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  • ユーザー通信219号 3面:<未収録 Playback篇>オーエスジー

    <未収録 Playback篇>オーエスジー

    2月/DMG 森精機 決算発表

    DMG森精機が2月14日に開いた2019年12月期決算発表会見で(同社東京潮見・グローバルヘッドクォータと名古屋本社をテレビ会議で中継)森雅彦社長は、今年1月から運用を開始した「男性の育児休業取得推進」についても説明した。

    対象は1歳未満の子を持つ男性社員で、連続20日以上の育休を取得した場合に最初の20日を有給扱いとする。

    DMG森精機では他にも、出産にかかる特別休暇、看護休暇、育児短時間勤務制度、所定時間外労働時間の免除・時間外労働の制限・深夜業の制限、社内保育園、社内学童など男性社員が利用可能な子育て支援制度がある。

    森社長は、「これも欧州から学んだことだが、若い世代は比較的遠慮なく取得してくれるので、早いうちに定着するのではないか」とふれた。

    (※2月14日取材時点)

  • ユーザー通信219号 3面:<未収録 Playback篇>オーエスジー

    <未収録 Playback篇>オーエスジー

    2月/オーエスジー 定時株主総会

    OSG新製品開発の取り組みをプレゼン
    「加速するEV化の潮流に対応」

    オーエスジー(本社=愛知県豊川市本野ケ原、石川則男社長)が2月22日に、同社アカデミー グローバルテクノロジーセンター(豊川市一宮町)で開いた第107回定時株主総会では、開会に先立ち、新製品開発の取り組みとして、「加速するEV化の潮流に対応するOSG製品について」のプレゼンテーション(同社デザインセンター 転造工具設計グループ)が行われ、概ね、次の内容が語られた。

    次世代自動車には4 種類があり、この中で完全電気走行をするEVについて、日本ではまだまだ普及途中ではあるが、今後は欧州、中国の自動車メーカーの製品投入が牽引して、EVの普及割合が大きくなっていくだろう。

    最近では米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題、そして中東情勢など世界情勢が影響し、これまでの成長基調から一転し、自動車販売台数は鈍化している。その一方で次世代車の新車販売台数は好調に推移している。燃費規制や排ガス規制といった環境規制のほか、エネルギー政策や産業振興政策といった各国のさまざまな施策のなか、次世代車の普及はさらに拡大していくと予想され、自動車業界に押し寄せる電動化の波がもたらす変化を考えていかなければならない。

    部品点数が大幅に減る一方で、参入するプレイヤーが増えるなか、今後成長が見込まれるアイテムにターゲットをフォーカスして、車体、ブレーキ、モータといった部品に関連する工具の開発にオーエスジーでは取り組んでいる。

    まずは自動ブレーキについて。EV化に関わらず自動車の安全性が求められ、先進緊急ブレーキの装着の義務化が世界的に進んでいる。全世界で自動ブレーキの装着が多く進められている中、自動ブレーキがEV化にどのように関わるか。従来の内燃機関のエンジンにおいては、ブレーキの力を増幅するためにエンジンの力を利用していたが、EVではエンジンがなくなるため従来の方式では対応できなくなる。

    したがって、最近ではこれに変わるものとして、伝動ブレーキブースターが登場した。すでに世界各社のメーカーが生産を開始しており、これらの部品加工用にオーエスジーは工具の提供を始めている。具体的には、ブレーキブースターの内部にはボールねじ(ねじ軸)とナットが組み合わさった部品が使用されているが、ナットの加工用にはボールねじタップ、軸の加工用には転造ダイスが使われており、これらの工具をオーエスジーで提供している。

    次に車体に関しては、EV化が進んでも車軸に関してはEVシフトでも必要とされる部品となる。自動車の足回りについては、フロントドライブシャフト(等速ジョイント)、リアドライブシャフト、プロペラシャフトといった部品が使われている。

    完全電気自動車の車軸部分には等速ジョイントという部品が従来自動車と同じく使用されているため、等速ジョイントについては今後、自動車生産の伸びとともに拡大していく部品であるとオーエスジーでは考えている。市場は拡大傾向で2022年には5億1800万本の年間生産規模が予測されている。

    等速ジョイントのパーツとしては、アウターレースという部品があり、両側の軸のスプラインとねじの転造加工用にはラック型の転造ダイスが用いられている。オーエスジーはこのダイスの供給を行っている。

    また、アフターレースに合わせてインナーレースについては、交換可能なヘッドボールエンドミルによるミリング加工が行われており、これらの多くのエンドミルをオーエスジーは提供している。他にも、ケージという部品には超硬CBNスクエアエンドミルによるフライス加工が行われている。このようにオーエスジーは、等速ジョイントの製造において総合的に関与している。

    さらに、視界系・利便快適系の部品(自動車用小型モータウォーム)といった電気・電装部品に関しては、EV化シフトが加速したとしても、今後もさらに使われていくと予想される。

    また、自動車のEV化による遊星歯車機構の減速機では、内歯車の歯切りにはブローチやギヤシェーバーが使われるが、第3の加工としてスカイビングが注目される。今後オーエスジーは、歯車加工に対しても工具を提供していく方向性である。

    まとめとして、加速するEV化の潮流に対応するために、日本のものづくりは大きく変化してきていることを意識し、オーエスジーは時代のニーズに応える新商品の開発、そして徹底的に研究し、自動車メーカーと連携し開発を進めていく。良い工具を提案できれば、ものづくりの発展に大きく貢献できるという考えで取り組んでいく。
    (※2月22日取材時点)

  • ユーザー通信219号 2面:DMG MORI×Online 商品動画をオンライン授業に活用

    商品動画をオンライン授業に活用

    またDMG森精機は、最新の製品や加工技術など工作機械に関するさまざまな情報を動画や豊富なコンテンツを用いてユーザーに提案してきているが、この度の新型コロナウイルス感染防止対策に伴い、教育機関で行われているオンライン授業などで、同社YouTubeチャンネルや同社WEBサイトに公開しているデジタルコンテンツの活用を推進している。

    DMG森精機は、これまでデジタルソリューションを活用した商品提案に注力し、近年、変種変量、多品種少量生産が増えるなか、技術者育成を課題にあげるユーザーが多くいること、また展示会に展示する実機だけでは十分に披露しきれない性能や商品の提案をすること、さらには工作機械の高精度化、高機能化により、紙のカタログではユーザーに最適な提案や投資効果を紹介しきれないという課題があった。

    これらの課題を解決するために、DMG森精機はフルCGと4K映像を組み合わせた超高精細な製品紹介動画を制作し、これまでに全世界で制作した動画本数は1000以上で、同社グループYouTubeチャンネルでは製品、加工技術、自動化、ユーザー紹介動画等、工作機械に関わる最新動画を公開している。

    また、同社WEBサイトには、製品だけでなくこれまで蓄積してきた加工技術や周辺機器など工作機械に関する豊富なノウハウがつまっており、一部テレビCMでも放送している、ショートムービー「DMG MORI×Front Runner」では、同社の機械を使用して先進的な取り組みに挑戦している様々な業界のフロントランナー企業を紹介している。

    特設サイト「基礎から分かる自動化システム」、「基礎から分かる5軸加工」、「デジタルソリューション」では、工作機械を初めて学習する学生においても、分かりやすい基本的な内容を説明している。

    動画は同社エンジニアによるユーザー向け加工プライベートレッスンや、DMG MORIアカデミーでの同社社員教育、営業担当者による製品提案に、また同社製品を使う世界中の大学や工業高校で活用されている。動画の使用に関しては、従来、一映像毎に使用連絡がなされていたが、2021年3月末まで公に伝達(ネット上の動画を授業中に受信し、教室に設置されたディスプレイ等で履修者に視聴させる等)できるようになった。

    DMG森精機では、今後もデジタルソリューションを通して、Webinarを用いた同社エキスパートや社外講師による技術セミナー、製品紹介も開催していき、同社の知見がつまった動画やコンテンツを教育現場で積極的に活用することで、「将来の工作機械業界を担う人材育成の一助になればと考えている」としている。

  • ユーザー通信219号 2面:DMG MORI×Online オンライン会議システムを活用した「工作機械のデジタル立ち合い」

    オンライン会議システムを活用した「工作機械のデジタル立ち合い」を開始

    DMG森精機(本社=名古屋市中村区、森雅彦社長)は、オンライン会議システムを活用した「工作機械のデジタル立ち会い」を4月23日より開始している。

    工作機械の出荷前には、機械の外観や加工精度、加工物、システム動作などを、同社工場にて現物をユーザーが確認する「立ち会い」を多く実施している。

    近年、工作機械単体だけでなく周辺機器も合わせた自動化、システム化案件の受注が増加しており、より複雑な動作確認をするため、立ち会いの重要性がますます高まっている。

    しかしながら、この度の新型コロナウイルス(COVID–19)感染防止対策に伴う移動制限などにより、同社へユーザーが来訪して立ち会いを実施することが難しい状況が続いており、予定通り出荷ができなければ、ユーザーの生産スケジュールにも影響をおよぼす。

    そこでDMG森精機は、ユーザーとの打ち合わせにも使用しているオンライン会議システムを活用し、同社工場とユーザーをつなぎ、出荷前の工作機械やシステムに取り付けた複数のカメラ映像をリアルタイムで確認することで、遠隔での立ち会いを実現する。

    ライブ接続のため、ユーザーの質問やチェックポイントなど詳細な内容をその場でやり取りすることができ、現地による確認と遜色なく、実施することができる。立ち会いはユーザーの機密情報を多く含むため、専用の回線を使用し、DMG森精機社員のみで接続、配信するなど、セキュリティ面の対策をしている。

    新型コロナウイルス感染防止対策の緩和後も、海外を含む遠方のユーザーが来社できない場合には、この「工作機械デジタル立ち会い」の提案をすすめ、さらに、これまで距離やスケジュールなどが理由で立ち会いを実施できていなかったユーザーにも、このサービスを提供することにより、ユーザーの満足度向上に繋げていく。

    DMG森精機では、「今後もデジタルソリューションを通して、ユーザーの生産性向上に貢献していく」としている。

  • ユーザー通信219号 8面:高校新卒の採用マーケットが6年間で2倍に急増

    高校新卒の採用マーケットが6年間で2倍に急増

    製造業など採用に苦戦する業種は「高卒に特化した直接アプローチ」に注目!

    新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大の渦中、高校生による「9月入学賛成」の署名活動や、国会議員の「高卒発言」に日本人メジャーリーガーが反応するなど、折しも、高校生にまつわる話題が目に留まるが、近年、「中小企業の人手不足には高卒採用が有効」との機運が高まっているという。

    「不景気採用の法則」をご存じだろうか。就職難の時代に採用した人材は入社後の活躍が目覚ましく、大手企業などで役員、社長などになる人材の多くが就職難時代に採用された人材である率が高いというものだ。

    この数年間、製造業など採用に非常に苦戦している業種、業界にとって、今こそ採用に注力することにより、強い戦力を補強したいと考えている企業が、新型コロナに負けず採用に注力している。

    当たり前の話だが、中途・大学新卒と同じように、高校新卒にも「魅力的な人材」と「そうでない人材」がいる。そんななか、経験や学歴を重視するよりも、「素材」や「ロイヤリティ」を重視する企業が増え、思った以上に高校新卒に魅力的な人材が多いにも関わらず、採用に注力している企業が少ないため、入社後に大活躍する人材を採用しやすいという認識が広がってきているそうだ。

    過去6年間で「高校新卒採用」を募集する企業の求人数は2倍に急増している(※グラフ参照)。

    中小企業にとっては、将来、会社の中核となる人材を新卒採用し、育てることが課題だが、大卒採用市場の現状を見れば、大手企業の求人倍率1・83倍に対して、中小企業の求人倍率は8・62倍(出典:リクルートワークス研究所「第36回ワークス大卒求人倍率調査」)であり、大卒採用は大手企業に人気が集中し、中小企業の大卒採用は困難だ。

    だが、大卒採用に比べ高卒採用は、大手企業へのこだわりは高いとはいえず、地元への就職希望も多い(大卒は地元を離れているケースも多い)など、高卒採用は中小企業の採用にとって有利な点が多い。

    記者は専門学校卒だが、高校3年生当時(1985~86年)に、進路指導教員が推薦する企業の選択肢の少なさに、「仕方なく自分で求人情報誌を購入し、就職先を探す」友人を何人も見た原体験がある。

    あれから35年、高卒採用は未だに、長年の規制や慣習が根強く、多くの「独特なルール」が変わらずに存在している。「一人一社制」「企業と生徒との接触の禁止」「厳密な採用スケジュール」等が、学校斡旋を元に採用活動を行う場合に定められている。

    ルール上、高校生に直接求人を届ける手段は少ないが、いまは実質、アプローチ方法は存在する。

    まず、オンラインでの訴求。スマホ世代の高校生は求人票だけではなく、インターネットで情報検索するため、「高卒採用向けに特化した求人サイト」への掲載や、自社リクルートサイトを作成することでアプローチが可能となる。

    次に、専門民間企業による「高校生だけが集まる就活イベント」(地方銀行や信用金庫の主催も含む)に出展することで直接本人と接点を持つアプローチが可能になる。

    高校生は合格を出した場合に入社する確率が極めて高いので、「最初の教育」をするつもりでこういったアプローチに取り掛かってみたいところだ。

  • ユーザー通信218号 5面:ユニマグテック 浅野善規社長「超硬リサイクルのトータルプラットフォームを目指す」

    「超硬リサイクルのトータルプラットフォームを目指す」

    ユニマグテック(名古屋市名東区)のホームページトップには、「工場を鉱場に変える」とある。超硬合金のリサイクルには、どうしても「伏し目がち」な現状があるなか、むしろそれを強調していることに、既存のろ過装置メーカーとは一線を画す姿勢が伺える。

    「いま、非常に困難なこの時期だが、営業利益が見込め難い代わりに、出銭を利益に変える発想の転換を支援したい」と浅野善規社長。

    昨年11月にユニマグテックを設立した浅野社長といえば、工作機械メーカーでのメカ設計をキャリアのスタートに、ドイツの機上工具モニタリング機器メーカーが日本進出の際に同社に転じ、そして欧州工具研削盤メーカーでは副社長を務めるなど、業界ではおなじみともいえる人物だ。

    その後直近では、技術コンサルティングのアサノエンジニアリングを自営しつつ、超硬合金専門ろ過装置『キャンドルフィルター』をはじめとした、台湾№1のフィルター専業メーカー「ユニマグ」ブランドの日本輸入総代理店、メカロックの中部営業部長も兼ねていた。

    ユニマグテックでは新たに、その日本総代理店を引き継ぎ、業務項目には技術コンサルティングも継続しているものの、クーラントろ過の専業は、「ポテンシャルがはるかに高い」と浅野社長は話す。

    クーラントろ過においては、「研削フィールドでは研削盤、砥石、クーラント、ろ過、切粉処理等の各構成要素をトータルで語れる人がめったにいない。さらに各メーカーはそれぞれがベストと主張するため、ユーザーは自分の置かれた条件に、どういった組み合わせがベストなのか判断材料が乏しく常に模索している」ことが一番の問題だと指摘する。

    「そういった全体を俯瞰した上で、最初の基本となるのがろ過をきちんとすることであり、低コストでキレイな油を供給するシステムを使ってもらうことが、工具研削盤にとってはマストアイテムなのだが、そこが上手くいかない場合が少なくない」。

    加えて特徴的なのが、ろ過装置メーカーは各得意分野を極め、例えば「油仕様で超硬だけ」、「水溶性で超硬だけ」というように、ターゲットを絞り込み、ビジネスとしての効率を求める様子が見てとれることだ。

    「現状の様々な要望がある市場において、それぞれのセクションから外れた課題がなおざりにされてしまうことも少なくなく、『それは仕方ない』で済まされているのが現状だ」。

    超硬リサイクル率は「まだ」30%未満

    さらに大きな問題が、超硬合金の切粉のリサイクルであり、「これは皆、わかっているのだが、非常に大変だというイメージがあるため、あえて目をつぶっている」。

    超硬合金の90%がタングステンだが、それを毎日バリバリと削っていながら、そのリサイクル率は10年前で10%。ここ1、2年の傾向でも30%未満であるといわれていることから、「まだ70%以上は捨ててしまっている。しかもほとんど有料で引き取ってもらっている」。

    このように、いくらコストにシビアな経営者でも、研削盤の「前」では一生懸命に付加価値を上げよう、コストを下げようと日々努力していても、研削盤の「裏」についてはなかなか考えがおよばない。こういった状況を薄々知っておきながら、なぜ無視するのか。

    それは、「機械を知っていて、油を知っていて、研削の現場を知っている者でないと、こういったことはコントロールできない」からだ。

    HSSや鋼、セラミックなど超硬合金以外の「いろいろなものが混じる」、「ロジスティックスが面倒くさい」など、それらを本当はトータルで管理しなければならないのだが、できない。だから「どこかに丸投げ」したい。

    そこで、前述した浅野社長の経歴等を鑑みたとき、研削盤メーカー、クーラントメーカー、研磨会社、超硬リサイクルメーカー、「それぞれの事情が大体わかる」ことにうなずける。さらに、ユニマグは日本にはないろ過装置総合メーカーなので、キャンドルフィルターのみならず、「お客様の状況によって、全てのろ過装置を提供できる」ため、一元管理ができる。

    セラミックが混じる場合は遠心分離機を提案したり、「再研磨の際に混じるHSSは、入り口でマグネットセパレータにより除去して、超硬だけ流れてくるようなオプションを付けましょう、いま使用中のろ過装置でもできますよ」など、そういった話ができるのが浅野社長の強みであり、ユニマグテックの強みとなる。

    基幹製品のキャンドルフィルターのほか、同社製品には、アイデア次第で様々な使い方ができる手動式のポータブルキャンドルフィルターや、ダーティークーラントを吸い込み、ろ過して戻すクーラントろ過の掃除機タイプなどもラインナップされている。

    このようにユニマグテックでは、クーラントろ過装置の総合メーカーとして、工場内環境コーディネータとして、様々な問題を経験してきたバックグランドを元に、超硬リサイクルのトータルプラットフォームを目指す。浅野社長は「ろ過精度をできるだけ上げ、機械の『うしろ』からも効率よくお金を稼げる」を啓蒙していく考えだ。

  • ユーザー通信218号 4面:トラスコ中山 定時株主総会

    大幅な減価償却費増も「未来への投資を怠った企業に未来はない」を強調

    トラスコ中山(東京本社=東京都港区、大阪本=大阪市西区)は3月13日、東京・ホテルニューオータニ、大阪・スイスホテル南海の2会場にて、第57期(平成31年1月1日~令和元年12月31日)定時株主総会を開催し、東京会場907名、大阪会場744名、計1651名の株主が出席した。

    今回は東京を議長出席会場とし、中山哲也社長が議長を務める中、同総会には、「株主総会も大切な企業PRである」との考えのもと、今年4月入社の新入社員やインターンシップ生も見学した。

    事業報告に先立ち、新型コロナウイルス対策の内容(※本紙1面参照)にふれたあと、連結決算初年度となった令和元年12月期の業績について、連結では前年度比較ができず、連結と単体の数字に大きな乖離がないため、今回は単体の数字が報告された。

    売上高は2203億5700万円(前年比2・8%増)、売上総利益率は21・3%(同0・1㌽増)、販売管理費率は14・9%(同0・4㌽増)、営業利益は139億2100万円(同3・1%減)、経常利益は143億200万円(同2・3%減)、税引き後の当期純利益は97億1500万円(同0・1%減)と、微増収微減益の決算となった。

    中山社長は、「米中貿易戦争が叫ばれる中での1年ではあったが、増収減益の一番の原因は、積極的な設備投資による大幅な減価償却の増加」として、減価償却費は前年より11億8700万円増加の48億100万円だったとふれた。

    「当社規模の商社で、48億円の減価償却費は突出した金額であり、これは将来のための設備投資を相当積極的に行っている表れ」としたうえで、「それにより借入金の増加、減価償却費の増加が収益を圧迫しているかのように映るが、当社は取り扱い商品と在庫商品の拡大、物流と情報システムの強化を通して、ユーザー様への利便性と貢献度をさらに高めていきたい。その実現のために、ここ数年は多額の投資を行っている結果である。未来への投資を怠った企業に未来はない」と株主へ理解を求めた。

    また、年間ダイジェストの多かった令和元年度の中からピックアップとして、中山社長が「20年来の夢だった」という「トラスコ中山健康保険組合」の設立と、「トラスコらしいユニークなアイデアのひとつ」として、正社員とパートタイマー両方の資格を持つ「ハイブリット勤務」とも呼ぶ「社内副業制度」について言及した。

    なお今期(第58期・令和2年12月期)の連結業績については、売上高は2316億1900万円(前年比5・0%増)、経常利益は132億5700万円(同6・6%減)、親会社に帰属する当期純利益は90億1200万円を予想する。

  • ユーザー通信218号 2面:ダイジェット工業 人事制度改革が進行中!

    20年度「新生」採用1期生12名が入社
    「採用は最大の人事戦略」

     ダイジェット工業(本社=大阪市平野区、生悦住歩社長)では、この4月から人事制度が大きく変わり、なかでも「採用は最大の人事戦略」と位置付け、今春入社の採用に向け昨年から認識、取り組みを新たにしてきた。

     結果、2020年大学新卒社員として男女6名ずつの計12名が入社した。

     「新たな人事制度に合わせて、人がどう変わっていくかが非常に大事」と話す安藤信夫取締役総務部長。「この12名は、昨年から取り組んできた新たな採用活動のもとで入社してくる『新生』一期生であり、期待は大きい」と続ける。

     2016年7月にメガバンクからダイジェット工業に転籍してきた安藤部長は、経理部長を経て18年6月から総務部長を兼任する。

     「銀行時代は人事経験はなかったものの、採用活動の応援に駆り出されることも多く、それなりにノウハウはあった」ことから、ダイジェット工業の採用活動を見るにつけ、「これでは人材育成もままならない」と今回の人事制度改革の事端ともなった。

     「それには、新人事制度の下で既存の社員のさらなる成長を促しつつ、新人を一貫して育成していくのが最もわかりやすい」。そんな思いから「採用はもっと頑張ろう」と、従来は二人で行っていた採用活動を、昨年から20人強の若手社員を中心に採用チームを結成した。

     会社説明会では座談会をセットで組み、例えば15名の参加者があれば5名づつ3組をつくり、安藤部長を含めた採用チーム4人がスピーカーとして入り各組を回った。

     「学生は4人のスピーカーの話を聞き、質疑ができる」を6日間12回行い、参加者は1回平均では10名、計119名を数えた。

     「学生の皆さんが、まず当社に興味を持ってくれるよう注力した結果、一次面接に48名が進んでくれた」。

     会社説明会では、ダイジェット工業という会社を理解してもらうための新たなパンフレットやプロモーションビデオの作成も、もちろん重要だが、採用チームの若手社員を見せることによって、「志望順位トップではないが、選択肢のひとつ」という人数が大幅に増えた。

     そして、29名が進んだ最終面接では、20名の内定(内々定含む)を出した。

     「そうなれば今度は辞退率を読まないといけないが、読めない。20名でもハラハラだったが、12名という良い塩梅におさまった。すごい進歩だと思う」と結果を自負する。

     そのうえで安藤部長は、「人事課長、人事担当者、それに採用チームとして関わってくれた若手メンバーが、学生と接して、しっかりとダイジェット工業の良さをアピールしたことにより、会社の雰囲気の良さだったり、若手のエネルギーだったり、そういったところへ学生の興味が集まり、彼らの入社への意識を高めたのだと思う」と振り返った。

     安藤部長が書いた採用稟議書の中には、採用コンセプトとして「革新、私と一緒に変えてみませんか」とあるという。これは、学生は就職活動をする中で「何かキーワードにすがりたい」ものだが、「その意味では、変えようとしている人事制度に関して、それを示したかった。何のためらいもなく『ウチは絶対に面白くなる』と言い切っていた」と付け加える。

     「当社では、絶対に若い時から面白い仕事ができるようになると信じている。ダイジェット工業の仕事は面白い、今から変革していく、君たちが変えていく立場になるのだから」。

     また、男女6名ずつの採用となったことについては、「イーブンに当社の基準で良い人を選考していったら、結果的にそうなっただけで、特に狙いはなかった。だが、非常に画期的な結果となった」と見ている。

     ちなみに、画期的といえば、同社では昨年11月から男女ともに社員の制服が、コーポレートカラーも意識して、デザイン一新された。ダイジェット工業ではいま、「こういった福利厚生含め、様々な面で変えようとしている。採用のみならず、人をどう育てていくかということについて、意識が非常に高まりつつある」。

  • ユーザー通信218号 1面:トラスコ中山 株主総会、DMG森精機 入社式

    トラスコ中山 株主総会、DMG森精機 入社式

    「新型コロナ厳戒下」で意義深い決行

     新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大の厳戒下、自粛ムード序盤の3月13日、トラスコ中山は東京・大阪の2会場にて定時株主総会(※本紙4面も参照)を、またDMG森精機は自粛ムード佳境の4月1日に三重・伊賀事業所で入社式(※本紙4面も参照)を、それぞれ決行した。

     トラスコ中山の株主総会で中山哲也社長は事業報告に先立ち、新型コロナ対策の内容として、一般的な感染予防に加え、万が一、物流センターが閉鎖になった場合の代替センターへの移管シミュレーションを実施済みであることにふれた。

     そのうえで、「災害復旧・復興物資を相当抱えてはいたが、この騒動の中でマスクも防護服も全て在庫がなくなるという状況となった。もう少し安定的な供給ができるよう、これからルールの見直しや備蓄在庫の積み増しを図っていこうと考えている」と強調した。

     さらに、業績に与える影響として、「中長期的にどうなるか? ということは、正直、全く予想がついていない。新型コロナの状況次第としかいえない」として、差し当たり直近の業績に言及した。

     それによると、2月度の一日あたりの売上高と前年同日比を見る限り受注は堅調に推移しており、前年同日比プラスが13日、マイナスが5日と「順調とはいい難いものの、ほぼ昨年を上回る水準」で、昨年を上回る状況が3月度も少し続いている。この状況を、「正直、大量の在庫に支えられている要因もあろうかと思う」と見解した。

     また、株主総会を延期しなかった理由については、「新型コロナがいつ終息するか見通しが立たないこと」、「4月以降に延期した場合は基準日(12月末)の変更が必要となり、その場合、一部の株主様の議決権が無効となってしまう恐れがあること」、「東京・大阪同時2会場総会の会場確保が困難である点」、そして「会場のキャンセル料や再招集、有価証券報告書の再作成など、多額の費用と相当の労力が発生すること」を挙げた。

     これらを鑑み、「株主様の命と安全を守ることを肝に銘じ、可能な限り感染予防対応(入場時のサーモグラフィによる検温、会場全員のマスク着用、株主優待商品の展示中止など)を行ったうえで開催を決定した」と述べた。

     中山社長は、「この1年間で株主様は1万名増え4万名を超えた。当社の株主総会は株主様の出席が非常に多い総会であり、約7%の3千名近いご出席を見込んでいた(実際は1651名)だけに、残念でならない。来年は例年どおりの開催ができることを念じる」とし、新型コロナ関連の説明を終えた。

     一方、DMG森精機の入社式は、森社長は訓示の冒頭、「昨年の春頃に皆さんと初めて出会いました。その頃から米中貿易摩擦で景気が悪化し」と切り出したあと、次のように新型コロナについて言及している。

     「感染拡大とともにここまで世の中が大きく変化しました。経済的には2008年頃に世界金融危機がありましたが、今回はじめて、天変地異による人類を脅かすような危機を、身をもって体験しています。貴重な経験として記憶し、個人、また会社としてしっかり生き残っていけるよう一緒に努力していきましょう。

     世間では入社式を中止する会社もありますが、幸い、伊賀事業所の社員はほとんど自家用車か徒歩で通勤し、公共交通機関を使用しておらず、適切な人数で式を開催できるため、しっかりと対策を行った上で実施を決めました」。

    □ □ □

     それぞれ、「再認識、俯瞰するきっかけ」、「貴重な歴史を体感」といったメッセージが享受できる意義深い決行だったと感じる。

     翻って、これはオカルティックでもなんでもないが、「何かある」といわれていた2020年、「これだったのか・・・」と痛感する「新型コロナウイルス禍」の日々である。

     かつてのリーマンショックや数々の震災時には、展示会などイベントで出展社数が減ることはあっても、自粛ではあるが「なくなる」ことはなかった、しかも続々と・・・。それだけに、外出できず休校中の子どもたち同様、我々業界紙の人間にとってもストレスの溜まる日々は続くが、個人的には、前述の意義深いメッセージよろしく、「何かのきっかけ? 転機になる?」、「歴史上、いまこのタイミングで存在してるって・・・」と、なぜか得体の知れない希望? 期待? に囚われているのまた事実だ。

  • ユーザー通信218号 8面:ヤマシタワークスに見るBCPの遂行

    ヤマシタワークスに見るBCPの遂行

    新型コロナウイルス対策につながった「伊丹第3工場」の存在


    給食の牛乳や生花の購入支援で社会貢献も

    ヤマシタワークス(兵庫県尼崎市、山下健治社長)における「新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)への対応」を取引先に通知したのは、2月7日。
    ダイヤモンド・プリンセス号の横浜港着岸が2月3日であり、テレビ各局のワイドショーが新型コロナについてこぞって取り上げだした頃だけに、2月7日は、相当迅速な対応だったといえる。

    同社がBCP(事業継続計画)および感染を防ぐため、各取引先に向け発信した内容は、次のとおり。

    ①アルコール消毒を設置し、来客や従業員に手指の消毒を励行

    ②社内においてペーパータオルを設置、健康面で不安がある従業員にマスク着用を励行

    ③集団感染や感染の拡大防止のため、社内行事の一部取りやめ、延期

    ④時差出勤の導入、マイカー通勤の容認

    ⑤昼食時差休憩の導入

    ⑥微熱・倦怠感等を感じる従業員に欠勤(有給休暇を含む)を周知。

    そして感染者がある場合、または身内などで感染者がある場合は、医師や行政機関の指導に基づき適切に対処するとしている。

    ヤマシタワークスは、金型および部品の製造・加工、冷間鍛造パンチの製造販売をベースに、金型など鏡面仕上げ装置『AERO LAP』(エアロラップ)の開発・製造を行い、近年では医薬品用金型の製造販売も手掛けている。尼崎市そして隣接する伊丹市に計3工場を展開するが、今回の新型コロナへの対応では、その3工場の役割についても明記している。

    ▽本社工場(尼崎)=パンチ事業(自動車関連)・エアロラップ事業

    ▽第2工場(尼崎)=杵臼事業(製薬関連)

    ▽第3工場(伊丹)=杵臼事業(製薬関連)・パンチ事業(自動車関連)

    浜田賢治統括部長はいう。

    「当社が所在するのは、兵庫県尼崎市西『長洲』町であり、そしてJR尼崎の駅前は『潮江』地区という、いかにも海抜が低く、元は海だったことを地名が物語っている。さらに近年の台風は、沖縄近海から北上するよりも、四国の真南から上がってくるパターンが多いこともあり、大雨や洪水被害など、関西にとってはやっかいだ」。

    そんなこともあり、加えて元々は山下社長が南海トラフ地震を想定したうえで、同社は昨年7月にBCPの一環も兼ね、第3工場として伊丹工場(伊丹市北園)を開設した。
    工作機械は本社工場からの移設含め4台増設し、尼崎の第2工場同様に、伊丹の第3工場でも杵臼事業(製薬関連)を行える体制をつくっていた。顧客からの「もし非常時となった場合、どのような生産体制を考えているか」といった問いに対し、今回の新型コロナ対応が、図らずも、その回答にもつながったことになる。

    ヤマシタワークスでは、新型コロナの感染拡大を受けて、国が労働者や企業のための支援策を打ち出していることを受け、近隣の園児たちにマスクを提供、また給食の牛乳や生花の購入支援も行った。

    瓶入りの牛乳とコーヒー牛乳を約200本、福島県産の「サンふじりんご」を何十箱単位で購入。 「コーヒー牛乳は久々に飲んだが、むちゃくちゃおいしかった! りんごも絶妙な蜜加減で、これまたおいしかった!」と前出の浜田部長。

    ただ寄付するのではなく、こういった社会貢献もある。こういったところにも、山下社長のアクションの速さが実感できる。

     

     

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