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  • ユーザー通信205号抜粋:カンパニー制度導入、経営者育成に注力

    DMG森精機 決算発表―売上収益が一気に700億円超増
    カンパニー制度導入、経営者育成に注力


    DMG森精機(本社=名古屋市中村区名駅)は2月12日、同社東京グローバルヘッドクォータと名古屋本社をテレビ会議で結び、2018年12月期(2018年1月1日~同年12月31日)の決算発表を行った。

    連結業績は、売上収益5,012億4800万円(対前期増減率16.7%増)、営業利益362億6,100万円(同23.4増)、税引前利益312億7,500万円(同26.1%増)、当期利益193億7,400万円(同23.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益185億1,700万円(同21.3%増)、当期包括利益合計額107億5,000万円(同36.7%減)。売上収益が一気に700億円超の増加となった。

    会見に臨んだ森雅彦社長(写真)は今期のキーメッセージとして、カンパニー制の導入を挙げ、開発研究におけるコストの厳格な管理、製造カンパニーにおける在庫ネットワーキングキャピタルの適正管理、販売サービス会社における迅速な顧客への取り組みと利益率の確保、さらに、30~40歳台の将来性ある経営者育成への注力を示した。

    また、自動化システム受注の進展について19年度では約30%を見込んでおり、今後は工作機械のほとんどで、素材の投入および加工されたワークの搬出は自動化されると考えることから、30年頃には約80%になると見据える。

    なお2019年度業績については、受注では台数レベルの減と複合化・自動化の進捗による10%以上の単価アップが相殺される構図により、売上収益5,000億円、営業利益360億円を予想している。

  • ユーザー通信205号「新素材」だが決してマイナーではない『シリコロイ』の知りたいこと

    このところ切削工具では、積層造形(3Dプリンター)を盛り込んだ製造技術の実践が決して特異ではなくなり、従来とはまったく違った設計を可能にし、新製品を誕生させている。3Dプリンターの造形材料(樹脂粉末や金属粉末など)市場は、来年2020年には2070億円規模に成長(矢野経済研究所)するともいわれ、日本での粉末合金の開発が盛んに行われている。
    巷間、そんな中でも存在感を示しているのが、『シリコロイ金属粉末』だという。そのメーカーである日本シリコロイ工業(兵庫県赤穂郡上郡町)に、清水孝晏社長を訪ねてみた―。

    訪れたのは関西屈指の高原別荘地。山荘とも洋館とも思わしきたたずまいは、いかにも「研究室」を彷彿とさせる。清水社長は常務の清水博之氏とともに迎えてくれた。

    シリコロイ(学術名=高珪素ステンレス鋼)とは、耐熱性・高強度・高硬度など相反する特性を兼ね合わせた「オールマイティなステンレス鋼」のこと。

    清水社長は、「シリコンのたくさん入ったステンレス鋼『シリコン+アロイ』。シリコンを多く添加しカーボンを低くして抑えて溶解、これが特許の元」とまずふれた。

     

    これまでは鋳造、鍛造で製作されてきたが、このたび、MIM(金属射出成形)、溶射、そして粉末積層造形(3Dプリンター)等での適応が見込まれる『シリコロイA2金属粉末』を開発した。その後B2:D:を製作。だが「新素材」とはいえ、シリコロイ自体の歩みは結構古い。「ここに至るまでに45年」という、これまでの製品例、応用例を紐解いていく。

    その源流は1962(昭和37)年、シリコンによる鋼種開発に着手(故・太田鶏一関西大学名誉教授)し、68(昭和43)年には高珪素鋼A鋼、B鋼を完成。当時の応用製品はスクリューや線材だった。

    清水社長は76(昭和51)年に独立し、現在の日本シリコロイ工業を設立。ほどなく、道路公団の耐食高硬度ローラーとしての「シリコロイA2鋼」を開発、超大橋の支承ローラーへの採用という最初のヒットを放つ。支承とは、いわゆる「橋の支えローラー」のこと。

    「橋梁軸方向の熱膨張による伸縮を吸収し、例えば、4つの支承で4500tもの高荷重を支える必要があり、当時、道路公団は『錆びなくて、強くて、固いもの』を条件に、超大橋の支承部分の材質を探していた」。

    錆びないだけならステンレスがあるが、高硬度と靱性を兼ね備え、衝撃にも耐えるのはシリコロイのみの特性であることから、日本支承協会認定材(C13B2)となり、やがては、瀬戸内海の600の橋に採用されるに至った。

    それを証明するかのように、95(平成5)年に発生した阪神淡路大震災では、「倒壊した支承を2か月後に引き上げた際には、シリコロイには錆びがないどころか無キズ、そのまま再使用できるほどだった」という。

     

    また79(昭和54)年には、大手製鋼所での連続鋳造用ローラーの高温で最も苛酷なフットローラー部で採用され、次なるヒットとなった。

    「当時は、1620℃・250tの溶湯に耐えるローラーの材料はなかなか存在せず、それまではふつうの鋼材にメッキ加工などで凌いでいたそうだが、橋の支承同様に、錆びず、耐摩耗性に優れ、ステンレスの約6倍の寿命をみせたことから、2年間で700本ほど納入した」と述懐する。

     

    これにより、支承ローラーと連鋳ローラーの水平展開を考えていたところ、同じく79年には、連鋳ローラー用のシリコロイ製『球面ベアリング』の開発へと波及した。

     

    「従来は1、2ヶ月でベアリングの交換を行っており、その都度に連鋳ローラーを解体しなければならず、多大な労力がかかっていた。ところが、ボールベアリングに比べ30倍の寿命の球面ベアリングによって、1年間はメンテナンス不要という解決がもたらされた」。

    そのエキスとなったのが耐熱性、耐食性、高硬度、耐カジリ・焼付性のバランスに優れる特性。以降、連鋳用シャー刃、ピローブロックと、シリコロイの用途は拡大していった。

    「『鋳物』であることは本来、ステンレスに比べ強度は弱いものだが、シリコロイは鋳物でステンレスの4倍ほどの強度があるということで、発電用脱硫装置やプレジャーボート・淡水化装置のスクリュー、真空ポンプ、また超低温用材料としてもすぐれた特性がある」ことが矢継ぎ早に実証されていった。

    シリコロイのキャッチフレーズを、「薄肉で高強度、環境用材料の鋳物が簡単に、たくさんつくれること」と表現する清水社長。線材、板材、パイプ材、鋳造、鍛造、溶接といったラインナップに加わったのが金属粉末だ。研究で得られた機械的性質の数値は、積層造形法で金型等の製造に用いられるマルエージング鋼に匹敵する値が示された。

    「幸い、引張強度1800N/2㎜というステンレスの6倍の高強度が実証されており、これは限りなく世界一レベルであり、世界的価値がある」。

    このように、苛酷な用途の金属部品に新素材として重宝されるシリコロイ。清水社長は「ゆくゆくは製鉄所の心臓部分も手掛けたい」など、今後、バルブ・ポンプなどはじめ、多彩な分野への応用が期待される。そのなかには「工作機械部品」も視野に入るといえる。

    「シリコロイは耐摩耗性や耐食性といった強度に長けている。それが工作機械のどの部分かといえば、一番適するのはシャフトだろう。また、射出成形機のシャフトやエレメントのねじも、いずれは3Dプリンターでつくりたい」。

     

    今後は特に、従来のSUS630やマルエージング鋼といった折出硬化系での対応が難しい環境下での用途拡大が見込まれているシリコロイ。「新素材としてトライしてみませんか!」と、清水社長による用途拡大の呼びかけは続く―。

  • ユーザー通信204号 三井精機工業

    「MTF2019」開幕 大宮会場に970人が来場

    三井精機工業(奥田哲司社長)のプライベートショー「MTF2019」(MITSUI TECHNICAL FAIR)が、1月22~23日の埼玉・大宮会場(大宮ソニックシティ)で開幕し、2日間で968人が来場した。
    MTFは例年であれば本社工場(埼玉県比企郡川島町八幡)を会場にスタートするが、今年は生産多忙のなか展示場所の確保がままならず、特例的に大宮駅前のソニックシティに移しての開催となった。
    このような会場都合により、今回の実機展示はコンプレッサのみとなった。ZgaiardXシリーズ ZV08/11/15AX‐Rはじめ7機の新製品を含めた全15台が出揃うなか、工作機械については『Vertex55XⅢ』の外観レプリカを展示し、正面ドアを模したモニター設置にて、オプション仕様の可変ノズルなどを動画で紹介した。
    また会場からは、工作機械・コンプレッサの生産拠点である川島本社工場への見学バスツアーが連日実施された。

    航空機ジェットエンジンの動向を特別講演

    そんな中、23日の午前にはIHIエアロマニュファクチャリング(IAM)の木下勝彦社長による特別講演「最近の航空機用ジェットエンジンの動向について」が開かれた。IAMはIHI向けに航空機ジェットエンジンのファンブレードおよび圧縮機翼部品の製造を専門に手掛けており、前評判通り多くの聴講者が詰めかけた。
    保有技術と設備、日本のエンジン開発の歩みやエンジン開発を支えた技術開発・要素技術等にふれながら、最後は、IAMが工作機械メーカーに求めることとして、「ライン化のためのコンパクト設計」「難削材への対応のための剛性の高い工作機械」「タイムリーな技術動向、技術情報の提案」「迅速なアフターサービス体制の構築」と木下社長はまとめた。
    なお、このあとMTFは名古屋開催(2月5~6日)を経て、2月26日(火)~27日(水)の大阪開催(花博記念公園鶴見緑地・水の館 ハナミズキホール)で掉尾を飾る。

  • ユーザー通信204号 東日本会場に『VB53α』が初登場

    OKK
    冬のプライベートショーがスター

     

    OKK(本社=兵庫県伊丹市北伊丹、宮島義嗣社長)は1月24~25日、同社東京テクニカルセンター(さいたま市北区日進町)で「東日本プライベートショー」を開催した。
    今回は、5軸制御マシニングセンタ『VC‐X500』、立形MCの『VM43R』『VM660R』『VB53』に加え、昨年10月から販売を開始し、JIMTOF2018で披露された『VB53α』がプライベートショーに初登場し、計5台が展示され、デモ加工やワークのサンプル展示が行われた。
    VB53αは、金型、精密部品向けに高品位な加工を実現する立形MCの新製品で、高速加工時の残留振動を極限まで抑制し、加工面品位の向上と加工時間の短縮を実現する。
    一般工場環境での温度変化に適応し、加工精度の安定化をサポートする環境熱変位補正「ソフトスケールCube」を搭載し、また、金型の高速高品位加工を支援する、リニアスケール、高分解能(小リード)ボールねじ、ハイパーHQ制御、大容量データサーバを標準装備するなどの特長をもつ。
    なかでも、同社の説明担当者は、「2面拘束・主軸回転速度2万回転の標準装備により、微細ワークの加工が、より手軽に行える」点を強調した。
    また、今回も会場では岡本工作機械製作所がコラボ出展し、精密平面研削盤『PSG‐SA1シリーズ』を展示した。さらに開催両日には、三菱電機のメカトロニクスフェアが同日程で開催されており、会場の東日本メカトロソリューションセンター(さいたま市南区)とを結ぶシャトルバスが運行され、OKKによる特別講演などコラボ企画が実施された。
    なお、OKKプライベートショーは引き続き、2月21日(木)~22日(金)に同社本社・猪名川製作所にて、中部・西日本展が開催され、VB53αが登場するほか、VM53R、VM660R(以上、立形MC)、VC‐X350、VC‐X500(以上、5軸制御MC)の展示が予定されている。

  • ユーザー通信204号 『OSG 4・0』を宣言 & 『NEO新城工場』を建設

    オーエスジー、2大プロジェクト始動 !

    「最大のチャレンジは特殊品(少ロット)と量産品(大ロット)の両立」―石川社長

    オーエスジーは1月15日、全国合同賀詞交歓会に先立ち、石川則男社長による「NEO新城(しんしろ)工場」および新プロジェクト「OSG 4・0」に関する記者発表を行った。

    オーエスジーはリーマンショック後、海外展開を加速し、「Aブランド」に代表される新製品の開発にも注力、海外の生産拠点も強化してきたが、ここにきて、日本で生産する高付加価値製品の生産能力が不足してきており、「これからの10年を考えれば、国内の生産体制を刷新することを決断した」と石川社長。

    それは、物理的なスペースと能力のみならず、OSG版インダストリー4・0といえる、プロジェクト名『OSG 4・0』のスタートであり、「スマートファクトリーといった生産体制だけではなく、受注売上げデータに生産データを積算化して、営業技術、そして生産まで一貫したものづくりの体制を構築したい」との考えを示した。

    その旗手となる『NEO新城工場』は、現・新城工場敷地内(愛知県新城市有海)に16300㎡の新工場を、すでに先月1月から着工、今年11月の完成予定で建設が進んでおり、完成すればオーエスジー最大の工場、48500㎡の「NEO新城工場」が誕生する。
    ハイライトとしては、同敷地内のオーエスジーコーティングサービス(OCS)の拡大、超硬ドリルの一貫生産(現在は大池工場でも生産)、超硬タップの生産を八名工場から移動、そしてスマートファクトリー化を挙げる。

    またオーエスジーでは、国内生産体制刷新のための新プロジェクトとして、『OSG 4・0』のスタートを宣言し、「器としての新工場、自動化から省人化、無人稼働の設備、デジタルですべてをつなぐ、といった4つのパズルを構築し、2024年度に向けたビジョンとミッションである、72時間無人運転比率60%以上、稼動率85%以上、原価率10%低減といった、「相当な生産性アップ」に臨む。

    石川社長は、「オーエスジーが80周年を超えて、これからも成長し続けるためには、特殊品(小ロット)と量産品(大ロット)の、必ずこの2つを両立させないといけない、これが最大のチャレンジ」と断言する。

    「OSG4・0の目標は、小ロット・大ロットに関わらず、Q(品質)・C(コスト)・D(納期)を満足させることのできる生産体制、そして営業からアフターサービスまですべてをデジタルでつなぐ、といったプロジェクト」とまとめた。

    またそのうえで、「4つのパズルすべてが成功しなければ、OSG4・0は成功しない」、そのためにも、「今までのOSGの社風は『走りながら考える』のような『やっているうちに、これがうまくいきそうだから、これをやればいいじゃないか』のようなところがあった。だが、それだけではもう難しい」など、自論および一般論を交え「社風」にも言及しながら、石川社長が、「OSGがOSGであり続けるために!」を説く場ともなった。

  • ユーザー通信203号抜粋 「三菱電機 「西日本MMF」に先立ち概況報告」

    三菱電機は昨年12月6~7日、西日本ソリューションセンター(尼崎市)にて、「三菱電機メカトロニクスフェア(MMF) 2018 in 西日本」を開催した。

    会期に先立ち、前日の12月5日午後には、同社FAシステム事業本部の氷見徳昭産業メカトロニクス事業部長(写真右)、関西支社 産業メカトロニクス事業部の島村幸利レーザー加工機課長(同左)が出席し、産業メカトロニクス事業の概況説明に臨んだ。

    氷見事業部長はまず、「国内外ともに受注は堅調に推移しているが、ここにきて、やはり中華圏での減速感が鮮明になってきている」としたうえで、「一方で米国、欧州もドイツを中心に好調が続き、アセアンはここ数年停滞気味だったが、タイの自動車性が増えてきており、設備投資が活発化している」と全体を概観した。

    続いて島村課長は、関西地区の市況について、「2017年の需要を牽引したスマーフォン関連には一服感はあるものの、特に(昨年の)夏以降、建築需要関連や自動車関連での引き合いが増えてきている。2017年からの流れもあり、2018年度の売上高としては、対前年比10%の上積みでの着地を見込んでいる」との見解を示した。

    そんななか、実機展示こそ叶わなかったものの、JIMTOF2018で日本初公開し反響の大きかったという板金レーザー加工自動仕分け装置『ASTES4』(アステスフォー)による、「レーザー切断後の仕分け作業を省人化するための自動仕分け装置の需要」についても強調した。

    ASTES4は今年1月から国内販売を開始する。

  • ユーザー通信203号抜粋  「盛大に「創業九十周年記念式典」を挙行 次の100年向けさらに産業界の発展に貢献(奥田哲司社長)」

    三井精機工業(本社=埼玉県比企郡川島町八幡)は昨年12月13日、東京・日本橋室町のマンダリンオリエンタル東京にて、記念すべき祝賀の会、「創業九十周年記念式典・謝恩パーティー」を盛大に挙行、商社・取引先・OBら205名を招待した。

    同社は、産業の基幹となるマザーマシンとしての工作機械と動力源としての空気圧縮機(コンプレッサ)を産業界に供給することを通じた社会への貢献を理念に、精密測定機器および精密工作機械の国産化を目的に設立し、1928(昭和3)年から現在まで、真摯にものづくりに向き合い、取り組み、昨年12月29日に創業90周年を迎えた。

    会場のマンダリンオリエンタル東京ならではの、360度全ての壁を使ったプロジェクションマッピングの演出も華々しく、式典は奥田哲司社長(写真)によるあいさつで始まった。まず、昭和3年に当時の東京府荏原郡雑色町(現在の東京都大田区南六郷)で「津上製作所」としての創業にふれ、「ちなみに、ディズニーのミッキーマウスが同年の誕生」とのエピソードも盛り込んだ。

    続けて、「海軍指定工場となった」や「軍需産業の一角を担った」など時代背景によるものも含め、「ブロックゲージの国産化を開始」「潜水艦用の高圧圧縮機の生産開始」「東洋精機に社名変更、ジグ中ぐり盤の製造開始」「戦後、オート3輪『オリエント号』の生産開始。国内販売のみならず東南アジアにも輸出」「日野自動車と提携、『日野ハスラー』を量産販売」「小型トラック『ブリスカ』の生産、中型トラック『レンジャー』の受託生産(平成12年終了)」等、昭和40年代前半までのハイライトを紹介。

    さらに、「それ以降は、工作機械事業とコンプレッサ事業に経営資源を集中した」として、「工作機械では昭和45年に、当社初の高精度マシニングセンタ『Jidic(ジュディック)H5B』、同H6Bの生産を開始し、同時期にはコンプレッサでも、当社独自のZスクリュー型空気圧縮機の生産を開始した」と回顧を続けた。

    そして平成15年には、豊田工機(現ジェイテクト)との包括的業務提携の締結。その後、工作機械では5軸立形MC『Vertexシリーズ』、コンプレッサではオイルフリーインバータコンプレッサ『Hi-14000シリーズ』などの開発、販売等を経て、「昨年は高精度ねじ研削盤『GSH200A』を開発し、JIMTOF2018で発表した」と現在につなげた。

    これらを受けて奥田社長は、「振りかえれば、創業翌年の世界大恐慌からリーマンショックに至るまで、幾多の荒波があったが、それらを乗り越え90周年を迎えられたのは、本日ご臨席の方々のご支援の賜物」と感謝の念を述べた。

    そして、「工作機械の鋳物の材料開発など、ゼロから取り組んだ先人の努力を忘れてはならない」と添え、「次の100年に向けて社員一同、一層の努力で皆様のご期待に応え、今まで以上に産業界の発展に貢献して参る所存」と力強く締め括った。

    その後、来賓を代表し、三井住友銀行の宮田孝一会長、THKの寺町彰博社長、ファナックの稲葉善治会長 兼 CEO、山善の長尾雄次社長の4氏があいさつに立った。

    「THK製品をつくるための主力として、三井精機様の機械が1500台稼働している」(寺町氏)。
    「国内の同時5軸加工機の黎明期に、海外の先駆者を競争相手に厳しい戦いに挑まれた努力と研鑽に、深く敬意を表する」(稲葉氏)。

    「山善の生産財ドメイン事業にとっては、なくてはならない最主力の仕入れ先メーカー様であり、総合発展を目指して参りたい」(長尾氏)。

    等、祝辞の言葉が贈られ、三井物産マシンテックの篠原修社長が乾杯発声。JAZZシンガー・阿川泰子さんのライブを堪能しながら宴は進行し、三井精機工業の河邉誠造専務によるあいさつ、三本締めにより閉会した。

  • ユーザー通信203号抜粋 「2019年はグラインディング テクノロジーJAPAN元年」

    新年あけましておめでとうございます。本年も変わらずご通読願えれば幸いです。

     

    さて、あと70日もすれば、長らく日本では待望久しかった「研削加工技術」と「工具製造技術」の専門展『Grinding Technology(グラインディング テクノロジー) Japan 2019』(以下、GTJ)の開催が控えている(本紙11面も参照)。

    日程は3月18日(月)~20日(水)の3日間、会場は幕張メッセ(千葉市美浜区中瀬)展示ホール1に、研削盤、研磨盤、砥石、ツルーイング装置、計測機器、周辺機器、工具研削盤、切削工具、切削工具加工技術、切削工具活用技術、切削油、切削油供給装置、切削油ろ過装置ほか、95社が出展(共同含む)を予定している(昨年12月4日時点)。

    見どころを整理すれば、周知のとおり「研削」とは、仕上げ工程を担う加工技術であり、高い精度、高い品質が要求されるがゆえ、機械、工具、ソフトウェア、周辺機器には高い性能が、またそれらを操作する作業者には高度な技能が要求される。

    そこには、他の加工分野にはないハイレベルなノウハウが多数存在しており、GTJでは、加工現場で課題を抱く来場者が、出展者と最新の技術・知識を挟んでディスカッションし、問題解決のヒントを掴む「課題解決型」の展示会が目指されている。

    「研削コンシェルジュ」が常駐

    そんななか、中立的な立場で来場者からの疑問や質問に答える専門家「研削コンシェルジュ」が常駐し、特定のメーカーには相談しづらい案件、メーカーではなくアカデミックな方面への理論的な疑問など、研削に関するあらゆる悩みに対応する(事前予約制/会期中10時30分~15時30分)。

    常駐する研削コンシェルジュは2名。岡山大学 大学院自然科学研究科の大橋一仁教授(得意分野は研削プロセスの計測技術、難削材の研削加工、研削砥石)と、神奈川県技術アドバイザーの愛恭輔氏(同、超砥粒ホイール活用技術、難加工材)。

    またGTJには特別協賛として、再研削業を中心とするメンバーで構成された団体「切削フォーラム21」が参加し、同フォーラムの会員企業は、それぞれに高い研削加工技術、ノウハウを持ち、それらを背景とした独自の製品・技術を提供する。

    そして、切削工具製造に関連するさまざまな技術の展示に加え、切削工具の再研削体験実演会を行い、若手技術者を対象に、工具の再研削を体験しながらベテラン技術者が各工程での注意事項をその場で教示する(協力=SiC Tools、ビーティーティー、松澤精工)。

    さらにGTJには、研削加工分野を主な研究対象として活動している「砥粒加工学会」が特別協力団体として参加する。研削加工を進展させるためには、技術・技能に加えて、理論的な裏付けが重要であることから、今回は研削加工技術・工具、援用加工、砥石表面計測、加工液、超精密・微細加工等の分野の研究室展示を行うなど、砥粒加工学会は、アカデミックな立場から加工の理論解説をするとともに、研削加工技術の将来についても展望する。

    そのほか、連日の催しとして、技能五輪全国大会出場者による精密加工・手仕上げ・組み立ての実演(協力=日立オートモティブシステムズ、岡本工作機械製作所)、出展社による製品・技術発表会、共通テーマを、「研削加工の医療への応用」「切削工具のニーズと対応技術」「研削加工と自動車部品」と分類した各種セミナーなど、多彩に展開される。

    現状、我が国における研削や、特に「再研磨業」の実像や実数はつかみにくいとされてきた。それだけに、繰り返しになるが「待望久しかった」グラインディング テクノロジー「日本開催」が、その実態解明(?)を促す、少なからずの試金石「元年」となるよう期待を寄せたい。

  • ユーザー通信203号 2019年スタート! 積極投資のハイライトは「開発のスピ ードアップ、マーケティングへの注力」

    タンガロイ(本社=福島県いわき市好間工業団地)が、多国籍企業グループのIMC(International Metalworking Companies B.V.)にグループインして今年で11年目を迎える。この10年間でのタンガロイ自身における変革や日本市場の変化を、木下聡社長に聞いた―。

     

    開発投資こそが企業永続の道

    ―この10年間での最大の変化は

    木下 タンガロイが大きく変わったのは、やはり、開発に積極的に投資を始めたということ。近年では他社に比べ、より多くの新製品の発売を続けているが、開発こそが、企業が唯一、永続できる道ではないか。それには当然、過去のISO規格ではない、ほぼ全てが開発対象となるので、形状の制約などもなくなった思想で開発し、タンガロイにつくれる技術があるからこそ、マッチングし、成長できたのだと思う。

     

    ―そういったスタイルはいつ頃から

    木下 2008年にIMCグループ入りし、私が社長に就任した14年にはベースができており、技術出身(08年当時は材料開発の部長)なので、「お客様が求める良い製品を、いかに短期間で開発するか」ということに専念してきた。

     

    ―昨年の新製品発売件数は

    木下 約45件。一昨年が約30件、その前年が43件。それがお客様の求めるものであれば拡販できるし、求められなければ衰退していくものもある。

     

    ―市場性とのマッチング率は

    木下 失敗といえるのは10%未満ではないだろうか。そもそも失敗をリスクとは考えていない。広い国、広い産業に向け販売しているので、ある国では売れ、ある国では芳しくない商品があるのも事実だが、そんな浮き沈みを見据え販売国を増やしているし、産業も自動車だけに依存しないようにしてきている。
    例えば中国リスクがあっても、製造販売業としては他の国でリスクヘッジができる。自動車産業が衰退してきても他の産業でリスクヘッジするというように、やはりテリトリーを広くすることが奏功している。

     

     

    日本人を配置せず現地人がローカルに売る

    ―10年前に比べ販売国はどれだけ広がった

    木下 3倍は広がった。いま27ヶ国に現地法人を持っているが、以前は、欧州であればドイツの1社が全てをカバーし、どちらかといえば、日本人が社長を務め、現地の人を使い、日系メーカーをメインに販売していたが、いまは各国に日本人をほぼ配置せずに、「現地の人がマネージメントし、現地の人がローカル(の企業・人)に販売」している。
    これにより、新商品の売れ行きがすごくスピーディーになった。各国の異なるマーケットやトレンドの情報も入るので、そういったノウハウもIMCグループに入って得た面が大きいと思う。

     

    ―最も浸透している新製品

    木下 まず、かなり注力したのが転削工具で、かつてのタンガロイは旋削工具が得意だがミリングは弱かった。そこを急激に開発品で補強した現状がある。旋削を落とそうとしているのではなく、弱い方面のアップに軸足を置いて臨んできた。

     

    日本市場で加速度的に高送り加工が浸透

    そんななか、日本市場でいま一番浸透しているのが、高送り工具(HIGH‐FEED MILLING/ハイフィード ミリング)で、これはタンガロイが世界で最も早くコンセプトをつくったという自負がある。
    そのレパートリーをますます拡充している剛性が高い工具だが、機械が小型化するなか、切り込みを落として送りを上げる加工は、いまの世の中に非常にマッチしている。
    お客様にわかりやすいコンセプトであり、使っていただければ、加工能率が確実に上がることから、日本のみならず、世界中で浸透してきている。コピー商品等も出現してはいるが、やはり「先駆者」として、ますますアップグレードを続けている。

    ―その傾向への加速度はいつ頃から増した

    木下 5~6年前か。当初のコンセプトは10年ほど前にはあり、海外では販売網を整備すれば早く浸透したが、日本では海外に比べると、工具の切り替えがなかなかスピードアップしなかった。
    だが、景気が良くなり、IT等の発達によりデータベースによって、どういった加工がコストダウンになるかを、日本のお客様もわかりはじめてきたうえに、我々もそういったプレゼンを始めたのがその頃(5~6年前)だった。

     

    ―今後の日本市場で浸透すると見る製品

    木下 いま注力しているのが、穴あけ工具と溝入れ工具で、基本的には、タンガロイが昔弱かったところを補強しようとしており、それに対する新しいコンセプトの商品が結構、市場に浸透し始めている。俗に「自分の弱い部分は自分が一番よくわかっている」というが、そこを開発で補強していくという流れで、先述のとおり、ミリング工具はフルラインナップができ、ほぼ補強が完了、解決したので、他メーカーに比べてもアドバンテージがある。

     

    ―こう見ればさまざまなターニングポイントが5~6年前だった

    木下 BtoBなので、従来はマーケティングへの注力が不足していた。お客様にどう理解していただけるかといったプレゼン、工場見学やデモ加工など、開発、製造、販売だけではなくマーケティングにも力を入れ、人を増やしていった。

     

     

    売上高の5%を開発に投資

    ―開発の予算と人員の比率

    木下 売上高の約5%が開発費用。それが多いか少ないかといえば、昔のタンガロイに比べればはるかに多い。売上高が伸びているので、開発のスピードを上げるためのシミュレーションにもかなり投資をしている。また、人員としては全従業員の約10%が開発者。

     

    ―開発人員を集めるのは難しい

    木下 ただ、大卒者の新入社員は目標通りに採用できている。福島県(いわき)に本社があり、研究の中核もあるということで、意外と、東北の大学から来てくれている。

    ―日本市場のIMCへの伝え方

     

    木下 世界のなかで日本が優れているのは、自動車と工作機械。そのマーケット情報は日本で得て、開発し、世界中に、特殊品もツーリングサービスも含め、タンガロイ製品として、発信している。

     

     

    通販伸長するなか「工具は『使い方』が大事」

    ―新しいコンセプトのタンガロイ製品を「売る」理解

    木下 タンガロイからの発信や、世の中のトレンドを理解している特約店様は伸びている。「世の中は変わってきているのですよ」というメッセージをどんどん発信させていただいているので、かつてのように、「これを売れば、ユーザーが勝手に使ってくれる」ではなく、効率的にコストダウンできる使い方をユーザーに教示しないといけない。
    通販が伸びてきているのは事実だが、「工具は『使い方』が大事」なので、そういった部分にマーケティング活動として費用をつぎ込んでいるなか、販売店様が、もちろんユーザー様を伴った工場やセミナーに来ていただけるのは、非常にありがたい。

     

    ―グループ内での競争とシナジー

    木下 それぞれが自社で開発チーム、製造工場を持ち、市場では完全に競合他社。世界的なマーケット、トレンド情報をもとに、コンセプトは一部共有しながらも、それをどう扱うかといった「路線」は別。
    IMCグループで世界の切削工具シェアは約30%なので、それを分け合っても何のメリットもない。それよりも残りの7割を取りに行くアクティビティをもった方が良いという考え方。

     

  • news-【新製品・新技術コレクション タンガロイ特集②】

    中~重切削・旋削加工の革新的工具『TurnTen-Feed』

    タンガロイは、中~重切削・旋削加工において、高能率加工と高い経済性を両立した革新的工具『TurnTen-Feed』(ターンテンフィード)の販売を開始した。
    航空機産業や重電重工産業、建機産業において製造される大型部品は、金属除去量が多く加工時間が長いため、生産性の向上、高能率加工が求められるうえ、部品自体が大きく高価であるため、信頼性の向上も併せて求められている。これらを実現するためにTurnTen Feedは開発された。主な特長は次の通り。
    ①両面10コーナ仕様により高い経済性を実現。
    ②インサートクランプにはダブテイル機構を採用し安定加工を実現。
    ③中~重切削加工用の新MNWチップブレーカにより、優れた切りくず処理性を実現。
    ④刃先に設けたワイパー仕様により、高送り加工でも優れた加工面を実現可能。
    ⑤2種類のホルダ(高切り込み用、高送り用)により広範囲の加工領域に対応可能。
    ⑥インサートは2形状を設定、材種は旋削加工用CVD材種「T9200シリーズ」を設定。

     

    『MiniForce-Turn』 に一般外径旋削加工用ホルダ拡充拡充

    タンガロイは、新発想両面仕様インサートと独創的なポケット形状により高経済性と安定加工を可能とする『MiniForce-Turn』(ミニフォースターン)に、シャンク角20mmと25mmのオフセット付き一般外径旋削加工用ホルダを拡充した。
    発売以来好評を得ている次世代工具シリーズ MiniForce-Turnは、従来のポジティブタイプインサートと同等の低抵抗化を実現した新発想の両面仕様インサートとなっており、ユーザーの大幅な工具費削減に寄与する。
    今回、一般外径旋削加工で多く使用されるシャンク角20mm・25mmを拡充したことにより、小物部品加工だけでなく一般外径旋削加工においても低抵抗化による高い信頼性と両面仕様インサート形状による工具費低減を実現する。主な特長は次の通り。
    ①シャンク角20mm・25mm(WXGU・DXGU・VXGUの3形状に対応するホルダ)を拡充発売②両面仕様インサートでポジタイプインサートなみの低抵抗を実現③インサートの浮き上がりを抑えるダブテール構造を採用し、かつクランプ剛性を向上させ工具寿命を安定化。

     

    ファインボーリングシステム『SwissBore』

    タンガロイは、マシニングセンタや複合加工機の高精度ボーリング加工に対応する、デジタル表記による工具径微調整機能つきファインボーリングシステム『Swiss Bore』(スイス・ボア)の販売を開始した。
    近年、自動車および航空機、金型産業では、部品の高精度化が進むなか、高精度ボーリング加工が可能な工具が求められており、タンガロイは、デジタル表記で視認し易く、機上で容易に工具径の微調整が可能なSwissBoreを発売した。
    SwissBoreは、バックラッシュがないダイレクト工具径計測機構を採用した高精度デジタルディスプレイユニットを設定し、1μm単位の工具径調整を可能としている。
    また、Φ9.75mmからΦ2205mmまで対応するボーリングヘッドシリーズや各種機械のインターフェースに対応するマスターシャンクシリーズ、深穴加工に対応するエクステンション・リダクションアダプタなど、多くのアイテムを設定したモジュラー式クイックチェンジシステムとなっており、幅広い高精度ボーリング加工に対応が可能である。

     

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