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  • ユーザー通信231号 8面:オーエスジー 藤井尉仁氏インタビュー「宇宙はいつでもスタートできる」

    打上げ成功、人工衛星『ELSA-d』に部品供給  宇宙業界の活動が頭から離れた日はない、やる気と思いがあれば「宇宙はいつでもスタートできる」  OSG『宇宙部品』の旗手―  藤井 尉仁氏 インタビュー

    ―今回打上げに成功したELSA-dと、4年前(2017年)のIDEAとのミッションの違いは。

    藤井  IDEAは「宇宙の状態を知る」ための微小デブリ「観測」衛星でしたが、ELSAはこれから打ち上げられる人工衛星を、ゴミにさせないための回収技術を確立する「実証実験衛星」で、民間で世界初となります。実証実験完了の予定は1年以内です。

     

    ―4年越しの悲願成就となった「人工衛星への部品供給」ですが、オーエスジーはどの部分に関係しているのでしょうか。

    藤井  納入した部品は複数ありますが、そのうち今回採用されているのが、衛星の基礎となるアルミ合金製の土台(底板)、姿勢制御関係の部品などです。

    土台については、開発段階から最終形のフライトモデルに行き着くまでに、3回ほど設計変更され、つくり替えています。姿勢制御関連の部品では、組み付け時の精度が求められ、短時間で実現することが大変でした。他にもいろいろ部品をつくっていますが公言できないものもあります。

     

    ―このプロジェクトには藤井さん以下、何名が携わっていますか。

    藤井  私を含むチームは8名で、うち製造に携わるのが4名です。部品加工をメインとしますが、ELSA-dの土台加工には、当社本社の加工技術チームも関わっています。

     

    ―元々が既存の部品加工チームであり、これまでの自動車部品の加工等での経験を活かし、「宇宙部品」もひとつの仕事として取り組んでいるわけですね。

    藤井  IDEAの時は主に私が担当しましたが、今回はチームで作業している状態です。自動車部品での経験や、これまでアストロスケールから受注した部品や、それ以外の宇宙部品も手掛けてきましたので、そのあたりのノウハウを織り込み、加工、供給しています。

     

    ―オーエスジーとして今後の宇宙事業への参画計画は。

    藤井  次世代の人工衛星をはじめ、宇宙部品製造の「専門化」が進んでいます。また、ベンチャーのみならず宇宙関連企業からも、多数の加工依頼を受けています。

     

     

    取り組むほどに取引が拡大している宇宙分野

    ―ということは、オーエスジーの中ではもう単独で「宇宙部品」というカテゴリーが確立しているといっても過言ではありませんね。

    藤井  取り組めば取り組むほど、取引先が増えてきています。自動車部品のような量産はまだ見込めないものの、広く種を蒔いたものに、少しずつ花が咲きはじめています。

     

    ―技術者目線ではなく、純粋に「宇宙産業」「宇宙ビジネス」という観点では今後の広がりをどう見ますか。

    藤井  「宇宙活動」がますます盛んになっていきますので、「宇宙ビジネス」も広がりを見せていると思います。国家予算も今年になって2千億円のレベルに達し、その大半はJAXAの掌握下にあります。ビジネス母体としては今後ますます大きな成長が見込まれます。

    また、元々は大手企業が国策として手掛けてきたロケットや人工衛星の取り組みが、現在は民間企業独自のビジネスとして、広がりを見せています。まさにこの状況に我々も乗り遅れないように今後もアンテナを張って進めて行きたいと思っています。

     

    月・火星へ、変化する「宇宙の目標」

    ―技術者としての観点から「宇宙部品」で最も難しいと感じるところは。

    藤井  話は前後しますが、宇宙を目指すということは「宇宙空間を目指す」を意味します。高度100㎞以上が宇宙といわれており、まずそこを目指そうというのが数年前のトレンドでした。宇宙に物を運ぼうという目標から始まり、この「宇宙の目標」がだんだんと変わってきています。

    もちろん以前から、月・火星がターゲットとしてありましたが、今ではかなり現実的に月や火星に行く取り組みが進んでいます。これまでは、地球の周りで通信するのを目的につくられていた主に無重力対応であった衛星から、今後は惑星の探査などを目的に、無重力から重力のある場所に移動して活動できる探査機への対応が必要となるため、それに求められる新しい材料の加工技術が要求されるようになってきています。また、地球周辺の打上げの場合なら1㎏で約50~100万円の予算で打上げられ、月を目指すとなれば、1億円くらいになるといわれています。

    そうなってくると、部品にはより軽量化が求められるので、軽量で耐久性のある材料の採用やその加工といった「強度と軽さ」の両立が部品に求められてきます。これにより、軽量化されている部品をうまく加工することが、今後我々の技術に求められてくると思います。

    宇宙の場合、事前に緻密な計算のもと作られた宇宙部品でも、打上げは一発勝負ですから、「これちょっとダメだったから、つくり直そう」というわけにはいかないのが地上の部品との大きな違いです。使う「環境」も地上とは全く異なります。例えば、激しい温度変化のため部品には高い耐久性が求められます。従って、宇宙部品には、発注者から高い品質が求められます。

     

    ―顧客のニーズを取り込む上で特に心掛けていることは。

    藤井  発注者には元々、「こういう部品をつくりたいのだが」という設計案があるのですが、そこから「安価でつくるためにはどうすればいいのか?」という質問もあります。

    それには製作段階において、例えば、発注者から支給されたCADデータでは、非常に狭いところや深い部分への加工が必要であったりしますので、こちらは、それが本当に必要かどうかを見極める力を持ちつつ、「ここはこうしたほうが安価で済みますよ」などと別案も提案して、つくる側のコストも考慮した上で、発注される側の要望も満たしながら、無駄なコストを省くといった取り組みを行っています。

    あるいは、図面がない状態でも、要素を理解して部品の機能を果たせるような製品づくりを提案できるのが我々の強みです。

    また最近では、マグネシウム合金の部品製作に力を入れています。そういった提案に非常に興味を示し、「ではマグネシウムでつくってみたい」という話につながり受注となることもあります。このように設計者との間で、今までにない良い関係を築けるようになってきています。一方的に「これつくって」ということが最近では少なくなってきました。

     

    その目的を理解することが重要

    ―宇宙部品を手掛けるには、これまで培ってきた技術面に加え、宇宙に関する様々な知識も吸収していかなければ、提案に盛り込むのは、なかなか大変なはずです。

    藤井  何をつくっているのか、装置や部品など、その目的を理解することが非常に重要になります。それが出来ることにより受注につながるともいえます。

     

    ―そもそも「宇宙」自体への興味は元からあったのでしょうか。私も、ものづくりの媒体をつくる者として、今後はもう宇宙への関りは避けて通れないと思っていますが、50歳代になってでも、宇宙に関し、特に理化学的なことに、どれだけ興味が持てるのだろうかと不安です。

    藤井  2015年に初めて宇宙部品に着手したのですが、それまでは、宇宙はアニメの世界でした。宇宙部品に関わるようになってから、私は本当に、一日たりとも、宇宙業界の活動が頭から離れたことはありません。この取り組みをきっかけに多くの宇宙関係者と知り合うことができました。ある宇宙事業者の代表は、「宇宙関係の経験者を採用しても常識的な仕事になってしまい、新しいものは生まれない」といっており、もっと他分野の人材を取り込んで活動していきたいそうです。私もそれほど難しい宇宙に関する計算等ができるわけではないですが、やる気と思いがあれば、「宇宙はいつでもスタートできる」と思っています。

  • ユーザー通信230号 7面 ワイヤレス給電の世界と工作機械

    ワイヤレス給電の世界と工作機械

    「YUASA Growing フェア 関西」セミナー聴講

    加工室内の反射により高効率な送電実現

    配線難、腐食・断線、加工状況把握が
    ペインの工作機械内部で進む実証実験

    3月25~26日、インテックス大阪で開いた「YUASA Growing フェア 関西」初日のセミナーにランナップの『ワイヤレス給電で配線のない世界の提案』を聴講した。

    そもそもワイヤレス給電とはどういったものか?

    「ケーブルを使わず非接触により電力を伝送する技術」の総称となるが、たまたま記者も昨年末に購入した「ⅰphoneの置き型充電器=Qi規格」といえばイメージしやすいだろう。かといって「ワイヤレス給電といえばQi規格」と考えるのは「よくある勘違い」らしい。

    ワイヤレス給電はQi規格=磁界結合方式を含めて、伝送の方式は6種類に大別され、方式ごとにメリット、デメリットが存在するようだ。つまり、ワイヤレス給電という「一括り」にはできず、「アプリケーション毎に適切な方式を選択することが必要」とのこと。

    講演(オンライン)したエイターリンク社はこれまで、心臓のペースメーカーを世界最小レベルまで小型化し、実際に動物の心臓内に入れ、体外から体内深部への給電を空間で行い10m以上の給電を可能とする長距離ワイヤレス給電技術を強みとしている。

    このような長年のバイオメディカル領域技術の商用への応用を行っており、今後DX(デジタルトランスフォーメーション)により、あらゆるアナログデータをデジタル化する必要があるが、爆発的に増えるセンサーはワイヤレス給電技術により完全コードレス化する社会的な課題がある。

    そんな中、FA領域においては、エンドユーザーから「自社工場をスマート化させたい」「面倒な配線をなくしたい」、センサーメーカーからは「自社センサーをワイヤレス給電対応センサーのスタンダード品にしたい」、そして工作機械メーカーからも、「差別化を図りたい、配線問題をなくしたい」という課題があがる。

    以下、この「工作機械の内部でのワイヤレス給電」を語ったワンシーンに注視したい。

    横形マシニングセンタをイメージすれば分かりやすいが、工作機械のパレット上に積載したワークを加工する場合、1℃温度が上昇してしまうと、ワークは10μmほど伸びてしまうといわれ、精密部品加工が要求される航空機部品や一部の自動車部品では、10μmの差異が致命的になってしまう場合もある。

    そのため工作機械メーカー各社はサーボマネジメントを行っているが、ワークのできる限り近くで温度を管理したいとの要求がある。しかしワークの出入りがあり、もちろん配線することは難しく、さらにはバッテリーを交換することもなかなか難しい。

    こういったことから、これはワイヤレス給電でしか出来ないということで、すでに実証実験に入っているメーカーもある。

    加工室内部を想定したシミュレーション結果においては、工作機械内部(加工室内)の反射により電波を閉じ込める性質があるため、電波効率がよく、約3%の高能率な送電効率を実現、確保することができる。

    これは単なるセンサーだけでなく、カメラなどの立地コンテンツを扱うデバイスについても、ワイヤレス給電で賄うことができるということを意味する。

    そこで、次のようなセンサーが対象となってくる。工作機械へのセンサー導入として考えられているのが、温度センサー、振動センサー、圧力センサー、さらには近接センサーについては既に利用中のようだ。

    それぞれ詳細は、まず「温度センサー」のペイン(=減らしたい要素)は配線難で、目的はワーク・テーブル温度センシング(サーモマネジメント)。

    次に「振動センサー」のペインも配線難(含む回転部分)であり、モータ、切削刃、ガイド、ケーブルベアのセンシングデータ(予防予測)が目的となる。

    続いて「圧力センサー」のペインは加工状況把握で、目的はワークの加工状況をリアルタイムに把握すること。

    最後に「近接センサー」のペインはクーラントなどの悪環境下での腐食・断線・稼働部の断線であり、ワークの正位置検出を目的とする。

    このようなセンサーは、ワイヤレス機能で稼働させることが十分に考えられることが確認済みだという。

  • ユーザー通信230号 6面 DMG森精機 入社式

    DMG森精機 入社式

    森社長訓示〈要約〉

     DMG森精機は4月1日、伊賀事業所(三重県伊賀市)にて入社式を執り行った。森雅彦社長の訓示から、今年ならではフレーズを抜粋、要約した。

    * * *

     新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。昨年はCOVID-19の影響で就職活動も非常に困難な状況だったと思いますが、これからしっかりと研修を受講して大きく成長していくことを期待しています。

     今年から、経営理念に自動化・デジタル化や働き方に関する内容を追加しました。「よく遊び、よく学び、よく働く」においては、「よく遊ぶ」ためにはフレッシュな頭、健康な体がなくてはなりません。健康でいるために質のよい睡眠、食事、前向きに考える癖をつけることが非常に重要です。COVID-19により、世の中が健康の大切さを再確認しました。

     当社は持続可能な社会を目指し、脱炭素社会や資源循環型の社会に向けた様々な取り組みを行っています。工作機械業界はCO2排出が少ないクリーンな産業です。具体的なCO2排出量削減への取り組みを加速する一方で、自社の活動により削減できないCO2排出量に関して、国際的に認定された持続可能な気候保護プロジェクトへ出資することでオフセットしています。高精度・高品質の多軸・複合化された工作機械を提供することが環境負荷の低減に重要であり、事業活動を加速させること自体がCSRおよびESGへの取り組みにつながる稀有な産業です。

     さらに、マーケティングが非常に重要です。自身が利用したことがある会社の商品、サービスはお客様視点が分かりやすいですが、工作機械はBtoB産業のため難しいと思います。毎日使用されているお客様の気持ちを想像し「よい機械とは何か」を常に意識し、近年取り組んでいる様々なマーケティング手法を活用してください。

  • ユーザー通信230号 4面 三井精機工業 川島(埼玉)本社工場で感染防止対策徹底、午前・午後二部制で工場見学会実施

    三井精機工業

    川島(埼玉)本社工場で感染防止対策徹底、午前・午後二部制で工場見学会実施

    三井精機工業(加藤欣一社長/以下、三井精機)は3月17~19日に、本社(埼玉県比企郡川島町)工場内精機棟Eラインにて、工作機械の「2021年 工場見学会」を実施した。


    同社では例年であれば年初にプライベートショーの「MTF」(Mitsui Technical Fair)を本社、名古屋、大阪の各地で開催しているが、今年は新型コロナウイルス禍である現下の状況を鑑み、感染防止対策を徹底し、午前・午後の二部制での工場見学会というスタイルをとった。

    この同社初の試みとなった3日間には、西日本など遠方からも含め、合計35社・110人(ユーザー単独およびユーザーに伴っての商社)が来場し、「限られた少人数で、多数の機械をじっくりと見学でき、かなり落ち着いて説明を聞くことができた」など、通常のMTFとはまた違った観点での好評が得られたという。

    そんな中、プレシジョンセンタ『PJ303X』と大型ジグ研削盤『J350G』の新機種2台をはじめ、プレシジョン・プロファイル・センタ『PJ812』、ジグ研削盤『J350G』、横形マシニングセンタ『HU80A』、5軸立形MCでは『Vertex55XⅢ』と2018年のJIMTOFで初公開した『Vertex100X』、5軸横形MCでは『HU80A‐5X』と『HU100‐TS』、そして、ねじ研削盤のフルモデルチェンジ機としてJIMTOF2018で初公開した『GSH200A』を主な見学可能機種として展示した。

    いずれも特長多彩な製品群だが、このうち、「INTERMOLD 2021」(4月14~17日/東京ビッグサイト・青海展示棟)に出展するPJ303XとJ350Gの2機種についてピックアップする。

    まず、PJ303Xは、「究極のマザーマシン」を謳うPJシリーズに4年半ぶりに加わった新機種で、3月早々に開催された「Grinding Technology Japan 2021」(幕張メッセ)が初披露の場となった。

    ジグボーラーの高精度位置決めと高品位加工形状加工を実現し、かつMC並みの効率・使い勝手を実現するPrecision Profile Center(プレシジョン・プロファイル・センタ)という新たなジャンルは、2016年のJIMTOFでPJ812として初公開した。

    精密順送金型、高精度プラスチック金型、各種試作部品、光学関連部品、航空宇宙関連部品、医療機器関連など中大型で高精度を必要とされる需要が高まる中で、静的精度はもちろん、動的精度を徹底的に追求し誕生したPJ812は、ジグボーラーでの門型構造のメリットをふまえ開発し、MCとしては今までにない構造で提案している。

    その流れを汲んだPJ303Xは、熱変形を考慮した左右対称門型コラム構造、直線軸は高速駆動リニアモータ、回転軸はDDモータを採用し、俊敏な加減速、バックラッシュのないスムーズな動きを実現している。

    また、最新の主軸熱変位補正機能を標準装備し、特殊熱変位キャンセル機構による主軸は、ヘッドの熱変位を大幅に抑制するほか、回転式2弾扉の正面操作扉など広い間口をもったドアといった良好な段取り性に加え、機内でのワークや工具の自動計測が選択でき、自動運転が可能となるなど、精密微細加工に革新をもたらす特長をもつ。

    次に、2016年のMTFで初披露したJ350Gは当時、ジグ研削盤としては実に約20年ぶりのリニューアル登場だった。

    ジグ研削盤は、高精度金型、光学・測定関連の部品加工などに使われる最終仕上げを目的とした機械であり、金型の仕上げ加工ではワイヤカット加工機の適用範囲が広がってきたとはいえ、究極的な精度では、やはりジグ研削盤の右に出る機械はない。

    三井精機では約60年前からジグ研削盤を手掛けており、その精度は多くのユーザーから高い評価を得てきたものの、時代に則した性能・機能も求められていた。

    そんな中、J350Gは、ジグ研削盤の「命」といえる主軸ヘッド構造を一新し機能を高めたが、最も注目されたのが砥石自動切込みストローク(U軸)が従来2㎜に対し53㎜という大幅な拡張だった。これにより、遊星回転で異径穴を加工する場合、1本の砥石での自動加工範囲が拡大するなど、従来機に比べ自動化レベルが大幅に向上した。

    さらに、従来機では構造的に安全カバーを装備する前提ではなかったが、J350Gではデザイン性も考慮した安全カバー(天井付き)を標準装備したことにより、従来機に比べ設置スペースが半減したことに加え、ジグ研削盤は基本的にはドライ加工が多いが、J350Gはフルカバー仕様であることから研削油を用いた加工もでき、仕上げ加工はもちろん、様々な加工用途への広がりを見せ、従来機からの置き換え需要も順調に取り込んでいる。
    なお同社はINTERMOLDでは、オイル式インバータコンプレッサ『ZV22AX‐R』も併せて出展する。
    【小間番号・A‐271】

  • ユーザー通信230号 4面 トラスコ中山 取引商品の「プロツール限定」を解除

    トラスコ中山

    取引商品の「プロツール限定」を解除


    「今後ターニングポイントになるであろう意思決定」(中山社長)

    株主総会で経緯語る
    「家電メーカーに変貌」したアイリスオーヤマ事例引き合いに

    3月18日、東京・大阪の両ホテルニューオータニで、トラスコ中山(本社=東京都港区、大阪市西区)の定時株主総会(第58期=令和2年12月期)が開かれ、記者は議長出席会場の大阪に出席した。

    今回、株主にとって最大の関心事、注目は、どうしても「株主優待制度の廃止」に終始した感が否めなかった。

    だが、記者にとって最大の関心事、注目となったのが、取扱商品の『プロツール限定の解除』への言及だった。事業報告や数々の年間ダイジェスト報告の中で、中山哲也社長はこれを、「営業上で今後、ターニングポイントになるであろう意思決定を行った」と強調した。

    かつて同社は、「売れるものは、なんでも売る」という経営スタイルであったが、約20年前に、「本業の強いところを、さらに強くして伸ばす」とし、「工場(製造業)で必要とされる物しか売らない」と決断した。

    このように、当時年間売り上げが約100億円を超えていた本業外商品の取り扱いを中止した経緯がある。

    この決定により、「会社は随分スムーズに回るようになり、現在まで特に問題なく推移」してきたが、「ところが最近、問題が浮上してきた」という。

    その最も理解しやすい事例として、仕入先メーカーのアイリスオーヤマの名を挙げた。アイリスオーヤマは元々、プラスチック製収納用品のメーカーとして取引していたが、周知のとおり昨今では、家電メーカーへと変貌を遂げている。

    「アイリスオーヤマのエアコンは取り扱えるのか?取り扱えないのか?」といった混乱が生じている上、売れ筋商品を連発するアイリスオーヤマは、ネット通販も拡大している。

    「業種、業界の垣根が取り払われた今、プロツール限定を解除する時が来たのではないか」と中山社長は考えた。

    これは決して無秩序に解除するのではなく、まずは従来取引のある仕入れメーカーの商品から販売を開始する。これにより顧客(販売店)の利便性も向上し、ユーザーニーズに寄与する機会も増えると思われるが、中山社長は「当社の業績にどのようなメリットがあるのかは、まだ試算できていない」としながらも、「これからの推移に注目してほしい」と疑問を持たず述べた。

    そんなトラスコ中山では早速、3月15日付で、今期(第59期=令和3年12月期)連結業績予想の上方修正(売上高2275億円/前年比6・6%増、営業利益131億円/同19・6%増等)を行った。

    「当初策定時期が昨年12月だったが、今年に入り景気全体の持ち直しが見られ、設備投資も徐々に回復基調にあることが理由。決して力強い上昇気流ではないが、在庫の力、物流の力、デジタルの力、社員の力を結集し、業績向上に努めたい」。

    物流設備やデジタルへ投資継続

    なお、冒頭にふれた株主優待制度廃止による優待商品費用3億円については、「I‐Pack」(アイパック)=物流センターでの高速自動梱包ラインなど物流設備や情報システム(デジタル)へ投資を継続することにより、企業として「ありたい姿の実現」に向け取り組む姿勢を強く示し、理解を求めた。

  • ユーザー通信230号 3面 ダイジェット工業 高能率肩削りカッタ 『ショルダー6』新発売

    ダイジェット工業

    高能率肩削りカッタ
    『ショルダー6』新発売

    ダイジェット工業は、エクストリームシリーズの新製品となる高能率肩削りカッタ『ショルダー6(シックス)』(EXSIX形)の販売を開始した。

    無垢の材料から高切込みな荒加工と、高精度な立壁加工を可能とした、両面6コーナ仕様の高能率肩削りカッタ(EXSIX形)を開発し、建機、工作機械、金型部品(鋳物、構造物等)などの大物製品加工をターゲットとする。主な特長は、次のとおり。

    ①切りくず排出性とカッタ本体剛性に優れ、軸方向切込み量(ap)最大10㎜可能な高能率肩削りカッタ。平面削り・溝削り・プランジ加工など幅広い用途で使用可能。

    ②インサートは両面6コーナ使用可能で経済的、コーナRはR0・8とR1・6の2種類をラインナップ。厚み7・5㎜の高剛性インサートにより、荒加工領域で安定した加工ができ、さらに独自の3次元ブレーカ形状により、両面使用可能なインサートにおいても、カッタ本体のアキシャルレーキをポジ刃形とし、切削抵抗の低減を実現。

    ③インサートの外周切れ刃軌跡を円弧状とすることで高能率かつ高精度な立壁仕上げ加工が可能。

    ④インサート材種は、一般鋼や35HRC以下のプリハードン鋼に適し、耐欠損性に優れた材種「JC8050」と、鋳鉄および50HRC以下の焼入れ鋼に対応する、耐摩耗性に優れた汎用性材種「JC8118」を採用。

    主用途は、被削材では炭素鋼、工具鋼、プリハードン鋼、鋳鉄、ステンレス鋼等。加工形態は肩削り、平面削り、溝削り加工等の荒加工用。
    サイズは、本体ボアタイプ=Φ50(4枚刃)~Φ160(9枚刃)。(※なお、製品画像は次ページ4面記事中にて表示)

  • ユーザー通信230号 3面 日本トムソン 『IKO VIRTUALSHOW ROOM』開設

    日本トムソン

    『IKO VIRTUALSHOW ROOM』開設


    HPからは得られない「ここだけ」の技術情報を配信

    日本トムソン(本社=東京都港区、宮地茂樹社長)は、WEB上で最新の技術や新製品情報を発信するコンテンツ『VIRTUAL SHOW ROOM』を3月10日に開設した。

    同コンテンツでは、新製品をはじめ、採用事例の紹介のほか、技術セミナーなどIKO(同社商標)ホームページからは得ることができない、次のような「ここだけ」の技術情報を配信している。

    ■IKO製品・注目技術情報紹介=CルーブリニアウェイL(ML)、CルーブリニアローラウェイスーパーX(MX)、クロスローラベアリング(CRB)、カムフォロア(CF)、ナノリニア(NT)の詳細な製品情報に加え、IKO製品における最新・注目の技術情報を紹介。

    ■産業別採用事例紹介=産業別にIKO製品が使用された、または使用することができる装置の機構部を、イラストを用いて紹介し、ユーザーへ提案。

    ■技術セミナー・デモンストレーション動画配信=外部講師による最新の技術情報セミナーや、展示会などで展示しているデモンストレーション機の動画を掲載し、展示会同様にデモンストレーション機の動きを視聴することができる。

    ■アライアンスパートナー紹介=IKO製品と関連ある製品を生産しているメーカー情報を掲載。IKO製品だけでなく、位置決め・搬送システム全体として、ユーザーの課題解決のための情報を提供。

    今後、定期的に最新の技術情報を更新し、IKO製品の拡販活動を展開していく。なお、同コンテンツを閲覧するためには、IKOのテクニカルサービスサイトへの登録が必要になる。

  • ユーザー通信230号 2面 日本アイ・ティ・エフ INTERMOLDで示す 「DLC膜の最新応用と可能性」

    日本アイ・ティ・エフ

    INTERMOLDで示す
    「DLC膜の最新応用と可能性」


    セラミックコーティング受託加工のパイオニア、日本アイ・ティ・エフ(本社=京都市南区、森口秀樹社長/以下、ITF)は、「INTERMOLD 2021」(4月14~17日/東京ビッグサイト・青海展示棟)に出展する。

    「見ていただいてこその品質」との信条により、2005年から展示会には積極的に出展を続けているITFは今回も、同社の代名詞ともいえるDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングをはじめ、ジニアスコート(ITFブランド)『HA』『HAクリア』といった水素フリーDLC、チタン系窒化膜、独自技術のクロム系超多層コーティングジニアスコート『IAX』などを中心にPR、拡販に臨む。

    ITFは平成の30年間を経て、「DLCコーティングならITF」との呼び声高いポジションを築き上げた。

    DLC膜の特徴と製法、DLC膜の自動車部品や機械・工具・金型などへの応用展開など、その研究、取り組みには枚挙にいとまがなく、そんな中で近年は、DLC膜の最新応用と可能性として、「未来の自動車部品のターゲット」を挙げる。

    電動車両部品は、軸受(すべり、転がり)やギア、電動ウォーターポンプ、水素摺動部品の電動化に伴い、従来より厳しい、新たな摺動環境におかれ、また電装部品の小型軽量化、高出力・高効率、EV化により使用条件がますます過酷になり、深刻化が懸念されている。

    このことから、ベアリングやギアへのDLC膜適用、DLC膜による水素脆化抑制、ローラー試験での摩擦係数の比較等々への適用が期待されている。
    【小間番号・A‐353】

  • ユーザー通信230号 2面 安田工業 Ver.UPした『YBM Vi40』をINTERMOLDに出展

    安田工業

    Ver.UPした『YBM Vi40』をINTERMOLDに出展

    安田工業(本社=岡山県浅口郡里庄町、安田拓人社長)は、4月14~17日に東京ビッグサイト・青海展示棟で開催される「INTERMOLD 2021」に、CNCジグボーラー『YBM Vi40 Ver.Ⅲ』を出展する。

    Ver.Ⅲへとリニューアルした立型5軸マシニングセンターのYBM Vi40は、高硬度金型の直彫りや複雑形状部品の高精度加工において、抜群の威力を発揮する。

    また、長時間安定した加工を実現する熱変位対策、YASDA製高精度傾斜回転テーブルとソフトウェアが相俟って、高精度金型に限らず部品加工など多くのユーザーから高い評価を得ており、傾斜軸にもDDモーターを採用し、従来以上に俊敏で高精度な5軸加工を実現している。

    なお、安田工業では直近、欧州向けホームページ《https://www.yasda.eu》やCNC歯車成形研削盤『GT30』の特設サイト《https://www
    .yasda.co.jp/products/GT30/》を開設するなど、Webコンテンツの充実が図られている。

    【小間番号・A‐231】

  • ユーザー通信230号 1面「OSG Die & Mold WEB EXHIBITION」

    「OSG Die & Mold WEB EXHIBITION」

    オーエスジーが独自に金型加工イベントを開催中!
    (オンラインにて4月30日まで)

    オーエスジー(本社=愛知県豊川市、大沢伸朗社長)は現在、4月30日(金)までOSG WEB SHOWROOM
    《https://osg.co.jp/showroom/index.html》にて、金型加工に関するオンラインイベント『OSG Die & Mold WEB EXHIBITION』を開催している。

    同オンラインイベントでは、金型加工向け工具の展示のほか、ゲスト講師を招いて最新の金型加工に関する無料WEBセミナーを週替わりで、次のとおり実施している。

    ▽4月14日(水)14時~14時40分/伊藤忠テクノソリューションズ×オーエスジー コラボセミナー「切削加工負荷シミュレーションで実現する加工条件の最適化」。

    ▽4月21日(水)14時~15時/碌々産業×MSTコーポレーション×オーエスジー コラボセミナー「金型の微細化・高精度化に対応するトータルソリューション」。

    ▽4月28日(水)14時~14時40分/オークマ×オーエスジー コラボセミナー「高精度金型加工を実現するスマートマシンと切削工具」。
    詳細・申し込みはOSG WEB SHOWROOMにて。定員になり次第締め切り。

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