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  • ユーザー通信 247号 2面 : 植田機械 アフターJIMTOF 第10回『UMモールドフェア』開催へ

    来年1月26・27日/インテックス大阪 4年ぶり、西日本最大級の展示会

    工作機械・ソフトの総合コーディネート商社、植田機械(本社=東大阪市、植田修平社長)主催による第10回『UMモールドフェア』が、2023年1月26日(木)~27日(金)の2日間、大阪南港のインテックス大阪・5号館で開催される。(後援=日本金型工業会、近畿鍛工品事業協同組合)

    関西では「アフターJIMTOF」としておなじみのUMモールドフェアが、2019年以来4年ぶりに催され、今回は「開かれる扉(ミライ)、世界を動かす技術の出会い」をテーマに、ソディック製精密型彫り放電加工機/自動化用搬送装置『AL40G&SR12』、オークマ製縦型マシニングセンタ『MB-80V』、岡本工作機械製作所製NC精密平面研削盤『PSG126CA-ⅰQ』、ニデックオーケーケー製5軸制御立形マシニングセンタ『VB-X650』、牧野フライス製作所製5軸制御縦型マシニングセンタ『D200Z』など、JIMTOF2022出展の最新鋭工作機械・機器が勢ぞろいする。主な出展企業は、▽機械・装置関係=オークマ、岡本工作機械製作所、芝浦機械、ソディック、牧野フライス製作所、牧野フライス精機、ニデックオーケー、三井精機工業、安田工業など25社▽測定機=ミツトヨなど5社▽ソフトウェア関連=Hexagonなど8社▽ツーリング・治工具関連=エロワ日本、日進工具など8社▽その他6社の計52社(11月中旬時点)が出展する。

    西日本最大級の展示会であるUMモールドフェアは、そもそもは、2000年以降、JITOFの開催が東京集中に転じたことがきっかけとなり、西日本の顧客、ユーザーに向け「それなら我々が大阪で何とかしましょう!」との植田機械の「心意気」から企画され、スタートした展示会だった。以来、「複数でいっしょに来場し、落ち着いて見学できる」、「大規模なJIMTOFに比べコンパクトにまとまっており、非常に見学しやすい」、「出展製品の選りすぐり感がある」等と好評を博し、今回が記念すべき第10回の開催を迎える。

    ▲過去展での会場のにぎわい

  • ユーザー通信 247号 2面 : 立花エレテック 半期決算発表 全項目で過去最高数値に 通期予想を上方修正

    半導体デバイス事業の営業利益は145%増、急激な円安も業績伸長を後押し

    電機・電子技術商社のリーディングカンパニー、立花エレテック(本社=大阪市西区)は11月10日、2023年3月期第2四半期(2022年4月1日~9月30日)の連結業績を発表した。売上高1100億3800万円(前年同期比20・8%増)、営業利益48億100万円(同76・2%増)、経常利益58億200万円(同88・3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益41億3200万円(同90・9%増)と、全て前年対比を上回り、上期においては全項目で過去最高の数値となった。

    セグメント別では、FAシステム事業部の売上高は538億9700万円(前年同期比10・1%増)、営業利益は26億5100万円(同44・4%増)。半導体デバイス事業の売上高は445億5400万円(同36・3%増)、営業利益は21億4300万円(同145・0%増)。施設事業の売上高は87億7600万円(同21・5%増)、営業利益は3100万円(同35・9%増)。

    このうち、半導体デバイス事業では、上海ロックダウンで部材調達が滞り、一部製品の確保に奔走する状況が続いたが、半導体需要は依然高水準に推移しており、マイコン、ロジックICおよびパワーモジュールなどが国内子会社を含めて大幅に伸長するとともに、海外においても日系企業向けを中心に大きく伸びた。加えて、急激な円安が業績の伸長を後押しした。また、FAシステム事業の産業デバイスコンポーネント分野では、タッチパネルモニターが伸長するとともに子会社で好調業種向けに接続機器が大幅に増加。施設事業では、継続する部材需給逼迫の影響により、空調機器関連は案件が少なく伸び悩んだ一方、住設機器、データセンターや大型商業施設向けに受配電設備が大きく伸長した。

    これらを踏まえ、通期連結業績については、今年5月に公表した予想を上方修正し、売上高2150億円(5月公表時1950億円)、営業利益80億円(同67億5千万円)、経常利益88億円(同73億5千万円)、当期純利益62億円(同50億円)と報告した。

    就任後初の決算発表に臨んだ布山尚伸社長は、「当社主要3事業の中で、やはり半導体デバイス事業の躍進、営業利益の伸びは150%近くと際立った。ウィズコロナの経済活動が常態化しつつあり、ウクライナ情勢の長期化、資源価格高騰の追い打ちなど、先行きの不透明感が続いているが、モノ不足の状況において、部材の確保、お客様との密な需要調査、さまざまな形での先行手配といったニーズに対し、きっちりとアジャストできた」と好業績の牽引要素にふれた。さらに、足元(第3四半期以降)の状況について、「滑り出しは順調、11月までは計画通りに推移するだろうと見ている」とした上で、「半導体デバイス事業の勢いがどこまで続くか。中国でいう旧正月、日本ではクリスマス商戦あたりの計画見直しいかんによっては、リバウンドが多少は出てくる覚悟はしている」との見方を示した。

    ▲顧客ニーズ(部材確保、先行手配など)に「アジャストできた」と布山社長(東証 大阪取引所にて)
  • ユーザー通信 247号 3面 : 山善 半期決算発表 中間期としては経常・純利益が過去最高に

    山善(本社=大阪市西区)は11月14日、第77期となる2023年3月期第2四半期(2022年4月1日~9月30日)の連結業績を発表し、午後には大阪証券取引所で、長尾雄次社長が説明会に臨んだ。売上高は2618億1700万円(前年同期比9・8%増)、営業利益は81億4800万円(同8・8%増)、経常利益は87億1500万円(同16・8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は57億3400万円(同2・2%増)。

    このうち、生産財関連事業の内容をピックアップすれば、国内機械事業は、脱炭素化に向けた設備投資が徐々に増加しつつあり、半導体製造装置や建設機械の部品加工向けの工作機械受注も引き続き堅調だった。営業活動では、省エネ補助金を含む各種補助金の提案などで顧客接点を増やし、受注獲得を図ってきた。国内機工事業は、補要工具や測定機器、半導体関連の切削工具等の販売が堅調だった。生産・物流現場等の環境改善機器やマテハン機器、自動化設備等も堅調に推移した。加えて、脱炭素をテーマにした商談会を各地で実施することで、顧客の需要喚起に努める中、今年度から大型商談会「どてらい市」も各地で3年ぶりに開催している。海外生産財は、北米支社では医療、航空、自動車産業等の設備投資が伸長した。台湾支社ではEMS企業からの工作機械の受注および販売が厳しい状態だった。中国支社では各地のロックダウンが業績にマイナスの影響を及ぼしたが、EV等の設備投資は堅調であり、工作機械の受注は好調に推移した。アセアン支社でもEV等の設備投資の順調さに加え、エアコン部品向け等の工作機械や工具等も好調だった。これらの結果、国内外を合わせた生産財関連事業の売上高は1738億400万円(前年度比13・9%増)となった。

    また、通期業績予想に修正はなく、売上高5300億円、営業利益160億円、経常利益160億円、当期純利益110億円。このうち、生産財関連事業では、生産現場の自動化・省人化の高まりや、自動車産業における脱炭素化に向けた新たな技術・サービスの開発がさらに加速していくと考えられ、山善の主力ユーザー層である中小製造業においては、政府による各種支援策が整備されている中、ユーザーニーズを先取りしたソリューション提供を強化していく。

    説明の中で長尾社長は、IMTS(9月/米・シカゴ)、JIMTOF(11月/東京ビッグサイト)出展での好感触等にもふれながら、質疑応答では脱炭素化のニーズについて、「生産財関連事業でいえば、市場としてはEV化がトップに挙がるが『工場自体、工場そのもの』の脱炭素化は大変な取り組みになるので、それよりもまだ先となるが、市場の大きさとしては今後の期待」とも言及した。

    ▲IMTS、JIMTOFでの好感触にもふれた長尾社長(大阪証券取引所)
  • ユーザー通信 247号 5面 :DMG森精機 JIMTOF会期中に「東京GHQ オープンハウス 見学ツアー」併催

    高生産性ターレット型複合加工機『NZ‐Platform』など日本初展示

    DMG森精機(森雅彦社長)は、「JIMTOF2022」会期中の11月8~13日の6日間、JIMTOF会場の東京ビッグサイトからほど近い東京・江東区潮見の東京グローバルヘッドクォータ(グローバル本社/以下、東京GHQ)にてオープンハウスを同時開催し、両会場間で無料シャトルバスが運行された。

    ショールームとしての東京GHQ(1階・東京グローバルソリューションセンタ)には、約30台の最新機種を常設展示しているが、今回のオープンハウスでは、高速・高精度複合加工機『NTX 500』、高生産性ターレット型複合加工機『NZ Platform』、パウダーノズル方式金属積層造形機『LASERTEC 3000 DED hybrid』が、それぞれ日本初展示となった。

    このうち、NZ Platformは、高精度で量産が必要な複雑形状ワークの加工を1台に工程集約できる複合加工機で、多様な機械構成が可能な選択肢が用意され、ユーザーの要望に合わせて柔軟に組み合わせることで高生産性に貢献する。刃物台は搭載台数や配置、B軸機能の有無を自由に選択することができる。最大4刃物台を搭載でき、全ての刃物台にミーリング機能、Y軸機能を標準搭載し、B軸機能はオプションで搭載可能である。ユーザーの加工内容に合わせて、2刃物台の「NZ DUE」(ドゥエ)、3刃物台の「NZ TRE」(トレ)、4刃物台の「NZ QUATTRO」(クワトロ)を用意し、最大加工長さは740㎜のショートタイプと1290㎜のロングタイプの2種類から選択できる。新開発のツインスピンドル(*オプション)のダブルコレット仕様をZ軸に搭載した場合は、ツインスピンドルの両端主軸で同時加工が可能となり、さらなるサイクルタイムの短縮を実現する。ターニング用主軸はビルトインモータタイプを採用した最高回転速度7千/毎分の高性能主軸「turnMASTER」を両主軸に搭載し、ミーリング主軸は最高回転速度1万2千/毎分の高能率・高精度な加工が可能である。据付面積は従来機に比べて28%削減(*従来機 NZX 1500/800 SY2バーフィーダ付きとNZ DUE〔ショートベッド〕バーフィーダ付きの場合)しており、単位面積当たりの生産性向上を実現する。また、量産加工に最適な自動化システムも省スペースで搭載でき、加工中にワーク搬送が可能な機内走行式ローダシステム(*オプション)や素材の自動供給を行うバーフィーダインタフェース(*オプション)と連携させることにより、さらなる高生産性を実現する。刃物台は最大64本の工具を取り付け可能なため、工具段取り時間を削減し、長時間の無人運転にも対応する。

    NZ‐Platformは、自動車部品や油圧・空圧機器など複雑形状で量産が必要なワーク加工に最適であり、ツアーを率いる案内担当者によれば、「先行発売した欧州では、真っ先に、EVのモータシャフトなど自動車関係のユーザーから引き合いを受け納入している」という。

    ▲日本初展示「NZ DUE」(右手前)とショールームの盛況ぶり

     

  • ユーザー通信 247号 4面 :日之出水道機器 独企業と「ミネラルキャスティング」に関し事業提携

    高精度・高速動作求める産業用機械の構造新材料として欧州等で多く活用されるミネラルキャスティング

    ランプグループジャパン(大阪市淀川区)と日之出水道機器(福岡市博多区)は、ミネラルキャスティング製品の共同開発、生産、販売などに関する事業提携契約を締結した。提携事業の基本と今後の展望は、ドイツ・RAMPF Groupのもつミネラルキャスティング技術と日之出水道機器が土木用途として40年来蓄積してきたポリマーコンクリート生産技術を組み合わせ、日之出水道機器・栃木工場にてミネラルキャスティングを製造し、ランプグループジャパンにRAMPFブランド製品を納入するとともに、ヒノデブランド製品として日之出水道機器も販売する。

    樹脂と骨材を固めたポリマーコンクリートの一種であるミネラルキャスティングは、粒径の異なる鉱石を骨材とし、エポキシ樹脂で結合させた高機能複合材料で、高精度・高速動作が求められる産業機械用途を中心に欧州等で多く利用されているが、現在、日本国内では生産されていない。材質面では、高振動減衰性(ねずみ鋳鉄 FC300の約10 倍)、低熱伝導(FCの1/50、ガラス並みに低い)、電気絶縁性。生産面では、成型性(注型前の型に配管組み込み可能、高精度の転写性で加工レスが可能)、環境負荷低減(エネルギー消費量が低い)など、優れた特質をもつ。このような材料特性に鑑み、工作機械、半導体製造装置、 精密測定機器、印刷機械、産業搬送機器等の、械構造部の安定した部位、引張荷重ではなく圧縮荷重の部位、可動部ではなく固定部フレームへの応用に適しており、鋳鉄製品との組み合わせで最適な提案が可能だという。

    ▲ミネラルキャスティングの応用部位

  • ユーザー通信 247号 3面 :三菱電機 制御機器、産業用ロボットなど価格改定 (来年2月1日~)       

    三菱電機(FAシステム事業本部/東京都千代田区)は、制御機器、駆動制御機器、配電制御機器および産業用ロボットの価格を2023年2月1日受注分から改定する。対象製品の概要は次の通り。

    【制御機器】▽シーケンサ+10%▽表示器+10%【駆動制御機器】▽サーボアンプ+10%▽サーボモーター+15%▽クラッチ+20%▽テンションコントローラー+10%▽IPMモーター+20%【配電制御機器】▽無停電電源装置+20%【産業用ロボット】+15%【産業用PC】+20%。

    近年、世界的な需要変動や脱炭素社会の実現に向けた市場の環境変化により、制御機器、駆動制御機器、配電制御機器および産業用ロボットの主要な素材価格が高値で推移しており、また、物流費なども上昇している。

    同社はこれまで、生産合理化などのコスト削減に努め、原材料の確保と製品の安定供給に手を尽くしてきたが、現行価格の維持が困難な状況となったため、今回、制御機器、駆動制御機器、配電制御機器および産業用ロボットについて価格改定を実施する。

  • セコ・ツールズ ハイブリッドライブイベントで自動車製造業向けイノベーションを紹介

    機械加工における唯一無二のインサイト

    11月9日、ドイツのライブイベントで、セコ・ツールズと選び抜かれたパートナーがハイブリッドライブイベント『Automotive & General Engineering ITI』を開催し、機械加工の実演セッションや専門家によるプレゼンでは自動車製造や一般エンジニアリング向けの最新のソリューションを紹介した。

    ドイツのデュッセルドルフ近郊にあるエルクラートの新たなイノベーションハブで開催されたこの自動車のITIプログラムは、オンラインでライブストリーミングされ、ハイライトやインタビューを視聴できる英語でのストリーミングも配信された。今回のイベントは、2014年にイギリスで始まり好評を博しているInspiration Through Innovation(ITI)イベントシリーズとして初となる、自動車部品の製造に焦点を当てたITIだ。これまでのイベントでは、医療や航空宇宙の分野でのイノベーションを探求するうえでコラボレーションがいかに重要であるかを説明してきた。ITIシリーズに新たに加わったこのイベントは、エルクラートにあるセコ・ツールズのイノベーションハブで開催された。開発とイノベーションを目的としたこの新しいセンターでは、非標準的なソリューションの機械加工プロセスをテストすることができる。こうしたソリューションは顧客と製造パートナーによる密接なコラボレーションによって実現した。

    セコ・ツールズは、機械工具メーカー、サプライヤ、クーラント技術、CAD/CAMプログラミング、測定技術、 積層造形、関連サービスプロバイダの企業など、選び抜かれたパートナーと協力しAutomotive & General Engineering ITIを開催し、革新的な機械加工のソリューションの開発において、国際的で協力的なパートナーシップがもたらす優れたメリットについての説明も行った。セコ・ツールズとそれぞれの参加パートナーは、30分間の中でターボチャージャーのような部品の機械加工 や、パワースカイビングやギアリングといった機械加工の手法についてのプレゼンを行った。クーラント技術や電力供給に関して深く学ぶことのできるセミナーも開催、参加者は現地のイベント会場でビジネスのネットワークをつくる機会ともなった。なお、セコ・ツールズABの社長兼最高経営責任者、ステファン・スティーンストルップ氏がこのイベントの開会を務めた。

     

    ▲ターボチャージャー         ▲ギアスカイビング

  • エプラン 組立と配線の連携を強化する『EPLAN Smart Mounting』ソフトウェア

    制御盤の製造でもっとデジタルデータの活用を!

    制御盤の製造では、短納期対応や熟練作業者の減少、コミュニケーション上の齟齬などが日常的に発生する。こうした問題を電気設計CAD「EPLAN」(エプラン/ドイツ・モーンハイム)は解決の手助けをする。新しい『EPLAN Smart Mounting』(スマート マウンティング)ソフトウェアは、非常に効率的な方法で制御盤の組立てをサポートする。スマート マウンティングは、組み立て作業者に対して、DINレールからケーブルダクト、電気部品までその取り付けをステップごとにガイドしながら、どの部品をどこに取り付けるのかを指示する。3D表示に対応しているので、経験の浅い作業者でも部品をどこに取り付けるべきかを正確に把握できる。さらに、「EPLAN Smart Wiring」と組み合わせれば、ケーブルの取り回しも正確に表示可能になる。

    ドイツの展示会SPS(Smart Production Solutions)で初めて公開したこの新ソフトウェアは、制御盤の全組み立て工程をガイドする。制御盤や取り付けパネルの全ての部品について、組み立て・取り付けを支援する。3D表示をサポートしており、ひと目でわかりやすく作業方法が表示されるので、作業者は部品をどこに取り付けるべきかをすぐに把握でき、全ての作業工程をリストとして提示する。たとえばDINレールの取り付けから始まり、 ケーブルダクト、そして最後は補助スイッチやタイミングリレーを取り付けるといった作業のリストだ。ブラウザベースのアプリケーションであるため、インストールは一切必要ない。たとえばタブレットやパソコンなどから作業現場で直接利用できる。「EPLAN Pro Panal」のデジタルツインからは、寸法や位置、取り付け穴のほか、各部品の固定方法など関連する情報が得られる。また作業者は、部品に関するコメントをEPLAN Smart Mountingに直接書き込んで、それを設計部門に送り返すことができる。そのため、回路図や制御盤組立図に関するドキュメントが常に最新に保たれ、現場要望を電話や紙等ではなく、デジタル情報で共有できる。実用的なメリットとして、プロジェクトの変更を素早く製造工程に反映できるようになった。たとえば、 別のモータ用サーキットブレーカやコンタクタを追加するように仕様が変更になった場合、これに対する生産指示を更新し、新しいプロジェクトとしてEPLAN Smart Mountingと同期が可能だ。更新されたプロジェクトを使えば、EPLAN Smart Mountingで、どこの部品を取り外して、どの部品を追加すべきかを正確に表示する。 以前のように図面を突き合わせて比較するといった面倒な作業を行う必要はなく、作業時間の節約になるとともに、正確な作業を確実に行える。たとえ不明な点があっても、EPLAN Smart Mountingから図面に直接アクセスして調べることが可能だ。大きなサポートが得られるのは制御盤の組み立て作業者だけではない。生産管理者にとっても、生産状況の全体を把握可能になり、柔軟性が増す。管理システムとして、緑色なら完了、赤色なら未完了などと各部品の組み立ての進捗が表示される。作業の進捗がデジタルで明確に可視化できるので、すでに開始していた作業指示を、簡単に別の作業者に引き継がせることができ、人員をさまざまな生産工程に柔軟に振り分けて活用することも可能になる。

    プロセスは組み立てだけでは終わらない。EPLAN Pro Panalの情報は配線作業にも活用できる。つまり、EPLAN Smart Wiringを使えば、制御盤の配線作業もデジタルデータを活用し、作業者をサポートする。EPLAN Smart MountingとEPLAN Smart Wirinは、どちらもEPLAN Pro Panalの設計データを参照している。 製造現場に至るまでEPLAN Pro Panalの最新の設計データを共有、活用することで、全工程を通じたデータの一貫性を最大限に保証する。同ソフトウェアは、Rittal社の「Wire Terminal WT」など一般的な全自動ケーブルアセンブリ装置に対応している。もちろん既製品のケーブルも利用可能だ。こうしたソリューションの狙いは、初期の設計開発段階から製造に至るまで、できるだけ多くの部分を最高度に自動化し、同時に最大限の品質を保証することである。

  • テレダイン 360度球状イメージを高精度に取得可能 新しい『Ladybug6カメラ』発表

    様々な光環境のもとでも卓越した画像を出力

    Teledyne FLIR Integrated Imaging Solutions(カナダ・リッチモンド)から、フィールドでの実績豊か なLadybugシリーズの最新モデルとして、まったく新しい『Ladybug6』を紹介する。

    Ladybug6は、あらゆる気象条件のもとでも、移動するプラットフォームから360度球状イメージを取得できるように設計された先進の高解像度カメラだ。産業グレードの設計を採用するとともに、工場でキャリブレーションして出荷しているので、そのまま使えば10mの距離で空間精度±2mというピクセル値を備えた72メガピ クセル(MP)の画像を生成できる。「新しいTeledyne Ladybug6は、優れた画像品質と高い解像度を必要とするモバイル・マッピングや全天候調査プロジェクトのために設計されている。今回のLadybug6の追加により、30~72MPという高解像度域に対応した全方向カメラを、さらに広範に提供できることとなった」と、テレダイン・フリアーのシニア製品マネージャ Mike Lee氏は説明している。

    新しいLadybug6は、テレダインが培ってきたマシンビジョン技術をもとに、画像の高解像度化やオンボード処理の強化、保護等級IP67の堅牢なコネクタの採用などを加えて開発した。このLadybug6にはフィールドでの実績豊かなLadybug5+の技術も盛り込まれており、優れた波長感度で低ノイズかつ広ダイナミックレ ンジを実現してるので、さまざまな光環境のもとでも8ビットないし12ビットのピクセルデータを取得・圧縮・伝送して卓越した画像を出力する。Ladybug6は当初より、屋外において移動プラットフォームから画像を取得することを想定して設計している。そのため、広い動作温度(マイナス30℃~50℃)に対応し、外部の衛星測位システム(GNSS)をサポートするとともに、カメラを完全制御できる高度なAPIを使ったハードウェア/ソフトウェアによるトリガー制御も可能だ。Ladybug6カメラは、HDマッピングやアセット管理、路上調査、パノラマ画像によるストリートビュー生成、 測量、文化遺産のスキャン、ビル管理といったアプリケーションのために、信頼の高い高精度かつ高解像度な結果が得られるように開発した。

    主な機能は次のとおり。①距離10mで±2mの空間精度をもつ72メガピクセル画像を取得②4K解像度で最高フレームレート29・99FPS、解像度72MPでは15FPS③マイナス30℃~50℃という広い動作温度範囲④産業用の保護等級IP67コネクタを用いたIP65設計⑤外部の衛星測位システムをサポート⑥波長感度に優れ、低ノイズで広いダイナミックレンジを実現⑦8ビットないし12ビットのピクセルデータを取得・圧縮・伝送機能が豊富でユーザーフレンドリなLadybug SDK⑧完全に金属製のボディを採用、2年間保証。

  • 花咲いた「NASA×三井精機」ストーリーを紐解く【ユーザー通信 246号 10面]】

    花咲いた「NASA×三井精機」ストーリーを紐解く

    宇宙望遠鏡の重要パーツ「主鏡」を加工

    ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が昨年12月25日に打上げられ、観測を開始し、今年7月には、初めて撮影した遠方の星や銀河の画像が公開された。

    ハッブル宇宙望遠鏡(1990年打上げ)の後継となるJWSTは、NASA(アメリカ航空宇宙局)、ESA(欧州宇宙機関)、CSA(カナダ宇宙庁)の共同プロジェクトで、25年の歳月と1兆円以上の費用をかけた大プロジェクトだ。その望遠鏡の重要パーツである「主鏡」は三井精機工業(以下、三井精機)の横形マシニングセンタによって加工された。

    ■JWSTとは

    宇宙は膨張しているため、遠方から来る光は波長が引き伸ばされて赤外線になる(赤方偏移)。また、可視光線では銀河を取り巻くガスや塵が障害となって観測ができない場合がある。そこで、これらに対応するためにJWSTでは赤外線を捉えて遠方の星や銀河を観測する。

    わずかな赤外線を捉えるため、JWSTは巨大な「鏡」を持っている。直径は6.5mあり、これはハッブル宇宙望遠鏡の鏡(直径2.4m)と比べて7.3倍の面積がある。 この主鏡は1.3mの鏡18枚によって構成される。

    主鏡の材料はベリリウムといい、あまり聞かない材料だが、強度と質量の関係や宇宙空間の特殊な環境への対応のため、さまざまな材料がテストされた結果、ベリリウムが採用された。

    ■JWSTは「タイムマシン」

    光は宇宙最速だが、1秒間に約30万㎞という速度がある。例えば、太陽と地球の距離は1億4960万㎞あるので、太陽から出た光が地球に届くまで8分19秒かかる。ちなみに新幹線の速度では57年かかる。いい換えれば、私たちが目にしている太陽は8分19秒前の姿であるわけだ。

    地球と星や銀河との距離が遠ければ遠いほど光が届くのに時間がかかるため、それだけ星や銀河の過去の姿を見ていることになる。遠い星や銀河を見ることができれば、宇宙の歴史を見ることができるかもしれない。

    宇宙は約138億年前に「ビッグバン」といわれる大爆発から始まったとされている。最初の星が誕生したのがビッグバンから約3億年後で、JWSTはここを観測することを目指している。さらに、銀河の形成過程や恒星・惑星の誕生、地球以外にも生命は存在するのかという宇宙の壮大な謎に迫る。

    ■米Axsys社に採用

    主鏡の機械加工を担当するのはアキシス・テクノロジーズ(AxsysTechnologies)社で、18枚の主鏡(実際には予備3枚を含めて21枚)を加工するためだけにアラバマ州に新工場を建設した。

    加工機は世界中から探して検討した結果、三井精機の横形マシニングセンタ『HS6A』(現『HU100』)が選定され、2004年に8台の機械が納入された。

    数ある工作機械メーカーの中から三井精機が選ばれたのは、第一に、要求される厳しい精度に対応できること。第二に、その精度が安定して保てること。第三に、機械の信頼性が高いこと、などである。機械1台だけでも大変厳しい精度が要求されるが、8台の機械すべてにおいて、ばらつきのない安定した高精度を保たなければならないということは至難の業だった。

    1枚の鏡の機械加工の完了までは約半年もの時間がかかり、この間、機械の精度が変化したり故障したりすることは許されない。いかに精度と信頼性が重要かということの理由である。

    ■NASAからの礼状

    このプロジェクトを総括しているNASAのゴーダード宇宙飛行センターから、MITSUISEIKI USA(三井精機の米国子会社)宛てに礼状が届いた(2004年4月)。この礼状の要旨を紹介すれば、次のとおり。三井精機に対するNASAの期待が感じられる。

    「MITSUI SEIKI(USA)社長 スコット・ウォーカー様 /
    James Webb Space Telescope(JWST)プロジェクトに必要なベリリウム製反射鏡装置の製造のために三井精機がAxsysTechnologiesより最近大型のマシニングセンタを受注したことに対して喜びに耐えません。

    ・・・・・・(略)三井精機の機械はAxsys Technologiesでこれらの鏡を軽量化するのに重要な役割を担うキーとなります。
    ・・・・・・(略)AxsysTechnologiesに三井精機の機械を予定通りに納入することがJWSTプロジェクトを計画通りに遂行する上で非常に重要なキーをなることを強調せざるを得ません。今回の受注を喜ぶと共にJWSTの重要な光学の開発が計画通り遂行するために最大限のサポートと努力を期待します。

    /リー・フェインベルグ NASAゴーダード宇宙飛行センター」

    ■期待以上の加工結果

    主鏡の加工は、すべて完了するまで当初は3年を予定していた。しかしHS6A横形MCの能率が想定していたよりも高く、2年ですべての加工を完了することができた。

    加工品質についても期待以上の結果となった。鏡の平面度は5μm以内の要求に対し、最大で4μmだった。同様に穴ピッチ精度、直角度の最大誤差も5μm以内を実現した。この精度は機械1台のみの誤差ではなく、8台の機械すべてにおいての最大誤差であり、これは特筆すべきことといえる。

    三井精機が18年も前に蒔いた種が、いま、見事に花咲いたストーリーを紐解いてみた。

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