投稿者: ユーザー通信

  • ユーザー通信 242号 6面:岡本工作機械の現時点/2年ぶり「PSG会支部連絡会」開催

    最新技術動向を紹介、「EV化の中で研削盤の役割」を強調

    受注割合で半導体製造装置が工作機械超え、JIMTOF2022から受注開始の新機種を先行紹介

    「研削で価値を創造するソリューション企業へ」―研削ノウハウを世界展開(石井社長)

    岡本工作機械製作所(本社=群馬県安中市)は4月18~20日にかけ、中部(名古屋)・西部(大阪)・東部(東京)の順に、代理店会「2021年度 PSG会支部連絡会」を開催した。

    本来は2月上旬の予定だったが、まん延防止等重点措置期間に重なり延期、西部支部連絡会は4月19日に吹田市の新大阪江坂東急REIホテルを会場に行われた。

    同社は2016年よりより、「Mission GX」「SINKA2022」2つの中期経営計画をこの3月に終了、売上高380億円(営業利益率12%)を目標としていたが、結果は米中貿易摩擦、コロナ禍という逆風の中、連結売上高は07年度を超え過去最高を達成できる見込みとなった(※その後5月12日に決算発表=375億4700万円)。

    連結会では、参加代理店各社への最新技術動向の紹介・勉強会=「超精密平面研削盤の活用について」、「OKAMOTOの最先端成形研削技術」、「研削加工におけるEVターゲット情報」をメインに、「脆性材加工への新たな試み」としてJIMTOF2022から受注開始となる製品が先行紹介されるなど、総じて「EV化の中で研削加工の役割」が強調された。

    そして、毎回そのプレゼンス内容の高さに否が応でも期待が高まる伊藤暁常務(技術開発本部長)による特別講演では今回、「日本の伝統技術復活-日本が向かうこれから-」「半導体王国復活」「半導体産業で日本企業が圧倒する市場」「何故TSVウェハーが次世代に必要なのか」「Beyond5G その先の6Gへ」等の話題について説かれた。

    そんな中、石井常路社長は、「当社は1935年の創業以来83年が経過した。この4月より2025年3月を最終年度とした新中期経営計画に入っている」とし、好調な市場が続く中で「研削で価値を創造するソリューション企業へ」をビジョンとして、「工作機械事業では研削ノウハウの世界展開、EV関連向け需要が好調な中国戦略深耕、半導体製造装置事業では半導体デバイスは年率8%の伸びが期待されており、その需要に応えていくために社内における半導体製造装置ラインの再構築や資材倉庫の自動化や時期新機種の開発を率先していく」等指針を示しあいさつした。

    渡邊哲行常務(営業本部長)は、コロナ禍の2年間で仕事の取り組み方が様々な意味で変わってきたことにふれ、「デジタル技術やWebツールを当初は使い辛いと思っていたが、使いこなせてきたと思う。展示会も昨年後半からリアル開催も再開され、今後はデジタルとリアルによるハイブリッドの使い分けで仕事を進めていくのだと思う」旨あいさつとした。

    2年ぶりとなった今回のPSG会支部連絡会で、江連武彦国内営業部長により語られた同社の主な概況(21年度)は、概ね次のとおり。

    ×  ×  ×

    工作機械・半導体製造装置の受注高・受注残推移について、連結受注割合では工作機械45%、半導体製造装置55%。半導体製造装置が大口受注で一気に跳ね上がり、ついに工作機械を超える状況となったが、工作機械も堅調に受注が獲得できており、割合で見ると少なく感じるが、実際の受注数字では前年を大きく超えている。

    半導体は素材であるシリコンインゴットからチップになるまで約400工程あり、その中のファイナルポリッシュ工程において当社製品の評価が高く、全世界の半導体メーカーの7~8割のユーザーにて当社製ファイナルポリッシャーが活用されている。半導体チップが増産されれば必然的にファイナルポリッシャーの需要が高まり、今後も堅調に受注獲得ができると考える。

    国内外連結売上割合では、工作機械のみ(半導体製造装置含まず)で国内44%・海外56%。同半導体製造装置を含めれば国内40%・海外60%と、いずれにせよ海外上位となっている。まだまだ国内の回復はこれからあると考えており、工作機械の受注はこれからだ。

    国内営業所における受注台数と受注額成長率(20年度比較伸び率)では、台数で1位が北関東(149%)、金額では1位が大阪(230%)の順。国内における各エリアの前年比はいずれも120%超えとなっており、主に自動化や高能率や機上計測の機能を有した研削盤が増加傾向にある。

    研削盤の業種別販売額割合は、一般機械・機械部品31%、金型17%、治工具13%、セラミックス6%と続く。以前は金型が大きなウエイトを占めていたので、部品加工がかなり多忙な状況にあることがわかる。その理由のひとつが、やはり半導体製造装置向け部品加工の伸長である。

    業種別受注台数の伸び率では、セラミックスが235%。

    地域別機種別販売セグメントでは、中型までの平面研削盤が東部と西部ではメインとなっているが、中部エリアでは円筒と内面研削盤が他のエリアよりも受注が多く、自動車関係を含め丸物加工が多い地域の特性がよく表れている。

    シリーズ別の国内受注額で突出しているのがPRG(ロータリー平面研削盤)で354%、セラミックス向けの堅調さが表れている。UGM(複合研削盤)HPG(成形研削盤)では複合化による高精度加工のニーズや電子金型関連の好調さもうかがえる。

    22年度は前年同様に景気回復傾向と予想。業種としては全体的に回復基調であるが、特に半導体関連製造装置・EV関連が継続して受注を牽引すると思われ、門形・超精密研削盤の受注獲得を目指す。

    さらに、SDGs関連を見据えた環境対応・省人化等の付加価値製品の提案を行っていく。前年同様、各種補助金・税制補助関係がユーザー設備投資を後押しする。

    当社研削盤の強みであるセラミックス、金型業界の回復傾向によりさらなるPRを行う。また、JIMTOF2022に向けた新製品開発を行っていく――。

    ▲大阪・江坂での西部支部連絡会のようす(石井社長あいさつ)

     

  • ユーザー通信 242号 4面:大阪INTERMOLDに2万4千人来場

    続いて7月6~9日には名古屋で開催

    「INTERMOLD2022」が4月20~23日、大阪では4年ぶりに開催され、インテックス大阪には4日間で23,875人が来場した。

    ダイジェット工業のブースでは、5月9日の発売に先立ち高能率加工用工具『へプタミル』用ワイパーインサートの追加が先行展示され、また日本電産の連結子会社となって以降初の同展に臨んだOKKのブースでは、グループ会社となった日本電産マシンツール(旧三菱重工工作機械)製品群のカタログ等も設置される光景が見られた。

    なお同展は引き続き7月6日(水)~9日(土)の4日間、名古屋(ポートメッセなごや)にて開催される。

    ▲先行展示商品も見られたダイジェット工業ブース

    ▲日本電産マシンツール製品のカタログ展示もあったOKKブース

  • ユーザー通信 242号 3面:大阪上町機工会 定時総会開催

    講演「ICTで変わるポストコロナ時代の製造業」を聴講

    大阪上町機工会は4月18日、大阪市中央区のKKRホテル大阪を会場に定時総会(2021年度・第71期)を開催した。

    あいさつで柳川重昌会長(Cominix社長)は、ロシア-ウクライナ情勢を引き合いに、「いくら良い政治をしていても、戦争に負ければ終わり。会社もいくら良い経営をしていても潰れてしまえばお終いだ。現状維持は後退なり、という言葉もあるように様々な意味で考え方を変えていかなければならず、皆で切磋琢磨してもらいたい」と述べ、第二部の講演会への期待をのぞかせた。

    総会では事業報告、21年度会計報告および会計監査報告、22年度(第72期)事業計画案などが審議、承認された。

    第二部では、ITジャーナリストでITコンサルタントの林信行氏政による「ICTで変わるポストコロナ時代の製造業」と題した講演会が行われた。その中では例えば、「機械の生物化」として、「機械とはただ機能を果たすだけではなく、圧力や熱といった知覚センサーを組み込み、生物が『暑くなってきたのでちょっと休憩しようか』と思考するのと同様に、機械がそうなっていかなければならない。機械の知覚が発達しビッグデータが溜まっていくと自動運転のように、やがて機械が自立していく、我々はまさにそういう転換点を迎えている」と言及した。

    なお総会に先立っては、昨年10月24日に逝去した朝日商工前社長の小谷晃久氏に対し出席者全員による黙禱が捧げられた。

    ▲柳川会長あいさつ

  • ユーザー通信 242号 3面:本社とコロマント・カンパニー本部を名古屋駅近くに移転 (8月1日~)

    一層の市場機会獲得へ―利便性向上、新しく近代的で環境に優しい施設に移転

      サンドビックは、神戸市中央区磯上通に置く本社と名古屋市名東区上社に置くサンドビック・コロマント・カンパニー本部を統合して、名古屋駅近くに移転することを発表した。

    サンドビックは、1966年から神戸に置く本社を2022年8月1日付でサンドビック・コロマント・カンパニー本部と統合し、より便利で顧客に近い名古屋駅近くに移転する。より一層の市場機会を獲得するとともに、顧客サービスを改善し、ブランドの認知度を向上させるため、新しく近代的で環境に優しい施設に移転し、今年8月1日(月)より新本社での業務開始を予定する。

    これにより、イノベーションと技術をリードするブランドリーダーとしての市場でのイメージを大幅に強化し、既存および将来の従業員にとってより魅力的な会社となることができる。また、同社の機敏なアプローチも可能にする。

    サンドビック社長兼サンドビック・コロマント、セールスエリア・サウス・アンド・イースト・アジア(SASEA)のジェネラルマネージャーである山本雅広氏は、「サンドビック・コロマント・カンパニーは、日本においてサンドビック・グループの最大組織であり、今後さらに日本での事業の強化を予定している。日本でサンドビックのグループ会社を取りまとめるサンドビックの本社を、サンドビック・コロマント・カンパニー本部と統合することは、当社にとって最善策だと考えている」 と述べている。

    【新オフィス所在地】愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番17 号 BIZrium名古屋。

     

  • ユーザー通信 242号 2面:立花エレテック 決算発表

    売上高、営業・経常利益が過去最高を更新

    国内外子会社の業績が大躍進、連結で単体上回る売上高伸長 

    技術商社の立花エレテックは5月12日、2022年3月期(21年4月1日~22年3月31日)の連結業績を発表した。

    売上高1934億3100万円(前年度比19・8%増)、営業利益67億1千万円(同66・4%増)、経常利益74億1200万円(同68・9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益51億4400万円(同48・8%増)。

    渡邊武雄社長は、「非常に良い成績をおさめることができた。その背景は、コロナ禍で落ち込んでいた各社業績のリバウンドの時期に合致し、その上、製品(半導体など部品)の供給不足、納期が長期化する中での受注増に対し、お客様への供給責任を果たすべく、在庫確保、拡充に取り組むとともに、お客様の需要動向を的確に捉えた販売活動に注力した結果」だと好業績の裏付けを述べた。こういった中、「特に国内外の子会社が著しく業績を伸ばし、連結では単体を上回る売上高の伸長を見せた。最大の理由はDX関連の商品を扱っている強み」とも付け加え、国内では岡山営業所の開設、また、3Dプリンターによる新しいものづくり技術の普及に努めるべく「日本AM協会」の設立、活動等についても言及した。

    セグメント別に見れば、FAシステム事業は、売上高1013億8100万円(前年度比15・1%増)、営業利益41億1300万円(同40・9%増)。FA機器分野では、半導体製造装置関連や物流関連、食品関連の設備投資が好調であり、プログラマブルコントローラー、インバーターおよびACサーボが好調に推移した。産業機械分野では、補助金効果により工作機械、レーザー加工機が大幅に伸長し、製造ライン向け自動化設備も堅調だった。産業デバイスコンポーネント分野では、タッチパネルモニター、システム、ロボット、センサが大きく伸長し、また子会社では半導体製造装の業界を中心に接続機器等の販売が好調に推移し、連結業績に貢献した。

    高水準な需要継続する半導体デバイス事業は過去最高の売上高

    また、前年度後半から高水準な需要が継続している半導体デバイス事業は、売上高715億9900万円(前年度比31・7%増)、営業利益25億1千万円(同189・2%増)。マイコン、ロジックおよびパワーモジュールなどが大幅伸長するとともに、海外においても日系企業向けを中心に大きく伸長した。しかしながら世界的な電子部品の逼迫により、国内および海外子会社では必要部品確保に奔走、一方、電子デバイス分野では、液晶パネルの根強い需要が継続するとともに、コネクターなどの接続部品が大幅に増加した。これらの結果、半導体デバイス事業全体の売上高は過去最高となった。

    その上で、23年3月期の連結業績については、「過去最高の注残状況にある中、4・5月の段階では計画通りの供給状況にあるが、流通在庫がどれだけ実需要となるか。原材料はじめ諸物価の高騰、ロシア・ウクライナ情勢など地政学的リスクに対する懸念もある、コロナ禍も収束していないなど、非常に見通しづらい期であり、まずは21年3月期と同程度」を見据え、売上高1950億円(前年度比100・8%)、営業利益67億5千万円(同100・6%)、経常利益73億5千万円(同99・2%)、親会社株主に帰属する当期純利益50億円(同97・2%)を予想する。

    ▲社長としての22年間を「仕事に打ち込め頑張ることができ、満足している」と振り返った渡邊社長

  • ユーザー通信 242号 2面:立花エレテック新社長に布山常務

    6月29日付、渡邊社長は会長に

    立花エレテック(本社=大阪市西区)は、5月12日開催の取締役会において、代表取締役の異動について決議し、22年6月29日開催予定の第93回定時株主総会で承認可決されることを条件とした役員人事を内定した。

    布山尚伸取締役常務執行役員が代表取締役社長 社長執行役員(MS事業担当、海外事業担当)に昇格し、渡邊武雄社長は代表取締役会長 会長執行役員(ガバナンス担当)に就く。

    【布山尚伸氏=ぬのやま・ひさのぶ】大阪工業大学卒。1984年立花商会(現立花エレテック)入社。常務執行役員などを経て2016年6月から取締役常務執行役員。60歳。大阪府出身。6月29日就任。

  • ユーザー通信 241号 2面 「仁科会館」竣工33周年 安田工業が超高解像度大型グラフィックパネルを寄贈

    安田工業が超高解像度大型グラフィックパネルを寄贈


    除幕式開催、火星探査機の「自撮り」による圧倒的臨場感・スケール感お披露目

    安田工業は、本社にほど近い「仁科会館」(岡山県浅口郡里庄町浜中892-1)に新しい大型グラフィックパネル(幅5m、高さ2・7m)等を寄贈、設置した。同会館の竣工33周年となる4月11日、除幕式が午前中に開催され、安田工業からは安田拓人社長、平田泰弘取締役、川﨑哲生氏が出席した。

    仁科会館は「世界に誇る日本原子物理学の父」と呼ばれる岡山県里庄町の偉人、仁科芳雄博士の顕彰展示施設(科学教育施設)で、研修室には以前、スペースシャトルの大型写真が初代パネルとして設置され、安田工業製の飛行機エンジン部品が長い間展示されていたが、スペースシャトルはすでに退役し、写真も退色が進んだため写真パネルの廃棄を考えていたところ、安田工業から新しいグラフィックパネルの設置が提案された。

    NASAがアカデミック・博物館展示用途でクリエイティブコモンズとして二次利用を許可している画像提供サービスから、火星探査ローバー「キュリオシティ」によって火星表面が「自撮り」された超高解像画像を利用し大型グラフィックパネルを製作。科学技術のすばらしい力、魅力、それにより人類が実現した夢をわかりやすく、最大限に伝えるために、既存展示領域の横幅を2・3mから5mへと大きく拡大するなど、コンセプト考案、デザイン、製作、設置、これらすべてを安田工業が手掛けた。

    それにとどまらず、エンジン部品にも適切な説明パネルを付与。YASDA製マシニングセンタ(YBM 90N)で加工されたことも適切に情報として掲載し、国内産業・技術のPRと併せて、地元企業としての存在感にも寄与することを目的とした。

    また新たに、船外活動宇宙服バブルヘルメットの実物が安田社長から提供され展示品として贈呈。常設展示ではショーケースにてしっかりと保管し、科学イベントなどでは実際に子供たちに被ってもらうなどして、学びの経験の一助として活用するなど、科学技術をテーマとした展示の充実により先端技術企業ならではの立場で地域に貢献できる事業と位置づける。

    式典では、科学振興仁科財団の加藤泰久理事長が、「宇宙進出の状況が大きく様変わりしている状況に相応しい、迫力満点、臨場感あふれる素晴らしいパネルを初めて見て、心から感動している」旨あいさつ。

    続いて、安田工業の安田社長は、「宇宙時代の到来に符号し、人類がますます発展していくようなイメージを検討した結果この写真を選んだ。キュリオシティが実際に撮ったリアルさ、そこがおもしろいと思い、拡大しさらにリアル感が増した。想像するところから、いろいろなことがスタートするのではないか。ここを訪れる子どもたちがこのパネルを見て、宇宙開発や科学技術の道へ進むきっかけになったといってもらえるようになればと願う。里庄町というこの小さな町から、科学振興を担い発展させるようなエンジニアが現れるといいなと思う」とあいさつした。

    パネルのデザインを担当した安田工業の川﨑氏によれば、小惑星探査機「はやぶさ2」の成功も記憶に新しいJAXAが、今後10年程度の間に再度の有人月面探査、火星探査などが計画されていることを念頭に置き、引き続き「航空・宇宙開発」をテーマとし、次代を担う子どもたちら来場者の興味を惹き、科学技術への関心を大いに高めてもらうことが狙いだという。

    なお、仁科会館が主催するロボットコンテスト(ロボコン/岡山県内の中学生・高校生が参加し、ものづくりの技と創造性を競う大会)でも安田工業は審査を務めるなど多方面にわたり協力している。

  • ユーザー通信 240号 5面 オーエスジーの現時点 株主総会開催、懇談会プレゼンで強調された「コーティングサービスのさらなる拡大」

    オーエスジーの現時点
    株主総会開催、懇談会プレゼンで強調された
    「コーティングサービスのさらなる拡大」
    タップ売上は史上最高、世界シェア30%以上獲得
    COAT-Xなどニュービジネスモデルを加速、新分野へ展開

    オーエスジー(本社=愛知県豊川市)は2月18日、ホテルアソシア豊橋にて、感染症予防対策を徹底した上で第109回定時株主総会(2021年11月期)を開いた。出席株主は57名。

    議長を務める石川則男会長兼CEOは、前年度を振り返り「自動車産業はじめ半導体産業、ロボットや精密加工向けなどが底堅く、世界的に堅調に推移した」とした上で、「徹底した社内での感染防止対策に努め、コロナ禍による影響は最小限に抑制できた」とあいさつ。続いて、各種議案が審議され、原案通り承認可決された。

    前年度事業報告や同社を取り巻く経営環境、活動方針などについては映像を交え説明された。抜粋した主な内容は次のとおり。

    前期の後半は半導体等部品不足による自動車の大幅減産、原材料や輸送費高騰など厳しい局面を迎えたが、タップの世界シェアでは30%以上を獲得し、売り上げも史上最高となった。ドリルは大幅に売り上げが伸長し、エンドミルも国内トップとなる過去最高のシェアを獲得した。

    決算概要は、売上高は1261億5600万円(前期比20・9%増)、営業利益は161億5百万円(同91・8%増)、経常利益は161億4100万円(同80・3%増)。親会社株主に帰属する当期純利益は109億8900万円(同94・9%増)。海外売上高比率は前期と比較して増加し、61・8%(前期は59・4%)となった。

    22年度11月期は売上高1350億円、営業利益202億円を予想する。

    一方、来期以降も一定期間は厳しさが続くと予想される中、これまで注力してきた自動車産業、航空機関連産業だけではなく、微細精密加工、エネルギー産業や医療など、成長が見込まれる市場で拡大し顧客開拓を推進する。24年11月期には連結営業利益3百億円を目標とする。
    「Aブランド」商品のラインナップを拡充し、24年には商品比率30%をめざす。

    総会終了後には株主懇談会として、大沢伸朗社長兼COOによる新中期経営計画「Beyond The Lⅰmit2024」について解説、新たにロゴマークを紹介。さらには、上席執行役員の彦坂光義オーエスジーコーティングサービス(OCS)社長が、今後さらなる拡大を予想するコーティング分野に関する現況、意気込みについて、概ね次のとおり語った。

    OCSはオーエスジーのコーティング事業として分社化し、OSG製品のみならず他メーカー製品の受託加工も受け入れ、拡大中である。
    装置の自社開発、最新コーティングの独自開発と40年以上のノウハウ、世界16ヶ国27拠点のグローバルでのサービス展開を強みとする。26年には20ヶ国・39拠点を計画する。

    従来の工具向けだけでなく、IN-HOUSE再コーティング、PRIMUSブランドでのジョブコーティング、COAT-Xジャパン耐水コーティング事業などニュービジネスモデルをスタート、加速する。

    このうちCOAT-XはCVD技術を用い、薄膜ながら最高クラスの防水性、防湿性を実現する。これまで当社にはなかった次世代コーティングだけに、新分野への拡大を図っていきたい。

    これら取り組みにより、ドライコートで30年には売上高を3倍に、切削工具以外のコーティングを30%以上に、国内にさらに2拠点拡充を計画している。

  • ユーザー通信 240号 1面 「女性工学系」など産学連携に新潮流『DMG森精機』『奈良女子大学』包括協定締結

    「女性工学系」など産学連携に新潮流 『DMG森精機』 『奈良女子大学』 包括協定締結

    DMG森精機は3月1日、奈良女子大学との連携と協力に関する包括協定を締結、森雅彦社長と奈良女子大学の今岡春樹学長が出席し、調印式を行った。

    DMG森精機はこれまでも、奈良県・三重県・兵庫県と地域振興や技術系教育の推進などで協働する包括協定を締結し、工業高校を含めた教育機関への最先端工作機械の貸与や、同社エンジニアによる加工ノウハウや最新技術に関する授業の実施など、学生が産業界の最先端機器で学習できる環境を提供してきた。

     

    女子大学で日本初となる工学部開設

    奈良女子大学は今年4月に、女子大学で日本初となる工学部を開設する。DMG森精機が同年夏に開設する奈良商品開発センタにも程近く、DMG森精機から講師の派遣やマシニングセンタ技術を活用したカリキュラムの考案、奈良商品開発センタでの実習などを行い、工学系の女性育成を支援していく。

    さらに、奈良女子大学工学部 総合研究棟H棟のネーミングライツを取得し、2022年4月1日から2032年3月31日の10年間、「DMG MORI棟(工学系H棟)」と命名する契約を締結する。

    OECD(経済協力開発機構)の調査結果によると、日本は2019年に大学など高等教育機関に入学した学生のうち、工学を選択した女性の割合は16%。加盟国平均は26%であり、調査対象国中、日本は最低水準となっているという。日本全体で人口が減少し、特に理系分野の人材が不足する中、女性の活躍できる場所が限られており、まずは教育環境を整えることが非常に重要であると考えられる。

    今後、両者は相互に連携強化を図ることで、工学系人材の多様性と、日本の技術力の底上げに貢献していく。

  • タンガロイ 縦置き型インサート使用の『TecMill』シリーズに直角肩用大径工具と平面重切削用拡充

    タンガロイは、縦インサートタイプの採用で、剛性が高く重切削に適した直角肩加工用カッタ『TecMill』(テック・ミル)に最大径φ250mmの大径タイプを拡充。さらに同じインサートを使用可能な切込み角60度の平面重切削用カッタを新たにラインアップに加え、販売を開始した。(4月4日~)

    TecMillは、中~大型機械での重切削、荒加工に最適な直角肩加工用カッタシリーズで、刃先強度の高い縦インサート型を採用し、さらにポケットが小さく工具剛性も高いことから、重切削においても安定した高能率加工を実現する。これまで、加工径φ32~φ125mmに対応するボディをラインナップしていたが、この度、工具径φ160~φ250mmを新たに追加した。また、従来と共通のインサートを使用でき、60度の切込み角を持つ平面加工用カッタも新たにシリーズ化する。TecMillの特長である縦インサートタイプを継承したことで、非常に高い刃先強度を備え、最大切込み12mmでの重切削が可能。工具径はφ100~φ250mmを設定しており、取り代の大きな平面の重切削用に効果的である。

    どちらのタイプにも敷金を搭載し、万が一インサートが欠損してもボディへの影響を最小限に抑えることができ、非常に信頼性に優れた仕様。使用するLMMU16-MJ形インサートは、両面仕様4コーナタイプで経済性も優れる。材種には、高い欠損性を誇る鋼・ステンレス用最新材種「AH3135」をはじめ、ステンレス鋼用として定評のある「AH140」材種のほか、鋳鉄や難削材など幅広い被削材に対応する「AH120」と「AH725」、鋼・ステンレスの高速加工に最適な「T3225」、鋳鉄用「T1215」をラインアップしている。

    TecMillシリーズは、大径の直角肩加工用だけでなく、平面の重切削用としても高い性能を発揮し、ユーザーの加工コスト低減に大いに貢献する。(計16アイテム)

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