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  • ユーザー通信233号4面 「宇宙交通管理」実現など軌道上サービスへの各国取組に期待 アストロスケール

    「宇宙交通管理」実現など軌道上サービスへの各国取組に期待

    アストロスケール

    持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(=宇宙ゴミ/以下、デブリ)除去サービスを含む軌道上サービスに取り組むアストロスケールホールディングス(本社=東京都墨田区錦糸、岡田光信創業者 兼 CEO)は、英国コーンウォールで6月13日に閉幕した主要7ヶ国首脳会議(G7サミット)において発表された宇宙に関する共同声明への支持を表明した。

    このG7共同声明においては、日本、米国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、英国そして欧州連合(EU)の首脳が、安全および持続可能な宇宙利用の重要性を認識し、全ての国に対して、次世代のための宇宙環境の保全と、宇宙交通管理(Space Traffic Management)の実現に向けた協働の重要性を呼びかけている。

    アストロスケールの岡田創業者 兼 CEOは、 「今回のG7の宇宙の持続可能性に関する共同声明は、宇宙環境を保護するために、デブリ除去や軌道上サービスに係る官民の取り組みを歓迎し、その重要性を認めるものだ。

    G7が安全で持続可能な宇宙利用を取り上げたことは、この課題について国際社会が一丸となって対処すべきとの合意形成の現れと認識している」とした上で、「今般の共同声明をきっかけに、宇宙活動に関する共通ガイドラインの策定や商業的なデブリ除去や軌道上サービスの実現に向けて、日本を含む各国がより積極的に具体的な取り組みを進めることを期待する」と述べている。

    国内のルール案策定にタスクフォース会合開催中

    日本国内では、関係する各府省が連携してデブリ問題に取り組むことを目的とし、2019年から「スペースデブリに関する関係府省等タスクフォース会合」が開催されている。

    このタスクフォースの下、内閣府が主導し、20年12月から、軌道上サービスに共通して適用される国内のルールについて議論がなされてきた。今年5月に開催された第5回会合においては、「軌道上サービスに共通に適用する我が国としてのルールについて」および「軌道上サービスを実施する人工衛星の管理に共通に適用するルール案」の内容が共有された。

    具体的には、今後、政府における必要な手続きを経た上で、軌道上サービスを行う人工衛星の管理の許可申請に関する審査基準を解釈・運用する要領としての整備やこれを含むガイドラインとしての公表が予定されている。

    同議論には、アストロスケールも事業者の立場から参画し、ルール案の作成に貢献した。引き続き、日本政府が軌道利用やデブリ問題に関して産官学の取り組みを積極的に進めることを期待するとともに、こうした国内のルールが国際的ルールとして形成されていくことを期待している。

    アストロスケールは、スペースサステナビリティーを実現するために複数のサービスを開発しており、今年3月に打上げ・軌道投入に成功した、アストロスケールのデブリ除去技術実証衛星『ELSA-d』(エルサディー)は、現在低軌道(LEO)で運用を続けており、この夏、ランデブ(人工衛星・宇宙船等が互いに接近すること)・近傍運用、分離・捕獲といった、一連の複雑な実証実験を行う。

    また先月は、24年までのデブリ除去サービス商用化に向け、OneWeb社(本社=英・ロンドン)をパートナーに、英国宇宙庁(UKSA)より技術革新加速のための資金提供を受け取ったことを発表した。

  • ユーザー通信233号3面 10/1 統合新会社 「フルサト・マルカHD」始動

     

    10/1 統合新会社

    「フルサト・マルカHD」始動

    売上高1600~1700億円のボリュームからスタート、2025年目途に営業利益20億円ベース見込む

    6月25日に行われたジーネットおよびフルサトグループの決算関連報告(※本紙2面参照)の場では、5月7日に発表されたフルサト工業とマルカ(本社=大阪市中央区南新町2丁目)との共同持株会社設立による経営統合についても説明がなされ、古里龍平社長は概ね、次の内容を語った。

    今年10月1日をもって、株式移転の資本により、共同持株会社「フルサト・マルカホールディングス株式会社」を設立し経営統合する。

    海外のオペレーションではマルカが圧倒的に強いことから、英語表記では「MARUKA FURUSATO CORPORATION」とし、現マルカ社長の飯田邦彦氏が会長に就き、社長は古里社長が兼務する。

    株式移転比率として新会社1株につき、フルサト工業1株:マルカ1・29株の割り当てとなる。

    本社所在地はフルサト工業本社、会計基準は日本基準。

    マルカは工作機械を中心とした産業機械、建設機械を直接、大手中心にユーザーに販売する機械系商社であり、中でも特長的なのは、海外営業基盤ネットワーク(北米・アジアに23拠点)に強さを持つのが特長であり、売上高構成にして3~4割の比率を持つ。

    「両本社間300m」の縁が育んだ新展開

    これまでも両社は、DMG森精機の代理店同士としてなど、様々な場面で接点はあった。また蛇足ながら、両本社間は信号2ヶ所を経て約300mしか離れていない「ご近所さん」としても縁があった。

    そんな両社では兼ねてより経営幹部同士による会議がもたれることもあり、同じ業界で規模的にも似ていることから、「何か協業はできないか」と模索する中、「非常に補完的な関係になれるのではないか」と感じるようになった。

    昨年の秋口頃からは、実質、経営統合への機運が高まり、対等な精神に基づいた経営統合を古里社長側から提案し、昨年12月には両社FA(ファイナンシャルアドバイザー)を指名し、法的にも統合の詳細を詰めていった。

    その背景には、将来にわたり、取り巻く経営環境の激変下での生き残りを常々考える中、マルカもまた然りだった。

    外部環境では、気候変動・環境変化、社会問題・地域格差、政情不安・経済影響、EV化・クリーンエネルギー、自動化・生産効率、消費行動変化・循環経済といった果たさなければいけない責務が多様化し、難易度が上ってきている中で、フルサトグループの売上高で約1千億、マルカで600億円規模の会社それぞれが、別個に必要な対応をとりながら成長を続けることができるのかが、大きな課題であった。

    その過程で、今後成長するためには、様々な新たな課題への取り組みが不可欠であり、例えば、自動化ソリューションや環境対応ビジネスなどを想定し、これまで結構長い期間、パートナーシップの検討を行ってきた中で、多かったのは買収案件だが、マルカとは相互補完が、ある意味完璧に行えるベストマッチなのではないかと感じた。

    相互にないものを相手が持っている、マルカの強みは60年におよぶ海外営業基盤

    マルカグループの強みは、60年におよぶ海外営業基盤、自動車産業との強固なつながり、独自のメーカー機能、MM会、F-MM会(食品関係)組織の活用、海外進出のサポートなど物売りではないサービスの機能も保持している。

    一方、フルサトグループは、建築資材における強固な事業基盤、岐阜商事を通じたトヨタ系ティア1各社との取引による強い絆、フルサト工業はメーカー機能を持ち、ジーネットではエンジニアリング機能を保持し、機械・機器における卸を中心としたサプライチェーンがすでに構築されている、といった強みがある。

    逆に、フルサトグループのウィークポイントをわかりやすく挙げれば、海外営業基盤となる。

    これはかつて、ジーネットとフルサト工業がグループ化した2000年に、債権を優先するがためにジーネットの海外拠点を全て売却した。債権のドメインをできるだけ小さくするためだったとはいえ、「海外は一度捨てた」といえる。

    片やマルカグループは海外営業基盤が既成ではあるが、弱点としては産業機械、建設機械を中心とした非常に業績のボラティリティ(変動率)が高い会社であり、設備投資連動で売上が大きくアップダウンする。

    反面、フルサト工業は建築資材という非常に細かい商売であり、ジーネット、岐阜商事についても工具などは、どちらかといえば設備投資連動よりは鉱工業指数連動だといえる。

    そんな両社が統合すれば、安定化した売り上げの補完がなされる。片側の弱点を片側が補完する、どちらも注力しているところはさらに強くなる、という構図ができるのではないかと考えた。

    技術商社としてのプレゼンスを確立

    共通の経営観は「ユニーク」「相互補完が完璧に行えるベストマッチ」(古里社長)

    両社の経営に対する考え方として、ともに「ユニーク」をキーワードとしている。マルカは「Unique Solutions」をモットーとし、フルサトグループは「Uniqueな発想による価値創造経営」をポリシーとする。これが統合することにより、技術商社としてのプレゼンスが確立すると考える。

    ビジネスモデルとしては、ユーザーに最適価値を提供する「プラットフォーム戦略」を推進する。同戦略は元来よりフルサトグループが進めてきたが、そのセグメントの青写真を持ちながら、社内育成に努めていく上で、足りない部分については、外部からファンクション(機能)を買収していくという戦略をとってきた。5年前のセキュリティデザインの買収は、その最たる例である。

    このように、まずプラットフォームをつくり青写真を共有して、そのプラットフォームに適した会社が合流することについてはウエルカムであるという姿勢を今後も続けていく予定。

    EV関連事業、自動化・省人化、環境・省エネ、食品機械、グローバルマーケットといった5つの分野に注力し、今後、経営資源を優先的に配分しながら展開していく。

    また、両社は工作機械/産業機械で一定の国内規模を有しており、重複しないブランドではクロスセルでラインナップの拡大、コスト低減を図り、重複するブランドではメーカー内取扱量拡大でメリットの発生を見込む。

    ユーザーに最適価値を提供する「プラットフォーム戦略」をさらに推進

    ロボットSIer事業での早期シナジー期待

    さらに、両社が有するロボットSIer機能の統合で対応力強化、エリア拡大を図るなど、何よりも早くシナジー効果が表れやすいのがロボットSIer事業だと期待される。
    その他、国内外拠点網の相互活用(フルサトグループの製造・物流国内拠点128ヶ所、マルカの海外23拠点網)、ヒューマンリソースの最適配置、成長分野への集中投資を通じ、キャッシュフロー創出力を向上する。

    将来的には最も効率的な事業再編を想定

    なお、統合ストラクチャーは共同株式移転による持株会社化で、現在の両社の株主は10月1日を以てフルサト・マルカHDの株主となる。9月末でフルサト工業、マルカ両社ともに上場廃止となり、10月1日付でフルサト・マルカHDが上場し、その傘下がフルサト工業とマルカとなる。フルサト工業の子会社であるジーネット、岐阜商事、セキュリティデザインはフルサト・マルカHDからすると孫会社の気付になるが、現状でのオペレーションは企業ごとに行うため、親・子・孫の位置付けは実質的には関係はないものの、将来的には内容によってシャッフルし、最も効率的な事業再編を行う想定する。

    * * *

    古里社長によれば、「経営統合により売上高で1600~1700億円のボリュームからスタート。ものづくりを全力でサポートする技術商社として、2025年度を目途に、連結営業利益ベースで20億円程度のシナジー効果が発現する見込み」だと、質疑応答に答えるかたちで付け加えた。

  • ユーザー通信233号2面 全セグメント減収も セキュリティ事業が大幅増収 ジーネット・フルサトグループ 決算報告

    全セグメント減収も

    セキュリティ事業が大幅増収

    ジーネット・フルサトグループ 決算報告

    6月25日、ジーネットおよびフルサトグループの2021年3月期(20年4月1日~21年3月31日)決算関連報告が、今回は感染対策としてリモートオンリーで開催され、同社本社ビル(大阪市中央区南新町1丁目)から、古里龍平社長と大谷秀典常務が会見に臨んだ。

    売上高は前年比14・5%減収の894億7800万円。営業利益は同30・1%減益の27億7800万円。EPS(1株当たりの利益)は133円53銭(前年比31・1%減)。同社は配当性向を30%と決めているため、1株配当金は40円50銭と18円減配した。

    その反面、総資産が圧縮されたことによって、自己資本比率は66・20%と改善している。

    「売上が3分の1減ってしまった」(対前年151億4千万円減収、対計画達成率97・4%)と切り出した古里社長は、決算内容を概ね次のようにまとめ、説明した。

    ◇  ◇  ◇

    セグメント別売上高では、機器工具は前年比8・3%減収の455億3400万円。本来ならもっと減少しているであろうと考えられるが、唯一好調だったのがセキュリティ事業であり、前年比59・8%増収と順調に売上高を伸ばしているように見えるが、これは、瞬間風速。カメラで体温測定する仕組みが一般的に普及し、コロナ禍の下で最低限準備できるものがサーマルカメラだった。

    これが爆発的な販売を見せた結果、機器工具全体ではなんとか8・3%の減収で踏みとどまった。

    同じく機器工具内の事業別売上高では、工業機器(ジーネットの工具類)は前年比10・5%減収。

    一時期、トヨタを中心に中部エリアの自動車産業が購買を急激にストップしたことにより自動車向け機械工具(岐阜商事)が26・8減収と想定以上に減少した。

    住宅設備機器は下期中心に回復し、3・3%減少で留まった。

    機械設備セグメントの売上高は30・8%減収の143億2千万円。下期に若干の改善傾向が見られたが大きく苦戦し、全セグメント中で最も足を引っ張った。

    工作機械の売上高は前期末受注残落ち込みの影響で大幅減収、通年での受注は前期比13・1%減少したが、足元の状況は、前年をそれなりに超えるような受注を確保でき始めている。

    フルサト工業の分野である建築配管の売上高は下期も減少傾向で、13・6%減収の296億2400万円となった。

    東京五輪の需要が一巡し、かつ五輪期間中には建物の竣工はないといわれ、昨年6月あたりから工事はなくなった。

    加えて五輪開催自体が延期となったため、五輪終了後に着工予定だった案件も先延ばしとなり、その過程でのコロナ騒動でインバウンド狙いだった建築物は需要そのものが消失し、建築需要が大きく落ち込んだまま期を終えることとなったが、販売商品の単価がどうにか維持されたゆえに、売上高の落ち込みはこの程度で済んだのが現実。

    販管費および一般管理費では、売上減収に伴い運賃・荷造費が9600万円減少。一昨年に貸倒計上した大型機械の未回収案件が最終的に和解し全額回収されたことにより、貸倒引当戻入額が1億7100万円増加した。

    また、子会社のセキュリティデザインの元社長(創業者)の退任(今年6月から古里社長が兼任)にあたり、役員退職慰労金支払等により人件費が1億6300万円増加した。

    今期(22年3月期)の業績見通しについては、まだ情報開示を控えている。理由は、新型コロナの影響が継続する中で各セグメントの見通しが極めて不良であることに加え、マルカとの経営統合(※本紙3面参照)における決算期の変更によるもの。

    ◇  ◇  ◇

    続いて大谷常務から営業戦略として、簡単解決カタログ、EGSolutionカタログ、新斬MONOカタログ、TOKU通、ワーク着脱ハンドリングシステムチラシ、かんたん解決 SDGs編、ギガ新製品のエアータンク・安全棚・パーツクリーナー、ウエビナーアーカイブといった各種セールスツールや新製品、システムについての案内、解説が行われた。

  • ユーザー通信232号7面  決算発表 ダイジェット工業

    決算発表 ダイジェット工業

    海外第4半期売上高はコロナ影響前水準まで回復、海外売上高比率は47%に上昇

    大幅な減収・減益も

    「MC用工具として認知されるブランド目指す」

    代理店・特約店との関係・連携を「コロナ禍だからこそ」強化へ

    ダイジェット工業は5月13日、2021年3月期(第95期)の決算発表を行い、同日午後にはシェラトン都ホテル大阪(天王寺区)にて、感染症対策を十分にとった上で、国内営業部 福井正徳部長らが決算説明会に臨み、大幅な減収・減益となった概要を説明した。

    上半期は新型コロナウイルス感染拡大により主要顧客である自動車・航空機産業からの受注が大きく落ち込んだが、20年8月を底に、以降、国内外の自動車産業向けを主に回復傾向となり、昨年11月に修正公表した業績予想よりは売上高では若干プラスとなったものの、累積赤字を埋めるまでには至らず、各利益面で赤字となる経営成績となった。

    連結売上高は前期同期比21・6%減の70億9200万円。うち、国内が同28・7%減の37億3700万円、海外向けが同11・9%減の33億5400万円。

    国内に比べれば減少幅が少なかった海外は、中国市場がいち早く持ち直し牽引、海外の第4四半期(21年1~3月)は新型コロナ影響前の水準まで回復した一因を、「切削工具標準規格品の比率が高いこと」と挙げる。

    輸出の地域別では、北米向けが7億4千万円(前年同期比14・0%減)、欧州向けが9億3600万円(同8・0%減)、アジア向けが16億4千万円(同12・5%減)、その他地域向けが3600万円(同29・3%減)となり、この結果、連結売上高に占める輸出比率は、前年同期に比べ5・2ポイント増え、47・3%に上昇した。

    製品別売上高では、超硬素材(焼肌チップ)が6億3300万円(前年同期比28・0%減)、切削工具が54億9700万円(同20・6%減)、塑性加工用工具(耐摩耗工具)が8億6700万円(同29・6%減)となり、占める割合順では、切削工具77・6%、塑性加工用工具12・2%、超硬素材が8・9%となっており、「ここ20年間で切削工具の比率が高まった」と指摘する。

    収益面では、売上高が対前期比で19億5400万円減と大幅減したことに加え、製造原価、売上原価が前期の68・6%から同期は73・9%と5・3ポイント悪化したこと等により、連結営業損失は5億4千万円(前年同期は連結営業利益2億1300万円)、経常損失は5億1900万円(同経常利益2億3600万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は6億4300万円(同親会社株主に帰属する当期純利益1億5800万円)の、それぞれ結果となった。

    こういった状況下、営業活動では、新型コロナ感染拡大防止のため特約店会総会、代理店総会等を中止するなか、全国サマーキャンペーン(20年7~9月)および全国ウィンターキャンペーン(21年1~3月)においては、「目標をクリアし、励みになった」と振り返った。

    これら現況をふまえ、今期営業方針は、金型加工用工具のみならず、「マシニングセンタ用工具として認知されるブランドを目指す」をキーワードとする。

    これについてはここ数年、製品リリース等の際にはよく登場しているフレーズだが、認知の現状について福井部長は、「なかなか難しい、商品構成も含め、まだまだ、広げていく伸び代はある」との認識を示した。

    刃先交換用工具、ソリッドドリル、ソリッドエンドミルといった新製品を注目商品、得意商品(売れ筋商品)への育成、ステージアップとともに、新規案件・顧客・市場の開拓活動につとめる。

    加えて、代理店・特約店との関係・連携を「コロナ禍だからこそ、さらなる強化を」として、オンラインによる製品講習会、加工実演など営業DX(デジタルトランスフォーメーション)ツール活用推進を挙げ、さらに5軸、AM(アディティブマニュファクチャリング)向けといった次世代工具にもふれた。

    その上で、22年3月期の連結業績見通しは、売上高92億円、営業利益3億円、経常利益3億円、当期純利益2億4千万円とする。

  • ユーザー通信232号7面 Space BD 永崎将利社長の「宇宙商社語録

    Space BD 永崎将利社長の「宇宙商社語録」

    宇宙ビジネスにはまだ「勝ち筋」がない

    産業とは隙間を埋めていかなければ「面」にはなりません。宇宙産業には多種多様な良い技術が点在しています。様々な方面の人たちと付き合い、その隙間を埋めていくのが商社の役目だと思っています。

    宇宙ビジネスにはまだ「勝ち筋」がありません。宇宙を日本の次期基幹産業にするため、現状の宇宙ビジネスの隙間を埋めていくことで、「Space BDが頼りになるよね」という状態が生まれるのだろうなと思っています。
    (続く)

    【Space BD(東京・日本橋室町)は『宇宙商社』を標榜し、2017年9月の創業以来、「日本発で世界を代表する産業と会社をつくる」ことを目標に掲げ、宇宙の産業化を促進していくためのサービスを展開している】

  • ユーザー通信232号6面 訃報 田中 康造氏 (Joyful喜一HD相談役)

    訃報

    田中 康造氏
    (Joyful喜一HD相談役)

    全機工連会長、大機器協理事長など数々の要職歴任

    Joyful喜一ホールディングス(本社=大阪市西区、田中健一社長)の相談役、田中康造氏が5月10日、80歳にて逝去した。通夜と葬儀は近親者ですでに執り行われ、お別れの会は予定されていない。

    田中康造氏は、喜一工具の創業者であり父親である田中喜一郎氏の後を継ぎ1973年、社長に就任。海外の優れた工具の輸入販売や米国・欧州市場の開拓など積極なに事業展開を図る一方、児玉商事や小川善といった歴史ある機械工具商社の経営を引き継ぎ、グループ化に邁進した。

    また、全日本機械工具商連合会会長(2009~14年)はじめ、大阪機械器具卸商協同組合理事長(06~14年)、大阪西機工会会長(06~13年)、大阪機械卸業団地協同組合理事長(06~14年)など、数々の機械工具業界団体の要職を歴任した。これら業界発展に寄与したことが称えられ、2011年には旭日双光章を受章している。

  • ユーザー通信232号6面 大機器協   通常会員総会開催

    大機器協   通常会員総会開催

    リアルとオンライン併用した行事を積極的に

    メルセデス・ベンツ日本 上野社長講演を9月予定

    大阪機械器具卸商協同組合(大機器協)は5月13日、大阪市中央区のホテル日航大阪を会場に、2年ぶりとなる通常会員総会(第49回)を開き、組合員、メーカー会員ら125名が出席した。

    昨年来、大機器協もコロナ禍の影響を受け、残念ながら数々の行事を中止や順延せざるを得ない状況に追い込まれているが、中山哲也理事長(トラスコ中山社長)はあいさつの中で、「いつまでも延期、延期とはいっておられないので、リアルとオンラインの組み合わせ、併用した行事を積極的に取り入れていきたい」とした上で、目玉企画として、メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長 兼 CEOを迎えての講演会を、9月16日(木)に東京で予定する旨言及した。

    「タイトルはまだ仮題(「メルセデス・ベンツのこれからのEV戦略」)ながらも、いま急激にEV化が進みつつある中での貴重な聴講」として、50~60人のリアル参加者を予定、オンラインでは申込者全員が視聴できるよう準備中であり、この模様は大機器協にとどまらず、「せっかくの機会なので、全国の全機工連会員向けに配信していきたい。今後のEV化の進展は産業界最大の関心事といえる」と同行事へ大きな期待を寄せた。

    中山理事長は、「息苦しい、制約の多い世の中ではあるが、コロナ禍により、逆に、新しいアイデアや方法が生まれたのではないかと思う。ピンチはアイデアを生み出すチャンスでもある」と締め括ったあと、議長として議案審議を進行、役員改選(理事4名、監事1名交代)など5議案を可決、承認した。

  • ユーザー通信232号5面 サンドビックの「デジタルセルフサービス」

    サンドビックの「デジタルセルフサービス」

    加工への準備時間を短縮し、加工効率を向上するデジタルアプリ

    サンドビック・コロマント(本社=名古屋市名東区、山本雅弘カンパニープレジデント)では、近年、デジタルセルフサービスに注力しており、加工をサポートするさまざまなデジタルセルフサービスツールを提供している。
    デジタルセルフサービスとは、最適な工具や切削条件の選定、チップ摩耗分析など加工に役立つデジタルアプリケーションで、それらを使用することで加工に最適な工具をすばやく検索できたり、工具の干渉をオンラインでチェックしたり、標準品をオンラインでカスタマイズできるなど加工への準備時間を短縮し、加工効率を向上することができる。
    ここでは、数多くあるデジタルセルフサービスツールからいくつかピックアップして紹介する。

    製品情報

    まずは「製品情報」について紹介する。サンドビック・コロマントのウェブサイトには一部特殊品などを除く全製品の情報が掲載されている。1製品毎にウェブページがあり、工具の寸法や最大切込み量、重量などあらゆるパラメーターを確認することができる。
    また、各製品ページには2D、3D図面があり、ダウンロードが可能である。そして、その工具に対する部品や対応するチップの情報は、各製品ページにある「部品」や「対応チップ」のタブをクリックするだけで該当する情報が一発で表示される。従来は、工具に対する部品や対応する製品を調べるためにはカタログをひっぱり出し、該当ページを探していたのに対し、クリック1つで情報を得られるので、非常に便利だという声が多く寄せられているという。

    CoroPlusⓇツールガイド

    次に「CoroPlusⓇツールガイド」は、切削工具の選定作業を簡略化し、加工に最適な工具を短時間で簡単に選定できるソフトウェアである。加工内容、被削材情報、加工の寸法、機械タイプの4つを選択や入力することでその加工に適した推奨工具型番と切削条件や目安の工具寿命を得ることができる。
    機械の種類やカップリングやクーリングなどの仕様も細かく設定が可能で、詳しい設定をすることでより正確な切削条件を得ることが可能となっている。

    オンラインツールアセンブラ

    続いて「オンラインツールアセンブラ」は、オンライン上で工具の組付けができる機能で、組付けた形状や寸法などの確認が可能だ。さらに組図のCADデータもダウンロードできるため、CAMなどで干渉チェックを行うことも可能。また、組付け後の総重量も表示されるため、例えば機械で制限のある際は適応可能かの確認もできる。
    使い方は簡単で、組付けしたい工具のページから「アセンブリを作成」ボタンを押すとオンラインツールアセンブラが立ち上がる。組付けできる工具が自動で選択されるため、そこから選択することで組図ができあがる。

    適合チップチェック

    次は「適合チップチェック」を紹介する。これは現在使用している他社チップと同様のサンドビック・コロマントの代替製品を確認する機能であり、使用しているチップのブランド、加工内容、材種、ブレーカを選択するだけですぐに該当するサンドビック・コロマントのチップを確認できる。

    工具摩耗識別アプリ

    「工具摩耗識別アプリ」は、スマートフォンにマイクロスコープを装着して工具摩耗を写真撮影し、画像データベースの摩耗タイプと比較することができるアプリだ。比較することで摩耗の種類を特定し、原因・対策を確認することができる。

    Ifindアプリ

    最後に「Ifindアプリ」は、サンドビック・コロマントのデジタル機能にクイックアクセスできるアプリだ。ここまで紹介したデジタルセルフサービスツール機能にもこのIfindアプリから簡単にアクセスできるほか、加工動画が集約されているYouTubeにもアクセスし、技術記事なども閲覧することができる。
    また、Ifindアプリにしか備わっていない機能として、製品バーコードのスキャン機能がある。工具のパッケージに記載された製品バーコードをIfindアプリからスキャンすることで、製品ページに瞬時にアクセスできる。例えば現場で部品情報などを見たい場合に便利に使用できる。
    サンドビック・コロマントでは、今回紹介した機能以外にも、加工準備時間の短縮に役立つさまざまなデジタルセルフサービスツールを提供している。

  • ユーザー通信232号4面 「DIAEDGE特約店会」を初リモート開催   三菱マテリアル

    「DIAEDGE特約店会」を初リモート開催 三菱マテリアル

    今年度は2017年レベルの売上計画、V字回復目指す(田中加工事業カンパニープレジデント)

    マーケティング機能強化とデジタル機能活用に注力

    三菱マテリアル(本社=東京都千代田区丸の内)は5月28日、国内流通特約店会「DIAEDGE特約店会」を初となるリモートにて開催した。

    例年はエリアごとに関係者がホテルに一堂に会し開催していた同特約店会は、昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響によりやむを得ず中止としたが、今年は感染症対策を万全にオンラインでの開催とし、全国各地からリモートにて、特約店204社、代理店18社が参加した。

    最初に、三菱マテリアル 執行役常務 田中徹也加工事業カンパニープレジデントが挨拶を兼ね、三菱マテリアルおよび加工事業カンパニーの経営方針や現状について、概ね、次のように説明した。

    戦略市場でのトップ3サプライヤーになることを目標とし、そのための長期戦略としては、クリーンなものづくりの推進、先端技術を活用した高効率製品の提供、高機能粉末事業の展開を掲げる。

    2022年中期経営戦略については、超硬リサイクルの拡大と再生可能エネルギーの活用、高効率工具とデジタルソリューションの提供、スマートファクトリー化と物流・供給の効率化、電池市場向け高機能粉末事業の拡大を具体的施策とし、22年度末に、これら戦略市場の攻略に向けデジタル市場を活用し、競争力あるグローバルな事業基盤の構築を到達目標とする。

    その重点施策は、顧客課題解決へつながる新技術の活用と新サービスの展開・拡大、グローバル供給体制・機能の充実化であり、競争力あるグローバルな事業基盤の構築をもとに、戦略市場の攻略に取り組んでいく。

    特にマーケティング機能の強化およびデジタル機能を活用した技術診断とシミュレーションについて注力する。

    超硬事業の売上高推移は、2017年を基準とした指数で、近年では18年がピークであった。19年には米中貿易戦争の影響を受け減少、その後20年は周知のとおり新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく落ち込んでいる。

    今年度についてはコロナ禍以前の水準を上回るレベルの販売を計画、V字回復となるよう取り組んでいく。また、30年度における長期計画では昨年売り上げの約倍増を目指す目標を掲げる。

    産業別売上高伸び率では、自動車、航空宇宙、医療の3分野において、いずれも昨年度は大きく販売は減少しているが、中でも航空宇宙の需要が減少した。

    タングステンリサイクル率は約42%、国内の超硬スクラップの回収推移は順調に増えている。

    新製品紹介では、ミーリング加工用コーテッド超硬材種『MV1020』をピックアップし、農業用機械部品を被削材とするユーザーでの加工事例を示しながら、「全ての領域とはいわないまでも、ハマると凄い性能を発揮する」と拡販を促した。

    インサートの受注は、18年をピークとして以降、右肩下がりとなっており、20年下期は生産能力を上回り急激に受注が回復したことで、一部の製品に欠品、納期遅延の状況が生まれた。21年通期で人的補充、設備投資も含めて従来以上の生産能力を確保、増強し、安心した製品供給を図る。

    続いて、20年度の年間表彰店の発表に先立ち、プレゼンターの金子善昭営業本部長は、世界の景気動向についてふれ、経済回復、企業活動が堅調に進む中国、米国に比べ、「世界から見ても日本は回復が遅れている中、切削工具メーカーにとって最大の需要先である自動車産業は、昨年4・5月あたりを底に、世界生産で見ても急激に回復を遂げている。

    今年度中に19年ピーク時のレベルにまで戻るのは難しい状況だが、現状の予測では、かなりのレベルまでキャッチアップできるのではないか」と期待を示し、「半導体不足に係る懸念もあるものの、いずれにせよ、自動車産業が回復基調にあるのは非常に心強い」と挨拶し、表彰へ移った。

    表彰は、DIAEDGEパートナーオブザイヤー賞、同フロンティアスピリット賞、同チャレンジングスピリット賞、同リサイクル賞の計4部門で行われ、3部門で受賞した新栄商会(愛知)がリモート画面を介し、代表表彰された。

    これを受け、新栄商会の時津達也社長は、「名古屋においても緊急事態宣言が発令中であり、日頃の営業活動に様々な制限、制約がかかっている状況下でも最大限の成果を出せるよう、三菱DIAEDGE製品のさらなる拡販に努めていく」と話し、受賞挨拶とした。

    最後に、三菱マテリアル 加工事業カンパニー 営業本部 国内営業統括部の木田喜久部長が21年度活動方針を説明した。

    木田部長はまず昨年度を、コロナ感染影響による広範囲かつ長期にわたる行動制限により営業活動にも多大な影響が出たこと、大手ユーザーの投資激減の影響により、流通、直需ともに10~20%の販売減となったこと、そして下期以降の需要回復局面で生産の立ち遅れがあり、主にインサートの欠品が発生してしまったことを挙げ、振り返った。

    その上で今年度は、「お客様方、社員の安全・健康を最優先に行動する」を大前提に、昨年は十分に取り組めなかったサマーキャンペーンなど充実した内容での拡販セールの展開、エリアのプロフェッショナルとして特約店・代理店・メーカー三位一体での取り組み、そして「製造と協働し、欠品の早期解消に努める」と言及。さらに、加工技術センターでの「リモート立合い試験」「切削アカデミーオンライン」等の紹介、今年度発売品・発売予定品等に関し語った。

  • ユーザー通信232号3面 日本機械工具工業会  定時総会開催

     

    日本機械工具工業会  定時総会開催

    退任あいさつで石川前会長がWCTCへの思い語り、業界団体の存在意義問う

    新会長に田中徹也氏(三菱マテリアル)

    6月4日、日本機械工具工業会(以下、JTA)の第7回定時総会が、会場参加(アーバンネット大手町ビル 東京會館)とオンライン視聴併用で開催され、正会員および賛助会員、関係者ら総勢159名(申込時点)が出席、参加した。

    議案審議では役員改選期にあたり、新役員選出のあと、正・副会長の承認に関し、新会長に田中徹也氏(三菱マテリアル 執行役常務加工事業カンパニープレジデント)、新副会長に北山恭氏(不二越 取締役工具事業部長)、佐橋稔之氏(住友電気工業 常務執行役員)、山本誠司氏(サンアロイ 代表取締役社長)、寺島誠人氏(東鋼 代表取締役社長)が選出され、それぞれ就任した。

    続いて、令和3年度の『生悦住賞』は田中義一氏(元鈴木工機)と村上次郎氏(マコトロイ)が受賞。

    同『新庄(陰徳の士)賞』は桑本一彦氏(アライドマテリアル)はじめ13社13名が受賞。

    また、令和3年度当初生産額見通しを前年同期比113・6%(13・6%増)の4194億8100万円とする旨、さらに、総務、技術、環境、国際の各委員会からの報告事項が続いた。

    □  □  □

    2年間の任期を終えた石川則男前会長(オーエスジー代表取締役会長 兼 CEO)による退任あいさつの内容を、ここでフォーカスしておきたい。在任中の謝辞を兼ねて、概ね、次のとおり述べた―。

    新型コロナウイルス感染拡大というパンデミックの中で、会長として役立てたか自信はないが、2022年に日本開催が予定されていたWCTC(世界切削工具会議)は誠に残念ながら中止となった。そんな時、世の中にはたくさんの業界団体があるが、度々、業界団体の存在意義とは何なのだろう? と考えることがある。

    我々JTAは、政府からの認可による団体ではなく、経産省を通じて政府にお願い事をするということも、ほとんどないと理解している。

    しかしながら、昨今議題に上がることの多いカーボンニュートラルの話題や、米・トランプ政権時代の貿易問題などを考えれば、いつ何どき、どのようなものが、関税の標的に成り得るということが、ないわけではない。

    そういった場合、個々の会社で対応することは極めて難しく、こういう時こそ、業界団体は、いわば一種の保険のようなものであると割り切って、ということもあろうかと思う。

    そしてその際には、JTAだけでなく周辺の団体とも協力関係を常につくっておくことが、いざという時に必ず役に立つと思う。

    また、ISOはじめ工業規格など様々な規格は、他の地域・国の主導によって、何らかが制定されてしまった後の動きは相当難しい。ということは、日本の団体として一定の影響力は維持しておきたいと願う。

    そういう意味では、WCTCとは、人脈づくり、コミュニケーションづくり、そして我々団体の中のスムーズな意見交換といった大きな機会になる。

    22年にほど近い、近未来での日本開催へ思いを馳せたい。

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