カテゴリー: ユーザー通信 WEB版

  • ユーザー通信229号:第4面 DMG森精機の現時点 20年度決算発表

    損益分岐点大幅引き下げにより営業利益は従来計画を確保
    株主資本比率が35・2%まで復活

    今期重点施策に「取り組むほどに利益創出に繋がるカーボンニュートラル」等

    DMG森精機(本社=名古屋市中村区)は2月12日、2020年12月期(2020年1月1日~12月31日)の決算発表を行った。

    決算概要は、連結受注は2797億円(前年度比31・7%減)、機械本体の受注残高は960億円(同34・2%減)、売上収益は3283億円(同32・4%減)、営業利益は107億円(同71・4%減)、営業利益率は3・3%(前年度7・7%)、税引前利益は51億円(前年度比83・8%減)、当期利益は17億円(同91・0%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は17億円(同90・3%減)。

    同社ホームページ上でオンデマンド配信した決算説明会で、森雅彦社長が実績ハイライトとして語った「DMG森精機の現時点」は、概ね次のとおりとなる―。

    受注は第2四半期(20年4~6月)を底に回復してきている。機械本体の受注残高は19年末で1460億円だったので、21年は500億円減少した受注残を期中成約、期中売り上げで回復していく必要がある。より早い顧客へのレスポンス、工場での生産等努力しなければならないが、過去の景気回復局面を経験しているので、顧客需要に遅れることなく、受注残の減少をカバーしていきたい。

    不況の折りには廉売するメーカーも出てきているが、それに対抗し、高速・高精度・5軸化・複合化・ターンキー化・自動化によりなんとか1台あたりの平均受注額を維持(前年度比横ばい)できている。

    デジタルマーケティングが期せずして進展

    コロナ禍により、デジタルマーケティングが期せずして進展しており、兼ねてより仕込んでいたデジタルツインショールームやオンライン展示会、顧客向けの個別オンラインセミナーが非常に効果を発揮し、好評を得ている。
    ただし、リアルの環境も重要であり、毎週金曜日に、ごく限られた少人数の顧客に対する商談会「テクノロジーフライデー」を、三密にならない対策をした上で、三重・伊賀事業所および東京GHQ(潮見)にて地道にリアル展示会を行ってきた。これにより、より真剣な引き合いを持った顧客と数時間にわたり議論を繰り返すことで、昨年の受注や今年以降の大きな引き合いへと繋ぐことができた。

    損益分岐点を3850億円から3020億円に大きく引き下げた。その多くは社員の協力によって給与や役職手当のカット等を行ったことによるが、それ以外にも、リアル見本市が開催されなかったことによる数十億円の削減など、ありとあらゆる手はずを立てた。

    ハイブリッド資本を導入したことで、株主資本比率を35%まで復活することができた(19年度は24%)。

    税引前利益(51億円)と当期利益(17億円)の間が大きすぎるが、これは一部の赤字となった会社の税負担等が大きくなっているためであり、21年は正常化するものと考えている。

    18年後半からの米中貿易摩擦に加え、COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大により受注、売上は大幅に減少したが、損益分岐点売上高の引き下げにより、営業利益は従来計画を確保した。

    世界金融危機(リーマンショック)との比較で見れば、当時(08年3月期~11年3月期)はまだAG(独グループ会社)との連結前の森精機単体であり、受注額は1772億円から618億円へと2年をかけ65%減となり、今回(18年12月期~20年12月期)は連結受注で5312億円から2797億円へと約半減(48%減)となった。

    世界金融危機時は落ち込みも激しかったが、回復は比較的早かった。しかし今回は、今後22~24年にかけ、緩やかに回復していくのではないか。結局、谷(景況の底)の面積としては同等になると考えている。

    21年度は売上・利益とも前年度横ばい計画

    ただ、世界金融危機時は大きく赤字となったが、今回(20年12月期)は黒字を維持できている。21年12月期は受注残が減少した影響で当初から数百億円のハンディキャップがあると考え、まずは20年度なみの売上収益3300億円で、同じ損益分岐点(3020億円)をキープし、最低でも110億円の利益を確保したい。

    なお21年度は、脱炭素社会関連需要の取り込み強化、サステナビリティ経営の強化、社外取締役比率40%・外国人取締役20%・女性社外取締役10%といった取締役会の多様性などガバナンス強化、DMG MORI製品カーボンニュートラル達成なども重点施策として謳う。

    中でも、脱炭素化については、リーン生産やネットワーキングキャピタル(売上債権および仕入債権)の減少、速い加工、速い組み立て等、取り組めば取り組むほど、カーボンニュートラル=会社の体質強化、利益の創出に繋がるとわかってきた。今後もますます取り組みを強化し、また中小事業所の自社での取り組みのサポート役にもなっていきたい。

  • ユーザー通信229号:第3面 オーエスジーの現時点 大沢伸朗氏が社長就任を目前に抱負

    徹底したコロナ対策施し「開かれた株主総会」開催

    「培ってきたオーエスジーのDNA、根っこにある商売の原則部分は不変」

    自動車産業で想定以上のスピードで進む電動化移行―OSGが地球規模で進めてきた技術・営業のサービス、生産体制は大きなプラスに働く

    オーエスジー(本社=愛知県豊川市)は2月20日、同社の開発拠点であるオーエスジーアカデミー内のグローバルテクノロジーセンターを会場に、第108回定時株主総会を開き、40名が出席した。

    当時、愛知県には新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)拡大予防のために非常事態宣言が発令されており、これまで経験したことのない非常に制約の多い中での開催となったが、同社の目指す「開かれた株主総会」の精神で、出席した株主の安全と健康を第一に考え、徹底した感染予防対策が施された。

    今回は、海外も含めて本社のある愛知県外に居住するオーエスジー役員はリモートでの参加とし、モニター上に姿を映すスタイルが採られ、会場の役員も全員マスクを着用、議長を務めた石川則男社長(※総会開催当時/その後の取締役会での承認を経て、同日付で代表取締役会長 兼 CEOに就任)は、飛散防止パネル越しに議事を進行した。

    議案審議に先立ち同社を取り巻く経営環境の説明および映像とナレーションによる事業報告で語られた「オーエスジーの現時点」は、概ね次のとおりとなる―。

    自動車産業では特に、電動化といったことが大きなテーマとなっており、電動化への移行は想定よりも少し早いペースで進行中である。中でもハイブリッド、EV、それに伴う安全技術、自動走行技術といった分野での様々な部品の共通モジュール化、そしてそれらの部品の生産効率化、生産拠点の集約化が思った以上のスピードで進んでいる。

    このような環境の変化は、オーエスジーが進めてきた地球規模での技術、営業のサービス、そして地球規模での生産体制は大きなプラスに働くものと認識している。結果として、今まではそれほど取引が大きくなかった欧米メーカー、大手メーカーからシェアアップといったところが期待できる状況になりつつある。

    コーティング技術切り口に進化、拡大に期待

    電動化部品に対応する新技術、新製品の分野において、オーエスジーはコーティング技術を切り口として進化、拡大を図りたい。近年はトルコをはじめインドにもコーティングサービスを提供する施設を設置し、今年はベトナムでもサービスを開始するなど、現在、グローバルに拡充しているコーティングセンターも今後の新ビジネスとして期待ができると考えている。

    昨年度(2020年11月期)の連結業績は、売上高は1043億8800万円、営業利益は83億9600万円、親会社株主に帰属する当期純利益は56億3900万円の結果となった。

    昨期は新型コロナの影響で工具需要が激減したが、中国における自動車産業の回復が大きな力となり、5月を底に回復傾向となり、流通在庫の調整も9月以降順調に進んだ。

    一方、欧州の販路拡充および欧米での航空機産業向けビジネス強化のためのM&Aなど、海外事業の強化にも注力した。さらに、将来性の高いコーティング事業への投資も行った。

    日本では生産体制の刷新を目指し、超多品種小ロット生産でのリードタイムの短縮と、大きなロットの無人化生産を両立する「NEO(ネオ)新城工場」を昨年5月に立ち上げ、超硬タップ、超硬ドリルなどの高能率工具の生産を開始している。国内マザー工場の大規模なリニューアルは実に30年ぶりとなり、今後は、NEO新城工場での取り組みを全製造部門へ展開していく。

    エフピーツールがグループ会社に/欧州M&Aでネットワーク強化

    また昨年7月には、京都に本社を置き、創立77周年を迎えるエフピーツールがオーエスジーグループに加わった。エフピーツールが生産を得意とする穴仕上げ工具、リーマーは、自動車産業をはじめ、精密部品加工においてニーズが高く、これからさらなる成長が見込まれ、相乗効果で、今後、競争力をよりいっそう強化していく。

    さらに欧州では、イタリアのFIUDI(フィウディ)社のM&Aによりダイヤモンド工具の充実を図り、ドイツMAG(マグ)社のコールドフォーミング部門をグループ会社化し、自動車のEV化における部品の軽量化に有効な「中空転造技術」を装置と工具の両面で、欧州の自動車産業に広めていくなど、オーエスジーは近年、欧州、アフリカにおいて有力な工具メーカーをグループに迎え、製販両面で強固なネットワークづくりに努めており、今後はこれを活かして、積極的に事業を展開していく。

    なお、オーエスジーは、中期経営計画「The Next Stage 17」として、昨年度=2020年11月期の目標達成を目指してきた。残念ながら2019年の米中貿易摩擦や2020年の新型コロナの影響により切削工具の需要が大幅減となり、中期目標の達成には至らなかったが、今後は新たな経営体制で新中期経営計画の策定を進めていく。

    短期の間に道筋を示し、歩むことが我が使命

    その新経営体制の旗手となる大沢伸朗専務(※総会開催当時/その後の取締役会での承認を経て、同日付で代表取締役社長 兼 COOに就任)は、新社長就任予定にあたり、英国のEU離脱問題や米国のトランプ前大統領の台頭といった時期に使われた「VUCA」(ブーカ)という言葉を引き合いに出しながら、次の旨あいさつと抱負を述べた―。

    「その4つの頭文字文字をとったVUCAとは、日本語にするとVは変動的、Uは不確実、Cは複雑、Aは曖昧・ぼやけている、という感じになる。

    コロナ禍が生じ、特に昨年、最もオーエスジーにとって打撃が大きかったことは、航空機産業のこれからの長期にわたる低迷ということが挙げられる。まさに我々が大きく柱にしていこうと、一生懸命取り組んでいた部分が突如として方向転換を迫られるというような形の、今まで常識と思っていたことが突然、一変してしまうということを、まざまざと経験した年になった。

    加えて、自動車産業におけるEV化の波も、この方向性に進んで行くとはいえ、VUCAと同様で、まだまだ見通しが、予測が難しいというふうに認識している。

    オーエスジーは今年83周年を迎えるが、この80年以上にわたって歩んできた、培ってきたオーエスジーのDNA、チャレンジと不屈の精神、我々の根っこにあるオーエスジーの商売の原則部分は不変だと思っている。

    そのあたりを上手に活かして、この予測不能な時代の中でオーエスジーとして百周年を迎える時に、いま以上に輝きを放っている会社になるという、この先短期の間に、オーエスジーとして道筋を示し、そちらに向かって歩んでいくということが、私の使命だと認識している」。

  • ユーザー通信229号:第3面 THKの現時点 20年度決算は売上20%減・営業損失84億円も、高まる非接触ニーズ、半導体関連需要

    20年度決算は売上20%減・営業損失84億円も、高まる非接触ニーズ、半導体関連需要

    コロナ禍においても長期的な成長ポテンシャルは「むしろ拡大」戦略は不変(寺町社長)

    THK(本社=東京都港区)は2月10日、2020年12月期(2020年1月1日~12月31日)の決算発表を、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)拡大による緊急事態宣言下にある中、今回は電話会議の形式で行った。
    決算ハイライトおよび質疑応答にて寺町彰博社長が言及した「THKの現時点」を整理すれば、概ね次のとおりとなる―。

    連結売上収益は前期比20・2%減の2189億円となった。新型コロナの世界的な感染拡大により、自動車メーカーが操業停止に追い込まれる中で、主に第2四半期連結会計期間(4~6月期)における輸送機器事業に大きな影響が出た。

    産業機器事業においては、コロナ禍で主に先進国における需要が低位に推移した。
    これらによって前期に比べ減収となったが、いち早く経済活動を再開した中国においては、期の後半に需要の回復が見られた。

    そのような状況の中、営業損益は、固定費削減をはじめ各種コストコントロールに努めたが、売上収益の減少に加え、輸送機器事業の減損損失および構造改革費用等の影響が大きく、連結営業損益は84億円の営業損失となった。
    しかしながら、売上収益に加え、営業利益についても前述の特殊要因を除くベースでは計画を上回って期を超えることができた。

    地域別の売上収益の状況について、中国においては期の後半に回復した需要を着実に取り込み、コロナ禍においても増収となった。

    これらを踏まえた主な取り組みとして、2022年度を最終年度とする中長期経営目標【連結売上収益5000億円、営業利益1000億円、ROE(自己資本比率)17%、EPS(1株当たり利益)560円】においては、IMF世界経済成長率の3・8%平均を前提としてきたが、コロナ禍もあり前提を大きく下回り、1・0%平均で推移している(18~20年)。

    世界経済の影響を受け、産業機器、輸送機器両事業における市場環境が前提を下回る中で、輸送機器事業においては20年度に予定していた大型案件の先延ばし、そしてIFRS(国際会計基準)移行に伴い売上収益が想定よりも減少した。

    これらにより、経営目標の達成時期は見直しが必要と判断した。

    しかしながら、自動車の電動化に加え、新型コロナの影響による半導体関連の需要拡大や非接触のニーズの高まりによる自動化・ロボット化、さらにサービス産業における部分でも、自動化・ロボット化が要求される状況に進展しており、長期的には成長ポテンシャルは、むしろ拡大していくものと考えられる。

    したがって、ビジネススタイルの変革、グローバル展開、新規分野への展開といった3軸の成長戦略に何ら変更はなく、事業領域のさらなる拡大を図り、加速させていく。

    世の中の大きな潮流が生まれる変化のキーワード(5G、AI・IoT、Industry4・0、CASE、自働化・省人化、省エネ化)が、THKのソリューションを求めているため、長期的な需要の拡大は疑いの余地がないと考えている。特に自動車産業の今後の動向を示す重要な鍵であるCASEは、我々の身の周りのあらゆる事柄が影響を受けていくと思われる。

    なお、工作機械メーカーの需要回復状況は、日本のメーカーより台湾メーカーのほうが早い。当社が中国で受けている仕事に、「台湾メーカーの需要の強さ」を感じている。

  • ユーザー通信229号:第2面 サンドビックの現時点 オンライン コロマント会総会開催

    オンライン コロマント会総会開催

    プロフェッショナル販売店への変革サポートを強化
    成長戦略の柱は「集中化」「新チャンネル」「デジタル」

    サンドビック コロマントカンパニー(本社=名古屋市名東区)は「デジタル戦略の推進」にあたり、2月24日~25日の2日間、令和3年度コロマント総会をオンラインで開催した。

    最初にコロマント会の役員が紹介されたが、折しものオンライン開催により、Web上とはいえ全国(東日本・中日本・東日本)のコロマント会役員が一堂に会する稀な機会となった中、西日本=有本浩三会長(有恒精機商会社長)、中日本=箕浦康弘会長(中央工機社長)、東日本=橋本豊重会長(橋本商工社長)の順で、コロマント会会長のあいさつが行われた。

    続いて、メーカーあいさつと報告として、サンドビック(本社=神戸市中央区)の山本雅弘社長(コロマントカンパニープレジデント)が2020年の振り返り(スウェーデン本社の財務結果含む)と今後の取り組みを、武井篤史カンパニーバイスプレジデント(東日本営業統括)と髙宮真一カンパニーバイスプレジデント(西日本営業統括)が2021年~の国内戦略について述べ、そこで語られた「サンドビックの現時点」は、概ね次のとおりとなる―。

    デジタルツールを使い、新たなサービス・価値の提供・創造に邁進

    新型コロナウイルス感染症が世界中に拡大する中でサンドビックでは、リモートワーク、在宅ワークを推進し、昨年6月に立ち上げたサンドビック ソリューション ウェビナーでは多くの参加者を集めている。

    このようにサンドビックは、ニューノーマル時代に合った新しい働き方を推進し、デジタルツールを使い、新たなサービスを提供することによって、新たな価値の創造に邁進している。

    各市場の状況を見れば、産業セグメント別での対前四半期比の潜在的需要トレンドは、Mining(採掘)は上昇、一般機械エンジニアリング、Automotiveも上昇、エネルギー(オイル・ガス)は横這い、Construction(建設)、航空機に関しても横這いの状況にある。

    各地域別では主に、サンドビックの最大市場である欧州が対前年比2%減、北米が同23%減、アジアに関しては中国が牽引し同4%増となっている。

    今年(2021年)1月1日より、サンドビック・マシニング・ソリューションズが組織改編され、サンドビック・マニュファクチャリング・アンド・マシニング・ソリューションズとサンドビック・マシニング・ソリューションズが新しいセグメントとしてこのビジネスエリアに所属している。サンドビック・マシニング・ソリューションズには引き続き、コロマントはじめ、ワルター、セコ・ツールズが所属しており、サンドビック・マニュファクチャリング・アンド・マシニング・ソリューションズは3Dプリンターなどアディティブマニュファクチャリングの新規分野が所属している。

    このビジネスエリアの2020年第4四半期の業績は、受注・収益とも日本円でおおよそ1100億円であり、前年同期比で受注は7%減、収益は11%減、調整後営業利益は13%減の結果となった。

    この間、セグメントでは、欧州とアジアの一部で顧客活動が激化するなど、現時点では自動車セグメントの牽引による回復が顕著となっている。収益は減少しているものの、おおよそ日本円で65億円のコスト削減プログラムを実行した。加えて、CG Tech(米国)およびMiranda Tool(インド)の買収案件の完了と米国を拠点とするシミュレーションソフトウェア会社 Oqtonへの少数株式投資の実施など、成長戦略へシフトし積極的に買収案件計画を実行している。

    サンドビック(日本法人)においては、今年1月1日より、武井氏・髙宮氏両カンパニーバイスプレジデントが執行役員を任命し、ニューノーマル時代において、より敏速に戦略を遂行していく経営陣に刷新し、変化する市場環境へ対応するための新しい組織、新しい働き方を打ち出している。

    Sustainable(サステナブル) Business=持続可能なビジネスを掲げる中、大別し3つのポイントを分析すれば、1つめが市場自体の変化、2つめが顧客需要の変化、3つめがサンドビック自身がどのように進化するべきかとなる。これらは、ユーザーでの部品加工の複雑化、アプリケーション数の増加、新素材の登場と言い換えられる。

    そういった点からサンドビックとしては、「あらゆることの専門家」になるべきだと考えており、個人対応の営業ではなく、ビッグセールスデータを利用したより組織化された働き方を求めていく。

    これらをベースに変更された営業組織には、自動車産業を中心に営業活動をするAutomotive推進部を東西に、戦略産業である工作機械産業・半導体産業・航空機産業を中心に活動するStrategic(ストラテジック) Industry推進部を東日本に配した。そして流通ビジネスを円滑に進めるべく、東西に流通部長を起用した。

    現場レベルにおいては営業組織の中にアカウントマネージャーとアプリケーションスペシャリストという2つの役割を設け、営業のスペシャリスト化を目指す。これは営業を2種類に分け、アカウントマネージャーは顧客との関係構築と新しいビジネスチャンスの発掘、アプリケーションスペシャリストは顧客への徹底した技術提案が、それぞれ主な役割となる。

    さらには、営業組織にて対応できないより高度な案件に関しては、技術部・ソリッド推進部・機械搭載部・特殊工具部といった4つの専門チームによって、国内で対応できない場合はグローバルチームがサポートすることで、より付加価値の高い提案を行う。

    「新チャンネル戦略」では、将来の市場にマッチしたリベートシステムへの変更も

    コロナ禍において、フェイス トゥ フェイスに変わるオンラインによる商談、イベント、そしてデジタルツールによる情報展開や顧客コンタクトなど、いままでの常識が大きく変化しており、このスピードをもった大きな波が自動車産業の構造変革とともに、今後我々に大きく、速く押し寄せてくる中で、サンドビックでは独自の強みを強化するため、次の3つを2023年までの成長戦略の柱とする。

    まず「集中化戦略」では、伸びる産業・伸ばさなくてはいけない産業、伸びる製品・伸ばさなくてはならない製品の領域において、サンドビックが得意とするアプリケーション技術とともに集中し特化する。そしてユーザー、販売店、代理店のアプローチにおいては、My CustomerからOur Customerへをコンセプトに、さらなるレベルアップ、サービスアップを展開する。

    次に「新チャンネル戦略」では、高い技術レベルへのサポートを目標に、トレーニングプロセス、協業プロセス、その進捗管理、双方の役割分担をより明確にし、Win-Win効果を目指すことを目標とする。スコアカードを運用し、より将来の市場にマッチしたリベートシステムへの変更などによって、「よりプロフェッショナルな特約店」への変革サポートを強化する。

    最後に「デジタル戦略」では、イベント・会議・商談などでのデジタル活用を強化しさらなる効率アップを目指す。同時にさまざまなデジタルマーケティングを展開し、多くの最先端の取り組み・情報を共有し、それらを営業活動に展開していく。

    このほか、2021年フォーカス製品エリア、バリューチェーンによる長期的成長戦略についても言及した後、切削条件・工具選定・チップ摩耗分析等、顧客への多様な提案を可能にするデジタルアプリケーションである『デジタルセルフサービス』についての講演(サンドビック コロマントカンパニー マーケティング部 水野恵利乃氏)を行い、製品情報/CoroPlusⓇツールガイド/テーラーメードウェブ/適合チップチェック/Eラーニング/工具摩耗識別アプリ/Ifindアプリについて解説した。

  • ユーザー通信228号:ヤマシタワークス 尼崎市長から表彰/高校生が社会見学/医薬品用金型の需要好調

    尼崎市長から表彰/高校生が社会見学/医薬品用金型の需要好調

    ヤマシタワークス(山下健治社長)では感染症対策に深い関心と理解を寄せ、本社所在の尼崎市に医療従事者への寄付を行い、1月14日、稲村和美市長より表彰を受けた。【※写真①】

    また昨年12月上旬には、尼崎市の「就業体験ツーリズム」で尼崎市内の高校生が事業所見学に訪れ、自社開発・製造する鏡面仕上げ装置『エアロラップ』での10円硬貨磨きのデモンストレーションン等を体験した。【※写真②】

    そんな同社では、近年注力する医薬品用金型の需要は減少せず注残が増えている状況。「まだまだ発展途上」とはしながらも、量産など想定以上に展開しているという。この機に、さらに顧客から品質の評価を得て「医薬品用金型はヤマシタ」との周知徹底に邁進している。

  • ユーザー通信228号:牧野フライス製作所 加工内容やボリューム変化に対応、仕様/機能の再構築可能な機械を追求

    牧野フライス製作所(本社=東京都目黒区、井上真一社長)は1月25日、オンラインによるニュースリリースにて、5軸制御横形マシニングセンタ『a800Z』と『a900Z』および4軸制御横形マシニングセンタ『a91nx』の中大型部品加工機3機種を同時発表した。

    昨今、機械加工ユーザーを取り巻く環境は著しく変化しており、社会や顧客からの要求が多様化している。これまでの工作機械は高速・高性能・高信頼性を追求してきたが、これからは顧客の新しい要求に対応していく機械が求められていく。

    これを実現するのが、昨年開催のJIMTOF2020 MAKINO オンラインサイト上で発表した 「e・MASHINE」(イーマシン)である。今回発表の3機種は、このe・MASHINEのコンセプトおよび要素を数多く取り入れている。

    従来からの要求である生産性の強化、ユーザーの仕事内容の変化や生産形態の変更に伴ってユーザーに見合った機械の仕様変更ができ、機械を買い替えずに済むといった経済性を追求した。加えて、クーラントや油圧ユニットの消費を抑える地球にやさしい機械を追求し実現した。
    ターゲット市場は、機械の特性上、産業機械、商用車、建機・船舶、航空機と様々な幅広い産業への展開が考えられる。中でも5Gや自動運転への大きな流れといったデジタル社会の到来に伴い、半導体産業を中心とした開発背景があった。

    半導体が使用される産業、量はこれまでとは比較にならないほど多くなると思われ、直近でもすでに、半導体の供給不足により自動車メーカーが減産を余儀なくされるに至っている。

    今後の半導体製造装置の販売額について、2022年においては721億ドルに達すると予想され、今年以降も毎年、最高販売額が更新されていく見通しにあるなど、半導体産業は非常に活況を呈しており、これからもさらに多忙を極める。

    同社の髙山幸久営業本部長は、「露光装置や真空装置、エッチングなど半導体製造装置は多岐にわたるので、様々なビジネスチャンスが我々には広がっている」とふれた。

    なおa800Zは販売を開始しており、出荷開始は今年9月より。a900Z、a91nxについても同様に順次展開していく。
    また、今回3機種同時発表した意味合いについて、宮崎正明開発副本部長は次のように述べた。

    「一機種づつの開発といった流れではなく、e・MASHINEのコンセプトを早くお客様に提供したいという強い思いもあった。それぞれ特有の部分は当然あるが、部品の共用化だけではなく、人数を集めて一度に考え方も合わせてしまう、このように開発の体制づくりを変えることで実現した」。

  • ユーザー通信228号:既存の網戸に簡単取付「通気は行い、雨水は防ぐ」

    既存の網戸に簡単取付「通気は行い、雨水は防ぐ」

    東大阪ブランド推進機構認定製品である工業用濾過装置『Ecolo Matic Filter』(エコロマチックフィルター)の製造・販売、クーラント液の100%濾過の提案を行うプロ集団、マイ・テクノス(東大阪市、森本晃社長)は、新機軸の商材として、新型コロナウイルス感染症対策の課題となる「換気」をテーマとしたルーバーを開発した。

    窓を開けることで室内に空気の流れができる「換気」はコロナ禍の時代に換気は必須となる。

    換気のため窓を開ける時に網戸は有効であり、網戸は虫の侵入を防ぎ、風を透すが、雨水の侵入は防げない。

    このルーバーは既存のさまざまな網戸に簡単に付けることができ、雨の侵入を防ぎ、風を柔軟に透す雨よけとなっている。

    また皆さんは、近年頻発しているゲリラ豪雨により、外出中の留守宅に網戸から雨が侵入し床が水浸しになったり、部屋干しの洗濯物が濡れたり、ひどい時には壁紙の色が変わったり剥がれたりした経験はないだろうか?

    このルーバーはコロナ対策のみならず、雨をシャットアウトするため外出中も安心して網戸での換気が可能となる。

    さらにUVカット、目隠しのできる素材を使っているので西陽が気になる場合でも万全の対策となる。

    なお「網戸に付ける雨よけルーバー」は、昨年11月から今年2月にかけ開催の「Webテクノメッセ東大阪プラスワン」(第33回東大阪産業展)、昨年11月から12月にわたり開催された「メッセなごやオンライン 2020」の両オンライン展示会の中でもWeb出展し、紹介されている。

  • ユーザー通信228号:超音波噴霧器で室内空間をスピード除菌

    超音波噴霧器で室内空間をスピード除菌

    『AQURIA』(アクリア)とは、関西屈指の医療法人グループ(医療・介護・教育)が自社工場で製造する次亜塩素酸水だ。
    AQURIAを専用の超音波噴霧器でミスト状にしてダイレクトに空間へ放出することにより、室内空間をスピード除菌する。適用床面積は約26畳。

    そもそも次亜塩素酸水とは何か? よく耳にする次亜塩素酸や次亜塩素酸ナトリウムとは似て非なるものであり、次亜塩素酸ナトリウムと希塩酸(ともに食品添加物)に水を加え次亜塩素酸水(AQURIA)となる。

    AQURIAは、コロナウイルス・インフルエンザ・多くの病原菌に対しての幅広い除菌効果を発揮する。除菌後は水に戻るため空気中に噴霧しても安心であり、人や環境にやさしいといった特徴をもつ。

    またAQURIAは、二酸化塩素系消毒液と同等程度の効果が実証されている。AQURIAの主成分である次亜塩素酸(HOCI)は、次亜塩素酸イオンより高い殺菌力(約80倍といわれる)を示し、流水で使用することにより活性の低下を防ぐことが可能。HOCIが膜を透過し、内側から細菌を成り立たなくする。

    このAQURIAを、次亜塩素酸水噴霧に専用設計された超音波噴霧器1台をレンタル(無料)し液体タンクにセットすれば、電源ONですぐに熱くない霧が発生、効率よく次亜塩素酸水を放出(ダイレクトアタック方式)し、室内の除菌・消臭ができる。なお、AQURIAの補充は毎月、新鮮な18ℓが届けられる(送料無料)。

    このセットを現在、〈コロナ対策特別価格〉として月額5980円で提供中。【詳しくはエーレックまで/TEL=047-407-4500。Email=aquria@a-rec.jp】

    AQURIAは、オフィスはもちろん、各種製造工場や各種実験施設、送迎バス内等、様々な業種・場所で使用されており、各種助成金や補助金を活用した購入実績もある。

    あるOAサプライヤーがいうには、抗菌・除菌グッズのメーカーや商社からの売り込みは、多い時には一日30件近くにも達するそうだ。そんな中だけに、AQURIAの「関西で名高い医療施設由来」には優位性があるといえようか。

  • ユーザー通信228号:大機器協 中山理事長年頭あいさつを動画配信

    大機器協 中山理事長年頭あいさつを動画配信

    「ユーザー直送ニーズが急拡大中と認識すべき」

    会員各社での納品スピード改革への取り組み促す

    大阪機械器具卸商協同組合(大機器協)は1月5~8日の期間限定にて、中山哲也理事長(トラスコ中山社長)による年頭あいさつを動画配信し、大機器協メンバーに呼びかけた(恒例の新年賀詞交歓会は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、今年はやむなく中止に)。

    その中で中山理事長は、「新型コロナウイルス感染拡大は、私たち人類に大きな打撃を与えたが、さまざまな知恵も授けてくれたように思う。今こそ『禍転じて福と為す』の精神でこの苦境からの脱出を図らなければならない」とし、非接触の営業が求められる中で「会えない」と嘆くよりも、「この機会にデジタル技術を活用」、「営業活動で一番の長時間労働はクルマの運転と移動。この不合理正にもメスを入れるべき」、「販売活動の定番とも思われている同行販売も、本当に有効なのかという疑問を持つべき」と挙げ、「今まで当たり前のように行っていた営業・販売活動にも非効率、不合理なものが山のようにあるかと思う。そんな過去の誤った商習慣を見直すだけでも企業の活力にもつなげていけるのではないか」と述べた。

    さらに中山理事長は、業界において急浮上してきた2つの課題、「商品のユーザー直送による納期短縮」と「自動車の電動化問題」にふれ、このうち、急拡大するユーザー直送ニーズの背景を、「納品に係る接触を減らしたい、それに納期短縮の要望は、相当なスピードで急拡大していると認識すべき」だと指摘。

    納期短縮は特にネット通販企業が熱心に取り組んでいるが、この問題は単に自社の配送スピードを上げるだけではなく、製販一体となってサプライチェーン全体での納品スピードの向上が求められているとした上で、「近い将来、従来型納品スタイルでは『遅すぎる』との烙印を押されかねない」と続けた。

    さらに、「業界全体で取り組むべき課題ではあるが、それでは時間がかかりすぎるので、まずはそれぞれの企業でユーザーへの納品スピードをどのようにすれば向上できるのかを、納品構造から見直す必要がある。面倒くさい会社、不便な会社からは物を買いたくないは、誰しもが同じだと思う」と、会員各社それぞれでの納品スピード改革への取り組みを促した。

  • ユーザー通信228号:オーエスジー 今期売上高1150億円・純利益75億円見込む

    オーエスジー(本社=愛知県豊川市、石川則男社長)は毎年、新年の1月にOSGアカデミー内ゲストハウスにて「OSG全国合同賀詞交歓会」を開催しているが、今年は新型コロナウイルス禍の中、感染予防のため中止とした。

    例年ならその中での冒頭、石川社長による新年あいさつにて、前年度11月期決算報告や取り巻く環境についてもふれるが、今回はその機会がなかったため、今年1月8日付で同社が公表している2020年11月期決算説明資料をもとにレポートしておきたい。

    連結経営成績は、売上高 1043億8800万円(前期比17・8%減)、営業利益 83億9600万円(同57・1%減)、経常利益89億5千万円(同54・6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益 56億3900万円(同58・8%減)と2年連続での減収減益となった。

    オーエスジーグループでは第1~第3四半期と段階的に落ち込んだものの、第4四半期では回復の兆しが見えてきており、主要な市場では、自動車関連産業においては、主要国での自動車の月次生産台数は期の半ばから期末にかけて前期に近い水準までの回復傾向にあるが、航空機関連産業は非常に厳しい状況が続いている等、まだら模様を見せている。なお、海外売上高比率は前期と比較して増加し、59・4%(前期は57・3%)となっている。

    今後の見通しについては、海外市場でのシェアアップを最重要課題とし、グローバルで大手ユーザー開拓とAブランド製品戦略を推進することにより、一層の成長を目指す。

    これまで注力してきた自動車関連産業、航空機関連産業のみならず、5G関連や自動車のEV化、医療など成長が見込まれる市場において販路拡大を目指して顧客開拓を推進し、またM&Aによって新たにグループに加わった会社とのシナジー効果を最大化するための体制構築に努めていく。

    以上をふまえ、2021年11月期の連結売上高は1150億円(前期比10・2%増)、営業利益は115億円(同37%増)、経常利益は115億円(同28・5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は75億円(同33%増)を見込んでいる。

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