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  • ユーザー通信 209号 抜粋記事 3面右:三菱マテリアル 中部TCオープンハウス

    中部TCで1年半ぶりのオープンハウスを開催

    三菱マテリアル IoT、デジタル、FAへの関心高く盛況

    三菱マテリアル 加工事業カンパニーは6月7~8日、中部テクニカルセンター(岐阜県安八郡神戸町/同社岐阜製作所内)にて、一昨年(2017年)12月以来となる2度目のオープンハウスを開催した。

    実演/協賛、デモ加工、製品展示、技術セミナー、技術相談の各コーナーが配された会場には、2日間で180名が来場し、技術相談コーナー対応件数は20件を数えた。

    今回は主に、IoT化技術や最新の工法に加え、切削実演を通したソリューションの体感を標榜するなか、来場アンケートでは、「特にデジタルソリューション、FAソリューション、IoTへの取り組みに興味を持った」など、満足感を示す結果は95%以上にのぼり、一部のユーザーからは東日本テクニカルセンター(さいたま市)での開催要望も拾えたという。

    そんななか、マシニングセンタや自動旋盤による新製品プレゼン・切削実演では、高送り加工用両面インサート式ラジアスカッタ『WJX』/高能率加工用多機能カッタ『VPX』での鋼加工、高能率仕上げ切削用正面削りカッタ『FMAX』によるアルミ加工、バレルエンドミル『VQT』でのチタン加工などを繰り返し行った。

    一方、8回のセミナーの聴講者数は平均延べ45名。初日午前には、同社航空宇宙部の伊藤正昭氏が、「航空宇宙分野における取組」と題し行った。

    その中では主に、チタン合金・超耐熱合金などの難削材加工のポイントとして、切削抵抗を下げ、潤沢な切削液を刃先へ確実に供給し切削温度を抑制することを「基本」等と説いた。また、航空機チタン合金超高能率加工用長刃カッタ、新コンセプト難削材加工用ラジアスカッタといった2019年に発売予定、あるいは受注生産対応予定の新製品についても紹介した。

    さらに、高付加価値CFRP加工への取り組みとして、三菱ガス化学が開発した個体潤滑シート『LE Sheet』との連携にも言及した。

    「シートをワークに貼り穴加工をすると、シートを突き破った瞬間に潤滑成分が切れ刃に付着し加工する」というもので、ドリル寿命の延長、穴加工精度向上、切削抵抗低減、切粉の塊化といった効果が期待されている。その詳細は、会場内CFRP加工実験室前での三菱ガス化学の展示ゾーンでもPRされた。

  • ユーザー通信 209号 抜粋記事 1面右:三井精機 加藤新社長

    実録『事業承継の妻たち』と『アトトリ娘』

    本紙6面詳報のとおり、6月に開催された名古屋でのINTERMOLDでは、『かながた小町集合!』が企画され、金型業界で活躍中の女性らによるトークセッションが催された。

    そのなかでは、金型業界に入るきっかけをモデレータ(司会)に問われたあるパネリストが、「主人が3代目の経営者なので必然的だったんですが」を前提に、次のように答えた。

    「2代目だった義父が『結婚の条件はひとつしかない、先にあなたが会社に入ってください、それだけだ』で、いきなり3次元測定検査の担当になり、三角関数にふれることになったんです。 学生当時は数学が大キライだっただけに、当然、公式なんて頭に出てこないし、あたふたしました。大抵の学生は、三角関数なんて人生に必要ないと思って授業を受けていますよね? それがまさか、結婚するために三角関数が必要になるとは思ってもみなかった!」と述懐するシーンがあった。

    製造現場などこれまでは、のっけから、男性中心の職場、男性社会が「あたりまえ」と思われていたステージで女性が活躍し、台頭することで、こういったさまざまな「悲喜こもごも」が見られるのもまた確かだ。

    それは、製造業、中小企業で喫緊の課題となっている事業継承、後継者問題においても、同じ様相を垣間見せている、とM&Aサービスの会社と複数取り引きのある経営者は話す。

    多くの中小企業では、経営者の奥さんが事業の手伝いをするのが、かつては「あたりまえ」だった。奥さんは家庭だけではなく、会社でも主人のサポートをしているのだから、何のひねりもない言葉だが「すごく大変」だと思う。

    こんな奥さんは、筆者のすぐ周囲にもいるし、読者の皆さんの周囲にもいると察するが、ある奥さんは「よく『従業員は家族だ』という人もいるけど、私にとってはそうではなかった」という。

    この発言だけ聞くと「冷たい奥さん」のように思われるが、その意図するところはこうだ。
    「会社で『奥さん』と社員から声をかけられると、いつも『ドキッ』とするんです。いいことで声をかけられることは、まずないので・・・」。

    また、経理や人事労務を一手に引き受けていた別の奥さんの言葉はさらに印象的で、「私は会社の、いや、主人の『犠牲者』なんです」、「これまでどれだけ会社に振り回されてきたか・・・私の人生を返してほしい」とかなり辛辣だ。

    両者ともその後、「主人から『会社を誰かに任せようと思う』といわれ、それが事業継承だった」と、今ではもうM&A後のリタイアライフを送っており、「主人が経営していた頃は本当に毎日が大変だったので、いまは比較できないくらい穏やかに過ごせています」と口をそろえる。

    このように、事業継承して「変わったなぁ」と感じるのは社長よりも、実は、『妻たち』のほうだというケースが多いそうだ。

    一方、「息子がいないから、跡継ぎがいない」も、何年か前までは「あたりまえ」の世の中だった。事実、日本の女性社長の比率はたったの7・8%(帝国データバンク)だ。

    だが近年では、娘が会社を継ぐケースが徐々に増えてきている。そんな『アトトリ娘』たちが集う場所として、昭和女子大学ではダイバーシティ推進機構が「アトトリ娘」たちの人材育成コースを開いている。
    その参加者で、実家がネジの製造業だというある女性は、なんと、小さな娘さん2人の子育て中だが、いずれ3代目として会社を継ぐ予定だそうだ。

    「最初は継ぐつもりはなかったのですが、父から『どうする?』と聞かれた時、気付いたら『継ぎます』と答えていました」。
    働き方に自由を求める時代に「経営者」を選ぶ女性。「跡取り」という枕詞には、ついつい「息子」をイメージしてしまうが、全国で確実に増えている『アトトリ娘』は、我が国の後継者不在問題を解決するための手立てとして、今後、主流になっていくのだろうか―。

  • ユーザー通信 209号 ②OCS関西工場 亀谷工場長インタビュー

    OCS関西工場 開業1周年、亀谷工場長インタビュー
    「日々、新しい発見がある」
    圧倒的人気の『EgiAs』コーティングが稼働を牽引

     

    新城本社のバッファ的役割も担う ― 月間処理目標は4万本

    オーエスジーコーティングサービス(本社=愛知県新城市、彦坂光義社長)の関西工場が、この7月で開業1周年を迎えた。昨年7月と10月に設備したコーティング炉が2台、来年には3台目導入を見据え、顧客への集配車の導入準備も進めるなか、亀谷仁志工場長に、この1年間の振り返りと今後の展望を聞いた―。

    関西工場は、兵庫県明石市大久保町江井島の海岸沿いに位置する。屋上からは淡路島が望め、いかだによる海苔養殖のようすも垣間見える。

    開業した昨年の夏といえば、関西には連続して大型台風(20号・21号)が襲来したが、そんな「海峡の町」明石だけあって、「隣の緊急保安給水施設ポンプ室のシャッターが海の方向に向いており、20号の時にはシャッターが大きくめくり上がったり、当社では中身がカラでも60㎏ある排水タンクが飛んでいったりもした。今年もまたあんな台風が来ないかとドキドキする」と亀谷工場長は、操業早々の記憶にふれる。

    そんなスタート時から変わらぬ10名体制のいま、営業は、「工場長という肩書きながら、私が担っているのは完全に営業」と、北陸から九州までをテリトリーとし、亀谷工場長が自ら奔走する。

    同工場の設立は、「ここに工場を出せば、必ず何処かの仕事が出来るという見込みがあってではない」こともあり、現状、約4割の仕事は本社のバッファ的な役割も兼ねている。「こちらの仕事だけで100%固めてしまうのは非常にリスキー。2割ほどは常に本社から仕事を分担し、ファジーさを持たせている」。

    根強く安定した人気の『FX』

    現在、タップやエンドミル、ドリルといったストレートシャンク、スモールツールのコーティングサービスを、月間で3万5千本前後を手掛けているが、「目指すのは4万本」というなか、いま取り扱うのは、次の5膜種で膜厚3μmを限定としている。

    ▽TiAIN系複合多層『FX』▽Cr系『WXL』▽SiC含有耐熱強化『WXS』▽Cr系複合多層『WDⅠ(ダブルディーワン)』▽Cr、Si系ナノ周期積層『EgiAs(イージアス)』。
    なかでも、中2日の納期が可能なEgiAsは、「1日に4バッチの時もある」など、この1年間での処理量の多さは圧倒的だという。

    「最強を自負するEgiAsコーティングだが、他社製工具に施し新品より品質が良くなったとの話も聞く」。

    また、単相から多層へと生まれ変わった第3世代のFXについても汎用性の高さから根強く、安定した人気を誇っている。

    OSGは昨年のJIMTOFで、『DUROREY(デューロレイ)』等新たなコーティングを発表したが、「いまはOSG製品だけの適用だが、いずれ解禁になれば、OCSが受託加工で他社製のエンドミル・ドリル等に施すこともできるので、それらを武器に、関西工場の管轄でもシェアを取っていけるはず」。

    そんななか、膜種ではダイヤモンド、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等、また、OSGではつくらないホブには、バリ取り、脱膜を施す装置が必要など、既設だけでは難しい設備事情等により、「まだ、関西工場ではできないこと」はあるものの、「現在のコーティング炉は2台。当工場での受注量が8割方、確保できれば、来年は3台目の炉を設備し、さらなる新規受注、なおかつ、本社の仕事もバッファで入れながら、3台をうまくやり繰りし、数字を大きくしていきたい」。

    この1年の活動を、「とにかく『地道に』『ユーザー開拓』、それをやらないと・・・」と表現する亀谷工場長。「まず、関西の研磨屋さんの口座を設け、取引先を増やしていく」。伴っての、集配車の導入も準備中のようだ。

    亀谷工場長は就任直前まではOSG本体(中部営業部)で活躍していたが、コーティングを生業にしてみて、「知ったかぶりではなく、工具の知識はあった方がいい。工具の会話が噛み合えば、お客様の受け答えが変わってくる」と毎日実感している。

    「ただ、先述したホブやパンチ(金型)など、OSGが手掛けていない物にコーティングする知識は全くなかったので、この1年間でよく勉強になった。私にとっては日々、新しい発見がある」。

  • ユーザー通信209号 ①青山製作所 押野社長インタビュー

    青山製作所 押野社長インタビュー
    「ラインの立ち上げに『再研磨ありき』の採用、流れが増えている」

    5月も過去最高の売上高を更新新

    OSGグループの一角として、再研磨、鋸刃、ドライバビットの部門を担う青山製作所(愛知県豊川市)の押野昌宏社長に、OSGの「メーカー研磨」としての側面にクローズアップし、直近の様子を聞いた―。

    コーティング同様、「お客様が使わないと出てこない仕事」が切削工具の再研磨だが、OSGグループのアフターマーケットを考えれば、「今や、再研磨+再コーティング、再研磨も含めたコーティングビジネスがユーザーニーズの成り行き」と押野社長は常々話す。

    今期(昨年12月~)は、設備ではCNC工具研削盤を1台(宇都宮製作所製)、専用機1台を新たに導入し、生産には直接関係はしないものの、社内システムの整備にも注力している。

    「メーカー研磨」を担うだけに、同社に集まってくるのは98~99%がOSG製品であり、「エンドミルも増えるなか、圧倒的に多いのがドリルで、OSGとしてもドリルはまだまだ獲得したい市場がたくさんある」

    そんな中、「ラインの立ち上げに『再研磨ありき』で、どのメーカーを採用しようかと考えるお客様が増えている。新品受注のアクションの中で、研磨品も検証する流れが多い」と続ける。

    その意味では、OSGの設計、開発部門と同敷地内(OSGアカデミー内)に所在するため、「切屑の形状やスラスト低減、要求される穴の品位に対して、一から作らなくてもすぐに対応・改善ができるのが再研磨の良いところ。カスタマイズし、立ち上げの時点で本当に良いスペックで採用され、かつ、すぐに再研磨も可能となれば、『お客様対OSG』として、メーカーが最後まできっちりと面倒を見る」姿勢が強調できる。

    再研磨部門は総勢59人。6月時点では製造現場は3直体制のボリュームが続いた。

    「2直+残業のほうが生産性が良いのか、その時々の仕事に入り具合や製品の種別具合により試行錯誤しているが」と前置きしながらも、「人材も良く育ってくれている」と話す中、5月の売上高は過去最高を更新した。

    《取材メモ》
    押野社長はこれまでの取材でも、業況を「おみくじ」に例えるなど、いつもその「語録」の豊富さには感心させられるが、今回も、「あくまで、個人的な考え」とは断りつつも、次のように説いている。

    仕事は「なくなるもの」

    ―たまたま5月は過去最高の数字になったが、何もしなければ永遠に最高記録には戻れない。それは「注文はなくなるもの」だから。自然減があるから。

    お客様が、機械を変えた、工具を変えた、仕事が海外に移った、などにより研磨もなくなることがある。とにかく、どれだけやっても「仕事はなくなるもの」だと。

    そんな中で大切にしたい事をスローガンとして表現している。

    3つの頭文字をとって『Pキューブ』。

    【Priority】
    流された仕事をしないように優先順位を考える。考えるという事が重要。

    【Premium】
    付加価値のある品質、提案を心掛ける。再研磨であればメーカー研磨としての品位に加え純正コーティングで新品同一のポテンシャル。バンドソーであれば超硬バンドソーによる超高速切断で生産性の向上。ドライバビットであれば冷間鍛造でしかできない安定した高品位。もちろん全ての部門において納期もPremiumである事。

    【Partnership】
    お客様はもちろん、研磨機メーカー、砥石メーカー、仕入先、OSG営業、技術、製造、間接、国内外のグループ会社、全ての方々のサポートがあって初めて青山製作所が成り立っている事を忘れない。
    こんな言葉で社内を啓蒙し、永続的な社業発展を目指している。

  • ユーザー通信208号 7面:東芝機械 グループソリューションフェア

    『東芝機械グループ ソリューションフェア』に8千人来場

    来春「芝浦機械」へ弾み―昨年比1000人増、過去最高を更新

    工作機械では「超高圧クーラント仕様の効果」など強調


    東芝機械(三上高弘社長)は、5月23日~25日にかけ、沼津本社・工場(静岡県沼津市大岡)と御殿場工場(同御殿場市駒門)の両会場にて、恒例のプライベートショー「東芝機械グループ ソリューションフェア2019」を開催した。

    来場者数は昨年の実績であり当初の予想でもあった7000人を約1000人上回り、3日間で7983人が訪れ、過去最高記録を更新した。

    そんななか、御殿場テクニカルセンターには、金属3D積層装置の試作機『ZK‐T2010』【写真A】を含め、工作機械を7台展示した。

    金属3D積層造形では、既存パイプ側面への付加造形のデモが1日4回のペースで繰り返され、「AM(アディティブマニュファクチャリング)技術を駆使したデジタルものづくり」の事例として、ロケットエンジン部品の形状模擬サンプルにより、従来素材・製品・造形のまま、それぞれの違いや、AMを用いたリバースエンジニアリングサンプルの事例として「令和」の文字をモチーフとしたサンプルも展示した。

    ほか、門形マシニングセンタ『MCW‐4624(5A)』による航空機インスパーリブモデル、同じく門形MC『MPF‐2614FS』による航空機ハニカムモデル、CNC立旋盤『TUE‐100(S)』でのタービンディスク(材質・インコネル600、総加工時間20時間)や横形MC『BM‐1250Q』での航空機翼部品モデル(材質・A7050、総加工時間2時間45分)など、高精度・高能率を標榜する加工サンプルの展示がズラリと並んだ。

    そんななか、複合加工機のベストセラー「TMDシリーズ」に、高減衰性に優れたX軸摺動面仕様を追加した『TMD‐13C(B)』【写真B】については、タービンディスクモデル(材質・インコネル718、総加工時間12時間11分)の展示に加え、加工実演では「超高圧クーラントの効果」を強調した。

    インコネル等の耐熱鋼加工用に威力を発揮する14Mpa(メガパスカル/クーラント液噴出圧力)高圧クーラントを追加(※オプション)したことにより、切りくずの細分化による切削中の絡みつきをなくし、切りくず排出時の目づまりを防止、切りくず処理時の安全性向上と加工面への傷つき防止、工具摩耗の低減といった効果をもたらせる。

    さらに、環境を考慮した設計の天井付きスプラッシュガードにより、切りくずの飛散防止に対応した(※オプション)。

    この摺動面仕様機と14Mpaの超高圧クーラントの組み合わせについては、すでに昨年のJIMTOFで実証済みだが、今回拾えた声では、「その効果と噴出圧力の高さ(14Mpa以上)を求めればキリがない」「機械側でみれば、密閉性、高圧に耐えうるフルフェイスのミストカバーなど、付帯するランニングコストが高くなる懸念」があがるなど、総じて、「そもそも論として、立旋盤での難削材加工の必要性あってこその効果であり需要、その強い要望が必要」だとの客観視が少なくないようだ。

    また沼津工場では、IoTプラットフォーム『machiNet』やAI画像認識技術(ディープラーニング)、精密加工センターではINTERMOLD等でもおなじみの超精密加工機『UVMシリーズ』といった先進技術の紹介。一方、ダイカストマシン【写真C】や大型射出成形機、そして毎回大きな歓声が沸き上がるのが定番の、鋳物工場での注湯実演【写真D】等々、「総合機械メーカー」東芝機械ならではの、製造業の新旧入り混じった光景が今年も展開され、にぎわった。

  • ユーザー通信208号 6面:決算発表 ダイジェット工業 国内向け3・7%増、輸出比率減少も欧州向けが好調(6・6%増)

    ダイジェット工業は5月10日、2019年3月期(第93期)の決算発表を行い、同日、シェラトン都ホテル大阪(天王寺区上本町)では、国内営業部の福井正徳部長と営業部営業企画室の有吉倉則室長が決算説明会に臨んだ。

    連結売上高は99億9800万円(対前期比1・1%増)。

    うち、国内向けが57億1千万円(前期比3・7%増)。一方、海外向けは42億8800万円(同2・2%減)で、内わけは北米が8億7500万円(同9・0%減)、欧州が11億7800万円(同6・6%増)、アジアが21億5800万円(同3・4%減)、その他が7600万円(同5・5%減)。

    アジアにおける中国に絞れば9・0%減、逆に、好調の欧州は2年前に現地法人化し戦略を立て直したことが芽吹いたといえる。

    この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前期比で1・4ポイント減の42・9%となった。

    切削工具1・4%増

    製品別では、焼肌チップが11億9900万円(前期比0・6%増)、切削工具が72億9400万円(同1・4%増)、耐摩耗工具が14億6600万円(同0・1%増)の売上高となっている。

    収益面では、売上原価の増加等により、連結営業利益は4億5200万円(同11・5%減)、経常利益は5億3800万円(同5・8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億7百万円(同1・5%減)と、期初見込みの想定内ながら、増収減益となった。

    「第3四半期を終えた時点では、通期業績の上方修正も必要か? と検討したほど順調な推移」(有吉室長)を見せており、このペースが持続できていれば、売上高100億円超えは十分に狙え、期初予想の数字に近い達成ができたと思われたが、第4四半期では、中国経済の減速による影響が如実に表れ、その減少幅は大きく、100億円には僅かに届かなかった。

    三重第2工場竣工、合金の増産体制整う

    また、新工場の三重合金第2工場が竣工、昨年12月から稼働しており、高機能・高精度次世代工具用合金の増産体制を整えたが、最先端設備の導入、本社工場からの設備移管に伴う経費等も第4四半期に係っている。

    なお、これまで中国での需要は、金型加工用工具、特にプレス型、自動車のアウター部品といった業界へ傾注していたが、今後はまた別の動きとして、同社の得意分野である高硬度材、難削材加工による航空機産業など高付加価値なものづくり、国策の「中国製造2050」も見据えた取り組みなど、今期戦略の一端にふれた。

    そのうえで、20年3月期の連結業績を、売上高は101億円、営業利益は5億円、経常利益は5億円、親会社株主に帰属する当期純利益は3億5千万円と計画する。

    福井部長はあらためて、「当社は超硬の総合メーカーではあるが、選択と集中、製造・技術・営業のベクトルが合う得意な商品をさらに伸ばしていく」との事業方針を示した。

  • ユーザー通信208号 5面:山善親交会 決算―専門商社としての悲願「売上高5千億円」超えを報告

    新中期経営計画最終年度は「売上高6100億円、営業利益220億円」を計画
    中小企業の事業承継支援と戦略的M&Aに100億円投資へ

    山善(本社=大阪市西区立売堀)は5月16日、大阪市北区天満橋の帝国ホテル大阪にて「2019年 山善親交会」を開催した。

    主力仕入先331社・378名が参集するなか、長尾雄次社長があいさつとともに、5月14日付で発表した2019年3月期(第73期)決算のポイント、および新年度の取り組みについて述べた。

    3ヵ年経営計画「ONEXT YAMAZEN 2018」の最終年度だった73期の連結業績は、売上高が前年対比6%増の5263億6400万円、営業利益が17%増の179億9700万円、経常利益が18%増の178億5900万円、親会社株主に帰属する当期純利益が19%増の121億8400万円と、期中に上方修正をした売上高5200億円、営業利益170億円を超えた。

    長尾社長は、「専門商社としての悲願であった売上高5千億円の壁は、スケジュールどおり打ち破ることができたが、昨年後半からの世界経済、特に中華圏の変調をまともに受け、73期は前年比伸び率という意味では、第3四半期(12月)までは順調だったが、第4四半期に尻すぼみとなった」としながらも、「年間としては売上高および各利益項目とも過去最高の新記録を達成することができた」として、列席者らの支援と協力に対し、あらためて感謝の意を表した。

    事業部別の概要のうち生産財ドメインでは、売上高は前年対比で106%。支社別の実績では、国内外11支社のなかで台湾支社が58%、中国支社が87%と、下期に大苦戦した中華圏の大幅減収が目立った。

    国内の機械事業部は、一般機械や建設自動車関連からの工作機械の需要は底堅く推移し、省人化によるロボット需要等への投資意欲が旺盛だったうえ、国内の機工事業は、自動化需要の高まりによってメカトロ機器の販売が伸長し、測定機器や切削工具など幅広い分野で堅調に推移した。
    海外については、米国市場が自動車産業を中心に工作機械の販売が堅調に推移した一方で、中国市場においては、米中貿易摩擦の影響もあり設備導入の動きは減速した。アセアン市場では、日系自動車部品メーカーへの工作機械の販売が安定的に推移したほか、非連結子会社ながらインドの5拠点も順調に推移している
    今年3月に終了した過去3ヵ年間の損益については、3年前の70期との比較で売上高は785億9千万円の増加(18%増)、営業利益は47億3900万円の増加(36%増)、営業利益率は0・5%増の3・4%、当期純利益は29億9200万円の増加(33%増)となった。

    新3ヶ年経営計画は「CROSSING=事業部横断」を標榜

    これらをバックボーンに、今年度から新中期経営計画「CROSSING YAMAZEN 2021」がスタートしている。
    「CROSSING」とは、これまで事業や部門ごとに培ってきたさまざまな提供価値を掛け合わせて、新たな価値を生み出し、そのシナジーを発揮する総合力と高い拡張性を連想させるもので、新3ヵ年経営計画に対する経営方針そのものである。

    「これからは生産財、消費財を問わず、その垣根を越えて、単なる足し算ではなく、各事業ドメインを掛け合わせ『ヒト、モノ、コト、情報』などをクロスさせることで、ユーザー目線での新しい価値を生み出し、さまざまなイノベーションに取り組み、組織を横断的に機能させていくとの思い、意味が込められている」と長尾社長は説く。

    具体的には、FAE(フィールド アプリケーション エンジニア)営業部を支社に昇格させ、機械事業部と機工事業部が連携しながら、自動化、ロボット化のエンジニアリング機能を備えた実販売部隊として顧客の新規開拓も自ら行い、まだまだ伸びる巨大市場に打って出る。

    また、工場・オフィス向けのエネルギーソリューション市場へ参入、拡大を目的とし、SFS(スマート ファクトリー ソリューション)支社内に「建設・設備支店」を新設し、さらに、経営企画本部には「物流部」を新設し、全社的な物流機能の強化を図るなど、貴重な経営資源である顧客を横断し、ノウハウの事業部横断、エンジニアリング機能を装備した専門集団といった新たなビジネスモデル構築を目指す。

    こういった施策等をもとに、3ヵ年最終年度の2022年3月期の目標として、売上高6100億円、営業利益220億円を計画する。

    今期売上高5300億円を再下限に取り組む

    そんななか、今期の事業環境の見通しについて、生産財分野においては、昨年後半から潮目が大きく変わったが、ここにきて、次の回復局面に備えた生産体制の強化、準備に余念のない企業も出てきており、「変わった潮目は、また再び変わり始めている」等をふまえ、2020年3月期(第74期)の定量計画として、売上高は前年比横ばい(100・7%)の5300億円、営業利益は160億円(88・9%)、営業利益率は3・0%(0・4%減)、当期純利益は110億円(90・3%)を再下限に取り組むとした。

    最後に、山善ではこれまで、投資項目については、事業部ごとの帰属に委ねられ細分化していたが、グローバルでの全社横断を標榜する流れのなかで「全社投資」として、今後5年間で総額600億円の予算枠の設定を、この日初めてリリースした。

    その内訳は、M&Aを含めた新規事業投資に200億円、経営基幹システムの初期構築費用に100億円、物流整備等の設備投資に300億円。なかでも、事業投資枠のうち、中小企業の事業承継支援と戦略的M&Aに100億円の投資枠を設定した。

    これは、周知のとおり、中小企業の後継者不足は深刻度を増しており、山善の取引先においても後継者不在により廃業を余儀なくされるケースもあるなど、業界の貴重な財産を失うことを懸念してのこと。

    こうしたなか、山善グループが展開する事業領域内で、後継者の育成、社内体制の整備、株式、事業用資産の承継を支援することで、社会的な課題解決に貢献すると同時に、山善グループの持続的成長に向けた経営資源の獲得も含めた機動的な投資を実現していく。

  • ユーザー通信208号 4面抜粋:決算発表 Cominix 切削工具・海外が堅調に推移、売上高255億円に「YG‐1」製品の本格拡販めざす

    昨年4月に社名とブランド名を統一し、社名変更したCominix(旧・大阪工機)は5月29日、大阪市中央区安堂寺町の本社にて、2019年3月期の決算説明会を行った。

    主力の切削工具、海外事業が堅調に推移し、売上高は255億1100万円(前年比108・1%)、営業利益は11億3100万円(同134・5%)、経常利益は11億400万円(同132%)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億7400万円(145・7%)。

    セグメント別の売上高では、切削工具が160億1900万円(前年比106・8%)、耐摩工具が30億6300万円(同108・5%)、海外が51億7300万円(同111・7%)、光製品(光ファイバー、光源装置、光学部品等)が12億5500万円(同109・4%)。

    このうち切削工具については、卸部門での主力商材および同社オリジナル製品の販売、直販部門での技術営業体制の強化等により、卸・直販両部門ともに売上高およびセグメント利益(6億1200万円)が堅調に推移した。

    Cominixは住友電気工業はじめ、セコ・ツールズ、ワルター、イスカル、テグテック、ケナメタル等、切削工具市場の世界シェア約60%をカバーする主要かつ多彩なメーカーを取り扱い、ユーザーニーズに応える国内外の厳選した豊富な品揃えに加え、海外の優秀なメーカーを掘り起し「Cominix商品」として展開(現状十数社の総代理店)することを強み、特長としている。

    そんななか、一昨年にはオリジナルブランドの「NEW CENTURY」エンドミルを市場投入し、また直近、取り扱いを開始した「YG‐1」製品(韓国/エンドミル・ドリル等)の本格拡販をめざす。

    さらに、特長と強みの意味では、急拡大する日系メーカーの海外拠点を開拓すべく、新興国を中心にアジアと中米に9ヵ国・27拠点に開設するグローバル化ネットワークへの注力もあげられる。

    昨年10月には、メキシコでは4ヶ所目となるケレタロ営業所を、モンゴルのウランバートルには駐在所を、それぞれ新設した。

    ウランバートルについては、タングステンやモリブデンなど鉱物資源(レアメタル=稀少金属)の販売事業参入、販路開拓のための拠点となる。

    一方、昨年10月には国内では三重営業所を新設した。また、7月には名古屋ロジスティックセンター(名古屋市昭和区鶴舞)を新設し、ユーザーへの即納体制を強化、深耕開拓および新規開拓の基盤を新たに構築することで、中部エリアへのさらなる進出を図った。

    これら営業戦略を鑑み、柳川重昌社長は「海外で獲得したユーザーの国内拠点を開拓する」など積極的な海外展開によるシナジー効果等を例にあげながら、「拠点を増やし、取り扱い商品を増やし、新しいこと、具体的に何かやることが重要。『頑張ろう!』や『一生懸命やろう!』で売り上げが増えるのは、せいぜい10%くらいまで」とし、取り扱い製品の拡充、営業・物流拠点の新設といった、営業活動の新たな基盤構築の施策を説いた。

    今期の切削工具売上高は前年比6%増見込む

    そのうえで、20年3月期の連結業績については、売上高は276億円(前年比8・2%増)、営業利益は12億円(同6%増)と予想し、うち切削工具の売上高は170億円(同6・1%増)を見込む。

  • ユーザー通信208号 3面抜粋:決算発表 立花エレテック 「M2Mビジネスの立花」を強力に推進

    電機・電子技術商社のリーディングカンパニー、立花エレテック(本社=大阪市西区西本町)は5月14日、2019年3月期の連結業績を発表した。

    売上高 1828億7500万円(対前期比102・6%、45億5100万円増)、営業利益 65億9600万円(同103・1%、2億100万円増)、経常利益 70億3300万円(同106・5%、4億2800万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益 49億6百万円(同108・1%/3億6700万円増)と、当期純利益を除き過去最高を更新した。

    このうち単体が、売上高1366億、61億円増と牽引、すべての利益が過去最高を計上した。なかでも大きく伸長したのがFAシステム事業(32億7千万増)と施設事業(16億5千万円増)。一方、半導体デバイス事業は、国内では前年比ほぼ横這いながら、海外では昨年後半に入り米中貿易摩擦の影響を受けて減収となった。

    このような状況下、同社ではグループ各社の技術を結集し、ロボットを含む製造ラインや設備機械を機能的に連動させるM2M(機械間通信)ビジネスを強力に推進するなかで、利益面においては、「CEATEC JAPAN」をはじめ、「関西工場設備・備品展」「Embedded Technology展」といった大規模展示会への出展費用や、中長期経営計画「C.C.J2200」に沿った人員増員などにより販管費は増加したものの、最高利益を確保することができた。

    渡邊武雄社長は、「『M2Mの立花』を強調し、こういった姿勢が着実に評価されつつあり、成果につながっている」としたうえで、今期について次のように概観した。

    「米中貿易摩擦はじめ非常にナーバスな状況下にあり、いまひとつ先の見えづらい景況感のなかで、FAシステム事業は注残の状況からみて、ほぼ目測が立つ。ただし、新規受注の大型物件が減少しつつあり、下期への影響を懸念している。半導体デバイス事業は一進一退、施設事業は東京五輪の関連から好調で推移するだろう。いずれにせよ、現在、オンライン上で進捗できているC.C.J2200の確実な刈り取りが大きな方針となる」。

    なお、さらなるグループシナジーを追求する目的にて、国内子会社の高木商会を今年2月に完全子会社化し、また同じく子会社のテクネットについては、商流合理化のためにその商権を同社三重営業所に移管し、解散した。

    これらをふまえ、2020年3月期の業績予想については、売上高 1830億円、営業利益 67億2千万円、経常利益 70億6千万円、親会社株主に帰属する当期純利益 48億6千万円を計画する。

  • news-新製品 日本トムソン コネクティングロッド用ニードルケージに新表面処理『PMコート』を新開発

    日本トムソン(本社=東京都港区高輪、宮地茂樹社長)は、4サイクルエンジン内で使用されるコネクティングロッド用ニードルケージの新しい表面処理『PMコート』を開発し、エンジンメーカー向けの特殊仕様として出荷を開始した。

    IKOコネクティングロッド用ニードルケージは、高温下で、強い衝撃荷重、高速運動、厳しい潤滑条件など極めて複雑で苛酷な条件での使用にも耐える優れた剛性と耐摩耗性をもった軸受である。その性能はレース用オートバイエンジンなどで数多く実証され、軽自動車、オートバイ、船外機、スノーモビル、汎用エンジンおよび高速コンプレッサなどのコネクティングロッド用軸受として広く使用されている。

    近年ではエンジンの高出力・高性能化が進み、より高速で厳しい潤滑条件での使用を余儀なくされ、このような条件下において潤滑効果を高めるために、保持器に非鉄金属の表面処理(銅めっきおよび銀めっき)を施した仕様を提供している。

    しかし、従来から使用されている表面処理は、4サイクル用エンジンオイルに含まれている添加剤の硫黄イオンと化学反応を起こして劣化・消失するため、コネクティングロッドの早期摩耗の原因となっていた。

    新開発した表面処理PMコートは、特殊な樹脂によるコーティングであるため、硫黄イオンと化学反応することがなく、かつ、コネクティングロッド用の保持器としての十分な耐摩耗性も兼ね備えている。

    また、摩耗粉などのコンタミ(不純物)に対しても従来以上の耐性があり、さらには、摩擦係数が銅めっき・銀めっきの約1/2と非常に低いため摩擦によるエネルギーロスが小さく、地球環境にも優しい表面処理である。

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