で350人超が来場した。
    同社主力の『VM/Rシリーズ』や『VC-X500』といった複数の立形マシニングセンタのデモ加工を実演。早送り加工や大径ねじ加工、重切削・5軸加工のようすを来場者らは興味深く見入った。
    会場入り口スペースには、世界的ロボットメーカー・KUKAのロボット機を展示。立形MC『VC51』と連動させワーク運搬と加工作業を、安全に考慮し実際のスピードの1/10で実演した(写真)。
    また、ロボットワークでは、CAD/CAMデータをコード変換アプリケーション「OCTOPUZ」を使ったロボット用コードの生成により、数千を超える点群データを作成し、連続でタスクの実行を可能としている。
    担当者の説明では、「業界トップクラスの精度で切削、バリ取り、ウォータージェット加工などを行う」という。
    会場内すべての機械は、OKKが提供するデータ通信技術「NetMonitor」でつなぎ、加工実演をモニタ管理し、「IoTの活用により、より効率的な生産を可能にする」ようすも紹介した。
    対応NCはN800、N700、N16ⅰ/18ⅰ/21ⅰ(イーサネットの取り付けが必要)、F160is、F30ⅰ。全機種で対応し、接続台数は32台までとなる。
    なお同展は、3月1~2日には、OKK本社・猪名川製造所にて「中部・西日本プライベートショー」として開催された(本紙次号・4月号にて続報)。

  • ユーザー通信194号 2018年4月1日 大阪工機株式会社は『株式会社Cominix』へ

     

    柳川社長が社名変更会見 社名とブランド名を統一「一層のグローバル展開、グループの一体感醸成を図る」「メーカー的なサプライヤーとして提案」を強みに

    生産性向上に貢献する高度専門商社、大阪工機(本社=大阪市中央区安堂寺町)は今年4月1日から社名を大阪工機株式会社から『株式会社Cominix(コミニックス)』へ変更する。2月23日には、柳川重昌社長が会見に臨み、その背景や目的、また将来的なビジョンについて言及した。
    社名変更の背景は大別すれば3つ。
    まず、取り扱い商品や営業拠点のグローバル化といった「事業のグローバル化」について。
    「地域名の『大阪』、商品名の『工機』、両方ともに、より一層のグローバル展開を図っていくことを目的に、また当社グループの一体感を醸成すべく、社名とブランド名を統一し『株式会社Cominix』に変更することとした」。
    1990年代には、海外の有力工具メーカーの商品取り扱いを開始。総称するブランド名として『Cominix』を商標登録し、これまで約20年間にわたり、同社が提供する各種サービスにブランドを使用しているが、「商標登録した当時は、社名にするとまでは考えていなかった。また、我々はメーカーではないので、これまで商品にCominixを付け販売したことは、一度たりともない」と述懐する。
    今後の海外工具メーカー取り扱いの拡充については「価格的には別として」と前置きしつつ、「航空機産業向けや小径加工等といった用途別では、ほとんど網羅している」と見ている。
    2000年代以降、タイや中国など海外に営業拠点となる現地法人を設立するなど、積極的な海外展開を図っている。現在では、中国、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナム、インド、メキシコ、アメリカの8ヶ国。このなかで中国とタイ以外ではすでに社名の一部に『Cominix』を取り入れている。
    売上高に占める海外比率は2割。次の5年計画における売上高の目標値(非公式、社内的な)に対しては「4割を想定している」。
    次に、切削工具・耐摩工具だけでなく光製品や鉱物・鉱産物の取り扱いといった「事業展開の多様化」について。
    1980年代には高度情報化社会のなかで注目されていた光通信技術に着目し、光製品の取り扱いを開始した。光製品とは、光ファイバー(通信技術)、現在では特殊LEDなど。「今後は、それら以外のエレクトロニクス全般も視野に入れたい」とするなか、さらには、鉱物、鉱産物等の取り扱いを開始するなど、グローバル企業としての成長を見込む。
    「社名変更に加え、昨年の株主総会におけるもうひとつの決議が、鉱物、鉱産物等の取り扱い開始だった。超硬メーカー向けを想定し、当初はモンゴル、ロシアから。今期中にその胎動は伺えるだろう」。
    最後に、すべての切削加工に対応できる商品ラインナップと専門知識に裏付けられた提案力により、メーカー的なサプライヤーとして切削加工のソリューションを提供するといった「すべての切削加工のソリューション提供」について。
    切削工具については90年代以降、海外工具メーカーを取り扱うなかで、住友電気工業製品(イゲタロイ)をカバーすべく、オーバーラップしないように取り扱いを増やしてきた結果、「現在では、切削工具のみならず治具など、いわゆる生産ラインにおける商品ラインナップのほとんどを網羅している」。
    そんな同社は、1945(昭和20)年に大阪で個人営業により創業し、1950(昭和25)年には「大阪工具㈱」を設立、1954(昭和29)年には現在の大阪工機㈱に改称し、同年に住友電気工業の超硬切削工具「イゲタロイ」の特約店となった。以来、超硬工具を主力販売商品とした事業展開により、顧客の生産性に寄与している。
    「1978(昭和53)年に初めて大阪から東京に進出(現・東京支社)したのを皮切りに、日本各地に拠点等を開設し、営業範囲を広げてきた」(現在は営業所24拠点/ロジスティックスセンター2拠点/テクニカルセンター1拠点)。
    今回の社名変更は、「商売そのものは東京や名古屋も大きいことから、全国的なリクルーティング効果への期待もある」。
    今期の売上高目標は230億円。㈱Cominixとしての将来像を描くとき、あくまでも非公式、社内的な数字ながらも、5年後の5百億円、そして10年後の1千億円を掲げる。
    「何百億円にするのではなく『その金額にするために何をすべきか』が大事。その『考え方』に変えていかなければならない。世間一般的に予算作成時には、どうしても「昨年対比」が常套句のように出てくるが、そうではない。1年毎ではなく、やはり『5年先』の目標数字を達成するために、どうすべきかを考えるべきだ」。
    また、社名変更に伴う組織改革などでは、現・Cominix部は営業戦略部に改称。加えて柳川社長は、「成長著しい20代後半~30代の若手社員に、責任者ゾーンを移行していきたい」とも添えた。
    なお、『Cominix』とは、「Co」にはCollaborate(協創・協力)・Communicate(伝える・知らせる)・Compliance(法令順守)、「minix」にはMaximum(最大限の品質・価値)・Minimum(最低・最小限のコスト・期間で)との意味を宿す造語である。

     

     

  • ユーザー通信191号 工場、ついて行ってイイですか?

    工場、ついて行ってイイですか?

    小田製作所【大阪・富田林&大阪狭山】

     

     

     

    展示会場から即興で向かった工場では、近畿圏では2社のみに現存する稀少な「スウェージングマシン」が活躍していた!

    10月初旬、大阪南港のインテックス大阪で開かれていた某ものづくり専門展で、本紙の来場者取材の求めに応じた小田昭彦社長は、金属小物プレス加工やブレーキ曲げ加工、タップ立てなどを生業とする。

    聞けばその所在地は、大阪南部の中核都市、富田林市。たまたま、記者とは帰宅方向が近いということで、取材の勢いそのまま、「見てほしい機械がある、今から工場へ案内する」と、なんと即興で招かれることになった。

    車に同乗し辿り着いた先は、堺市の最東南・美原区と大阪狭山市のほぼ境界線上。富田林市ではなく、ここが2年前に操業を開始した、小田製作所の第2工場とのこと。

    実はこの工場の中では、近畿圏ではたった3台しか現存しないマシンが活躍していた。その機械とは、スウェージングマシン。マシン自体は2台設備しているが、そのうちの1台が「この太さ(Φ40mm)を加工できるところがない」稀な機種だという。

    さらに、「厳密にいえば、3台中1社は実質の廃業状態なので、2社でしか現存しないことになる」と小田社長。
    後継者不足により廃業を余儀なくされた元の持ち主から、共通の取引先を介して入手、導入し、スウェージングマシンとともに仕事ごと引き継いだのが約2年前だった。

    「周辺(堺近郊)はパイプ加工関連の事業所が多いこともあり、正直、仕事は獲りにいかなくても『これ、見積ってくれる?』といった感じで、ペース良く流れてくる」。

    スウェージングとは回転冷間鍛造、圧延。マシン自体は、新潟の三条地区をはじめ全国規模でみれば、その数は決して少なくはないものの、「広義でいえば、注射針もスウェージング加工によるもので、卓上型の機械のニーズは多い」そうだ。

    現状、小田製作所では、パイプ椅子の部品などをメインに、「要は、円筒形で徐々に細くなっていくもの」の1次加工を担っているが、すでに「曲げ加工など2次加工も視野に入れている」と拡大基調を示す。
    事実、同社では折しもこの第2工場稼働と符号するかのように、ここ2年間で売上高は約3倍に伸びたという。

    富田林市の本社工場では、ほぼ時を同じくして、ロッカーキーのねじ止めを用途とするワッシャーの生産を始めた。
    この案件は、メーカーが元々は中国に出していた仕事だったが、中国の外注先では量産には応じるものの、最近、単価の上昇が著しいうえ、なにより一番の問題は不良率が高い(例・年間100万個のうち約30万個がアウトのケースも)ことだった。それに対し小田社長は、
    オーダーマシン(タッピングセンタ)による自動化、全品ゲージチェックも可能をメーカーに提案し、仕事を取り込んだ。
    「単価はキツい(中国単価に近い)ものの、0・2~0・3%程度の不良率は問題なし」と、従来にはなかった仕事が新たな柱にもなりつつある。

    第2工場に話を戻せば、スウェージング加工では、やはり中国での生産が大半とはいえ、一部、国内に残っている仕事を引き継いだものもあり、「いずれにせよ、やはり量産品になればなるほど、中国事情が絡んでくる」としたうえで、「最近、形状が変化してきているバイク用のバックミラーの仕事も、すでに手掛けだしている」など、同社では総じて、「それだけではやっていけるわけではない仕事の集合体」が業績を押し上げているといえる。
    ひょんなことから突如、小田製作所を訪ねた時期は季節柄、そして場所柄、「ちょうさじゃぁ~、ちょうさじゃぁ~」と地車(だんじり)曳きの掛け声が響く中だった。
    余談ながら、この「ちょうさじゃぁ~」の語源とは、幕末の「長州(ちょう)と薩摩(さ)が来たぞ~!」と民衆を煽る声=お祭り騒ぎ、に由来すると聞いたことがある。
    それになぞらえば、小田社長にとってこの掛け声は、「また新しい仕事が来たぞ~!」とも聞こえているのかも知れない。

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