カテゴリー: ユーザー通信 WEB版

  • ユーザー通信 214号:ゲート型ICタグ読み取り機にみる「現場のデジタル化」

    シリーズ 他業界の注目

    ゲート型ICタグ読み取り機にみる「現場のデジタル化」

    物流業界で存在感増す『エフテクトゲート』

    トラスコ中山では、物流センターのプラネット埼玉(幸手市)に最新鋭の物流ボット「バトラー」を導入、また、高密度収納システム「オートストア」をプラネット北関東に続く2拠点目として導入し、10月1日から本格稼働している。

    2023年末までに在庫52万アイテム保有を目指し、物流センターの高密度収納・高効率出荷を実現するためだ。

    その物流業界では、「UHF帯RFID」市場(RFID=Radio Frequency Identifier)への注目度が非常に高く、需要も続伸している。

    いわゆる「ICメモリに格納されるID/製品情報を無線で読み取り、管理を行うシステム」で、バーコードに代わる次世代技術として物流分野のほか、交通系ICカード(SuicaやICOCA)への活用といえば身近に感じられる。

     

    そんな「自動認識」の世界で日増しに存在感を高めているのが、㈱エフテクト(千葉県習志野市茜浜3‐6‐3、社長=芝本学氏、電話=047‐408‐1333)の主力製品、UHF帯RFIDに対応したゲート型読み取り機『エフテクトゲート』だ。現在、国内外のアパレル物流センターでの入出荷業務効率化のため、200台以上が活用されている。

    エフテクトゲートは、汎用の物流什器Zラック(洋服をかけたまま保管や移動が出来る什器)やカゴ車といった物流什器に商品を載せたまま、ゲート内を通過させるだけで入出荷されるICタグ付きの製品情報を一括で読み取ることができる。そのうえ、可動式のため、運用レイアウト変更等においても設置場所を問わない点などが高く評価されている。
    エフテクトゲートは、現運用をほとんど変えることなく、UHF帯RFIDでの物流業務を可能にした初めての「トンネルゲート」型であることが特異だといえる。また、その製品バリエーションも多岐にわたる。

    フリーローラーを標準装備し、省スペース化した『エフテクトゲートイーライト』、作業用のワゴンや机に乗せ使用できる『エフテクトイージー』、検品台タイプの『エフテクトシーデスク』、棚卸用『エフテクトインヴェントワゴン』に加え、今年9月に東京ビッグサイトで開催された「自動認識総合展」では、新たに省スペース設計の『エフテクトイージーブレッド』をリリース、さらにはフラッグシップモデルの後継機となる『エフテクトゲート インフィニティ』を発表した。

    これを本紙読者のような業界外の人たちに対し、「RFIDの活用背景とは? どのような実態であったか?」を端的にしか表現できないのだが、初期のRFID活用システム自体はアパレル業界での店舗棚卸作業での活用例が多く、物流現場においての活用では課題が多いことから、採用が難しかった。その課題解決にいち早く取り組み、RFIDによる業務高効率化を実現したのがエフテクトだ。

    いま、製造業でも「現場のデジタル化」がエポックシーズンを迎えているだけに、物流業界におけるこの注視すべき先例をここに共有したい。【※7面に関連記事】
    (本号が2019年の納刊となります。本年もご通読いただき、誠にありがとうございました)

  • ユーザー通信 214号:デジタル加工の現時点(前編) サンドビック・コロマント デジタル加工製品担当 河田洋一氏インタビュー

    デジタル加工の現時点(前編) サンドビック・コロマント デジタル加工製品担当 河田洋一氏インタビュー

    「工具メーカーではサンドビックが最も強力にデジタル技術にフォーカスしプッシュしている」
    新規投資(新工場・新ライン立ち上げ)には新規性のあるものを ―

    高まる「製造のデジタル化ありき」の機運

    センサ内蔵防振工具『Silent Toolsプラス』が日本機械工具工業会技術功績大賞受賞

    10月9日に開催された日本機械工具工業会の令和元年度秋季総会では各賞発表が行われ、サンドビック・コロマントの「Silent Toolsプラスの開発」が技術功績大賞を受賞した。その表彰式に登壇した河田洋一氏は、近年同社が強く押し進めている、いわゆる「デジタル加工製品」における、日本国内の専任担当者だ。「毎月2回程度は、全国何処かしらでセミナーや製品説明会を行っています」という河田氏に、今回は技術的な側面よりはむしろ、当事者として肌で感じている周知具合、認知度、浸透度合の「現時点」を話してもらった。

     

     

    ― そもそもサンドビックの「デジタル推し」が始まったのはいつ頃

    河田 2016年のJIMTOFから展示を含め本格的に開始しました。デジタル加工ソリューションを総称して『CoroPlus』(コロプラス)として、随時市場導入・展開しています。

    ― デジタル加工製品の範疇、定義とは

    河田 その定義は正直、難しい。ひと言では言い表せませんが、当社は工具メーカーなので、当然、デジタル技術を使った工具が中心になります。ただ、それだけではなくソフトウェアにもデジタル加工製品の定義を広げています。

    その意図するところは、ものづくりのスタートから終り(設計→工程計画→作業計画→製造物流→機械加工→検証)までの流れにおいて、トータルで効率改善の提案をすること。工具メーカーなので機械加工の部分がコアの領域とはなりますが、それだけではなく、その前後にも工具の関係する部分はあり、そこもカバーしましょう、その時にデジタル技術を使いましょう、ということです。

    ― 工程全体をカバーする理由

    河田 機械加工前後の工程にも、効率改善の余地はあるのではないかと考える中で、機械加工の工程だけを改善するお手伝いをしても、全体の改善効果としてはそれほど大きなものになりません。機械加工の前後もあわせて効率改善することで、トータルでより大きな改善効果を狙いましょうということです。

    機械加工前(設計・計画)段階のソリューションとしては、CoroPlusツールガイド、同ツールライブラリ、同ツールパスといった3種類のソフトウェアがあります。機械加工後の部分についても、現状では未発売ですが、ソリューションの提案をしたいと考えています。

    そして実際の機械加工の部分においては、工具にデジタル技術を応用したソリューションのひとつとして、今回、大賞を受賞したセンサ内蔵防振工具『Silent Toolsプラス』があります。

    ― そんなデジタル加工製品の日本市場への浸透具合、理解度は

    河田 認知度としてはまだまだです。展示会でも「デジタル切削加工って? 一体それはなんですか?」といった反応もまだ多いです。ただ、認知度は低いといいながらも、2016年当時と現在ではその中身は変わってきているのは確かです。

    この3年間で、少なくともIoTやインダストリー4・0といったキーワードについては、随分認知度が高まったと感じています。具体的にそこから何をすればいいのかとなると「まだ何をしていいか分からない」という方が少なくありません。

    ですが、随分と土壌は変わったと思います。3年前はデジタル加工に対する認知度も低く、ニーズもあまり実感できないケースが多かったのですが、いま、ニーズはあちらこちらにあるなと感じています。

    それは単に認知度が上がってきたのではなく、実際に日本の状況が変わってきているからです。労働人口の減少などが明確になってきているので、デジタルでも何でも使えるものは使って、補っていかなければいけないという空気が強くなってきました。

    それは必ずしも日本の製造業にとって好ましいことではないと思うのですが、こういった提案をするうえでは、追い風というか、市場の理解度は上がる方向に進んでいると感じます。

    ― 後押し進めるうえでのポイントは

    河田 デジタルといったぼんやりとした言葉だけが独り歩きしていて、具体性を持って捉えられていません。市場全体でのデジタル技術の認知度は上がりつつありますが、それと当社の具体的なソリューションが結び付いておらず、サンドビックがどんなソリューションを持っているのかという周知はまだまだなので、そこをこれからも引き続き説明していきたいと思います。

    ―日本の製造現場でのデジタル加工製品の必要性は向上する

    河田 そうなる雰囲気、空気は確実にあります。新工場や新ラインの立ち上げ時には必ずデジタル化、自動化、自律コントロールといったキーワードが上がっています。「新規投資には新規性のあるものを」加えたいという声は常に聞こえてきます。

    ― 日本以外の市場での浸透具合は

    河田 現状では日本は先進国の中では遅れを取っています。浸透具合が高いのは特にドイツを中心とした欧州です。通常の工具は世界同時発売ですが、デジタル関係についてはある程度マーケットを選択し優先順位をつけて導入しています。欧米が日本に先んじて導入されている点でも差が付いています。

    ― 同業他社の追随

    河田 他社ではまだセンサ内蔵工具などの製品化は実現していないと認識しています。もちろん他社様も新規性の高い製品を出されていますが、工具メーカーではサンドビックが最も強力にデジタル技術にフォーカスしプッシュしていると認識しています。

    (後編/2020年1月号へ続く)

  • ユーザー通信213号_7面:MECTの秋、ロボットの秋 ― 「欠かせない自動化、デジタル化」に来場者9万人超え

    MECTの秋、ロボットの秋 ―

    「欠かせない自動化、デジタル化」に来場者9万人超え

    「新たなロボットマシニング」など展開

    『メカトロテックジャパン(MECT)2019』が、10月23~26日にポートメッセなごや(名古屋市港区)で開催され、4日間で9万244人(国内88987人、海外1257人)が来場した。

    会期初日の正午からは開会レセプションが催され、主催者代表あいさつに臨んだニュースダイジェスト社の八角秀常務(『生産財マーケティング』誌編集長)は、「9月にドイツ・ハノーバーで開催されたEMOショーでは、デジタルツールと自動化の提案が花盛りという様相だった。数年前に比べ随分と実用化が進んできた印象を受けた」としたうえで、今後の日本の製造業について、概ね、次のように見解した。

    「これまでのFA業界は、極端にいえば、直接の顧客である生産技術の方々だけを見ていれば良かったのかもしれない。だが今後は、メーカーや商社が顧客の生産技術をいかに外部から多角的にサポートしていくか。設計開発、製造現場を含め視野に入れつつ、かつ、デジタル化、自動化と非常に幅広い視野を求められる。さらには、ピンポイントで個別の顧客の要求に叶う提案をしなければならない。こういった両立、責任がFA業界に課せられる時代になってきたと感じている」。

    続いて出展者を代表しあいさつと乾杯の発声に立った中村留精密工業の中村健一社長は、「ものづくりにおいてはなんといっても、生産性の低さをどう打開するかが唯一の生きる道であり、そのためには自動化は欠かせない。そういった意味では、投資の面も含め、我々のやることは山ほどある。その役に立てるような業界でありたいと願っている」と追随した。

     

     

    ロボット向け複合エンドミルを開発(イワタツール)

    そんななか、今回の『コンセプトゾーン』では、「中小必見! ロボットで現場が変わる」をテーマに、ロボットで描く新たな生産現場の可能性として、大別すれば4つの企画展示が繰り広げられた。

    このうち、愛知県のシステムインテグレーター(SIer)のトライエンジニアリングと安川電機による世界初披露の国産高剛性ロボット(MOTOMAN‐GG250)を使った切削加工システムが展示された。

    実機での加工前には、トライエンジニアリングの岡丈晴部長と、今回、ロボット向け工具を開発したイワタツールの岩田昌尚社長が登壇し、掛け合いでの解説を行った。

    まず、アルミの板材加工については、イワタツールがロボット用に開発した複合エンドミルにて、粗加工から仕上げ、面取り加工を1本で行った。

    「従来ならコーナーラジアスなどで加工するが、抜き加工を専用にすれば、突っ込む時に頭をドリルにしたり、粗加工、仕上げ加工、さらに面取り加工も1本の工具で可能に、また、びびり対策や面取りの際の加工負荷など、ロボット用にチューニングした」と岩田社長。

    また、おなじみの『トグロンハードドリル』を使い、焼き入れ鋼(SKD11・HRC60)に2・3㎜で深さ60の貫通穴をロボットで加工した。
    「今後、ロボットでこういった加工が増えるというわけではないが、現時点でここまでの加工がロボットで出来るという実証実験だと見てほしい」と続けた。

    小径穴あけシステム「MDS」

    さらに、イワタツールが開発した小径穴あけ加工システム『MDS』(マイクロドリルシステム)については、「小径になれば、残念ながらまだ揺れの問題等があるのだが、MDSはかなり高回転のスピンドルにZ軸の動きまでをひとつのユニットに収めた。これをロボットの先端に取り付けて、加工することにより、0・3㎜の穴加工ができ、例えば、長さ2メートルの大きなワークのあちらこちらに穴をあけることにも使える」と話した。

    補助作業連動「ロボットonロボット」

    一方、さらにおもしろい提案として岡部長が『ロボットonロボット』にも言及。切削用ロボットの先端に付いている主軸モータの隣に小型のロボットを配置し、親ロボットの切削加工を小型ロボットが連動し補助作業を行うもので、「切粉の集塵、切削油の給油、塑性変形加工時の過熱、研磨加工時の研磨剤塗布、その他さまざまな補助作業が可能」だという。

    これを受け岩田社長は、「最初にこのアイデアを聞いた時、驚きとともにすぐ思ったのがクーラントの供給だった。加工時に工具が変わると、本来はクーラントの供給位置や向きを変えたくなるものだが、マシニングセンタだと実際にはなかなか難しいことも多いし、加工途中での切削方向への給油方向を変える動きも要望したい」と課題をあげた。

    最後に両者は、「ロボットがここまで加工に使えるのだと、従来の常識的な概念を覆したい」(岡部長)。「確かに剛性や精度が一般的なマシニングセンタを超えるのは難しい部分もあるかもしれないが、大物加工で精度の許容によっては、十分、現時点でも切り替え可能だと感じている」(岩田社長)と、それぞれまとめた。

  • ユーザー通信213号_6面:MECT2019 ピクトリアル〈ポートメッセなごや:10/23~26〉

    MECT2019 ピクトリアル〈ポートメッセなごや:10/23~26〉

     

    マパール

    EMOの流れ汲み2020年の新製品を展示

    マパールは、SPM(構造材加工用)ミーリングカッターなど、eモビリティの個別ワークやコンポーネントを生産するための幅広く、革新的なソリューションの提供を強調。

    また、切りくずを確実に分断するためにスチール加工用の新しいチップガイドブレーカ、調整が容易な小径仕上用外径リーマ、ピラミッド形刃先付きQTD インデックス式インサートドリル、ピラミッド型の刃先を備えたドリルリーマ、アークランド付きインサート、新たにクーラント穴付きおよびエクストラロングの『オプティミル‐ユニ-ウエーブ』の標準化、PCD切れ刃がろう付けされた新開発のベル型カッター等々、先の「EMO Hannover 2019」の流れを汲んだ2020年の新製品を展示した。

     

    三井精機工業

    初公開の加工サンプルでブリスク加工のポイント強調

    三井精機工業は、5軸制御立形マシニングセンタ Vertexシリーズで加工した、今回が初公開となる大型(直径Φ715㎜)ブリスク(チタン合金製)のサンプルとともに、ブリスク加工のポイントと結果をあらためて強調した。

    特にX軸とC軸の速度変化が激しいブレードの加工機には、俊敏な加減速と滑らかな動きが求められる。「工作機械の中でもブリスクを削れる機械はそう多くない。同時5軸機であれば『動くことは動く』ものの、使える品質になるかは別問題」(営業担当者)。Vertexシリーズは、ブリスク加工用としての最適なチューニング、高速で高品位なカッターパス等「削り方のノウハウ」を擁し強みとする。

     

     

    三菱マテリアル

    大手ユーザーの流れからの小型部品加工への需要は手堅く、近年同社では、小型自動旋盤用工具の専門部隊「マシニングパーツグループ」を構築するなど注力しており、新製発売にも拍車がかかっている。

     

     

    OKK

    5軸立形M C『VC ‐X 350』での手動治具交換装置による省力化等を提案するなか、特に集客をみせたのが、プライベートショー以外では初出展となった鋼材加工機『F300V』でもあった。

     

     

    ダイジェット工業

    11月の公式リリースに控えた5軸シリーズの新製品、チューリップSヘッド STLP形、ミラーバレル KRM形、高精度版QMマックス MQT形といったラインナップを先立って参考出品した。

     

     

    岡本工作機械製作所

    ワークをチャック上に置くだけで研削が始まる全自動研削システム『SELF』。その「第四世代」ではマップ研削を搭載しさらに研削加工をスキルレス化、文字通り「極限まで単純化」している。

  • ユーザー通信213号_5面:サンドビック・コロマント 山本雅広氏がSASEAジェネラルに就任

    サンドビック・コロマント

    山本雅広氏がSASEAジェネラルに就任


    サンドビック・コロマント(本社=スウェーデン サンドビケン、ナディーン・クラウヴェルス社長)は、10月1日付で山本雅広氏をセールスエリア・サウス・アンド・イースト・アジア(以下、SASEA)のジェネラルマネージャー兼コロマントカンパニーのカンパニープレジデントに任命した。

    山本氏は昨年11月にサンドビック・コロマントに入社し、コロマントジャパンの西日本クラスターマネージャーを務めていた。それ以前は、1994年に入社したサンドビック・マテリアル・テクノロジー(以下、SMT)で20年以上にわたり営業業務に従事し、2010年からはSMTのストリップビジネスにおけるアジアパシフィックセールスエリアマネージャー(中国を除く)として、コストを適切に管理しながら顧客ベースを拡大し、利益成長を達成しながらセールスエリアを率いてきた。

    今回の任命について、サンドビック・コロマントのグローバルセールス担当上級副社長であるエドアルド・マーティン氏は山本氏について、「リーダーとしてアジアのセールスエリアを統括してきた豊富な経験を有しており、SASEA地域とグローバル・セールス・マネジメント・チームに大いに貢献してくれるものと確信している」と述べている。

    なお、これまでSASEAジェネラルマネージャー兼カントリープレジデントを務めてきたマイケル・エネベリ氏は、社外で要職に就くため9月30日付で退職した。

  • ユーザー通信213号_5面:日本機械工具工業会 秋季総会 藤井裕幸氏(元、サンドビック社長)らが業界功労賞受賞

    日本機械工具工業会 秋季総会

    藤井裕幸氏(元、サンドビック社長)らが業界功労賞受賞

    生産額見通しは5014億円に下方修正

     

    10月9日、都内のアーバンネット大手町ビル・東京會舘で開かれた日本機械工具工業会(石川則男会長=オーエスジー社長/以下、JTA)の令和元年度秋季総会では、業界功労賞、技術功績賞、環境賞の表彰式が執り行われた。受賞者・社はそれぞれ次のとおり。

    【業界功労賞】

    ▽中河清氏(元、不二越常務)▽藤井裕幸氏(元、サンドビック社長)。

    【技術功績賞】

    ①技術功績大賞 Silent Tools プラスの開発=サンドビック。

    ②技術功績賞 ▽アルミ加工用Tung Speed Millの開発=タンガロイ▽ハイパー Z スパイラルタップ チタン合金用の開発=不二越。

    ③技術奨励賞 ▽低嵩炭化タングステン(WC)粉末の開発=アライドマテリアル▽アルミニウム合金加工用高能率カッタANX型の開発=住友電工ハードメタル▽溝入れ突切りバイトGWシリーズの開発=三菱マテリアル。

    【環境賞】

    ①環境大賞=日本特殊陶業②環境特別賞=東陽。

    このうち、業界功労賞を受賞した藤井氏は、平成12年6月より旧・超硬工具協会理事に就任以来、16年の長きにわたり役員を務めた。
    藤井氏は平成21年6月に倉阪克秀理事長(当時)により新設された国際関係対策常任理事に就任し、平成25(2013)年5月にアジアでは初めての開催となった京都での世界切削工具会議(WCTC)では実行委員長として、「匠とおもてなし」を掲げ企画運営を主導、成功裏に終えた手腕は各国から称賛され、特筆されるべきものだった。

    「夢中で歩んだマシンツール人生」(藤井氏)

    受賞あいさつに立った藤井氏はWCTC京都会合を、「人生で大きな経験となり、一生忘れられない思い出となった」と述懐し、会期中のハプニングやエピソードを交えながら、「夢中で仕事をし、気が付けば今年、古希を迎え、このような名誉ある賞をいただき、驚きとともに心からの感謝を申し上げたい。工作機械で30年、工具で17年と、まさに『マシンツール人生』を歩んできて本当に良かった」と述べた。
    そんな藤井氏は現在、さまざまな業種の顧問やコンサルタントとして現役を続けるなかで気が付いたこととして、伸びる会社とそうでない会社の違いを、「設備でもなく、人でもなく、その会社が『どこまで極めたか』によって差がつく気がする」と説いた。

    その例として、リッツカールトンホテルで語り継がれるという「99℃と100℃の差」を引き合いに出し、「99℃までは単なるお湯に過ぎないが、100度になれば沸騰して蒸気となり、とてつもない力を発揮する。この『差』だ。その意味では日本企業・日本人は、世界で100℃をめざせるポテンシャルのある企業集団だと思う」と続けた。

    ◇  ◇  ◇

    またJTAは、正会員への生産品目ごとのアンケート調査結果による、令和元年度生産額の改訂見通しを発表した。

    上期は2478億円(対前年同期比2・7%減)、下期は2536億円(同4・0%減)、通期では5014億円(同3・4%減)と、当初の5078億円に対し64億円減となる下方修正をした。

    これは2015年に超硬工具業界と日本工具工業会が統合しJTAの発足後、初めてのマイナス見通しともなった。その理由としては、長期化する米中貿易摩擦と伴っての中国経済の減速等により、下期の不透明感がますます強まっていることが挙げられる。

    内訳は、特殊鋼工具が969億円(前年同期比0・8%減)、超硬工具が3378億円(同3・7%減)、ダイヤモンド・CBN工具が280億円(同6・2%減)。

    主な品目別の前年比では、ねじ加工工具の3・1%増、鋸刃カッタが0・3%増のほかは、ドリル0・5%減、エンドミル4・7%減、カッタ4・6%減、バイト7・3%減、リーマ1・9%減、インサート5・2%減など軒並みマイナスとなっている。

    DI値が全項目で悪化示す回答増加

    なお、同時に行った会員向け調査によれば、10月~来年3月のDI値(景気動向指数)は、生産額の先行き見通し、内需の業種別水準(自動車関連・航空機関連・一般機械向け)、外需地域別の水準(アジア向け、欧州向け、北米向け)といった全ての項目でマイナス(悪化)を示す回答が増えている。

    製品・サービスに日本流の拘りを(石川会長)

    そんななか、総会に続く懇親会の冒頭で石川会長は、自身も1試合観戦に出向いたというラグビーワールドカップの話題になぞらえ、次のようにあいさつした。

    「日本代表は、さまざまな国籍、民族、人種が交わり合うなかで、あれだけ世界とわたりあえるチームをつくっている。民族や人種に拘わりなく、世界で活躍できる企業を目指すうえで拘わるのは、日本流の製品に対する熱い思いであり、サービスの向上である。世界経済が下降気味ではあるが、このような気概をもってJTAの発展に尽くしていきたい」。

  • ユーザー通信213号_4面:「全機工連 大阪大会」に540人が結集 「働き方改革もAIもこれからは欠かせない経営課題」(大機器協 中山理事長)

    3年毎に開催される全日本機械工具商連合会(全機工連/会長=坂井俊司NaITO社長)の第43回全国大会が、10月16日にホテルニューオータニ大阪で開催された。

    北は札幌機工商業会から、南は福岡機械工具商組合に至る全国の流通関係者を中心に、会員、賛助会員およびメーカー会員ほか関係者ら総勢540人が参加した。

    なお、9月9日に関東地方を襲った台風15号、同じく関東・甲信越、東北地方に甚大な被害をもたらせた台風19号の影響により、本来出席予定だった茨城機工会ほか欠席を余儀なくされる会員も一部見受けられた。

    今回は、「はじめよう令和の新しい働き方~AI時代を生き抜く機械工具商のあり方~」をテーマとし、働き方改革とAI(人口知能)を題材としたダブルメインの講演会が実施された。

    最初の講演、SCSK㈱の谷原徹社長による『やって得する働き方改革』では、同社が属するIT業界のイメージには、「きつい、帰れない、厳しい」の3Kに始まり、「規則が厳しい、休暇が取れない、化粧が乗らない、結婚できない」といった7K、さらには「きりがない、休憩が取れない、子供ができない、心が病む・・・」等の24Kまであるといった話を口火に、同社での主な取り組みを紹介した。

    「浮いた残業代を社員に全額還元」といった施策や育児関係支援策、女性ライン職育成、シニア正社員制度、「健康わくわくマイレージ」では良い行動習慣と健康診断結果をポイント化(年間獲得)しインセンティブを支給、自席を前提としない「どこでもWORK」等、働きやすい職場作りに向けた意識改革と改善活動定着化など。

    続いての講演、SAPジャパンの福田譲社長による『知って得するAI事情』(人工知能)では、概ね、「AIは魔法ではない。世の中にパターンのある限り、パターンの発見→検証→体系化により、先が読めるようになる」が説かれた。

    これら講演は両者による対談を含め約2時間半にわたり展開されたが、式典冒頭での全機工連の坂井会長あいさつに続く、大機器協の中山哲也理事長(トラスコ中山社長)による主催者組合あいさつの時点で、ある意味、すでに要点は「集約」されていたといえる。

    中山理事長はまず台風被害にふれ、「私たちの業界はものづくりを応援するだけではなく、社会のインフラを復旧、復興する役目も果たさなければならない。ぜひ業界をあげて被災地の復興を成し遂げていきたい」と述べたあと、大会テーマについて、こう言及した。

    「働き方改革を怠ると社員が採用できない、社員が定着しない、そうなると会社の存続にも関わってくる。働き方改革で最も重要なのは業務改革、つまり、無駄な仕事を切ってしまうこと。やめるものもやめなくて働き方改革などあり得ないと思う」。

    その事例として、自虐的に「当社はかつて、漆黒、暗黒企業が定評の会社だったが・・・」と前置きしたうえで、「一昨年にホワイト企業との認定をいただいた。時間外労働の大幅な減少に起因するのだが、その一番の要因は、実は、在庫量を増やすことだった」と示した。

    「在庫があるから取り寄せが少ない、ということで非常に手間が減り、大幅な業務改善につながった。一般的には、在庫は少なければ少ないほうが良いといわれるが、逆に増やすことにより、大幅な時間外労働の削減につながった」という。

    また、納品書と請求書の突合作業をやめたことにより、「メーカー様から請求書をいただかない会社」としてすでに20年以上が経過しているとも付け加えた。

    一方、AIについては「人工知能とは全て過去のデータの蓄積から生み出される予測能力であり、経験、習慣、知識をデータ化し、人間が起こす勘違いや思い違いをせず、忘れることなく、そのデータを有して役立てていく」とし、身近な例として携帯電話の文字打ちにおける予測変換での例をユニークに話した。

    「働き方改革もAIも、どちらにせよ、これからの経営には欠かせない課題だろう。取り組む場合のポイントは2つ」として、中山理事長がさまざまな場で提唱している「やめる経営戦略」をあげた。

    「経営戦略といえば足し算のイメージがあるが『働き方改革は業務改革』であり、やめるべきものは拙速にやめていく作業をしていかなければ、何もできない。必要と思っている仕事でも約半分は本当に必要なのかどうかわからない仕事が多々あると思う。思い切った業務の刷新がターニングポイントになり得る」。
    2つ目は、「会社を良くする」とは「悪いことをなくす」こと。
    「良くするために、あれをしよう、これをしようと考える人が多いが、忘れてはならないのは、悪いところをなくしていく作業をしていかなければ、良いことをしても、悪いことが残っていれば帳消しになってしまう」と続けた。

    プログラムでは他に、全機工連功労者表彰(大阪・河田徹氏〔河田機工会長〕ほか3名)、森一産業の渡辺喜弘社長より、働き方改革についての組合アンケートの分析結果発表、ブロードリーフの山中健一副社長による機械工具商向け販売管理システム『機工メイト』の展開が紹介された。

    次回開催地は愛知(2022年)

    なお懇親会では、大機器協・中山理事長から、次回開催地である愛知県機械工具商業協同組合の水谷隆彦理事長へ組合旗引継ぎが行われた。

    水谷理事長は、「旗の重さとともに責任の重さを痛感している。3年後がどんな時代になっているかわからないが、ぜひ楽しみにしていただきたい」と呼びかけるとともに、来年2月に三重・四日市で開かれる第2回「全機工連若手交流会」に関連し、中部ブロック4地区(三重、岐阜、遠州、愛知)の青年部メンバーを急遽、壇上に招き、各自紹介の機会を与えるなど、盛り立てた。

  • ユーザー通信213号_2面:オーエスジー MECTブースで新製品・見どころを矢継ぎ早に技術プレゼン!

    オーエスジー(本社=愛知県豊川市、石川則男社長)は、先頃ポートメッセなごやで開催された「メカトロテックジャパン(MECT)2019」の出展にて、会期初日の10月23日には、新製品や注目製品等の見どころを開発担当者自らが、矢継ぎ早にプレゼンテーションを行った。

    「本日発売」となった高硬度鋼用超硬ボールエンドミル『AE‐BM‐H』(高能率型4刃)および『AE‐BD‐H』(高精度仕上げ用2刃)は、来年2月に発売予定の『AE‐LNBD‐H』(高精度仕上げ用2刃ロングネックタイプ)を含めた3タイプにより幅広い加工方法に対応する。


    主な特長は、高いボールR精度による高能率加工の実現や、高硬度加工に最適化された超耐熱性・高じん性の新コーティング「DUROREY」(デューロレイ)の採用が挙げられるが、「一番のポイントは寿命の大幅アップ」となる。【写真①】

    小径油穴付き超硬ドリル『ADO‐MICRO』は、安定かつ高能率小径深穴加工を実現する。直進安定性をサポートするダブルマージン、優れた表面平滑性を誇る「IchAda」(イチャーダ)コーティングの採用等が特長となるが、スムーズな切りくず排出を実現するオイルホールは、中空穴付きシャンクでクーラント吐出量が多く、「大きめに設計し、30~40%増」だという。【写真②】

    グローバル企業、セラティジット(ルクセンブルク)との共同開発による革新的旋削工具『FreeTurn』も同日の発売開始となった。「逆引き加工」も可能なFreeTurnは、あらゆるワーク形状に対して1本の工具で対応、加工中に適正なアプローチ角に変化させ、切りくずを分断する。【写真③】

    参考出品では、ボールエンドミルと同じ感覚(疑似ボール)で使用できることが特長の複合R形状異形工具『PolyBall』(ポリボール)による仕上げ加工も紹介。「ボールエンドミルのプログラムでも可」であり、傾斜・曲面の複雑形状に対して加工面品位の向上、加工時間の短縮を実現する。
    加えて、加工能率・加工面精度を大きなRでバリューアップする仕上げ加工用異形工具『VU‐R』(ビューアール)シリーズも参考出品された。【写真④】

    さらには、市場が望む全自動測定の要求、ロボットとの連携を見据えたツールプリセッタ『OZT』の解説、そして、ブースに展示中の積層造形(3Dプリンタ)に関係するサンプルワークについては、同社デザインセンター 加工技術グループ リーダーの今泉悦史氏からプレゼンが続いた。【写真⑤】

    OSGではレーザー加工後の2次加工、仕上げ加工用の工具を提供しており、三菱電機(ワイヤカット)とのコラボワーク(エルボ)では、OSGのアディティブマニファクチャリング(AM)用エンドミル『AM‐EBT』を用い、インコネル718材の積層の内壁を同時5軸加工で仕上げた。

    「積層となればどうしてもつくりにくい複雑形状が増えてくるため、同時5軸加工に合った工具、ニッケルほか高硬度材などでも削れる、材質に合った工具が必要になってくる」。

    また、石川県工業試験場とのコラボワークは、多種の素材が積層できる低温レーザー(村谷機械製作所/直噴型マルチビーム式LMD)により、ステンレスの母材にコルモノイ(Ni系)の粉末をレーザー照射で固め、表面はSKD11とさまざまな材質を積層しているのがポイント。

  • ユーザー通信213号_3面:「SINPO デジタル光学式スケール」拡販を本格化 栄華商事 商品説明会を開催

    汎用機の市場統計を紐解き、旋盤実機での取り付け・実演を見学
    SINPO
    夏総経理が来日

    栄華商事(東京都台東区)は10月10日、埼玉グランドホテル本庄を会場に、第1回「SINPO デジタル光学式スケール商品説明会」を開催した。

    中国「SINPO」(新天光電)のデジタル光学式スケール(以下、スケール)の日本総代理店である栄華商事は、全国展開での拡販を本格化すべく、兼ねてより、商品説明会の開催を企画していたなか、日本の計測標準の頂点である産総研(産業総合研究所)および法政大学との間で共同研究を実施済みで、昨年6月に計測の信頼性を確保している。

    そのうえで、今回はまず東日本エリアを中心に有力機械工具ディーラーらに参加を呼びかけたところ、遠路では東は山形から、また東日本のみならず、西は広島や東大阪から、約30名が参集した。

    栄華商事の唐沢龍華社長は、「当社がSIPOのスケール販売を始めてから5年、主に町工場のユーザー様方から好評を得ており、ここ数年は年間100セット以上の販売実績がある。機能はもちろん、品質については共同研究で産総研のお墨付きをいただき、かつリーズナブル。自信を持って拡販に打って出たい」とあいさつした。

    加えて、同社の主力事業である、海外への中古工作機械等の輸出について、「これら経験を活かし、工場機械設備の海外への移転での成果も着実に重ねている」とふれ、昨年、今年前半と続いた関東圏の大規模工場での実績にも言及した。

    次に、中国・貴州省から初来日したSINPOの夏春麗総経理があいさつに立った。SINPOは欧州企業の技術力のもとで成長を遂げた創業30年余の中国精密機器業界№1の国営企業。

    「13の拠点を持ち、日本のほかアメリカ、ドイツ、イギリス、イタリア、シンガポール、インド、ブラジルなど世界50数か国で販売している。スケールは自社生産、自社販売。年間生産能力は8万本」など自社および製品について紹介した。

    ここからは栄華商事により、デジタル光学式スケールの市場(史偉亮氏)、価格(吉鹿義洋顧問)やスケール取り付け工事といった具体的な商品説明が続いた。

    このうち、市場の概観では、旋盤の生産台数および輸入台数を、2019年度の工作機械統計要覧(日本工作機械工業会)と日本工作機械輸入協会の統計表をもとに作成された資料を引用し、紐解いた。

    直近の17年度では、国内生産台数は1万8239台、うちNC装置付きが1万6136台、汎用機が2103台。輸入台数は7221台、うちNC装置付きが4397台、汎用機が2824台。合計で2万5460台、うちNC装置付きが2万533台、汎用機が4927台。

    これを15年から3年間で平均すれば2万4728台、うちNC装置付きが2万226台、汎用機が4502台となることから、ひとつの目安として、この「4502台」が市場目標として示された。

    もちろん、これは旋盤に限ったシェアであり、フライス盤、研削盤、ボール盤と多岐にわたり市場は拡大する。

    そんななか、栄華商事の2015年以降の4年間の販売セット数(カウンター、スケール、取付金具一式)を見れば、15年が20、16年が93、17年には116、18年には187と伸長している。

    取付実績はフライス盤55%、旋盤35%の順

    割合では、新規取り付けが30%、取り換え・交換が70%。取り付け対象の機械別では、最も多いのがフライス盤で55%を占め、次に旋盤が35%、平面研削盤その他が10%だという。

    法政大 吉田教授が技術講演「計測の信頼性を確保」

    続いて、今回の説明会開催、そして拡販へ打って出る最大のバックボーンとなった共同研究の経緯、概要説明を兼ね、光学式リニアエンコーダの校正技術に関する研究を題材に、法政大学 理工学部の吉田一朗教授が技術講演を行った。

    吉田教授は、修士までは計測・制御の研究、博士からは7年半の民間企業経験を含め、一貫して計測と精密機械設計・開発に関連する研究・開発に携わってきた。現在、研究室では、長く愛着が持てるデザインの解明や自動車のエンジンや摺動面の環境性能を向上させる表面凹凸の研究、精密計測ロボットの研究開発など、設計工学、デザイン、計測学、トライポロジー等を融合させた研究を行っている。

    そんな吉田教授は、加工機と計測器の違いを「表裏一体」等とふれながら、計測におけるトレーサビリティ確保の重要性を、「計測器の性能・品質は、出力された数値の信頼性でしか証明できない。計測器においては、顧客からの信頼と知名度がさらに重要」と解説した。

    このあと参加者らは、スケールの在庫スペースでもある栄華商事の「本庄・児玉マシンセンター」へバス移動し、スケール取り付け・旋盤での実演や、「かなりの量を在庫し、標準品は即納体制」(吉鹿顧問)という在庫状況を見学。さらには、中古機械展示についても案内がなされた。

    なお、来春には同説明会の第2回として西日本エリア向けに大阪での開催を予定している(詳細未定)。

  • ユーザー通信212号_17面:MECTで高能率切削加工を追求 ダイジェット工業

    MECTで高能率切削加工を追求 ダイジェット工業

    難削材の高能率加工 工程見直しを提案

    ダイジェット工業(本社=大阪市平野区、生悦住歩社長)は、メカトロテックジャパン(MECT)2019で「最新切削工具による難削材の高能率加工、工程見直しによる加工能率改善」の提案をテーマに、多数の最新切削工具を展示する。

    このうち、刃先交換式ドリル『TA‐EZドリル&TA タイラードリルシリーズ』と刃先交換式カッタ『ショルダーエクストリーム』についてピックアップする。

    ■『TA‐EZドリル&TA タイラードリルシリーズ TEZD/TLZD形』

    主力の刃先交換式ドリルシリーズのインサートサイズおよび本体バリエーションを拡充し、幅広い穴あけ加工に対応できるラインナップを揃えている。主な特長は次の通り。

    ①TA‐EZドリルTEZD形は、独自の低抵抗刃形を採用し、消費電力を従来品比30%カット。3D~8Dタイプに加えMTシャンクタイプをラインナップ。

    ②先端角180度フラットの座ぐり加工用ドリル TAタイラードリルTLZD形は、傾斜面や円筒面への座ぐり・穴加工や交差穴加工において下穴なしでも安定加工が行え、幅広い用途およびステンレス鋼やプリハードン鋼などにも対応。プレス金型や大型構造物のボルト座ぐり穴加工や干渉物を考慮した座面への加工など突出しの長い加工が可能なモジュラータイプも揃える。

    主な仕様は、TA‐EZドリルはΦ13・6~Φ32・1、TAタイラードリルはΦ14~Φ32(Φ20以下はインサートサイズ0・1とび)。

    ■『ショルダーエクストリーム EXSAP/MSX形』
    荒加工~中仕上げ加工領域における生産性向上を実現するための、高能率・高精度な肩削り加工が可能な刃先交換式カッタ。主な特長は次の通り。

    ①最大軸方向切込み量(ap)が15㎜と大きくでき、平面・溝削りおよびプランジ加工など幅広い用途で使用可能。

    ②インサートは両面使用可能な4コーナ仕様でコーナR0・4、R0・8、R1・6の3種類。高精度な外周研磨級とし、刃立ち性を向上させることにより、荒~中仕上げ加工領域にも適用可能。

    ③インサート逃げ面はネガ形状で形成されており刃先強度向上および、カッタ本体との勘合時、強固にインサートをクランプ。

    ④インサート材種は「JC8050」「JC8118」。一般鋼、プリハードン鋼から50HRC以下の焼入れ鋼、鋳鉄、ステンレス鋼まで対応。

    主な仕様は、本体はモジュラーヘッドタイプΦ25~Φ40およびボアタイプΦ50~Φ80を揃える。
    このほか、インサート両面仕様・丸駒ラジアスカッタ『エクストリームダイメイト』、刃先交換式ボールエンドミル『スウィングボールネオ』、ソリッドボールエンドミル『ハード1ボール』等々の出品のみならず、切削条件や前後工程などを含めたトータルソリューションを提供する。

    最新工具による難削材加工、加工能率改善を紹介(ワークショップ)

    また、MECT会期中の10月24日(木)16時から、ポートメッセなごや第4会議室にて「高能率切削加工を追求する最新工具」と題したワークショップを開講する。加工事例を交え、最新工具による難削材加工、加工能率改善を紹介する。

    【MECT2019/ダイジェット工業 小間番号・2A22】

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