ブログ

  • ユーザー通信237号 2面 DMG森精機、スパコン「富岳」をデジタルツインカットの計算処理に利用

    DMG森精機、スパコン「富岳」をデジタルツインカットの計算処理に利用

    DMG森精機(本社=名古屋市中村区、森雅彦社長)は、工作機械のテスト加工をデジタル化する『デジタルツインテストカット』の計算処理に、スーパーコンピュータ「富岳」を利用し高速化を実現した。

    今年2月より開始したデジタルツインテストカットは、実際の加工における工作機械の動的な稼働状態をコンピュータ上で再現し、サイクルタイムをはじめとする加工結果を算出する技術で、最短2営業日で加工結果を回答しており、ユーザーより好評を得ている。

    しかし、複雑な曲面で構成されるブレードや金型などは解析時間が長くなる傾向を持っており、そこで理化学研究所のスーパーコンピュータ「富岳」にデジタルツインテストカットを実装することによって、実際には8時間かかる加工を98%削減する10分で結果を算出することを可能にした。

    これにより加工結果を短時間で得られるとともに、従来のテスト加工で消費する工具、ワーク、クーラントが抑制でき、環境への配慮も可能になる。

    DMG森精機は今後もデジタルソリューションを通して、ユーザーの生産性向上とサステナブルな社会に貢献していくとしている。

  • news-牧野フライス製作所 新コンセプトマシニングセンタ2機種を発表

    牧野フライス製作所

    新コンセプトマシニングセンタ2機種を発表

    牧野フライス製作所(本社=東京都目黒区、井上真一社長)は、5軸制御立形マシニングセンタ『DA300』(自働化パッケージ)および立形マシニングセンタ『v61』の販売を10月20日から開始しており、 同日より名古屋で開催されたメカトロテックジャパン(MECT)2021に両機とも出展した。

    環境意識の高まり、デジタル化の加速、働き方の変化など、製造業における外部環境は大きく変化しており、金属加工の世界においても、これまでとは異なる価値を創造することが求められている。

    『DA300』
    (自働化パッケージ)

    生産現場、特に活況な部品加工市場における主たる課題として、 「機械段取り(準備)時間が過大」=時間外など残業時間の増加、「スケジュール作成が複雑」=機械オペレーション以外の作業発生、「プログラミング待ちで作業停滞」=専門職スタッフの必要性、負担の偏重、が挙げられる中、同機は連続長時間運転を実現する機能を搭載し、ユーザーの負担軽減と生産性向上の両立、 無駄なアイドリング時間の削減(環境への配慮)を実現した。主な特長は次のとおり。

    ①【統合された自働化システム】機械本体と一体化した、工具自動交換装置(ATC)とワークストッカ40棚にて、最小のス ペースで最大の生産性を実現。スケジュール管理ソフトも標準で搭載、機械前で作業を完結させることができる。

    ②【新たなコンセプトのワークパレット】新たに採用した「ポリゴンテーパ方式」パレットにて、信頼性に加え、3D方向での位置誤差を最小化。

    シンプル、コンパクトな形状にすることで、ワーク干渉なども容易に把 握でき、プログラム作成時の負担も軽減する。

    ③【連続稼働を担保する信頼性】連続稼働を遮り、オペレータを悩ませる加工時に発生する切りくず処理を、自重で落下することでオペレータの清掃作業を解消し、機械の停止時間を最小化する。

    『v61』

    生産現場における主たる課題として、 「プログラム作成の負担」=プログラミング教育や専任スタッフ確保が難しい、「機械オペレータの確保」=熟練スタッフの退職、技術者の採用が困難、 「限られた時間での生産」=機械停止、メンテナンスは最小限にしたい、といったユーザーの作業負担軽減と生産性向上の両立を同機は実現している。

    主な特長は次のとおり。

    ①【作業者の負担を軽減するソフトウェア】機械を動作させるためのプログラム作成作業は最も負担がかかる。

    同機ではプログラム作成を自動で行う「マシニングプロセッサー」を搭載することで、作業効率を格段に向上させる。

    ②【機械停止、故障を最小化する構造】同社横形MCで実績のある一枚カバーをY軸テレスコカバーに採用することで、切りくず起因のトラブルを防ぐ。

    サーボモータ駆動のATCシャッターは信頼性に加え、動作時間の短縮も実現する。

    ③【高剛性と高加減速の両立】高剛性な構造体(ベッド部)とスラントコラム構造を採用し、多種の被削材へ対応できる加工能力と高い加減速を両立した。

    高い加減速は部品加工にて求められる、非切削時間の短縮にも寄与する。

    なお出荷時期は、DA300が2022年4月より開始予定、v61はすでに10月より開始している。

  • news-日本トムソン パナソニックと連携 『ナノリニアNTシリーズ』を「MINAS A6Lサーボドライバ」と接続可能に

    日本トムソン

    パナソニックと連携
    『ナノリニアNTシリーズ』を「MINAS A6Lサーボドライバ」と接続可能に

    日本トムソンのメカトロ製品である『ナノリニアNTシリーズ』のドライバとして、パナソニック製「MINAS A6Lサーボドライバ」が接続対応可能となっている。

    ナノリニアNTは、ムービングマグネット方式の採用により断面高さが低く、高性能ネオジム磁石の採用により大きな推力が得られるため、極めて小形でありながら高速・高応答な位置決めが可能なリニアモータテーブルである。

    ケーブルのない画期的な駆動方式を採用しており、機械的接触部分は直動案内機器のみなので、高い清浄度を発揮し、電子部品の検査・組立装置や医療・バイオ関連・光学機器など幅広い用途で使用されている中、 パナソニックとの連携により、ナノリニアNTシリーズをMINAS A6Lサーボドライバと接続して使用することが可能となっている。

    MINAS A6L サーボドライバの高性能な制御性と、極めて小形でありながら高速・高応答・高精度位置決めを実現するナノリニアNTとの組み合わせにより、生産効率の向上に貢献する。

    ナノリニアNTは、各種のモーションネットワークに対応している。MINAS A6L サーボドライバとの接続対応により、新たにRTEXによる制御も可能となった。ユーザーの装置のネットワークに合わせてドライバを選択することで、信頼性の高い制御ネットワークが容易に構築することができる。

    主な用途として、電子部品の検査・組立装置や医療・バイオ関連・光学機器などの分野において、需要が見込まれる。

  • news-三菱マテリアル チタン合金用カッタ『ASPXシリーズ』にHSK一体形を追加

    三菱マテリアル

    チタン合金用カッタ『ASPXシリーズ』にHSK一体形を追加

    三菱マテリアル 加工事業カンパニー(本社=東京都千代田区、田中徹也カンパニープレジデント)は、チタン合金加工用カッタ『ASPXシリーズ』にHSK一体形(本体2アイテム)を追加し、販売を開始している。

    ASPXシリーズは、難削材であるチタン合金を高能率で加工する刃先交換式のミーリングカッタであり、制振設計+低切削抵抗により、安定した高能率加工を可能にする。

    航空機のランディングギア部品や構造部品には、加工が難しいチタン合金が多く使用されている。

    また、部品自体も大きいため、切削加工による切りくず除去量が多く、複合加工機による高能率加工の需要が増加しており、専用の高能率加工工具が求められている中、三菱マテリアルではこのニーズに応えるため、新たに高能率切削が可能なASPXシリーズにHSK一体形を開発した。主な特長は次のとおり。

    ①高剛性なHSKシステムと一体形にすることにより、最大切り込み量を大きくすることを実現。

    ②最新切削理論に基づいて算出した、最適な不等分割の各段インサート配列により、びびり振動を抑制。

    ③クーラントをコントロールして、インサート切れ刃すくい面へ流すことで、切りくずを効率良く排出。

    ④インサートは大きなすくい角とチタン合金加工に最適な刃先処理で、低切削抵抗でかつ耐欠損性に優れる。

    ⑤インサート材種には「MP9140」を採用。耐欠損性に優れた超硬合金母材と耐溶着性に優れた被膜を持つ。

  • news-日本トムソン、IKOリニアモータテーブル「LTシリーズ」に高推力仕様拡充

    日本トムソン、IKOリニアモータテーブル「LTシリーズ」に高推力仕様拡充

    日本トムソン(本社=東京都港区、宮地茂樹社長)は、メカトロ製品であるリニアモータテーブル『LTシリーズ』に高推力仕様2を新たに追加し、販売を開始している。

    リニアモータテーブルLTは、可動テーブルとベッドの間にACリニアサーボモータを組み込み、 光学式リニアエンコーダを内蔵したコンパクトで高精度な位置決めテーブルである。

    軽量な可動テーブルと大きな推力により、高加減速・高応答な動作を可能とし、電子部品の検査・組立装置や医療・バイオ関連・光学機器など幅広い用途で使用される中、コンパクトタイプ「LT150CE」およびロングストロークタイプ「LT170LD」に高推力仕様2を新たに追加した。

    既存の高推力仕様1と比較して、約17%の定格推力アップを実現し、コンパクトでも大きな推力を発生。

    高加減速・高応答な位置決めを実現し、タクトタイムの短縮に貢献する。

    主な特長は次のとおり。

    ▽高タクト=既存の高推力仕様と比較して約17%の定格推力アップを実現。

    コンパクトでも大きな推力を発生し、タクトタイムの短縮に貢献する。

    ▽高推力=コンパクトな形状でありながら、最大推力390Nを実現。重量物の精密位置決めに最適。

    主な用途として、機械部品の検査装置などの分野において、高精度な回転機構としての需要が見込まれる。

  • news- 三菱電機  炭酸ガス三次元レーザー加工機「CVシリーズ」を2機種発売

    三菱電機

    炭酸ガス三次元レーザー加工機「CVシリーズ」を2機種発売

    CFRP製品の量産化に貢献、微細加工を実現

    世界初、発振器と増幅器を同一筐体に統合

    三菱電機(本社=東京都千代田区、清水則之産業メカトロニクス事業部長)は、自動車などに使用される軽量・高強度の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)用レーザー加工機として、CFRP用炭酸ガス三次元レーザー加工機『CVシリーズ』2機種(形名=ML1515CV-12XM、ML3122CV-12XM)の販売を開始し、10月に名古屋で開催されたメカトロテックジャパン 2021(MECT)に出展した。

    近年、自動車業界では、CO2排出量削減や燃費向上、走行距離延長に向けた軽量化などが求められており、新しい材料として軽量かつ高強度なCFRPの需要が拡大している。

    一方で、既存の技術でのCFRPの加工には加工装置のランニングコストや低い生産性、廃棄物処理などの課 題があり、新たな工法が求められていた。

    そんな中、三菱電機はこれらのニーズに応えるため、長年蓄積してきたレーザー加工の技術・ノウハウを活かし、世界で初めて発振器と増幅器を同一筐体に統合した炭酸ガスレーザー発振器と独自の加工ヘッドを搭載したCFRP用炭酸ガス三次元レーザー加工機 CVシリーズを発売した。

    これにより、既存の工法を大きく上回る高い生産性と加工品質を実現し、これまで難しかったCFRP製品の量産に貢献する。

    また、廃棄物の低減など環境負荷に配慮した取り組みにより、 持続可能な社会の実現に貢献する。主な特長は次の通り。

    【1】▽発振器と増幅器を同一筐体に統合したIntegrated-MOPA(主発振器出力増幅器構成)方式の三軸直交形(レーザー光軸、ガス流および放電方向の三軸がそれぞれ直交した構造)炭酸ガスレーザー発振器を世界で初めて搭載し、これまで困難だったCFRPの微細加工を実現

    ▽炭素繊維と樹脂の融解温度が異なるCFRPの切断に適した急峻なパルス波形と高出力を両立し、切削加工やウォータージェット加工などの既存の工法の約6倍となる世界最速クラスの加工速度(熱硬化性CFRP材板厚2㎜の切断において、切削加工の切断速度1m/minに対し、レーザー加工の切断速度6m/min)を実現し、生産性向上に貢献。

    【2】▽高速のシングルパス加工や加工時に発生する高温の材料蒸気を効率的に除去できる加工ヘッドを搭載し、加工物への熱影響を低減することで、三次元形状の高品位加工を実現▽レーザーによる非接触加工により、既存の工法に比べて工具などの消耗や廃棄物の低減が可能となり、持続可能な社会の実現に貢献。

    【3】▽制御装置に経路編集専用CAMを搭載し、加工経路の修正を加工機上で可能とすることで、 段取りなどの作業効率を向上

    ▽IoTを活用した同社リモートサービス「iQ Care Remote4U」(様々な情報を収集・蓄積し、工作機械を遠隔保守する支援機能)により、発振器の状態や稼働状況の遠隔監視・予防保全を可能とし、効率的な生産や保守作業を支援

    ▽加工機全周カバーを標準装備し、粉塵などによる作業環境への影響を低減。

  • news-ワルター 特殊溝入れ工具・チップを短納期で提供

    ワルター

    特殊溝入れ工具・チップを短納期で提供

    ワルターは、特殊品短納期サービス「Walter Xpress」(ワルター・エクスプレス)の対象に溝入れ工具およびチップを追加し、取り扱いを開始している。

    ワルター・エクスプレスは、通常のおよそ2分の1である約4週間の納期で特殊工具を製造し納品するサービスであり、これまでは一部のミーリング工具、穴あけ工具およびチップを取り扱いしていたが、溝入れ工具および溝入れチップも対象に追加された。

    特殊チップは2コーナー使いDX/GXおよび4コーナー使いMXにて、 特殊ツールホルダーはG1011およびG4011の角シャンク10-50㎜またはWalter CaptTMC3-C8において、チップ取り付け角0-90°の範囲にて対応する。

    また、ツールホルダーは精密クーラントあり/なしを選択でき、外径溝入れ、突っ切りおよび横引き旋削加工に幅広く対応できる。

    これにより、最適な全長を持った可能な限り突き出しの短い特殊工具にて、安定性を最大化して工具寿命および表面品質の向上を図るなど、個別の加工用途に完全に適合する工具を入手できる。

    同社担当者は、「オンラインツールを用い、ユーザーの現場にてシャンク形状、チップ取り付け角、内部クーラントの有無、そしてクーラントの吐出位置および接続部なども含め、専用工具を設計できる。

    短い納期および優れた価格対パフォーマンス比に加え、オンラインプロセスによる図面および見積もりの最速提示もこのソリューションのメリットだ」と述べている。

  • news-セコ・ツールズ 柔軟性と生産性に優れたソリッドエンドミルの新シリーズ

    セコ・ツールズ

    柔軟性と生産性に優れたソリッドエンドミルの新シリーズ

    費用対効果に優れた工具ソリューションを提供する継続的な取り組みの一環として、 セコ・ツールズは、柔軟性と生産性に優れたソリッドエンドミルの新しいシリーズ『Jabro JSE510』を発表している。

    Jabro JSE510は、鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、チタン、一部のアルミニウムの切削に関してメーターあたりのコストを可能な限り低減するため、剛性、切り屑処理、工具寿命を実現するよう再設計されており、幅広い用途で高い加工の信頼性を提供する。

    同シリーズの前バージョンをベースとして再最適化された新しいJSE510の設計は、比類のない汎用性を提供する。

    この新シリーズは、一般的なエンジニアリング、契約メーカーや受注生産工場、航空宇宙、医療、自動車業界を対象としている。

    新しい設計は、超硬材種、高度な研磨 SIRAコーティング、頑丈で鋭利なカッタブレードによって困難な加工用途に耐えられるように再最適化されている。

    工具寿命を延ばすために、振動減衰可変ピッチ設計で、最適化された、らせんを備えている。

    ソリッドエンドミルのグローバル製品マネージャーであるRob Mulders氏は、次のように述べている。

    「これらのソリッドエンドミルは、安定性の低い加工条件や、コスト効率に優れた形で生産性と工具寿命のバランスを取ることが求められる場合に生産性を提供する。

    汎用性が高いJSE510シリーズは、用途や被削材が幅広いために必要な工具のコストがかさむ場合に特に適している。

    このような工場では、新しいツールシリーズの用途範囲の拡張により、最大のスループットを達成する能力に影響を与えることなくツールの在庫を削減できる」。

    Jabro JSE510ファミリーには、4種類の形状と216個のツールが含まれる。

    3および4フルートバージョンには標準(LV2)ロング(LV3)の2種類の長さがある。

    2フルートのJSE512は、ヘリカル補間加工やペック加工、キー溝や溝の加工で発生する大型の切り屑を容易に処理できる。

    3フルートのJSE513は、ランピング加工、フルスロット加工、ショルダ加工向けの汎用的な切削性能を提供する。

    4フルートのJSE514は、最適化されたショルダ加工、溝加工、ダイナミック加工に最適であり、JSE512のボールノーズエンドミルの形状は、部品の仕上げ加工などのボールノーズ用途に必要な柔軟性を提供する。

  • ユーザー通信236号 1面 トップが語る 日本アイ・ティ・エフ 守口秀樹社長

    トップが語る 日本アイ・ティ・エフ 守口秀樹社長

    移転統合、海外と一体となったFC事業の成長/非エンジン・新分野への進出、デジタル技術でCS向上など・・・「新しい○○への挑戦」実践中

    DLCコーティングのリーディングカンパニー、日本アイ・ティ・エフ(本社=京都市南区久世殿城町/以下、ITF)にとって今年は、群馬・前橋工場に金型用DLCコーティングの技術移管と京都・梅津工場の久世本社工場への移転統合といった再編が続く転機の年となった。

    そんな同社について本紙では、7月号から4回にわたり特集的に紐解いてきた。森口秀樹社長のインタビューで掉尾を飾る ――。

    【聞き手=本紙・植村和人】(敬称略)

     

     

    ――そんな2021年のスローガンは『V2025元年 新しい〇〇への挑戦』

    森口 V2025とは当社の中期プラン(2021年から2025年までの事業計画)を指します。〇〇は文字通り「マルマル」で、その空白は社員それぞれが自分で考え埋めてほしいということです。このため、あえて○○としました。

    〇〇には「事業展開」や「販売手段」、小さくいえば「機能アップ」や「工数削減」、大きくいえば「新事業」や「デジタル活用」といった文字が入るのかもしれませんが、従業員がそれぞれの立場で新しいことに挑戦するきっかけになればと考え、今年のスローガンとしました。いずれにせよ、単年度で終わる話ではなく、この挑戦には継続的に取り組んでいきます。

     

     

    ――3つの社長方針

     

    森口 このスローガンのもと、
    【1】お客様に喜ばれる移転統合と海外と一体となったFC(ファインコーティング)事業の成長
    【2】開発技術の円滑な量産立ち上げと非エンジン・新分野への進出
    【3】デジタル技術によるCS向上、原価低減、品質安定化、新事業創出、を掲げています。

     

     

    ――【1】のうち、「お客様に喜ばれる移転統合」とは

     

    森口 梅津工場の久世本社工場への移転統合が7月に完了しましたが、最低限の目標はお客様に迷惑をかけずに、約束の納期どおりに従来の品質を供給することでした。

    この目標は計画どおりに事故なく安全に進みました。

    さらに「喜ばれる」という面では、工場統合を契機とした品質向上を目標としました。

    不良を低減し納期遅延を少なくすることでお客様の満足度を上げる、さらにはクリーン化による品質向上、量産部品のコントロールのし易さを目指しました。

     

     

    ――それに続く「海外と一体となったFC事業の成長」とは

     

    森口 ITFは基本的に国内事業を手掛けてきましたが、親会社である日新電機は海外でFC事業を展開しています。

    海外の事業は日新電機の単独出資ですが、国内のITFは日新電機51%と住友電気工業(以下、住友電工)49%の共同出資と、それぞれ事業の成り立ちが異なります。

    従来はどちらかといえば住友電工が軸となってきた事業ですので、比較的、国内は住友電工の技術と住友電工向けの仕事がメインでした。

    ところが海外は住友電工を目指した仕事ではなく、自分自身で仕事を獲得しなければならなかったという歴史的背景があります。

    このように成り立ちが違った結果、得意とする商品に違いが現れ、国内でお客様にその性能を高く評価頂いている金型用DLCコーティングを、海外ではこれまで積極的には展開していませんでした。

    この考え方を変え、国内で当社の強みとなっている金型用DLCコーティングの海外展開を、まず中国からスタートさせました。

    今後、タイ、ベトナムでも始めていきます。

     

     

    高性能が定評ITFのDLCコーティングに新機軸

     

    ■ 前橋に加え海外でも展開スタート
    ■ EV用途で「かなりおもしろい特性が期待できる」

    前橋工場での業容拡張が順調に進展「技術陣の頑張り」で金型用DLC技術を計画通りに京都から移管

    新領域として純増を期待する事業とは・・・

     

    森口 現在、欧米と中国を中心に急激なEV化が進んでいます。

    今後EV化によりエンジン生産が減少すると当社の事業にも悪影響の出ることが懸念されます。

    一方でEV化によって車体の軽量化が進むと、アルミ材料の採用が増加すると考えられます。

    このため、アルミの加工に適したDLCに強みのある当社にとっては売上増加が期待できます。

    また、EV化されても減速機のギアは減りません。減速機用のギアはDLC部品としての見方、取り扱いができ、ギアへのDLCコーティングの採用を期待しています。

    DLCコーティングによるギアの性能向上については、既に機械学会で発表していますが、次のような優れた効果があります。

    まず一つは疲労限の向上です。疲労限が向上するとより大きな荷重に耐えることができますので、ギアの小型化が可能となります。

    そして小型化は減速機の軽量化につながります。

    また、潤滑性が向上して摩擦抵抗が小さくなりますので、エネルギー損失を削減できます。

    軽量化とエネルギー損失の削減はEVの駆動力である電池の消耗抑制につながりますので、EV用ギアとDLCコーティングの相性はとてもいいと感じています。

    このようにかなりおもしろい特性がDLCには期待でき、EV時代にも必要とされる技術であり、新領域として純増を期待しています。

     

     

    ――『開発技術の円滑な量産立ち上げと非エンジン・新分野への進出』を要約すれば

     

     

    森口 これまで当社が得意とするDLC量産部品は、バルブリフター、ピストンリング、といったエンジンに関係する部品へのコーティング加工がメインでしたが、これからは非エンジンといった、いわゆるSDGs(持続可能な開発目標)に通じる動きへの取り組みが必要となります。

    ちなみに年内を目途に、SDGsを意識した2030年までの新しいカンパニービジョンをつくる動きを始めました。

    SDGsをもっと身近なもの、自分のものとして取り組む社内の雰囲気づくりが目的です。

     

     

     

    装置メーカーならではのIoT化を推進

     

    ――『デジタル技術によるCS向上、原価低減、品質安定化、新事業創出』を要約すれば

     

    森口 ITFは装置メーカーでもあるという特長を活用します。

    国内のコーティング企業で装置を内作し販売する会社は限られているだけに、当社の大きな強みといえます。

    その意味で当社は、装置と併せてのIoT化を進めやすい環境であり、すでに自社の全てのコーティング装置に社内開発のソフトウエアを実装してIoT化を実施済みです。

    これにより、傾向管理によるトラブルの未然防止、部品交換等での余分な補修をなくすといった観点での活用を行っています。

    装置製造・販売では、平滑なDLCの成膜技術装置である『MF720』(※左上記事参照)を開発、今年5月に新聞発表し、販売および受託加工を6月から開始しています。

    これはEV時代においてもトラックなどディーゼル用途でのエンジンは残っていくと予想される中で、ディーゼル用ピストンリングへのDLC化の流れに対応したものです。

    この潮流に乗るべく、その用途で必要とされる厚膜DLCを平滑に成膜できる装置を開発しました。

     

     

    ――前橋工場の現況、事業拡張の進捗状況

     

    森口 ほぼ当初計画どおりの売り上げ目標(従来比20~30%増)を達成、技術陣が頑張ってくれました。

    売上計画の数字通りに進むかどうかは、技術的に性能がしっかり発揮されることが重要なので、最初からどういった技術を久世工場から移管するか計画的に検討し、きっちり仕事を行うことで、順調に技術移管できました。

    久世工場の技術を前橋工場に移管し、品質が仕様通りに発揮されるのを確認した上で、お客様にも性能評価いただけたことで順調に進んできたということです。

    実力発揮は自動車部品の需要回復あってこそ

    前橋工場は生産能力的にも自動車部品を主体としてきたので、そこが回復しなければ本当の意味で前橋工場は実力を発揮できません。

    しかし、新型コロナの感染拡大や半導体不足などの影響で自動車の生産は低調であり、完全に回復するにはしばらく時間がかかりそうです。

    そこで、前橋工場にDLC金型技術を移管し、金型向けの地場需要をしっかり獲得して事業拡張することを考えました。

    お客様にとっては納期短縮などメリットを感じていただき、我々としてはそれを売りに新たなお客様を開拓する戦略です。

    性能競争力的に優れている当社のDLCコーティングを試してもらえば、効果を感じていただけるので、間口を広げるよう努力していきます。その手段が積極的な展示会出展です。

    幸い、現在は新型コロナの感染が収束しており、今がチャンスだと思い、拡販活動に注力しています。

    さらに近日中に当社ホームページをガラリと一新します。

    前橋工場での金型向けDLCコーティング加工ができるようになったことをアピールするほか、そのことを記念したキャンペーンの実施にも取り組んでいきます。

     

     

     

  • ユーザー通信236号8面 リアル展示会の回帰 ――MECT2021

    リアル展示会の回帰 ――

    「ユーザーとともにリアル展示会の価値をつくりだす」(オークマ 家城社長)

    「MECT2021」に68,929人来場
    『メカトロテックジャパン(MECT)2021』が、10月20~23日にポートメッセなごやで開催され、4日間で68,929人が来場した。

    2019年展の来場者数は90,244人だったが、今回は緊急事態宣言こそ解除されたものの、依然コロナ禍を警戒する状況下に変わりはなく、平時での開催に比べての2割5分減は次善の結果ではないだろうか。

    20日の開会式で出展者代表としてオークマの家城淳社長は、「コロナ禍では本物と接することの大切さを痛感した。

    リアル展示会の回帰が新たな展示会の始まりになる。

    ユーザーとともにつくりだすリアル展示会の価値を感じてほしい」とあいさつした。

     

     

     

     

     

PAGE TOP