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  • ユーザー通信219号 7面:ダイジェット工業 減収減益も切削工具新製品は22種発売、拡販・市場浸透に健闘

    ダイジェット工業

    減収減益も切削工具新製品は22種発売、拡販・市場浸透に健闘

    ダイジェット工業は5月12日、2020年3月期(第94期)の決算発表を行った。

    連結売上高は、前年同期比9・5%減の90億4600万円。収益面では売上高の大幅減少等により、連結営業利益は同52・8%減の2億1300万円、経常利益は同56・0%減の2億3600万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同61・1%減の1億5800万円の結果となった。

    このうち売上高については、国内販売が52億4千万円(前年同期比8・2%減)。一方、輸出は38億6百万円(同11・3%減)となり、地域別では北米向けが8億6100万円(同1・6%減)、欧州向けが10億1800万円(同13・6%減)、アジア向けが18億7400万円(同13・1%減)、その他地域向けが5200万円(同31・6%減)。この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前年同期に比べ0・8ポイント低下し42・1%となった。

    これらを鑑み同社では、「この間のわが国経済は、長期化した米中間の貿易摩擦等の影響による外需の低迷により、生産や輸出が弱含みで推移し、年度終盤にかけては新型コロナウイルス感染症の世界的流行により大幅に下押しされており、先行きは極めて不透明な状況にある」と概況を説明している。

    製品別で見れば、焼肌チップが前年同期比26・6%減の8億8千万円、切削工具が同5・1%減の69億2千万円、耐摩耗工具が同16・0%減の12億3200万円となっている。

    切削工具においては、新製品の市場への浸透を図り、ユーザーの加工改善につながる高能率・高生産性工具の提案を続け、ソリッドボールエンドミル『ハード1ボール』や「5軸加工用工具シリーズ」として高精度刃先交換式バレル工具『ミラーバレル』およびソリッドモジュラーヘッド『チューリップSヘッド』をはじめとした22種類の新製品を発売するなど販売の拡大に努めた。

    耐摩耗工具では、同社が注力しているレアメタル不使用の硬質金型新材料『サーメタル・CT500シリーズ』のMF-TOKYO2019(昨年7月/東京ビッグサイト)への初出展など、新規業界での採用や用途開発に積極的に取り組むとともに、成形金型の新規開拓にも取り組んできた。

    そういった中、今後の見通しについては、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受けた緊急事態宣言発令のもと、大規模展示会の中止や通常営業活動の停止、事業活動の自粛要請等が見込まれるが、「テレワークをはじめ、オフィシャルサイトや各種メディア、および当社販売店網を通じた新製品情報の発信等により販売活動を行うとともに、時差出勤や交代勤務などにより生産活動も可能な限り継続し、多くのお客様の生産性向上のニーズに、引き続き、応えていきたい」との考えを示した。

    なお、2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)の業績予想については、新型コロナウイルス感染症による影響を現時点において合理的に算出することが困難であることから未定とし、今後、業績予想の開示が可能となった段階ですみやかに公表するとしている。

  • ユーザー通信219号 7面:立花エレテック 減収減益ながらも連結では過去3番目の好業績

    立花エレテック

    減収減益ながらも連結では過去3番目の好業績

    立花エレテック(本社=大阪市西区、渡邊武雄社長)は5月14日、2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日)の連結業績を発表した。

    売上高 1705億4100万円(対前期比6・7%減)、営業利益 60億3800万円(同8・5%減)、経常利益 64億100万円(同9・0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益 43億9千万円(同10・5%減)。

    単体、子会社ともに減収減益ながらも、連結では売上高、総利益、営業利益、経常利益は過去3番目の好業績であり、2月26日に発表した修正予想を上回った。

    施設事業は前年に続き過去最高業績を更新

    セグメント別では、FAシステム事業と半導体デバイス事業の主力2事業が減収減益となった。

    FAシステム事業は、中長期経営計画「C.C.J2200」の基本戦略に掲げた「地域のサービスレベルの均一化」への取り組みの徹底と、製造現場の生産性向上を実現するM2M(機械間通信)ビジネスを強力に推進した。しかし、半導体・液晶製造装置関連および自動車関連等の業界は、後半に見込んでいた回復が力強さを欠き低迷し、産業メカトロニクス分野も三菱ファイバーレーザー等の新機種需要はあるものの、自動車関連業界の低迷により低調に推移した。この結果、売上高は74億7700万円減、営業利益は6億2700万円減となった。

    半導体デバイス事業は、米中貿易摩擦の影響で海外・国内共に減少、ドライブレコーダー向け特需があったが、民生向け、産業向けともに減少し、売上高は61億100万円減、営業利益は3億1900万円減となったが、市場拡大を見据え、今年4月に立花電子ソリューションズ(旧・八洲電子ソリューションズ)を子会社化した。

    一方、施設事業、MS事業は伸長し、施設事業(売上高10億9600万円増、営業利益3億円増)は前年に続き過去最高業績を更新した。海外事業は米中貿易摩擦の長期化で大きく落ち込み(売上高7億2500万円減)、特に中国、香港が影響を受け、日系・ローカル顧客ともに減少し、海外事業売上高比率は13・6%となった。

    収益に見合うバランス経営で回復期に備える

    今期の環境については、新型コロナウイルス終息後の経済活動の回復について見通せない状況であり、消費と生産の停滞による製造業の設備投資低迷の影響は、上半期から下半期に掛けて続くものと概観する。

    そんななか、収益力に見合ったバランスのとれた経営に注力し、回復期に備えるため、マレーシア拠点の法人化による海外の業容拡大等「収益力の強化」、コロナ対策を機にIT化の推進を加速させ、バックオフィスの効率化を実現する等「収益に見合った支出」、M2M技術や3Dプリンタ等の新技術の蓄積に向けた投資を実行し、技術商社として「将来に向けた取り組みの実行と投資」といった施策をあげる。

    さらに、新型コロナウイルス感染拡大の収束に向けた長期戦において、「生命の安全」と「経営」のバランスをどうとるか難しい局面に直面するなか、危機管理体制のガバナンス強化、コロナ禍における打ち手を機を逃さず実行していくことを、今期のコロナ対策とする。

    なお、2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症の影響が不確定であるため、現時点では未定とし、今後、業績予想の合理的な算定が可能となった段階で速やかに開示するとしている。

  • ユーザー通信219号 5面:<未収録 Playback篇>1月/TCT JAPAN 2020

    <未収録 Playback篇>オーエスジー

    1月/TCT JAPAN 2020

    ニコンの「光加工機」がDMG森精機のブースに初登場

    今年1月29日~31日、東京ビッグサイトにおいて、3Dプリンティング&AM(アディティブマニュファクチャリング)技術の総合展「TCT JAPAN 2020」が開催され、3日間で47692人が来場した。

    世界5ヶ国・地域からの出展者は過去最多の115社・団体を数え、国内初披露を含む最新の3Dプリンティング/AM技術・ソリューションが勢ぞろいした。

    そんな中、世界的な光学機器メーカーであるニコンは、昨年11月に包括的な業務提携を行うことで合意したDMG森精機のブースにて、レーザーによる様々な金属加工を高精度で行うことができる独自の光加工機『Lasermeister 100A』を展示した。

    同製品は昨年(2019年)4月にリリースした製品だが、ニコンブランドがDMG森精機のブースにて出展するのは今回が初めて。ニコンの説明担当者によれば、来場者からは製品に関する直接的な質問(性能や仕様)よりはむしろ、「(DMG森精機のブースに)なんで置いてあるの?」という素朴な問いかけが多いことが印象的だったという。

    Lasermeister 100Aは、「金属造形をより身近に、より手軽に」をコンセプトに、3Dアライメントによる段取りレスを実現し、面倒な位置決めを短縮し「手軽に使える」という点や、加工現場はもちろん、企業や学校の研究施設、一般的なオフィスなど様々な場所への導入が可能であり、エレベーターでの搬入も可能だという「軽量コンパクト」さ、さらに種々の安全規格に準拠しており、学生、デザイナーなど誰でも使える装置としての「安全設計」を主な特長とする。

    「フレンドリー感ある」金属造形装置

    取材当時、市場への普及台数は「まだ2桁には満たない」ものの、工作機械メーカーが手掛ける3Dプリンターとはまた違った「フレンドリー感ある」金属造形装置として、東京・六本木のTechShop(※今年2月末に閉店。3Dスキャナ、樹脂・金属3Dプリンター、UVプリンター、レーザーカッターなどを備える、世界各地に拠点展開する会員制ファブラボのアジア初上陸店舗だった)に導入されていた。
    前出の担当者は、「そういった裾野を広げるような部分と、ハイエンドな製造のボリュームゾーン担ったりと、AM業界自体全体をカバーしたい」と思いを述べていた。

    (※1月29日取材時点)

  • ユーザー通信219号 3面:<未収録 Playback篇>オーエスジー

    <未収録 Playback篇>オーエスジー

    2月/DMG 森精機 決算発表

    DMG森精機が2月14日に開いた2019年12月期決算発表会見で(同社東京潮見・グローバルヘッドクォータと名古屋本社をテレビ会議で中継)森雅彦社長は、今年1月から運用を開始した「男性の育児休業取得推進」についても説明した。

    対象は1歳未満の子を持つ男性社員で、連続20日以上の育休を取得した場合に最初の20日を有給扱いとする。

    DMG森精機では他にも、出産にかかる特別休暇、看護休暇、育児短時間勤務制度、所定時間外労働時間の免除・時間外労働の制限・深夜業の制限、社内保育園、社内学童など男性社員が利用可能な子育て支援制度がある。

    森社長は、「これも欧州から学んだことだが、若い世代は比較的遠慮なく取得してくれるので、早いうちに定着するのではないか」とふれた。

    (※2月14日取材時点)

  • ユーザー通信219号 3面:<未収録 Playback篇>オーエスジー

    <未収録 Playback篇>オーエスジー

    2月/オーエスジー 定時株主総会

    OSG新製品開発の取り組みをプレゼン
    「加速するEV化の潮流に対応」

    オーエスジー(本社=愛知県豊川市本野ケ原、石川則男社長)が2月22日に、同社アカデミー グローバルテクノロジーセンター(豊川市一宮町)で開いた第107回定時株主総会では、開会に先立ち、新製品開発の取り組みとして、「加速するEV化の潮流に対応するOSG製品について」のプレゼンテーション(同社デザインセンター 転造工具設計グループ)が行われ、概ね、次の内容が語られた。

    次世代自動車には4 種類があり、この中で完全電気走行をするEVについて、日本ではまだまだ普及途中ではあるが、今後は欧州、中国の自動車メーカーの製品投入が牽引して、EVの普及割合が大きくなっていくだろう。

    最近では米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題、そして中東情勢など世界情勢が影響し、これまでの成長基調から一転し、自動車販売台数は鈍化している。その一方で次世代車の新車販売台数は好調に推移している。燃費規制や排ガス規制といった環境規制のほか、エネルギー政策や産業振興政策といった各国のさまざまな施策のなか、次世代車の普及はさらに拡大していくと予想され、自動車業界に押し寄せる電動化の波がもたらす変化を考えていかなければならない。

    部品点数が大幅に減る一方で、参入するプレイヤーが増えるなか、今後成長が見込まれるアイテムにターゲットをフォーカスして、車体、ブレーキ、モータといった部品に関連する工具の開発にオーエスジーでは取り組んでいる。

    まずは自動ブレーキについて。EV化に関わらず自動車の安全性が求められ、先進緊急ブレーキの装着の義務化が世界的に進んでいる。全世界で自動ブレーキの装着が多く進められている中、自動ブレーキがEV化にどのように関わるか。従来の内燃機関のエンジンにおいては、ブレーキの力を増幅するためにエンジンの力を利用していたが、EVではエンジンがなくなるため従来の方式では対応できなくなる。

    したがって、最近ではこれに変わるものとして、伝動ブレーキブースターが登場した。すでに世界各社のメーカーが生産を開始しており、これらの部品加工用にオーエスジーは工具の提供を始めている。具体的には、ブレーキブースターの内部にはボールねじ(ねじ軸)とナットが組み合わさった部品が使用されているが、ナットの加工用にはボールねじタップ、軸の加工用には転造ダイスが使われており、これらの工具をオーエスジーで提供している。

    次に車体に関しては、EV化が進んでも車軸に関してはEVシフトでも必要とされる部品となる。自動車の足回りについては、フロントドライブシャフト(等速ジョイント)、リアドライブシャフト、プロペラシャフトといった部品が使われている。

    完全電気自動車の車軸部分には等速ジョイントという部品が従来自動車と同じく使用されているため、等速ジョイントについては今後、自動車生産の伸びとともに拡大していく部品であるとオーエスジーでは考えている。市場は拡大傾向で2022年には5億1800万本の年間生産規模が予測されている。

    等速ジョイントのパーツとしては、アウターレースという部品があり、両側の軸のスプラインとねじの転造加工用にはラック型の転造ダイスが用いられている。オーエスジーはこのダイスの供給を行っている。

    また、アフターレースに合わせてインナーレースについては、交換可能なヘッドボールエンドミルによるミリング加工が行われており、これらの多くのエンドミルをオーエスジーは提供している。他にも、ケージという部品には超硬CBNスクエアエンドミルによるフライス加工が行われている。このようにオーエスジーは、等速ジョイントの製造において総合的に関与している。

    さらに、視界系・利便快適系の部品(自動車用小型モータウォーム)といった電気・電装部品に関しては、EV化シフトが加速したとしても、今後もさらに使われていくと予想される。

    また、自動車のEV化による遊星歯車機構の減速機では、内歯車の歯切りにはブローチやギヤシェーバーが使われるが、第3の加工としてスカイビングが注目される。今後オーエスジーは、歯車加工に対しても工具を提供していく方向性である。

    まとめとして、加速するEV化の潮流に対応するために、日本のものづくりは大きく変化してきていることを意識し、オーエスジーは時代のニーズに応える新商品の開発、そして徹底的に研究し、自動車メーカーと連携し開発を進めていく。良い工具を提案できれば、ものづくりの発展に大きく貢献できるという考えで取り組んでいく。
    (※2月22日取材時点)

  • ユーザー通信219号 2面:DMG MORI×Online 商品動画をオンライン授業に活用

    商品動画をオンライン授業に活用

    またDMG森精機は、最新の製品や加工技術など工作機械に関するさまざまな情報を動画や豊富なコンテンツを用いてユーザーに提案してきているが、この度の新型コロナウイルス感染防止対策に伴い、教育機関で行われているオンライン授業などで、同社YouTubeチャンネルや同社WEBサイトに公開しているデジタルコンテンツの活用を推進している。

    DMG森精機は、これまでデジタルソリューションを活用した商品提案に注力し、近年、変種変量、多品種少量生産が増えるなか、技術者育成を課題にあげるユーザーが多くいること、また展示会に展示する実機だけでは十分に披露しきれない性能や商品の提案をすること、さらには工作機械の高精度化、高機能化により、紙のカタログではユーザーに最適な提案や投資効果を紹介しきれないという課題があった。

    これらの課題を解決するために、DMG森精機はフルCGと4K映像を組み合わせた超高精細な製品紹介動画を制作し、これまでに全世界で制作した動画本数は1000以上で、同社グループYouTubeチャンネルでは製品、加工技術、自動化、ユーザー紹介動画等、工作機械に関わる最新動画を公開している。

    また、同社WEBサイトには、製品だけでなくこれまで蓄積してきた加工技術や周辺機器など工作機械に関する豊富なノウハウがつまっており、一部テレビCMでも放送している、ショートムービー「DMG MORI×Front Runner」では、同社の機械を使用して先進的な取り組みに挑戦している様々な業界のフロントランナー企業を紹介している。

    特設サイト「基礎から分かる自動化システム」、「基礎から分かる5軸加工」、「デジタルソリューション」では、工作機械を初めて学習する学生においても、分かりやすい基本的な内容を説明している。

    動画は同社エンジニアによるユーザー向け加工プライベートレッスンや、DMG MORIアカデミーでの同社社員教育、営業担当者による製品提案に、また同社製品を使う世界中の大学や工業高校で活用されている。動画の使用に関しては、従来、一映像毎に使用連絡がなされていたが、2021年3月末まで公に伝達(ネット上の動画を授業中に受信し、教室に設置されたディスプレイ等で履修者に視聴させる等)できるようになった。

    DMG森精機では、今後もデジタルソリューションを通して、Webinarを用いた同社エキスパートや社外講師による技術セミナー、製品紹介も開催していき、同社の知見がつまった動画やコンテンツを教育現場で積極的に活用することで、「将来の工作機械業界を担う人材育成の一助になればと考えている」としている。

  • ユーザー通信219号 2面:DMG MORI×Online オンライン会議システムを活用した「工作機械のデジタル立ち合い」

    オンライン会議システムを活用した「工作機械のデジタル立ち合い」を開始

    DMG森精機(本社=名古屋市中村区、森雅彦社長)は、オンライン会議システムを活用した「工作機械のデジタル立ち会い」を4月23日より開始している。

    工作機械の出荷前には、機械の外観や加工精度、加工物、システム動作などを、同社工場にて現物をユーザーが確認する「立ち会い」を多く実施している。

    近年、工作機械単体だけでなく周辺機器も合わせた自動化、システム化案件の受注が増加しており、より複雑な動作確認をするため、立ち会いの重要性がますます高まっている。

    しかしながら、この度の新型コロナウイルス(COVID–19)感染防止対策に伴う移動制限などにより、同社へユーザーが来訪して立ち会いを実施することが難しい状況が続いており、予定通り出荷ができなければ、ユーザーの生産スケジュールにも影響をおよぼす。

    そこでDMG森精機は、ユーザーとの打ち合わせにも使用しているオンライン会議システムを活用し、同社工場とユーザーをつなぎ、出荷前の工作機械やシステムに取り付けた複数のカメラ映像をリアルタイムで確認することで、遠隔での立ち会いを実現する。

    ライブ接続のため、ユーザーの質問やチェックポイントなど詳細な内容をその場でやり取りすることができ、現地による確認と遜色なく、実施することができる。立ち会いはユーザーの機密情報を多く含むため、専用の回線を使用し、DMG森精機社員のみで接続、配信するなど、セキュリティ面の対策をしている。

    新型コロナウイルス感染防止対策の緩和後も、海外を含む遠方のユーザーが来社できない場合には、この「工作機械デジタル立ち会い」の提案をすすめ、さらに、これまで距離やスケジュールなどが理由で立ち会いを実施できていなかったユーザーにも、このサービスを提供することにより、ユーザーの満足度向上に繋げていく。

    DMG森精機では、「今後もデジタルソリューションを通して、ユーザーの生産性向上に貢献していく」としている。

  • ユーザー通信219号 8面:高校新卒の採用マーケットが6年間で2倍に急増

    高校新卒の採用マーケットが6年間で2倍に急増

    製造業など採用に苦戦する業種は「高卒に特化した直接アプローチ」に注目!

    新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大の渦中、高校生による「9月入学賛成」の署名活動や、国会議員の「高卒発言」に日本人メジャーリーガーが反応するなど、折しも、高校生にまつわる話題が目に留まるが、近年、「中小企業の人手不足には高卒採用が有効」との機運が高まっているという。

    「不景気採用の法則」をご存じだろうか。就職難の時代に採用した人材は入社後の活躍が目覚ましく、大手企業などで役員、社長などになる人材の多くが就職難時代に採用された人材である率が高いというものだ。

    この数年間、製造業など採用に非常に苦戦している業種、業界にとって、今こそ採用に注力することにより、強い戦力を補強したいと考えている企業が、新型コロナに負けず採用に注力している。

    当たり前の話だが、中途・大学新卒と同じように、高校新卒にも「魅力的な人材」と「そうでない人材」がいる。そんななか、経験や学歴を重視するよりも、「素材」や「ロイヤリティ」を重視する企業が増え、思った以上に高校新卒に魅力的な人材が多いにも関わらず、採用に注力している企業が少ないため、入社後に大活躍する人材を採用しやすいという認識が広がってきているそうだ。

    過去6年間で「高校新卒採用」を募集する企業の求人数は2倍に急増している(※グラフ参照)。

    中小企業にとっては、将来、会社の中核となる人材を新卒採用し、育てることが課題だが、大卒採用市場の現状を見れば、大手企業の求人倍率1・83倍に対して、中小企業の求人倍率は8・62倍(出典:リクルートワークス研究所「第36回ワークス大卒求人倍率調査」)であり、大卒採用は大手企業に人気が集中し、中小企業の大卒採用は困難だ。

    だが、大卒採用に比べ高卒採用は、大手企業へのこだわりは高いとはいえず、地元への就職希望も多い(大卒は地元を離れているケースも多い)など、高卒採用は中小企業の採用にとって有利な点が多い。

    記者は専門学校卒だが、高校3年生当時(1985~86年)に、進路指導教員が推薦する企業の選択肢の少なさに、「仕方なく自分で求人情報誌を購入し、就職先を探す」友人を何人も見た原体験がある。

    あれから35年、高卒採用は未だに、長年の規制や慣習が根強く、多くの「独特なルール」が変わらずに存在している。「一人一社制」「企業と生徒との接触の禁止」「厳密な採用スケジュール」等が、学校斡旋を元に採用活動を行う場合に定められている。

    ルール上、高校生に直接求人を届ける手段は少ないが、いまは実質、アプローチ方法は存在する。

    まず、オンラインでの訴求。スマホ世代の高校生は求人票だけではなく、インターネットで情報検索するため、「高卒採用向けに特化した求人サイト」への掲載や、自社リクルートサイトを作成することでアプローチが可能となる。

    次に、専門民間企業による「高校生だけが集まる就活イベント」(地方銀行や信用金庫の主催も含む)に出展することで直接本人と接点を持つアプローチが可能になる。

    高校生は合格を出した場合に入社する確率が極めて高いので、「最初の教育」をするつもりでこういったアプローチに取り掛かってみたいところだ。

  • ユーザー通信218号 5面:ユニマグテック 浅野善規社長「超硬リサイクルのトータルプラットフォームを目指す」

    「超硬リサイクルのトータルプラットフォームを目指す」

    ユニマグテック(名古屋市名東区)のホームページトップには、「工場を鉱場に変える」とある。超硬合金のリサイクルには、どうしても「伏し目がち」な現状があるなか、むしろそれを強調していることに、既存のろ過装置メーカーとは一線を画す姿勢が伺える。

    「いま、非常に困難なこの時期だが、営業利益が見込め難い代わりに、出銭を利益に変える発想の転換を支援したい」と浅野善規社長。

    昨年11月にユニマグテックを設立した浅野社長といえば、工作機械メーカーでのメカ設計をキャリアのスタートに、ドイツの機上工具モニタリング機器メーカーが日本進出の際に同社に転じ、そして欧州工具研削盤メーカーでは副社長を務めるなど、業界ではおなじみともいえる人物だ。

    その後直近では、技術コンサルティングのアサノエンジニアリングを自営しつつ、超硬合金専門ろ過装置『キャンドルフィルター』をはじめとした、台湾№1のフィルター専業メーカー「ユニマグ」ブランドの日本輸入総代理店、メカロックの中部営業部長も兼ねていた。

    ユニマグテックでは新たに、その日本総代理店を引き継ぎ、業務項目には技術コンサルティングも継続しているものの、クーラントろ過の専業は、「ポテンシャルがはるかに高い」と浅野社長は話す。

    クーラントろ過においては、「研削フィールドでは研削盤、砥石、クーラント、ろ過、切粉処理等の各構成要素をトータルで語れる人がめったにいない。さらに各メーカーはそれぞれがベストと主張するため、ユーザーは自分の置かれた条件に、どういった組み合わせがベストなのか判断材料が乏しく常に模索している」ことが一番の問題だと指摘する。

    「そういった全体を俯瞰した上で、最初の基本となるのがろ過をきちんとすることであり、低コストでキレイな油を供給するシステムを使ってもらうことが、工具研削盤にとってはマストアイテムなのだが、そこが上手くいかない場合が少なくない」。

    加えて特徴的なのが、ろ過装置メーカーは各得意分野を極め、例えば「油仕様で超硬だけ」、「水溶性で超硬だけ」というように、ターゲットを絞り込み、ビジネスとしての効率を求める様子が見てとれることだ。

    「現状の様々な要望がある市場において、それぞれのセクションから外れた課題がなおざりにされてしまうことも少なくなく、『それは仕方ない』で済まされているのが現状だ」。

    超硬リサイクル率は「まだ」30%未満

    さらに大きな問題が、超硬合金の切粉のリサイクルであり、「これは皆、わかっているのだが、非常に大変だというイメージがあるため、あえて目をつぶっている」。

    超硬合金の90%がタングステンだが、それを毎日バリバリと削っていながら、そのリサイクル率は10年前で10%。ここ1、2年の傾向でも30%未満であるといわれていることから、「まだ70%以上は捨ててしまっている。しかもほとんど有料で引き取ってもらっている」。

    このように、いくらコストにシビアな経営者でも、研削盤の「前」では一生懸命に付加価値を上げよう、コストを下げようと日々努力していても、研削盤の「裏」についてはなかなか考えがおよばない。こういった状況を薄々知っておきながら、なぜ無視するのか。

    それは、「機械を知っていて、油を知っていて、研削の現場を知っている者でないと、こういったことはコントロールできない」からだ。

    HSSや鋼、セラミックなど超硬合金以外の「いろいろなものが混じる」、「ロジスティックスが面倒くさい」など、それらを本当はトータルで管理しなければならないのだが、できない。だから「どこかに丸投げ」したい。

    そこで、前述した浅野社長の経歴等を鑑みたとき、研削盤メーカー、クーラントメーカー、研磨会社、超硬リサイクルメーカー、「それぞれの事情が大体わかる」ことにうなずける。さらに、ユニマグは日本にはないろ過装置総合メーカーなので、キャンドルフィルターのみならず、「お客様の状況によって、全てのろ過装置を提供できる」ため、一元管理ができる。

    セラミックが混じる場合は遠心分離機を提案したり、「再研磨の際に混じるHSSは、入り口でマグネットセパレータにより除去して、超硬だけ流れてくるようなオプションを付けましょう、いま使用中のろ過装置でもできますよ」など、そういった話ができるのが浅野社長の強みであり、ユニマグテックの強みとなる。

    基幹製品のキャンドルフィルターのほか、同社製品には、アイデア次第で様々な使い方ができる手動式のポータブルキャンドルフィルターや、ダーティークーラントを吸い込み、ろ過して戻すクーラントろ過の掃除機タイプなどもラインナップされている。

    このようにユニマグテックでは、クーラントろ過装置の総合メーカーとして、工場内環境コーディネータとして、様々な問題を経験してきたバックグランドを元に、超硬リサイクルのトータルプラットフォームを目指す。浅野社長は「ろ過精度をできるだけ上げ、機械の『うしろ』からも効率よくお金を稼げる」を啓蒙していく考えだ。

  • ユーザー通信218号 4面:トラスコ中山 定時株主総会

    大幅な減価償却費増も「未来への投資を怠った企業に未来はない」を強調

    トラスコ中山(東京本社=東京都港区、大阪本=大阪市西区)は3月13日、東京・ホテルニューオータニ、大阪・スイスホテル南海の2会場にて、第57期(平成31年1月1日~令和元年12月31日)定時株主総会を開催し、東京会場907名、大阪会場744名、計1651名の株主が出席した。

    今回は東京を議長出席会場とし、中山哲也社長が議長を務める中、同総会には、「株主総会も大切な企業PRである」との考えのもと、今年4月入社の新入社員やインターンシップ生も見学した。

    事業報告に先立ち、新型コロナウイルス対策の内容(※本紙1面参照)にふれたあと、連結決算初年度となった令和元年12月期の業績について、連結では前年度比較ができず、連結と単体の数字に大きな乖離がないため、今回は単体の数字が報告された。

    売上高は2203億5700万円(前年比2・8%増)、売上総利益率は21・3%(同0・1㌽増)、販売管理費率は14・9%(同0・4㌽増)、営業利益は139億2100万円(同3・1%減)、経常利益は143億200万円(同2・3%減)、税引き後の当期純利益は97億1500万円(同0・1%減)と、微増収微減益の決算となった。

    中山社長は、「米中貿易戦争が叫ばれる中での1年ではあったが、増収減益の一番の原因は、積極的な設備投資による大幅な減価償却の増加」として、減価償却費は前年より11億8700万円増加の48億100万円だったとふれた。

    「当社規模の商社で、48億円の減価償却費は突出した金額であり、これは将来のための設備投資を相当積極的に行っている表れ」としたうえで、「それにより借入金の増加、減価償却費の増加が収益を圧迫しているかのように映るが、当社は取り扱い商品と在庫商品の拡大、物流と情報システムの強化を通して、ユーザー様への利便性と貢献度をさらに高めていきたい。その実現のために、ここ数年は多額の投資を行っている結果である。未来への投資を怠った企業に未来はない」と株主へ理解を求めた。

    また、年間ダイジェストの多かった令和元年度の中からピックアップとして、中山社長が「20年来の夢だった」という「トラスコ中山健康保険組合」の設立と、「トラスコらしいユニークなアイデアのひとつ」として、正社員とパートタイマー両方の資格を持つ「ハイブリット勤務」とも呼ぶ「社内副業制度」について言及した。

    なお今期(第58期・令和2年12月期)の連結業績については、売上高は2316億1900万円(前年比5・0%増)、経常利益は132億5700万円(同6・6%減)、親会社に帰属する当期純利益は90億1200万円を予想する。

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